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1章 柚木と柚果
ここにも奴が
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リュックの用意よーし! 念のための財布よーし! 母さんの弁当もよーし! もちろんいつものウェストポーチもよーし! そして木刀もよーし! 自転車の…おっと空気が入っていないじゃないかっ
「ねえ、本当に自転車でいくの?」
俺が自転車のタイヤに空気を入れていると柚果が情けない声で話しかけてきた。
「え? むしろここまで準備して自転車使わない選択肢があるのか聞きたいんだが…」
「ゆずかの本気はその程度ってことなのかもしれないのね~」
「もっと言うたれ~っ 嬢ちゃんは甘えすぎって自覚が足りんねんっ」
サポーターたちにまくしたてられしょんぼりとしている柚果をわき目に俺は準備を進める。初めて行く場所なので俺も楽しみなんだよね~ まあ普段行っている場所もまだ1階層しか足を踏み入れていないからこれからなんだがね。
「あーもうわかったから2人していじめないでぇ~っ」
「俺は準備終わったけどゆずかは?」
「うん、私の準備は昨日のうちに終わってるよ~はぁ…」
「よしっ じゃあ出発だな!」
ウキウキとした俺と若干沈みこんでいる柚果の2人は自転車のペダルに足をかけた。
なんというか…何? 自転車これやばいわ。平坦な道なら1時間くらい問題ないだろう? だけどな~…まずあり得ないだろう? 坂道やばいわっ 狭い道危ないわっ 体力だけじゃなく精神も削られて目的地ついた頃にはお互い無言になってたわ…
「まずは休憩かな…」
「お願い…ふぇ~…っ」
ダンジョンの入り口横手にあるダイバー組合へ入り俺たちは座り込んだ。
「ゆずかなにか飲む?」
「ん…オレンジ」
室内には必ず自動販売機があって、ジュースとパンとお菓子の自動販売機がここにはあった。
「パンもあるのか…あっちはなかったのにな」
まあ、自動販売機のパンはあまり美味しいイメージはないんだが…俺の目に一つの名前が止まる。
「くそ…っ ここに来てまでお前に会うとはな…」
チャレンジシリーズがありやがった! ついポチッとしてしまったじゃないかっ なんだこれ…食べられないと分かっているのに手紙勝手に…くそぉ~
「ん? パンも食べるの?」
「…ああ。チャレンジするしかないからな!」
「???」
ちなみにジュースは無難に炭酸飲料だ。さて…今回のパン。『金平チョコレートコーティング』もうね言葉だけてもやばい。なんでチョコレートでコーティングしたのっ 買った以上食べますともさ!
「………はぁ」
やっぱり美味しくない…まあ、美味しくないだけだからまだましなのか? ちょっと我慢したら食べられるくらいだからな…甘じょっぱくてシャキシャキして、後からピリッとする…とりあえず炭酸で流し込むか。
「ねえ、本当に自転車でいくの?」
俺が自転車のタイヤに空気を入れていると柚果が情けない声で話しかけてきた。
「え? むしろここまで準備して自転車使わない選択肢があるのか聞きたいんだが…」
「ゆずかの本気はその程度ってことなのかもしれないのね~」
「もっと言うたれ~っ 嬢ちゃんは甘えすぎって自覚が足りんねんっ」
サポーターたちにまくしたてられしょんぼりとしている柚果をわき目に俺は準備を進める。初めて行く場所なので俺も楽しみなんだよね~ まあ普段行っている場所もまだ1階層しか足を踏み入れていないからこれからなんだがね。
「あーもうわかったから2人していじめないでぇ~っ」
「俺は準備終わったけどゆずかは?」
「うん、私の準備は昨日のうちに終わってるよ~はぁ…」
「よしっ じゃあ出発だな!」
ウキウキとした俺と若干沈みこんでいる柚果の2人は自転車のペダルに足をかけた。
なんというか…何? 自転車これやばいわ。平坦な道なら1時間くらい問題ないだろう? だけどな~…まずあり得ないだろう? 坂道やばいわっ 狭い道危ないわっ 体力だけじゃなく精神も削られて目的地ついた頃にはお互い無言になってたわ…
「まずは休憩かな…」
「お願い…ふぇ~…っ」
ダンジョンの入り口横手にあるダイバー組合へ入り俺たちは座り込んだ。
「ゆずかなにか飲む?」
「ん…オレンジ」
室内には必ず自動販売機があって、ジュースとパンとお菓子の自動販売機がここにはあった。
「パンもあるのか…あっちはなかったのにな」
まあ、自動販売機のパンはあまり美味しいイメージはないんだが…俺の目に一つの名前が止まる。
「くそ…っ ここに来てまでお前に会うとはな…」
チャレンジシリーズがありやがった! ついポチッとしてしまったじゃないかっ なんだこれ…食べられないと分かっているのに手紙勝手に…くそぉ~
「ん? パンも食べるの?」
「…ああ。チャレンジするしかないからな!」
「???」
ちなみにジュースは無難に炭酸飲料だ。さて…今回のパン。『金平チョコレートコーティング』もうね言葉だけてもやばい。なんでチョコレートでコーティングしたのっ 買った以上食べますともさ!
「………はぁ」
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