駆け落ち男女の気ままな異世界スローライフ

壬黎ハルキ

文字の大きさ
3 / 137
第一章 異世界スローライフ開始

第三話 神様の加護

しおりを挟む


 アヤメが問いかけると、ユリスはニヤリと笑った。

「ふぅん? ボクが仕組んだっていうのは、一体どんな感じで?」
「例えばそうね……神様だけが持つ特殊な力かなんかで、ミナヅキに普通の暮らしができるようにしたとかさ」
「よく分かったねぇ! 流石はミナヅキが選んだ奥さんだよ」

 ユリスは心の底から感心するかのように、目を見開きながら言った。

「アヤメの見立ては間違ってないよ。むしろそのとおりさ。神であるボクが、ミナヅキに加護を与えたんだよ」

 改めてハッキリと認めたユリスの潔さに、アヤメは驚きを通して感心の気持ちさえ抱いていた。
 そこに追い打ちをかけるかの如く、ユリスが言葉を続ける。

「ついでに言えば、ミナヅキが突然この世界に迷い込んだキッカケを作ったのも、何を隠そうボクだったりするんだよね。理由は至極単純。ボクがヒマつぶしがてら地球を観察していたとき、たまたま見つけたミナヅキに興味を持ったからさ」
「…………」

 アヤメは完全に言葉を失った。神様の気まぐれ的なモノで、彼の人生は決まったということなのか。
 そう思ったアヤメは苦い表情を浮かべる。それを見たユリスは、しょうがないなぁと言わんばかりに肩をすくめた。

「なんて酷いことを、って思ってるのかもしれないけど、結果的には良かったんじゃないかな? だってボクが目を付けたときには、既にミナヅキの家庭は、完全に崩壊していたも同然だったし」
「……そうなの?」

 アヤメが尋ねると、ミナヅキは苦笑気味に頷いた。

「それでも幼稚園の頃は、まだマシなほうだったけどな。ガチで酷くなったのは、俺が小学校に上がってすぐぐらいだったか」
「そうそう。ミナヅキの父親が女を自宅に連れ込んだところで、既に母親が男を連れ込んでたんだよ。しかも寝室のベッドの上で、それはもう汗をびっしょりとかくほどの、とっても激しい運動をしてたんだ」
「互いにそれぞれ愛人がいた。それが正式に発覚した瞬間でもあったな」
「うわぁ……なにそのベタな修羅場系不倫ドラマ?」

 ドン引きするアヤメの反応に、ミナヅキもだろうな、と苦笑する。

「ちなみに俺は、たまたま学校帰りで道草を食っててな。いつもより帰る時間が遅かったんだ」
「じゃあ、遭遇はしなかったってこと?」
「そんな感じ。もっとも家の中は盛大に荒らされていたから、驚きはしたけどな。忘れたくても忘れられない思い出の一つだよ」
「いやいや、そんなにアッサリ言えるようなことじゃないでしょうに……」

 呆れた口調でアヤメは言うが、それほど驚いている様子でもなかった。ユリスはそんな彼女を不思議そうな表情で見る。

「そーゆーアヤメの反応も、なんだかアッサリとしてるね?」
「ここまで散々驚かされてきたんだもの。これ以上小さなことで驚いてたら身が持たないわよ。それよりも続きを話してくれるかしら?」
「はーい」

 ため息交じりに言うアヤメに、ユリスは間延びした口調で返し、そして言われたとおり話を戻す。

「元々、最初にミナヅキと会って別れる際、ミナヅキには加護を施したんだ。ボクたち神様だけが使える、特殊な魔法みたいなモノだね。それを与えて、ミナヅキに普通の生活を送れるようにしたのさ」

 いくら神様の特殊な力とはいえ、加護も万能ではない。ミナヅキの家庭環境そのものを変えることはできなかったのだ。せいぜいミナヅキに対し、両親絡みの変な大人が近寄らないようにするのが精いっぱいだった。
 将来、ミナヅキを異世界に移住させることを条件として。
 もちろん加護を施した時点では、ミナヅキはこのことを全く知らない。いわば事後承諾という形だ。
 もう少し彼が成長したら、改めてちゃんと姿を見せ、話さなければと思った。
 しかしながら状況が大きく変化した。例の鉢合わせ事件である。

「流石にボクも見るに見かねた。ミナヅキが巻き込まれるのが嫌だった。本当はもう少し後になってから、改めて呼び寄せるつもりだったけど、少しだけ段階を早めることにした」
「それが、小学校に上がったばかりの夏休みということかしら?」

 アヤメの問いかけに、ユリスはコクリと頷く。

「もしもミナヅキが、もう異世界にはいかないと言い出したら、ボクは無理やりにでも連れてくるしかなかった。けれどミナヅキは、この世界に移住することまで承諾してくれた。その点は本当に良かったと思ってるよ」
「まぁもっとも、すぐに移住することもできなかったんだけどな。あくまでユリスの力を借りずに生きることが条件だったから」

 ミナヅキの言葉に、アヤメは納得するかのように頷いた。

「そっか。それでまずは、夏休みとかを利用して、少しずつこの世界に慣れていくことに決めたのね」
「うん。ミナヅキを連れて来るだけなら、ボクも協力できたから」

 アヤメの中で話が繋がった。同時に少しだけ驚いてもいた。まさか本当に、加護という神様の不思議な力のおかげだったとは。
 予想はしていたが、まだどこかで遠い空想話にしか思っていなかった。果たして自分の常識がどこまで通用するのか。

(でもこれで、色々と分かってきたかもしれないわ)

 それとは別に、アヤメは自分の中で思っていることがあった。
 最悪の家庭環境にもかかわらず、普通に学校生活を送ることができていたのは、全てユリスが加護を与えたおかげであると。
 更に言えば、自分とミナヅキが普通に会うことが出来ていたのも、そして何事もなくこの世界へ逃げてくることに成功したのも、加護のおかげではないかと。
 考えてみれば今回の駆け落ちは、何もかも上手くいき過ぎていた。
 ミナヅキのことを実家が知らなかったとは思えない。むしろ調べに調べ尽くし、彼の家庭環境がメチャクチャであることも知っていた可能性が極めて高い。
 それでもアヤメがミナヅキと会えていた。これだけならば強引に説明が付けられなくもない。
 同年代の庶民との交流も大事だと両親が判断し、SPが遠くから見守るだけに留めておいて、見逃してくれていた可能性は十分にあり得るだろう。
 彼の環境がアヤメにとって不利になり得ると判断した瞬間、どうとでもできると思われていた可能性はある。自分たちを無理やり引き離すことなど、実家の力ならば造作もないことだとアヤメは思った。
 しかし、今回の件については、どう考えても話が別となってくる。
 最後に二人で会うことはギリギリ見逃してくれていたとしても、駆け落ちを見過ごしてくれるとは思えない。

(私がミナヅキの提案に乗った瞬間、待機していたボディーガードが、無理やり私を保護してきてもおかしくない。でもそれらしき気配はなかった)

 公園を出てから雑木林に入り込むまで、一切の邪魔らしき邪魔はなかった。
 それらが全て、ユリスがミナヅキに与えた加護の効果だとしたら。
 というかそれしか考えられない。もしかしたら、以前から自分たちが問題なく会えていたこと自体も、加護のおかげである可能性はあり得る。
 一体どこまで加護の影響を受けていたのか。
 色々と気にはなるが、こうして駆け落ちに成功した今となっては、そこまで深く考える必要性がないことも確かではあった。
 なにより目の前に本人たちがいるのだ。アヤメは考えていることを明かしつつ、尋ねてみることにした。

「ねぇ、二人にちょっと聞いてほしいことがあるんだけど……」

 アヤメはユリスとミナヅキに、自分の考えを話した。するとユリスは、腕を組みながら大きく頷き出す。

「確かにあり得ると思うよ。というより、それ以外にないと言っても良いかもね」

 やはりそうかと、アヤメは思った。そこにユリスが何を思ったか、ニヤリとイタズラっぽい笑みを浮かべてくる。

「加護の効果は、本人以外にも影響を及ぼす場合があるんだ。特にその人が大切に思っている相手には、ね」
「……へっ?」

 ニッコリ微笑むユリスに、アヤメは思わず呆けてしまう。

「じゃ、じゃあ私にも、その加護とやらの影響があったんだとしたら……」
「みなまで言う必要はないんじゃない? ねぇ?」

 ユリスは再びニンマリとした笑みを、今度はミナヅキに向けて浮かべた。
 ミナヅキが困ったような表情を浮かべていたところに、今度はアヤメがスッと目を細めながら見上げてくる。

「ふぅん、そっか。ミナヅキって私のこと大切に思ってくれてたんだ?」
「いや、まぁ、そりゃあな……」
「ふふっ♪」

 照れくさそうに目を逸らすミナヅキを、アヤメは嬉しそうに頬を染めながらジッと見つめる。
 甘い空気が流れる中、ユリスがどこか呆れたような視線を向けるのだった。

「全く、仲良しさんでなによりだよ。それじゃあ最後に一つ言っておくけどね」

 その瞬間、どことなく空気が変わった気がした。息を飲むミナヅキとアヤメに、ユリスが告げる。

「ミナヅキとアヤメは、もうこの時点で移住に成功したこととなる。だからボクの加護が面倒を見るのもここまで。あとは全てキミたち次第だよ」
「あとは……」
「私たち次第?」

 ユリスの言葉にミナヅキとアヤメが顔を見合わせる。ユリスは再び、満面の笑みを浮かべた。

「それじゃあね、ごりょーにん♪」

 楽しげな明るい声とともに、ユリスは気配が瞬時に消える。ミナヅキとアヤメが振り向いたそこには、もう誰もいなかった。

「……消えちゃったわね」
「相変わらず神出鬼没なヤツだな」
「いつもこうなの?」
「まぁな。そんなことより、俺たちもそろそろ寝ようぜ。もう疲れちまったよ」

 大して驚く素振りも見せずに、ミナヅキはいそいそと枕の準備をする。ユリスとの付き合いの長さを示しているのだと、アヤメは密かに驚いていた。

(慣れないといけないわね。きっとユリスとも長い付き合いに……あら?)

 アヤメは体が急に重くなる感触がした。何も考えられなくなり、フラフラと吸い込まれるようにベッドに倒れ込む。

(眠い……柔らかいわ。もういいや、寝ちゃおう)

 アヤメはうつ伏せ状態のまま目を閉じ、夢の世界へ旅立った。本人に自覚はなかったが、無理もない話だ。
 高校の卒業式から実家とのひと悶着による家出。そしてミナヅキとともに、この世界へとやってきた。
 これらはたった半日の間に起こった出来事なのだ。凄まじい疲労が襲い掛かったとしても何ら不思議ではない。
 寝息を立てる彼女に、ミナヅキはそっとシーツを被せた。

「おやすみ」

 そう一言だけ優しく告げ、ミナヅキはランプの明かりを消した。


 ◇ ◇ ◇


 翌朝――ミナヅキたちは宿をチェックアウトし、外に出ていた。

「いい天気ねぇ。清々しい一日になりそうだわ!」

 思いっきり両腕を上に伸ばしながら、アヤメが気持ち良さそうに言う。
 そんな彼女に対して、ミナヅキは心の中で思っていた。恐らくこれは天気だけの問題ではないと。実家から解放されたことが、彼女をこんなにも晴れやかな笑顔にさせる一番大きな理由なのだろうと。

(勢いで実家を飛び出して後悔してるんじゃないかと思ってたが、どうやらそれは杞憂だったようだな)

 むしろ清々しているようにしか見えなかった。強がっているだけという可能性もあり得るが、それにしては彼女の笑顔はあまりにも自然過ぎる。
 ――やはり未練も後悔もないというのが正しいだろう。
 ミナヅキがそう思っているところに、アヤメはご機嫌よろしく話しかける。

「ねぇ、冒険者ギルドって、私でも登録できるのかしら?」
「できるぞ。登録するときに適性を調べてもらえて、どの職業に向いているかが分かるようになるんだ」
「この世界には、魔法も普通に存在するのよね……私にも使えると思う?」
「さぁな。適性さえあれば使えるが、そればかりは運次第さ」

 肩をすくめながらミナヅキは答える。まずはギルドで登録しなければ始まらないというのはよく分かった。
 とりあえず今は、その時を楽しみにしておこう。そう自分の中で納得しつつ、アヤメはミナヅキとともに表通りへと歩き出す。

「ところで、ミナヅキって魔法を使えるの?」
「いや、サッパリだ。あいにく俺は、魔法の適性が全くなかったんでな」
「じゃあ、アンタの適性は?」

 アヤメが尋ねると、ミナヅキは待ってましたと言わんばかりにニッと笑った。

「生産関係。簡単に言うと、アイテムを生み出す感じだな」
「調合とか錬金とか、鍛冶屋さんとか?」
「正解。生産職の中でも、人それぞれ得意分野が分かれていてな。俺が一番得意なのは調合だ。回復ポーションや解毒薬とか作れるぞ」

 それを聞いたアヤメは目を見開いた。

「流石はファンタジーな異世界ね。聞いたことあるアイテムもあるんだ」
「まぁね」

 軽く肩をすくめつつ、ミナヅキは話を続ける。

「ちなみに生産職は戦闘を苦手としてはいるが、全く戦えないワケじゃない。アイテムを作るときに、魔物から狩り取れる素材も必要になってくるからな。一人前の生産職は、自分で素材を調達できるようになってこそ……そう教わったもんさ」
「……道理でアンタの体、妙に鍛えられてると思ったわ」
「もっとも俺の場合は、この世界で生きるという目標もあったからな。魔物は素材であり、貴重な食料でもあるから」
「確かにそれは重要ね」

 アヤメは納得しながら頷き、そして小さくガッツポーズを作る。

「私も頑張るわ。早くこの世界の環境に慣れていかないとね!」
「おっ、気合い入ってるな」
「当然よ。昨夜ユリスも言ってたじゃない。あとは私たち次第だって」

 言われてミナヅキも改めて思い出す。
 実感こそないが、今までずっと守って来てくれていたモノはもう存在しない。これからは色々な意味で、気持ちを新たにしなければならない。
 そう思いながらミナヅキは――

「……そうだな」

 噛み締めるように一言、そう呟きながら頷いた。
 するとアヤメが、表通りの中でもひときわ目立つ大きな建物に目が留まる。

「ところで、もしかしてあそこに見えるのが……」
「あぁ、冒険者ギルドだな。まずはそこで、アヤメの登録を済ませてしまおう」
「――うんっ♪」

 アヤメは満面の笑みで頷き、両手の拳を胸のあたりでグッと力を込める。そして意気揚々と、二人でギルドに向かって歩き出していった。


しおりを挟む
感想 47

あなたにおすすめの小説

【完結】うだつが上がらない底辺冒険者だったオッサンは命を燃やして強くなる

邪代夜叉(ヤシロヤシャ)
ファンタジー
まだ遅くない。 オッサンにだって、未来がある。 底辺から這い上がる冒険譚?! 辺鄙の小さな村に生まれた少年トーマは、幼い頃にゴブリン退治で村に訪れていた冒険者に憧れ、いつか自らも偉大な冒険者となることを誓い、十五歳で村を飛び出した。 しかし現実は厳しかった。 十数年の時は流れてオッサンとなり、その間、大きな成果を残せず“とんまのトーマ”と不名誉なあだ名を陰で囁かれ、やがて採取や配達といった雑用依頼ばかりこなす、うだつの上がらない底辺冒険者生活を続けていた。 そんなある日、荷車の護衛の依頼を受けたトーマは――

【完結】スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜

かの
ファンタジー
 世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。  スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。  偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。  スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!  冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!

封印されていたおじさん、500年後の世界で無双する

鶴井こう
ファンタジー
「魔王を押さえつけている今のうちに、俺ごとやれ!」と自ら犠牲になり、自分ごと魔王を封印した英雄ゼノン・ウェンライト。 突然目が覚めたと思ったら五百年後の世界だった。 しかもそこには弱体化して少女になっていた魔王もいた。 魔王を監視しつつ、とりあえず生活の金を稼ごうと、冒険者協会の門を叩くゼノン。 英雄ゼノンこと冒険者トントンは、おじさんだと馬鹿にされても気にせず、時代が変わってもその強さで無双し伝説を次々と作っていく。

スキルはコピーして上書き最強でいいですか~改造初級魔法で便利に異世界ライフ~

深田くれと
ファンタジー
【文庫版2が4月8日に発売されます! ありがとうございます!】 異世界に飛ばされたものの、何の能力も得られなかった青年サナト。街で清掃係として働くかたわら、雑魚モンスターを狩る日々が続いていた。しかしある日、突然仕事を首になり、生きる糧を失ってしまう――。 そこで、サナトの人生を変える大事件が発生する!途方に暮れて挑んだダンジョンにて、ダンジョンを支配するドラゴンと遭遇し、自らを破壊するよう頼まれたのだ。その願いを聞きつつも、ダンジョンの後継者にはならず、能力だけを受け継いだサナト。新たな力――ダンジョンコアとともに、スキルを駆使して異世界で成り上がる!

【完結】まもの牧場へようこそ!~転移先は魔物牧場でした ~-ドラゴンの子育てから始める異世界田舎暮らし-

いっぺいちゃん
ファンタジー
平凡なサラリーマン、相原正人が目を覚ましたのは、 見知らぬ草原に佇むひとつの牧場だった。 そこは、人に捨てられ、行き場を失った魔物の孤児たちが集う場所。 泣き虫の赤子ドラゴン「リュー」。 やんちゃなフェンリルの仔「ギン」。 臆病なユニコーンの仔「フィーネ」。 ぷるぷる働き者のスライム「モチョ」。 彼らを「処分すべき危険種」と呼ぶ声が、王都や冒険者から届く。 けれど正人は誓う。 ――この子たちは、ただの“危険”なんかじゃない。 ――ここは、家族の居場所だ。 癒やしのスキル【癒やしの手】を頼りに、 命を守り、日々を紡ぎ、 “人と魔物が共に生きる未来”を探していく。 ◇ 🐉 癒やしと涙と、もふもふと。 ――これは、小さな牧場から始まる大きな物語。 ――世界に抗いながら、共に暮らすことを選んだ者たちの、優しい日常譚。 ※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。

ボンクラ王子の側近を任されました

里見知美
ファンタジー
「任されてくれるな?」  王宮にある宰相の執務室で、俺は頭を下げたまま脂汗を流していた。  人の良い弟である現国王を煽てあげ国の頂点へと導き出し、王国騎士団も魔術師団も視線一つで操ると噂の恐ろしい影の実力者。  そんな人に呼び出され開口一番、シンファエル殿下の側近になれと言われた。  義妹が婚約破棄を叩きつけた相手である。  王子16歳、俺26歳。側近てのは、年の近い家格のしっかりしたヤツがなるんじゃねえの?

異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた

りゅう
ファンタジー
 異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。  いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。  その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

処理中です...