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王都までの旅路
76. 4日目
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今日は水の日、偶然にも朝から雨が降っていた。
マジックバック大(ウエストポーチ)
無料ガチャは当たりだろう。というか最近気がついたんだが、この世界の物は魔道具で、しかも俺が知っている物しか今のところ出ていない。元の世界の物は色々出ているがこの違いはなんだろうか? そんなことを考えながら昨日作っておいたおにぎりを食べた。
雨が降る中を馬車は進んでいる。馬に乗った人たちはフード付きのマントのようなものを被っていた。カッパ…みたいなものだろうか? 見せてもらってないので実際はわからないがまあ傘を差しながら馬なんて乗れないからね。
木々が増え始め森に入ったあたりで馬車が一度止まる。マントをみんな絞り水分を減らした後魔法で乾かしていた。うん、カッパじゃなくてただのマントだったみたいだ。それは置いておいて俺は昼ご飯の支度でもしていようか。外は雨、多分馬車の中で食べることになるだろう。となると何がいだろうか? お皿の数が少ない方がいいよね多分。となると丼物がいいんじゃないかな。昨夜牛丼だったけどこう外だと同じものばかりを食べることになるのも当たり前だし、さほど問題はない。ということで昼は親子丼にしよう。昆布だしなのでやっぱり少しだけ物足りない味がするがまあ普通においしい。
木々の多い森の中で周りを警戒しながら昼食を済ませ、出発しようとした時だった。カツーンっと馬車に何かが当たりはじかれる音がした。それはただの小石で、どこかから飛んできたのは間違いがない。何か魔物や獣が移動した際に跳ね上げただけの小石なのかもしれないが、ここは森の中とは言え街道。めったにそういった生き物が近づいてくることはないところだ。
「警戒して進…」
「ぐあ…っ」
小石を確認していた護衛の人が声をあげた。それが合図となったのか次々と矢が飛んでくる。
「プロテクト!」
アルバトロスがプロテクトを使用する。その隙にさっき矢で撃たれた人をメイドの2人が急いで荷馬車へと担ぎ込んだ。痛みで顔をゆがめる人を眺めながらどうしたらいいのか周りの顔を眺める。
「あっ そうだポーション!」
そうだ回復だ。初級だけど痛みぐらいなら和らぐかもしれないっ そう思って袋の中に手を突っ込んだ。
「いけません! 矢がまだ刺さっているのでこのままポーションは使えませんからっ 落ち着いてくださいリョータ様。死ぬような怪我じゃありませんので」
ノノさんに怒られた。それから手際いよくノノさんが矢の傷口から上のほう…刺さっていたのが二の腕なので肩に近い辺りをきつく縛り上げる。矢を抜くときに出血を抑えるためだそうだ。あまり血を流しすぎると体力が回復出来ないんだそうだ。あれ…? つまり今から矢を抜くってことだよね。
「そっち押さえて」
「はいっ」
ノノさんの指示でもう1人のメイドの子が護衛の人に馬乗りのなり、上がれないように自身の体重で押さえつけた。
「リョータ様は足を!」
「お、おうっ」
「抜きます…3、2、1…っ」
矢をまたぐように腕を両足で踏みつけたノノさんがカウントダウンしながら矢を掴み0で一気に引き抜いた。
「うがあぁ…っ」
痛そうな声につい俺は目をそらす。
「ポーションをっ」
「はい!」
「矢は抜けましたすぐ痛みも引きます!」
俺が目をそらしている間にも2人は動いて治療を続けていた。
マジックバック大(ウエストポーチ)
無料ガチャは当たりだろう。というか最近気がついたんだが、この世界の物は魔道具で、しかも俺が知っている物しか今のところ出ていない。元の世界の物は色々出ているがこの違いはなんだろうか? そんなことを考えながら昨日作っておいたおにぎりを食べた。
雨が降る中を馬車は進んでいる。馬に乗った人たちはフード付きのマントのようなものを被っていた。カッパ…みたいなものだろうか? 見せてもらってないので実際はわからないがまあ傘を差しながら馬なんて乗れないからね。
木々が増え始め森に入ったあたりで馬車が一度止まる。マントをみんな絞り水分を減らした後魔法で乾かしていた。うん、カッパじゃなくてただのマントだったみたいだ。それは置いておいて俺は昼ご飯の支度でもしていようか。外は雨、多分馬車の中で食べることになるだろう。となると何がいだろうか? お皿の数が少ない方がいいよね多分。となると丼物がいいんじゃないかな。昨夜牛丼だったけどこう外だと同じものばかりを食べることになるのも当たり前だし、さほど問題はない。ということで昼は親子丼にしよう。昆布だしなのでやっぱり少しだけ物足りない味がするがまあ普通においしい。
木々の多い森の中で周りを警戒しながら昼食を済ませ、出発しようとした時だった。カツーンっと馬車に何かが当たりはじかれる音がした。それはただの小石で、どこかから飛んできたのは間違いがない。何か魔物や獣が移動した際に跳ね上げただけの小石なのかもしれないが、ここは森の中とは言え街道。めったにそういった生き物が近づいてくることはないところだ。
「警戒して進…」
「ぐあ…っ」
小石を確認していた護衛の人が声をあげた。それが合図となったのか次々と矢が飛んでくる。
「プロテクト!」
アルバトロスがプロテクトを使用する。その隙にさっき矢で撃たれた人をメイドの2人が急いで荷馬車へと担ぎ込んだ。痛みで顔をゆがめる人を眺めながらどうしたらいいのか周りの顔を眺める。
「あっ そうだポーション!」
そうだ回復だ。初級だけど痛みぐらいなら和らぐかもしれないっ そう思って袋の中に手を突っ込んだ。
「いけません! 矢がまだ刺さっているのでこのままポーションは使えませんからっ 落ち着いてくださいリョータ様。死ぬような怪我じゃありませんので」
ノノさんに怒られた。それから手際いよくノノさんが矢の傷口から上のほう…刺さっていたのが二の腕なので肩に近い辺りをきつく縛り上げる。矢を抜くときに出血を抑えるためだそうだ。あまり血を流しすぎると体力が回復出来ないんだそうだ。あれ…? つまり今から矢を抜くってことだよね。
「そっち押さえて」
「はいっ」
ノノさんの指示でもう1人のメイドの子が護衛の人に馬乗りのなり、上がれないように自身の体重で押さえつけた。
「リョータ様は足を!」
「お、おうっ」
「抜きます…3、2、1…っ」
矢をまたぐように腕を両足で踏みつけたノノさんがカウントダウンしながら矢を掴み0で一気に引き抜いた。
「うがあぁ…っ」
痛そうな声につい俺は目をそらす。
「ポーションをっ」
「はい!」
「矢は抜けましたすぐ痛みも引きます!」
俺が目をそらしている間にも2人は動いて治療を続けていた。
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