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5年生 3学期 3月
惑星ウォルナミス
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僕とレッドは、迷宮の中にいる。
ちなみに、つい先程〝聖剣〟に触れたために裁きを受け、ズタズタになったレッドの手は、すでに元通りに回復している。
ここは〝術者〟の、知識、潜在意識、前世、遺伝子情報、想像力、その他諸々を元に造られた場所。
…………だよな?
「思ってたのと違う……」
「そうだろうか、達也少年。ユーリはああ見えて、重い使命を帯びた、誇り高きウォルナミスの〝戦士〟だ」
ユーリが勝手に巻物を開封してしまい〝夢幻回廊〟の魔法が暴発。大地の王へ続く迷宮が生成され、ユーリはその中へ取り込まれてしまった。
つまりこの場所は〝術者〟であるユーリの、知識、潜在意識、前世、遺伝子情報、想像力、エトセトラが元となっている迷宮のはずなのだが……
「なんだよ、この重っ苦しい雰囲気の〝これぞファンタジー〟的な、ゴリッゴリのダンジョンは!」
積まれてから恐ろしい程の年月が経ったかのような石の通路。
どす黒くて不均一なサイズの石が、不気味さを演出している。
魔界の迷宮でさえ、もっとフレンドリーでフランクな感じだったぞ?
「ユーリの事だから、黄色くてフワフワの壁とか、ミカンのバケモノみたいな敵とかが出てきそうなイメージだったのに!」
ひんやりと冷たく、薄暗い通路には、オオカミのような怪物の死体が点々と転がっている。
「ユーリが倒したのだろう。ラッキーだぞ、これを追っていこう」
おかげで見失わなくて済むかもしれないけど、どうやらこの迷宮内に現れる敵も、バリバリシリアスなモンスターだ。
「〝作画をギャグ漫画家に依頼したRPG〟っぽいのが、ヒョコヒョコ、かつ、コミカルに出てくると思ったんだけどなあ」
「達也少年。何度も言うようだが、普段の彼女と、その内面に隠された〝戦士としての本質〟には、恐ろしいほどの隔たりがあるのだ」
……その〝普段の彼女〟のせいで、僕たちはこんな所まで来る事になっちゃってるんだけどね。
「まあ確かに、ユーリはスゴイよなあ。さっきから、結構なスピードで追い掛けてるのに、一向に追いつけないぞ」
決して少なくない数の怪物を倒しつつ、僕たちより早く進んでいるユーリ。魔力を吸われ、体力も削られた後なのに、元気過ぎるだろ……しかも迷宮なのだから、当然、入り組んだ迷路になっていると思うのだが。
「迷った痕跡もないんだけど……?」
一直線に戦闘の跡だけが続いている。追い掛けやすくて有り難いのだが、ここまで迷いなく、どうやって道を選んでいるんだ?
「野生のカンだろう。特にこういう場所では、ユーリは和也少年より冴えている」
〝未来予知〟、〝千里眼〟、〝確率操作〟その他諸々。
栗っちは、迷路を攻略するにあたっては、比類ないであろう能力を持つ。まさに〝攻略本いらず〟だ。
しかしそれでも、こんなハイペースで道を間違えずに突き進めるユーリには、きっと敵わないだろうな。
『タツヤ、レッド。怪物の死体の具合から見ても、どうやらユーリは、かなり先まで進んでいるようだ。ペースを上げたほうが良いかもしれないね』
ブルー曰く、転がっている死体の〝死んでからの経過時間〟が、徐々に長くなっているらしい。
ってことは、ユーリは僕らより速いスピードで進んでるのか?!
「マジかよ?! 急ごう、レッド!」
「了解した」
>>>
半日は走り続けた気がする。
「想像以上に広いな……どこまで続くんだ、この迷宮」
『〝大地の王〟までだよ、タツヤ』
それは知ってるよ。その〝大地の王〟……〝惑星ウォルナミスの意思〟まで、あとどれくらい走るのかって話だ。
まあ、疲れないし、敵も大したことないけどさ。
「いや達也少年。ゴールは近そうだぞ。見たまえ、扉だ」
迷宮には扉があり、それを超えると迷宮自体の雰囲気や、現れる敵の雰囲気がガラリと変わった。
「……居るな、ユーリ」
「うむ。間違いない、ユーリの気配だ」
ピリピリとした空気感が、扉の向こうから伝わってくる。
「この扉で、4つ目だっけ?」
「その通りだ。扉のデザインは、ほぼ同じだが、向かって右側にある、星型のエンブレムについた印が、ひとつずつ増えている」
「ええ?! どこどこ?」
……本当だ。この扉には奇妙な模様が4つ入っている。よく気づいたなレッド。
「さて、この先はどうなっているのかな」
ユーリの後を追い、シリアスでファンタジックな迷宮を進んで、ひとつめの扉をくぐった先は、妙にウッディな迷路だった。壁も天井も床も、木でできていたのだ。例えるならログハウス。敵は、虫のようなヤツばかりだった。
ふたつ目の扉をくぐると、SF映画に出てくる宇宙船の内部みたいな、鉄パイプで組まれた床と、鉄板の壁。天井には、ご丁寧に照明まで用意されており、その雰囲気にぴったりマッチした、カニとサソリを合わせたような怪物が、無数に襲い掛かってきた。あいつら絶対、顔に張り付いて取れなくなるヤツだろ。
「で、いま居るココが、いちばんワケわかんないな……」
「いや、達也少年。キミの予想が的中したのには驚いたよ」
鮮やかな黄色の壁と、カラフルなシマ模様の天井。そして、ミカンのような形をしたヤツを筆頭に、ギャグセンス満載の敵が次々に、ヒョコヒョコと登場したのだ。
「……ユーリさ、この迷宮、さっきの僕らの会話を聞いてから作ったろ?」
「ははは。まさか! さあ、扉を開けるぞ。間違いなく、この扉の先にユーリがいる!」
ゴトンという音とともに、扉が開く。中は広い空間で、その中央付近に、ユーリが立っていた。
「ユーリ! 無事か?!」
『また現れた……お前たちは何者? どこから来たの?』
女性の声が響く。どこか落ち着くような、それでいてジワジワとお腹の底が熱くなるような、不思議な雰囲気の声だ。
「やー?! 大ちゃん! ……じゃなくてレッド! たっちゃん!」
「無事のようだな。あまり心配させないで欲しいものだ。生きた心地がしなかったぞ?」
「やはは…………ごめんなさい。面白そうだったから、つい……」
招き猫のようなポーズでペロリと舌を出すユーリ。
おいおい。毎度毎度〝面白そう〟で命を懸けられたら、たまったもんじゃないぞ、まったく!
『私の質問に答えなさい。お前たちは?』
おっと、またあの声だ。もしかして……
「僕は内海達也。こっちが九条大作で、彼女は大波友里。あなたはウォルナミスの意思……なのか?」
『……なぜ私の事を知っているの? それに……お前の、その気配は?』
僕は、右手を差し出した。ひときわ青く輝くブルー。
『初めまして。私はブルー。遥か銀河の果て〝地球〟と呼ばれる星の意思だ』
少しの沈黙……そして突然、オレンジ色に光る、バレーボールサイズの球が、目の前に現れた。
『……私はウォルナミス。初めまして、遠き星の意思よ。チキュウ……とは、聞いたことのない星ですね』
『そう。その名前ではあまり知られていない。〝7つの鍵〟のひとつ〝初番鍵〟……と言った方が分かりやすいかな?』
ん? 〝7つの鍵〟……? 初めて聞く言葉だな。
『え……? ま、まさか……! あなたが、あの〝クニス・ナノラ〟?!』
『あはは。そんな懐かしい名前をよく知っているね』
「ちょっとちょっと、ブルーさん? 星同士で盛り上がってるところ悪いんだけど、知らないワードが多すぎて、ついて行けないから!」
『ああ、すまないタツヤ』
『あなた、星の化身なのに、なにも知らないのね? この宇宙には7つの聖なる星〝初番鍵〟〝次番鍵〟〝三番鍵〟〝中番鍵〟〝五番鍵〟〝六番鍵〟〝七番鍵〟があるの。それでね……』
『ウォルナミス。すまないが……それはいずれ、私から話す事もあるだろう。彼にはあまり関係ない事だよ。昔の話だからね』
『……そうですか。勝手な事をしてしまい、申し訳ございませんでした』
ええ? やめちゃうの?! 何だよ、気になるなあ。
……けどブルーの声、少し辛そうだったな。言いたくない事なら、無理に聞く必要もないか。
『それで、チキュウの皆様は、こんな遠くの星まで……それも私の所に直接、どんな御用で参られたのですか?』
「実はですね。〝星の意思に会う〟ための術が暴走しまして……」
僕とブルーとレッド、3人がかりで説明するも、よく分からない様子のウォルナミス。やっと伝わったかと思われた時、それは起こった。
『……なるほど、それは凄い技術ですね。でも、なぜここに来てしまったのですか? チキュウ人なら、出口はクニス・ナ……失礼しました。ブルー様の所に繋がるはずでしょう』
「にゃー! それは私が、ウォルナミス人の血を受け継いでるからなんだよー!」
そう言って、耳を出すユーリ。
『……え?! そんな!』
突然、ウォルナミスが、声のトーンを上げる。
『あ、ああ!! よ、よく……』
ウォルナミスの声が震えている。ずいぶん久し振りの〝里帰り〟だ。喜びに打ち震えるのも無理はない。
『よくも! ……よくも、いけしゃあしゃあと帰ってこれましたね! この恥知らず!』
……って、ええええっ?!
ちなみに、つい先程〝聖剣〟に触れたために裁きを受け、ズタズタになったレッドの手は、すでに元通りに回復している。
ここは〝術者〟の、知識、潜在意識、前世、遺伝子情報、想像力、その他諸々を元に造られた場所。
…………だよな?
「思ってたのと違う……」
「そうだろうか、達也少年。ユーリはああ見えて、重い使命を帯びた、誇り高きウォルナミスの〝戦士〟だ」
ユーリが勝手に巻物を開封してしまい〝夢幻回廊〟の魔法が暴発。大地の王へ続く迷宮が生成され、ユーリはその中へ取り込まれてしまった。
つまりこの場所は〝術者〟であるユーリの、知識、潜在意識、前世、遺伝子情報、想像力、エトセトラが元となっている迷宮のはずなのだが……
「なんだよ、この重っ苦しい雰囲気の〝これぞファンタジー〟的な、ゴリッゴリのダンジョンは!」
積まれてから恐ろしい程の年月が経ったかのような石の通路。
どす黒くて不均一なサイズの石が、不気味さを演出している。
魔界の迷宮でさえ、もっとフレンドリーでフランクな感じだったぞ?
「ユーリの事だから、黄色くてフワフワの壁とか、ミカンのバケモノみたいな敵とかが出てきそうなイメージだったのに!」
ひんやりと冷たく、薄暗い通路には、オオカミのような怪物の死体が点々と転がっている。
「ユーリが倒したのだろう。ラッキーだぞ、これを追っていこう」
おかげで見失わなくて済むかもしれないけど、どうやらこの迷宮内に現れる敵も、バリバリシリアスなモンスターだ。
「〝作画をギャグ漫画家に依頼したRPG〟っぽいのが、ヒョコヒョコ、かつ、コミカルに出てくると思ったんだけどなあ」
「達也少年。何度も言うようだが、普段の彼女と、その内面に隠された〝戦士としての本質〟には、恐ろしいほどの隔たりがあるのだ」
……その〝普段の彼女〟のせいで、僕たちはこんな所まで来る事になっちゃってるんだけどね。
「まあ確かに、ユーリはスゴイよなあ。さっきから、結構なスピードで追い掛けてるのに、一向に追いつけないぞ」
決して少なくない数の怪物を倒しつつ、僕たちより早く進んでいるユーリ。魔力を吸われ、体力も削られた後なのに、元気過ぎるだろ……しかも迷宮なのだから、当然、入り組んだ迷路になっていると思うのだが。
「迷った痕跡もないんだけど……?」
一直線に戦闘の跡だけが続いている。追い掛けやすくて有り難いのだが、ここまで迷いなく、どうやって道を選んでいるんだ?
「野生のカンだろう。特にこういう場所では、ユーリは和也少年より冴えている」
〝未来予知〟、〝千里眼〟、〝確率操作〟その他諸々。
栗っちは、迷路を攻略するにあたっては、比類ないであろう能力を持つ。まさに〝攻略本いらず〟だ。
しかしそれでも、こんなハイペースで道を間違えずに突き進めるユーリには、きっと敵わないだろうな。
『タツヤ、レッド。怪物の死体の具合から見ても、どうやらユーリは、かなり先まで進んでいるようだ。ペースを上げたほうが良いかもしれないね』
ブルー曰く、転がっている死体の〝死んでからの経過時間〟が、徐々に長くなっているらしい。
ってことは、ユーリは僕らより速いスピードで進んでるのか?!
「マジかよ?! 急ごう、レッド!」
「了解した」
>>>
半日は走り続けた気がする。
「想像以上に広いな……どこまで続くんだ、この迷宮」
『〝大地の王〟までだよ、タツヤ』
それは知ってるよ。その〝大地の王〟……〝惑星ウォルナミスの意思〟まで、あとどれくらい走るのかって話だ。
まあ、疲れないし、敵も大したことないけどさ。
「いや達也少年。ゴールは近そうだぞ。見たまえ、扉だ」
迷宮には扉があり、それを超えると迷宮自体の雰囲気や、現れる敵の雰囲気がガラリと変わった。
「……居るな、ユーリ」
「うむ。間違いない、ユーリの気配だ」
ピリピリとした空気感が、扉の向こうから伝わってくる。
「この扉で、4つ目だっけ?」
「その通りだ。扉のデザインは、ほぼ同じだが、向かって右側にある、星型のエンブレムについた印が、ひとつずつ増えている」
「ええ?! どこどこ?」
……本当だ。この扉には奇妙な模様が4つ入っている。よく気づいたなレッド。
「さて、この先はどうなっているのかな」
ユーリの後を追い、シリアスでファンタジックな迷宮を進んで、ひとつめの扉をくぐった先は、妙にウッディな迷路だった。壁も天井も床も、木でできていたのだ。例えるならログハウス。敵は、虫のようなヤツばかりだった。
ふたつ目の扉をくぐると、SF映画に出てくる宇宙船の内部みたいな、鉄パイプで組まれた床と、鉄板の壁。天井には、ご丁寧に照明まで用意されており、その雰囲気にぴったりマッチした、カニとサソリを合わせたような怪物が、無数に襲い掛かってきた。あいつら絶対、顔に張り付いて取れなくなるヤツだろ。
「で、いま居るココが、いちばんワケわかんないな……」
「いや、達也少年。キミの予想が的中したのには驚いたよ」
鮮やかな黄色の壁と、カラフルなシマ模様の天井。そして、ミカンのような形をしたヤツを筆頭に、ギャグセンス満載の敵が次々に、ヒョコヒョコと登場したのだ。
「……ユーリさ、この迷宮、さっきの僕らの会話を聞いてから作ったろ?」
「ははは。まさか! さあ、扉を開けるぞ。間違いなく、この扉の先にユーリがいる!」
ゴトンという音とともに、扉が開く。中は広い空間で、その中央付近に、ユーリが立っていた。
「ユーリ! 無事か?!」
『また現れた……お前たちは何者? どこから来たの?』
女性の声が響く。どこか落ち着くような、それでいてジワジワとお腹の底が熱くなるような、不思議な雰囲気の声だ。
「やー?! 大ちゃん! ……じゃなくてレッド! たっちゃん!」
「無事のようだな。あまり心配させないで欲しいものだ。生きた心地がしなかったぞ?」
「やはは…………ごめんなさい。面白そうだったから、つい……」
招き猫のようなポーズでペロリと舌を出すユーリ。
おいおい。毎度毎度〝面白そう〟で命を懸けられたら、たまったもんじゃないぞ、まったく!
『私の質問に答えなさい。お前たちは?』
おっと、またあの声だ。もしかして……
「僕は内海達也。こっちが九条大作で、彼女は大波友里。あなたはウォルナミスの意思……なのか?」
『……なぜ私の事を知っているの? それに……お前の、その気配は?』
僕は、右手を差し出した。ひときわ青く輝くブルー。
『初めまして。私はブルー。遥か銀河の果て〝地球〟と呼ばれる星の意思だ』
少しの沈黙……そして突然、オレンジ色に光る、バレーボールサイズの球が、目の前に現れた。
『……私はウォルナミス。初めまして、遠き星の意思よ。チキュウ……とは、聞いたことのない星ですね』
『そう。その名前ではあまり知られていない。〝7つの鍵〟のひとつ〝初番鍵〟……と言った方が分かりやすいかな?』
ん? 〝7つの鍵〟……? 初めて聞く言葉だな。
『え……? ま、まさか……! あなたが、あの〝クニス・ナノラ〟?!』
『あはは。そんな懐かしい名前をよく知っているね』
「ちょっとちょっと、ブルーさん? 星同士で盛り上がってるところ悪いんだけど、知らないワードが多すぎて、ついて行けないから!」
『ああ、すまないタツヤ』
『あなた、星の化身なのに、なにも知らないのね? この宇宙には7つの聖なる星〝初番鍵〟〝次番鍵〟〝三番鍵〟〝中番鍵〟〝五番鍵〟〝六番鍵〟〝七番鍵〟があるの。それでね……』
『ウォルナミス。すまないが……それはいずれ、私から話す事もあるだろう。彼にはあまり関係ない事だよ。昔の話だからね』
『……そうですか。勝手な事をしてしまい、申し訳ございませんでした』
ええ? やめちゃうの?! 何だよ、気になるなあ。
……けどブルーの声、少し辛そうだったな。言いたくない事なら、無理に聞く必要もないか。
『それで、チキュウの皆様は、こんな遠くの星まで……それも私の所に直接、どんな御用で参られたのですか?』
「実はですね。〝星の意思に会う〟ための術が暴走しまして……」
僕とブルーとレッド、3人がかりで説明するも、よく分からない様子のウォルナミス。やっと伝わったかと思われた時、それは起こった。
『……なるほど、それは凄い技術ですね。でも、なぜここに来てしまったのですか? チキュウ人なら、出口はクニス・ナ……失礼しました。ブルー様の所に繋がるはずでしょう』
「にゃー! それは私が、ウォルナミス人の血を受け継いでるからなんだよー!」
そう言って、耳を出すユーリ。
『……え?! そんな!』
突然、ウォルナミスが、声のトーンを上げる。
『あ、ああ!! よ、よく……』
ウォルナミスの声が震えている。ずいぶん久し振りの〝里帰り〟だ。喜びに打ち震えるのも無理はない。
『よくも! ……よくも、いけしゃあしゃあと帰ってこれましたね! この恥知らず!』
……って、ええええっ?!
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