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エルフの里
205. エルフの里を歩く
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フランモネを北に抜け数分歩いた先にある鎮守の森。エルフたちが住んでいる森の名前なのだそうだがこの森が深いのか、名前からして普通の森じゃないのかわからないが外から見たところは深そうな森にしか見えない。
「おっと」
そんな森だがさっきから何匹か魔物がはじき出されている。なるほど許可がないと入れないというのは本当のことらしい。森で生まれたであろう魔物ですら生まれた瞬間に外へと追い出されているみたいだ。今飛び出してきた魔物もまだまだ小さな子供だった。だとしても魔物は魔物だとさっきからシズクが仕留めている。
「これだけ小さいと魔石もないからあれだけどな」
「そろそろ門が開きますよ」
目の前はただの森の入り口だ。門が開くとはいったいどういうことなんだろうか? 飛び出してくる魔物を倒していたシズクもそれらを放置し目の前を見つめていた。すると森の入り口にぽっかりと穴が開いているかのように光が集まり出した。
「では私と手を繋いでくださいね」
ふむ…許可があってもこうやってエルフに触れていないとくぐれないらしい。つまり大人数で移動することが出来ないってことだ。
ルーに手を引かれて光の中を歩いていくと思ったよりは眩しくないことに驚き視線を動かした。まあ何も見えなかったんだが。ただ地に足を付けている感触だけはちゃんとわかったのでそれだけはましだったかな。そんな白い空間を通り抜けるとその先には若干緑が多めだがどことなく見たことがあるような建物がたくさん立ち並ぶ景色…そしてそれに不似合いな大きな木が少し奥の方に見えていた。
「ようこそエルフの里へ」
「エルフの里ってこんなとこだったか?」
「あら、シズクさんは来たことがあるのですか?」
「ん、小さいころに少しな。まあ記憶があいまいだからさ」
「なるほど…」
そんな会話をしながら里の中を歩いていく。たまにちらちらと俺らの方を見るエルフたち。まあエルフ以外がいるのは珍しいんだろうな。さっきから歩いているのはエルフばかりだし。
「まずは予定通り食事にしましょうか」
「腹へったからそうしようっ」
まあそれに関しては俺も頷いておく。もともと昼ご飯を食べるところだったんだあれからちょっと時間が過ぎているから腹だってするいてくる。
「あ、ジエル達箱庭から出してないが」
「今向かっている建物につきましたら呼び出してあげてください」
「わかった」
ルーの後ろをついて歩き一つの建物の前についた。他の家に比べたら結構大きいんじゃないかな…? ルーとジエルの家だろうか。門番にルーが声をかけると門が開く。流石にシズクも少し緊張しているのかある気がぎこちなく、さらにその後ろを歩いている俺もついついちらりと門番の顔色とか確認してしまった。というか門番はこっちのことみもしねぇ…いいんだけどさ。
建物の入り口につくと自動ドアじゃないがゆっくりと扉が開いていく。
「おまちしておりました」
中からは執事服を着た男性エルフ(見た目は若い)が、両サイドには扉を支えるメイドが立っていた。そういえばエルフの姫ってジルベスターさんが言っていたっけ…つまりこの里のお偉いさんの娘さんってことだもんな。執事やメイドくらいいるか。まあ俺が気になっているのはそこじゃなくて、この建物もそうだけどどことなくこの世界には合わない感じで、むしろ俺がいた世界にありそうな建物だったこと。俺に会わせたいと言っていた母親に会って色々聞かせてもらえばこのあたりの謎もわかるんだろうか。そんなことを思いながら扉をくぐった。
「おっと」
そんな森だがさっきから何匹か魔物がはじき出されている。なるほど許可がないと入れないというのは本当のことらしい。森で生まれたであろう魔物ですら生まれた瞬間に外へと追い出されているみたいだ。今飛び出してきた魔物もまだまだ小さな子供だった。だとしても魔物は魔物だとさっきからシズクが仕留めている。
「これだけ小さいと魔石もないからあれだけどな」
「そろそろ門が開きますよ」
目の前はただの森の入り口だ。門が開くとはいったいどういうことなんだろうか? 飛び出してくる魔物を倒していたシズクもそれらを放置し目の前を見つめていた。すると森の入り口にぽっかりと穴が開いているかのように光が集まり出した。
「では私と手を繋いでくださいね」
ふむ…許可があってもこうやってエルフに触れていないとくぐれないらしい。つまり大人数で移動することが出来ないってことだ。
ルーに手を引かれて光の中を歩いていくと思ったよりは眩しくないことに驚き視線を動かした。まあ何も見えなかったんだが。ただ地に足を付けている感触だけはちゃんとわかったのでそれだけはましだったかな。そんな白い空間を通り抜けるとその先には若干緑が多めだがどことなく見たことがあるような建物がたくさん立ち並ぶ景色…そしてそれに不似合いな大きな木が少し奥の方に見えていた。
「ようこそエルフの里へ」
「エルフの里ってこんなとこだったか?」
「あら、シズクさんは来たことがあるのですか?」
「ん、小さいころに少しな。まあ記憶があいまいだからさ」
「なるほど…」
そんな会話をしながら里の中を歩いていく。たまにちらちらと俺らの方を見るエルフたち。まあエルフ以外がいるのは珍しいんだろうな。さっきから歩いているのはエルフばかりだし。
「まずは予定通り食事にしましょうか」
「腹へったからそうしようっ」
まあそれに関しては俺も頷いておく。もともと昼ご飯を食べるところだったんだあれからちょっと時間が過ぎているから腹だってするいてくる。
「あ、ジエル達箱庭から出してないが」
「今向かっている建物につきましたら呼び出してあげてください」
「わかった」
ルーの後ろをついて歩き一つの建物の前についた。他の家に比べたら結構大きいんじゃないかな…? ルーとジエルの家だろうか。門番にルーが声をかけると門が開く。流石にシズクも少し緊張しているのかある気がぎこちなく、さらにその後ろを歩いている俺もついついちらりと門番の顔色とか確認してしまった。というか門番はこっちのことみもしねぇ…いいんだけどさ。
建物の入り口につくと自動ドアじゃないがゆっくりと扉が開いていく。
「おまちしておりました」
中からは執事服を着た男性エルフ(見た目は若い)が、両サイドには扉を支えるメイドが立っていた。そういえばエルフの姫ってジルベスターさんが言っていたっけ…つまりこの里のお偉いさんの娘さんってことだもんな。執事やメイドくらいいるか。まあ俺が気になっているのはそこじゃなくて、この建物もそうだけどどことなくこの世界には合わない感じで、むしろ俺がいた世界にありそうな建物だったこと。俺に会わせたいと言っていた母親に会って色々聞かせてもらえばこのあたりの謎もわかるんだろうか。そんなことを思いながら扉をくぐった。
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