プラネット・アース 〜地球を守るために小学生に巻き戻った僕と、その仲間たちの記録〜

ガトー

文字の大きさ
246 / 264
春休み

長い旅の終わりに

しおりを挟む
 僕は大きく息を吸い込んだ。
 間髪入れず〝阿吽帰還あうんきかん〟が発動する。

「うおっ?! もう到着かよー。やっぱ不思議だなー!」

「ふふ。この魔法は〝呼吸の要らない〟達也さんにしか、使えないけどね」

 僕たちは無事、練習場の入り口に立っていた。

「よし。この距離なら〝土人形つちにんぎょう〟を作り直せるな」

 とりあえず、僕と栗っち部屋にある人形を再構築っと。
 ブルー、つなぎ直してくれ。

『了解したタツヤ。あと、気を付けてほしい。練習場の中に、強い生命反応がある』

「うん。誰か居るよ! ……やー? でもこの感じ、知ってるかも。確か、どこかで……?」

 ブルーとユーリの〝生命感知〟に、何者かが引っ掛かったようだ。
 しかし、ユーリが心当たりのある、強い生命反応って……?
 そっと扉を開けて、練習場の中に入る。

「あの向こう側ね」

 彩歌あやかが指差した先は、大きく床が隆起していた。

『聖剣を収納していた場所だね。凄まじい力で、無理やりこじ開けられたのだろう』

 確かに、重機で掘り起こされたような感じに見える。
 だが、あの剣は、触ると〝裁き〟を受けるんだぞ。それを掘り出したり出来るヤツなんて居るのか? 

『タツヤ。少なくとも、ここに5人居るが……』

 まてブルー。僕たちには全員、アリバイがあるからな?

「うう。怖いよね! 悪い人なのかな?」

 栗っちがビクビクしている。
 いやいや、少なくとも〝人〟なら、栗っちに勝てるヤツなんか居ないぞ。

「しかし、何をどうやったら、ここの頑丈な床をこんな風に壊せるんだ?」

 大ちゃんが首をかしげている。
 肩に乗っている〝ファルケ〟はというと、キョロキョロと辺りを見回しては、何やらキーキーと、小さな奇声を上げていた。

「このままジッとしていても仕方ない。よーし!」

 大きく盛り上がり、死角になっている床の向こう側に向けて、声を掛けてみる。 

「誰か居るのか? 居るなら、手を上げて出てこい!」

 ……返事は無い。
  それなら仕方ない。実力行使だ。

「来ないなら、こちらから行くぞ?」

 〝使役しえき:土〟で、圧縮岩弾プレスロックを作り、慎重に近付いていく。
 僕の歩調に合わせて、彩歌あやか、栗っち、大ちゃん、ユーリも、ついて来ている。

「やー? 女の人?」

「みたいだなー」

 ……うわ。想定を遥かに超えて来やがった!
 白くて立派な〝鎧〟を身に纏った、二十歳はたちくらいの女性が倒れていた。
 ……っていうか、待て待て待て!

「何なんだろうなー? 格好から見て、城塞都市じょうさいとしの人かー?」

「たぶん違うわ。魔力の質感が全然別物べつものよ?」

「やー! この人、すっごく強いよ! きっと、長い間ずっと戦い続けて来た戦士だよー!」

 大ちゃん、彩歌、ユーリが、のぞき込むように女性を見ている。
 その後ろでは、栗っちが震えながら涙をポロポロとこぼしていた。

「あ、あ……うああ、ああああっ!」

 栗っちが突然、ひざをついた。そのままうように、女性にすがりつく。
 そうか。やっぱり、そうだよな……
 ああもう! なんでこんな姿になってるんだよ!

「おお? 栗っち、知り合いかよー?」

 知り合い……か。
 さすがの大ちゃんも、ここまで姿が変わっていては、分からないだろうな。
 この〝鎧を着た女性〟は……

「るりちゃん! うわあああっ?! なんで? なんでこんな……?!」

 そう。妹の〝るり〟だ。
 僕としては、この姿の方が来る。
 ……巻き戻る前、妹は24歳だったからな。

「ああっ! しっかりして、るりちゃん! 目を覚ましてよ! うわあああん!」

 栗っちは、何が起きたのか分からず、泣きわめいている。

『カズヤ、落ち着くんだ。ルリは大丈夫。気を失っているだけだ』

 ふう。ビックリさせるなよな。まったく!
 ……パッと見た感じ、怪我はしていないようだけど、とりあえず〝治癒連鎖ちゆれんさ〟を掛けておくか。





 >>>





「…………和也……さん?」

 しばらくすると、妹は目を覚ました。

「るりちゃん! うん。僕だよ!」

 栗っちは、そう言って妹の手を取る。

「ああ……帰ってきた! 私、帰って……!」

 安心したのだろう。妹は、笑顔を浮かべる。

「夢じゃない……のね……」

 妹の、その言葉の後。
 栗っちは、ハッとした表情をしたかと思うと、また、ポロポロと泣き始めた。

「そんな……! ごめんね! ごめんね、るりちゃん! そんな大変な目に遭ったのに、僕は一緒に居てあげられなかった……! ごめん、ごめん……」

 栗っちは、妹の手を握り締め、震える声で謝り続けている。

「ううん、和也さん。私が自分の意思で行ったの。だから、和也さんは悪くない」

 妹も、栗っちの頬に手を当てて、涙を流す。

「むしろ私の方こそ、勝手な事をしてごめんなさい」

 栗っちは〝精神感応せいしんかんのう〟で、妹に何が起きたのかを瞬時に知ったようだ。
 まあ、るりが腰に差している〝聖剣〟を見れば、大体の予想は付くんだけどね。

「るり。何があったのか、説明してくれるか?」

 妹は、僕の方をチラリと見て、静かにうなずいた。
 ずいぶんと〝大人〟な反応だな。
 これは相当、大変な目に遭ったんじゃないか?

「……ポチルちゃんが来たんだよ」

 ポチル?
 ああ。異世界から来た〝ノウマズ・ロクドナス〟の従者で、犬耳の……!
 ん? おかしいぞ?

「いや、それは確か、まだ200日近く、先の話だろ?」

 暗い表情で、妹は首を横に振る。

「あの時、邪竜の王は、いにしえの術とやらを使って〝聖剣〟と〝勇者アニキ〟を、あっちの世界に渡れなくするための〝壁〟を作ろうとしていた」

「壁?」

「そう、壁。時間の流れも、物質的な出入りも、全部遮断してしまうんだ。干渉できるのは〝神〟と〝魂〟だけだってさ。だから、アニキも〝異世界転生〟なら、ワンチャン、勇者になれたかもね」

 ヤだよ。僕は地球を守らなきゃいけないんだぞ。死んでたまるか。

「それを察知した〝ノウマズ〟は、アニキを呼ぶために、ポチルちゃんをここに送ったんだ。〝命綱いのちづな〟をつけてね。でも、確かあの時、みんなはヨーロッパに行っちゃってて……」

 なるほど、大体分かってきたぞ。
 僕たちにしてみれば、昨日、今日の事だ。だが、妹は…… 

「勇者が間に合わないと知ったポチルちゃんは、聖剣だけを、あっちの世界に返そうとした。自分の命と引き換えに、命綱いのちづなを、聖剣にわえようとしたんだ」

「……それを見兼ねて、お前が行ったのか。異世界に」

 妹は、バツが悪そうにうつむいて、ボソリと言った。

「だってアニキ。あのまま放っておいたら、ポチルちゃん、死んじゃったんだよ……?」

 無茶しやがって。
 それでお前は、そんな姿になるまで〝向こう〟に居たんだな。

「責めてるんじゃ無いよ。同じ立場なら、僕もそうしたと思う……」

 僕は、そっと手を伸ばして、妹の頭をでた……ほとんど無意識だ。
 クソ! 涙が止まらない。

「すまん。僕が居なかったせいで、大変な目に遭わせてしまった…………よく頑張ったな」

 僕の言葉に、妹はハッと顔を上げ、大粒の涙をこぼした。

「ふ、うぐっ……アニキ、は、悪くない……! 考えなっ、無しだっ、た私がふぐぅっ、悪いんっだかっら!」

 妹が嗚咽おえつ混じりに叫ぶ。
 僕だって考えるより先に動くからな。耳が痛い所だ。
 しかし、小学生の僕が、20歳の妹の頭を撫でているという構図は結構シュールだなあ。

「やー! とにかく、無事で良かったよー! ……あれ? なんで、るりちゃん、大人になっちゃってるのん?」

「おいおいユーリ、今さらかよー! いいか? 内海うつみ異世界あっちに到着してすぐ、いにしえの術なるもので〝壁〟が作られて〝空間〟と〝時間〟が遮断されたんだろ。つまり、向こうの世界でどれだけ過ごしても、こっちの世界の時間は進んでいないんだぜー?」

 さすが大ちゃん。説明が分かりやすい。

「という事は、るりさん、10年近く異世界に居たの?」

 彩歌あやかが、驚いて尋ねる。

「ちがうんだ。るりちゃんは……30年も、帰って来られなかったんだよ」

 泣きじゃくっている妹の代わりに〝精神感応〟で全てを知った栗っちが答えた。

「……って、30年?! どういう事だよ!」

「ひぅっ……ふう、うぐぅ」

 妹が息を整えている間、栗っちは、さらに説明を続ける。

「邪竜の王を倒しても〝壁〟は消えなかったみたい。しかも、るりちゃんは〝聖剣に選ばれた勇者〟じゃなかったから、本来は使えるはずの〝境界を越える能力〟も、貰えなかったんだ」

 そう言えば、聖剣の勇者〝ノウマズ・ロクドナス〟は、様々な世界を巡っては、勇者候補を探していたみたいだし、この世界にも普通に来ていたよな。
 それじゃあ、ラスボスを倒した後も、エンディングを探して右往左往させられていたのか? ヒドいバグだな。メーカーに文句を言ってやろうか。

「でもなー? 聖剣に選ばれたんじゃないなら、いくら内海うつみが〝神様候補〟でも、邪竜の王とは戦えないだろー?」

 大ちゃんの言う通りだ。
 妹の持つ能力〝随行者ずいこうしゃの左手〟は、救世主と共に生きるための能力。つまり……

「……うん。死んでも復活するってだけで、他は普通の人間と一緒。私には〝戦うための力〟が無かったんだ」

 無限コンティニューか。それはそれでスゴいんだけど……いや、ダメだな。
 脱出できない〝ラストダンジョン〟に、低レベルで突入してセーブしてしまった、ぐらいの絶望感だ。

「でもね。そんな私を見兼ねた、〝転生を管理している神様〟が、ちからをくれたんだ。普通は〝転生者〟にだけ、与える物らしいんだけど、特別にって……」

 ちから

「えっと……転生して〝異世界〟に行く人は、100枚ほどあるカードから、ひとつだけ〝能力〟を貰えるんだって」

 ほほう。そんなシステムがあるのか!

「普通は、100枚の裏返したカードから、1枚だけ選ばなきゃいけないんだけど。私は神様候補だから丁度いいって……〝勇者のカード〟をもらったんだ。何が〝丁度〟なのか知らないけど」

 何となく分かるぞ。小説やゲームで、勇者が神格化されるパターンは結構あるもんな。

「という事で、私は、その〝勇者のカード〟の力で、呼び掛けどなだすかせど、なんの返事もしてくれない〝聖剣ガラクタ〟を振り回して〝邪竜の王〟を倒したんだよね」

 さすがは我が妹。ワケが分からん活躍っぷりだ。

「やー? よく分かんないけど、その〝力〟で、歳をとらないようになったって事?」

 いや違う。それは〝随行者ずいこうしゃの左手〟の効果だろう。

「るりちゃんが歳をとっていないのは、僕と一緒の時間を過ごすためだよ」

 ほら、やっぱりね。

「るりちゃんは、この姿で、いつか僕と一緒に神様になるんだ。だから、歳をとらなかったんだよ。でも……」

 栗っちが妹の手を握ると、暖かい光が溢れる。

「大人のままだと、一緒に学校へ行けないよね。だから」

 ……やがて、光が収まると、妹は、僕と〝双子設定〟でも差し支えのない姿に戻っていた。

「えへへ。るりちゃん、僕たちと一緒に、もう一度大人になろうよ!」
しおりを挟む
感想 142

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

旧校舎の地下室

守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。

最強無敗の少年は影を従え全てを制す

ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。 産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。 カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。 しかし彼の力は生まれながらにして最強。 そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。

異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします

Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。 相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。 現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編

おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう

お餅ミトコンドリア
ファンタジー
 パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。  だが、全くの無名。  彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。  若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。  弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。  独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。  が、ある日。 「お久しぶりです、師匠!」  絶世の美少女が家を訪れた。  彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。 「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」  精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。 「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」  これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。 (※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。 もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです! 何卒宜しくお願いいたします!)

チート魔力はお金のために使うもの~守銭奴転移を果たした俺にはチートな仲間が集まるらしい~

桜桃-サクランボ-
ファンタジー
金さえあれば人生はどうにでもなる――そう信じている二十八歳の守銭奴、鏡谷知里。 交通事故で意識が朦朧とする中、目を覚ますと見知らぬ異世界で、目の前には見たことがないドラゴン。 そして、なぜか“チート魔力持ち”になっていた。 その莫大な魔力は、もともと自分が持っていた付与魔力に、封印されていた冒険者の魔力が重なってしまった結果らしい。 だが、それが不幸の始まりだった。 世界を恐怖で支配する集団――「世界を束ねる管理者」。 彼らに目をつけられてしまった知里は、巻き込まれたくないのに狙われる羽目になってしまう。 さらに、人を疑うことを知らない純粋すぎる二人と行動を共にすることになり、望んでもいないのに“冒険者”として動くことになってしまった。 金を稼ごうとすれば邪魔が入り、巻き込まれたくないのに事件に引きずられる。 面倒ごとから逃げたい守銭奴と、世界の頂点に立つ管理者。 本来交わらないはずの二つが、過去の冒険者の残した魔力によってぶつかり合う、異世界ファンタジー。 ※小説家になろう・カクヨムでも更新中 ※表紙:あニキさん ※ ※がタイトルにある話に挿絵アリ ※月、水、金、更新予定!

最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした

新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。 「もうオマエはいらん」 勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。 ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。 転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。 勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)

クラス全員で転移したけど俺のステータスは使役スキルが異常で出会った人全員を使役してしまいました

髙橋ルイ
ファンタジー
「クラス全員で転移したけど俺のステータスは使役スキルが異常で出会った人全員を使役してしまいました」 気がつけば、クラスごと異世界に転移していた――。 しかし俺のステータスは“雑魚”と判定され、クラスメイトからは置き去りにされる。 「どうせ役立たずだろ」と笑われ、迫害され、孤独になった俺。 だが……一人きりになったとき、俺は気づく。 唯一与えられた“使役スキル”が 異常すぎる力 を秘めていることに。 出会った人間も、魔物も、精霊すら――すべて俺の配下になってしまう。 雑魚と蔑まれたはずの俺は、気づけば誰よりも強大な軍勢を率いる存在へ。 これは、クラスで孤立していた少年が「異常な使役スキル」で異世界を歩む物語。 裏切ったクラスメイトを見返すのか、それとも新たな仲間とスローライフを選ぶのか―― 運命を決めるのは、すべて“使役”の先にある。 毎朝7時更新中です。⭐お気に入りで応援いただけると励みになります! 期間限定で10時と17時と21時も投稿予定 ※表紙のイラストはAIによるイメージです

処理中です...