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1章 柚木と柚果
折れないフラグ
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話が終わった俺と柚果は今家の外にいる。すぐ隣だけど母さんが送っていけとうるさかったからなんだが…現在微妙な沈黙が流れ続けているところだ。冗談だったとはいえほんと母さんは後のこと考えずに余計なこと言うからいけないんだよな…
「あのゆー君…」
「ん?」
柚果が真剣な顔して俺を見ている。
「これから迷惑かけちゃうと思うけどよろしくお願いしますっ」
「あー…うん」
深々と頭をさげる柚果。今日はこいつはもう何度頭をさげているんだろうな…
「それじゃあ…」
その言葉を最後に柚果は自宅へと入っていった。これから…ね。まさか母さんがあんな条件を出すとは思わなかったよ…その条件って言うのが『本気を見せろ』だもんな。ダンジョンでお金を稼ごうとしていた柚果はそれを続けろと言われたんだ。本当にお金を用意して助けたいというのなら、どんな苦手な相手だろうと倒せないなんて話にもならないから…という話だ。まあわからなくもない。大事な人の命がかかっているのに苦手だから無理だなんて甘えすぎだよな。そして『ゆーちゃんも利用していいから』とつけたされたわけなんだよね。つまりこれからは柚果を連れてダンジョンに行くことになるわけだ。
「フラグ折るのって難しいな…」
「テンプレ幼馴染の何がだめなの~?」
「お前は黙ってろっ」
「…きゅっ」
だめとかいいとかじゃないんだよ…俺のやりたいことにかかわる人を減らしたいだけなんだ。ダンジョンにかかわる奴なんてろくなもんじゃないんだからさ。
「あーもうなんか今日は疲れたな~」
「……」
「ってそこは普通しゃべるところだろうが!」
「きゅ…理不尽」
ああーもう風呂入って寝よう。うん、それがいい!
「ゆーちゃんちょっといい?」
家の中へと戻ったらすぐ母さんが話しかけてきた。どうやらお風呂はおあずけのようだな。
「何?」
「この万能薬なんだけどね…」
母さんが机に置いた万能薬に視線を向ける。ダンジョン内で起こりうるすべての状態異常を直し、さらに病気まで直すことが出来るすごい薬だ。
「パパが命懸けで手に入れたものなのよ」
「……」
父さんが命懸けで手に入れたもの…そうなのか……
「あげてもよかったんだけどね、でも…この薬で治すことが出来るのって本当に一部の人なのよ? わかる??」
「一部…」
「うん、効果もすごいからだけどそもそも入手個数が少なくて希少価値の高いものなの。お金がある人は手に入れられるでしょうね…そうじゃない人は今回のように指をくわえて見ているしかないのよ。すべての人の病気は直せない…」
きゅっと母さんが万能薬の瓶を握りしめた。
「少しでも手に入れるのが大変なんだってわかって欲しいのよ。パパは知り合いを優先することを許してくれるかしら」
ゆっくりと顔を上へと向けた母さんの目の端に光るものが見えた気がした。
「あのゆー君…」
「ん?」
柚果が真剣な顔して俺を見ている。
「これから迷惑かけちゃうと思うけどよろしくお願いしますっ」
「あー…うん」
深々と頭をさげる柚果。今日はこいつはもう何度頭をさげているんだろうな…
「それじゃあ…」
その言葉を最後に柚果は自宅へと入っていった。これから…ね。まさか母さんがあんな条件を出すとは思わなかったよ…その条件って言うのが『本気を見せろ』だもんな。ダンジョンでお金を稼ごうとしていた柚果はそれを続けろと言われたんだ。本当にお金を用意して助けたいというのなら、どんな苦手な相手だろうと倒せないなんて話にもならないから…という話だ。まあわからなくもない。大事な人の命がかかっているのに苦手だから無理だなんて甘えすぎだよな。そして『ゆーちゃんも利用していいから』とつけたされたわけなんだよね。つまりこれからは柚果を連れてダンジョンに行くことになるわけだ。
「フラグ折るのって難しいな…」
「テンプレ幼馴染の何がだめなの~?」
「お前は黙ってろっ」
「…きゅっ」
だめとかいいとかじゃないんだよ…俺のやりたいことにかかわる人を減らしたいだけなんだ。ダンジョンにかかわる奴なんてろくなもんじゃないんだからさ。
「あーもうなんか今日は疲れたな~」
「……」
「ってそこは普通しゃべるところだろうが!」
「きゅ…理不尽」
ああーもう風呂入って寝よう。うん、それがいい!
「ゆーちゃんちょっといい?」
家の中へと戻ったらすぐ母さんが話しかけてきた。どうやらお風呂はおあずけのようだな。
「何?」
「この万能薬なんだけどね…」
母さんが机に置いた万能薬に視線を向ける。ダンジョン内で起こりうるすべての状態異常を直し、さらに病気まで直すことが出来るすごい薬だ。
「パパが命懸けで手に入れたものなのよ」
「……」
父さんが命懸けで手に入れたもの…そうなのか……
「あげてもよかったんだけどね、でも…この薬で治すことが出来るのって本当に一部の人なのよ? わかる??」
「一部…」
「うん、効果もすごいからだけどそもそも入手個数が少なくて希少価値の高いものなの。お金がある人は手に入れられるでしょうね…そうじゃない人は今回のように指をくわえて見ているしかないのよ。すべての人の病気は直せない…」
きゅっと母さんが万能薬の瓶を握りしめた。
「少しでも手に入れるのが大変なんだってわかって欲しいのよ。パパは知り合いを優先することを許してくれるかしら」
ゆっくりと顔を上へと向けた母さんの目の端に光るものが見えた気がした。
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