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お披露目会

81. 報告会

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 酒場スペースの俺たちがいるテーブルに人数分のコップが並んでいる。お互い無言でちらちらと顔を見合わせる。誰から何から話せばいいのかわからないと言ったところだろう。

「詳しいことを話すのなら遮音結界はるけど」
「よろしく~」
「…もう話していいわよ」

 最初に口を開いたのは雪乃だった。遮音結界? というのを張ったらしい。というか魔法名すら言わずに使えるんだ…しらなかった。

「無詠唱ってやつですよリョー」

 俺が首を傾げていたのでノノさんが教えてくれた。というかこのこ俺の心まで読めるんかね?? とうか無詠唱って詠唱がないってことだよね。何気にすごいんじゃないんだろうか。

「じゃあこっちから話せばいいよねーそのほうが早そうだし?」
「なんでもいいから早く進めよう」
「雪ちゃんせっかちさんはだめだよぉ~」
「わかってるわよっ」

 ああーなごむわ~ ちょっと前まであった会話が目の前で繰り広げられている。なごんでばかりもいられない…何があったのがちゃんと話を聞かないと。

 簡単にまとめるとこうだった。あの日ここ王都の城に3人は召喚された。たけは勇者、雪乃は大賢者、響子は聖女という職業を持って。この3つの職業を持つと他の職業を手に入れることが出来ないそうだ。そして召喚された理由はまあ定番の魔王討伐。今まで城で基礎訓練を行っていたらしい。

「ふーんで、これから実戦経験を積むためにダンジョンにいくと?」
「そうなの早く魔王を倒して元の世界に帰りたいからね」

 元の世界に帰る?? 帰れるの? 俺は帰れないって聞いていたんだが…話を聞いた相手が違うから何とも言えないが…

「それで良太はなんでここに?」
「ああざっくりいうと勇者召喚に巻き込まれてきたらしいんだわ。それで色々あって王都に勇者見に来たんだが、もう用事終わっちゃったな?」
「なにそれ…」
「りょうちゃんもう用事ないのぉ~? だったらぁ 響子たちと一緒にダンジョンいこうよぉ」
「ダンジョンか…ちょっと興味はあるけど今お世話になっている人がいるからその人に聞いてからかなー」

 うん、俺自身の用事は終わってしまった。でも今はまだジルベスターさんが取ってくれた宿のお世話になっている身だ。ちゃんと聞いてからじゃないとやっぱりだめだよね? とノノさんのほうを見る。

「はい、大丈夫だと思われますが多分私が同伴するという条件が付くと思われます」

 ですよねー ノノさんの護衛役はいつまでとか言ってなかったからね~

「む…っ りょうちゃん、そういえばぁ その子は誰なのぉ~?」
「彼女はノノさん。今は俺の護衛をやってくれてるんだ」
「「「護衛!?」」」

 ちょっ 3人同時にしゃべるなよ…逆にこっちが驚いたわ!

「良太護衛が必要な状況なのか?」
「何しでかしたのよあんたは…」
「りょうちゃん悪いことはめっ なんだよ?」

 いやいやこっちが聞きたいくらいなんだよ! 俺はため息をつきながら理由は知らないが誰かに狙われていることを話した。
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