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いいことと悪いこと
288. 量と人手
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たけはルリアーナさんとお話し中。ジエル、ルー、響子は御神木様の下でお祈り中だ。カルガードとシズクは一度自分の家へと戻っている。ということで俺は一人ブンナーへと様子を見に向かうことにした。もちろんちゃんとフードを被り顔を隠して。
王都でも騒ぎ起こしちゃったしブンナーでも気軽に歩けなくなるとは思わなかった。それにフィレーネはきっと足を踏み入れることも今は出来ないだろう。一人でならこっそりいけないこともないかもしれないが…
「うーん…やっぱりか」
軽くブンナーを歩いてみたところ、今までいなかった見回りをする人がちらほらといた。そのせいか治安はよさそうに見えるがどこか住人は居心地が悪そうにも見える。そして一番見たい場所である御神木様を植える予定の場所はそこまでの道を封鎖されており入ることも出来ないみたいだ。俺たちが入り込み御神木を植えてしまわないようにだよねこれは。まあ土をなんとかしないと植えることは出来ないんだが、こいつらはそんなことは気がついていなんだろう。
エルフの里に戻ってくるとお祈りが終わったのか響子が丁度通りかかる。どうやら御神木は御神木のもとに置いてきたようだ。まあそこが一番安全だし、周りは魔力であふれているからな。
「あ、りょーちゃんさがしたんだよぉ~? 見つからないからイヤリングで連絡とろうとしてたとこだったしっ」
「なんだ?」
「ほらえっと…カルガード? が呼んでたよ」
なんだろう? よくわからないが俺に用があるみたいだし一度箱庭へ戻ろうか。
箱庭に入り地図でカルガードがどこにいるか確認すると、どうやらケーキ屋にいるみたいだ。
「あ、リョータさん助けてくださいっ」
店の中に入るとエルナがそう言いながら俺の方に駆け寄ってきた。エルナが向かってきた先を見るとそこにいるのはカルガードとミイ。どうやらお菓子を食べていたみたいだ。
「どうしたの?」
「カルガードさんがしつこいんです!」
「何してんだカルガード…」
テーブルに近づくと何やらお菓子をばらまきそのこまごましたものを少しづつ口に運びながら何やらぶつぶつと言っている。
「ん? あーリョータこれなんだけどさ、材料何で出来ているんだ? 作り方は?? それと保存方法と…」
目の前で騒いでいるカルガードがぐちゃぐちゃにしていたのはプリンだった。まさかこれを聞くために俺を呼んだんじゃないよな?
「お前…用事はそれなのか?」
「…そうだった。違う違うこれはリョータを待っている間に気になって調べていただけなんだ。ほら…初めて食べてうまくてさ、つい作り方とかいろいろ知りたくなっちまって」
なるほど、流石商人ってところか。売れる物には敏感なんだな。面倒だから外で売る気はないが。
「それで?」
「ああ用件ってのはあれだ。土の復活剤は間違いなくあの土にも効果がありそうだぞ」
そういえば昨日のあの状況の中でもちゃっかりとカルガードは土を採取していたんだったな。持ち帰ってきた土をちゃんと調べていてくれたらしい。
「でだ、あの範囲だろう? 復活剤の量もかなりいるが、それを混ぜる作業をする人手も結構いるんじゃないか?」
「量は何とでも出来るが、人手か」
「量は何とかなるんだ…むしろ人手の方が問題ないだろう?」
…あれ? お互い認識が違ったみたいだ。つまりこれは何とかなるってことなんじゃ…あくまでも土に関してだけはだけど。
王都でも騒ぎ起こしちゃったしブンナーでも気軽に歩けなくなるとは思わなかった。それにフィレーネはきっと足を踏み入れることも今は出来ないだろう。一人でならこっそりいけないこともないかもしれないが…
「うーん…やっぱりか」
軽くブンナーを歩いてみたところ、今までいなかった見回りをする人がちらほらといた。そのせいか治安はよさそうに見えるがどこか住人は居心地が悪そうにも見える。そして一番見たい場所である御神木様を植える予定の場所はそこまでの道を封鎖されており入ることも出来ないみたいだ。俺たちが入り込み御神木を植えてしまわないようにだよねこれは。まあ土をなんとかしないと植えることは出来ないんだが、こいつらはそんなことは気がついていなんだろう。
エルフの里に戻ってくるとお祈りが終わったのか響子が丁度通りかかる。どうやら御神木は御神木のもとに置いてきたようだ。まあそこが一番安全だし、周りは魔力であふれているからな。
「あ、りょーちゃんさがしたんだよぉ~? 見つからないからイヤリングで連絡とろうとしてたとこだったしっ」
「なんだ?」
「ほらえっと…カルガード? が呼んでたよ」
なんだろう? よくわからないが俺に用があるみたいだし一度箱庭へ戻ろうか。
箱庭に入り地図でカルガードがどこにいるか確認すると、どうやらケーキ屋にいるみたいだ。
「あ、リョータさん助けてくださいっ」
店の中に入るとエルナがそう言いながら俺の方に駆け寄ってきた。エルナが向かってきた先を見るとそこにいるのはカルガードとミイ。どうやらお菓子を食べていたみたいだ。
「どうしたの?」
「カルガードさんがしつこいんです!」
「何してんだカルガード…」
テーブルに近づくと何やらお菓子をばらまきそのこまごましたものを少しづつ口に運びながら何やらぶつぶつと言っている。
「ん? あーリョータこれなんだけどさ、材料何で出来ているんだ? 作り方は?? それと保存方法と…」
目の前で騒いでいるカルガードがぐちゃぐちゃにしていたのはプリンだった。まさかこれを聞くために俺を呼んだんじゃないよな?
「お前…用事はそれなのか?」
「…そうだった。違う違うこれはリョータを待っている間に気になって調べていただけなんだ。ほら…初めて食べてうまくてさ、つい作り方とかいろいろ知りたくなっちまって」
なるほど、流石商人ってところか。売れる物には敏感なんだな。面倒だから外で売る気はないが。
「それで?」
「ああ用件ってのはあれだ。土の復活剤は間違いなくあの土にも効果がありそうだぞ」
そういえば昨日のあの状況の中でもちゃっかりとカルガードは土を採取していたんだったな。持ち帰ってきた土をちゃんと調べていてくれたらしい。
「でだ、あの範囲だろう? 復活剤の量もかなりいるが、それを混ぜる作業をする人手も結構いるんじゃないか?」
「量は何とでも出来るが、人手か」
「量は何とかなるんだ…むしろ人手の方が問題ないだろう?」
…あれ? お互い認識が違ったみたいだ。つまりこれは何とかなるってことなんじゃ…あくまでも土に関してだけはだけど。
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