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いいことと悪いこと
294. 疑問
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「…?」
「…た」
「…ーい」
声が聞こえてきて俺の意識が浮上してきた。どうやらガチャを回している途中で眠ってしまっていたらしい。
「やっと起きたか良太。もうみんな待ってるよ?」
「雪乃…すまん。起こしてくれて助かったわ」
「…ふんっ 当り前じゃないか、お前が起きてくれないとまともにご飯が食べられないんだよ」
そういえばそうだったな。こいつら誰も料理出来ないんだったわ。
「あーじゃあ出すから外にいるやつらにも運んでやってくれ」
「外…ああ、あの作業員にも食事をだすんだね。なんで外にテーブルがあるんだろうと思ってた」
窓から外を見ると丁度作業員たちがこちらへと向かってくるのが見えた。テーブルに出しっぱなしになっていたガチャで出したカードを片付けると俺はインベントリから次々と食事を取り出す。今回はオムライスにした。一皿で済むのが楽でいい。それといつものように食べているコンソメスープ。これはおかわり自由だ。面倒なのでこれは各テーブルに設置し各自でよそってもらおう。
「運びます~」
「ます~」
エルナとミイもテーブルに並べる作業が始まったのに気がつくと参加してくれた。なのであっという間にみんなの食事が並べられた。作業員たちも食事が並ぶとすぐに食べ始めていたので、俺たちも店の中に入り食事を始める。まあ響子はノノさんを見てくれているから後で食事を持って行ってあげないとね。
「…」
俺は目の前に座っている雪乃をちらりと見る。実はさっきうたた寝をしていた時に見た夢には雪乃が出てきた。初めて雪乃と会ったころの出来事だった。それはとても違和感がある内容で…高校に上ったころ気がついたら友達としてすぐ近くにいた存在だったということだった。たしかたけが友達になって連れてきた…んだったと思うんだが、なぜかそのあたりがあいまいで思い出せない。今まで忘れていたというのもおかしな話。たけと響子は幼馴染で物心ついたころから一緒にいたというのがわかるのに、なぜそんなに最近友達になった存在のことがわからないのか。
「すいませーん」
そんなことを考えながら食べていると入り口から作業員の人が声をかけてきた。
「食べ終わった食器はこちらに持ってくればいいですか?」
「わ…何この店。見たことがない食べ物が売ってるよ!」
どうやら作業員の女性たちが食器を集めて持ってきてくれたみたいだ。
「値段がついてないからきっと高いよ~」
作業員の女性たちから食器を受け取るとついでに店のことも教えてあげた。まあここにいる間しか買えないけど、他に楽しみもないしいいんじゃないかな。男性陣は…やっぱお酒が欲しいのかな? でもそのせいでもめ事を起こされても困るからここは我慢してもらおう。同じくお菓子で我慢してもらおうかね。
女性陣は話し合ってお菓子を買って作業へと戻っていった。思ったよりも安いと思ったのかそれぞれが違うものを買い、みんなで味見しあうことに決めたみたいだ。そんな女性陣を見送ったあと俺は響子の元へと向かった。
「ノノさんの様子はどうかな?」
「あ、りょーちゃんっ お腹空いたよ~ ノノさんは変らないよ」
「そうか…なあ響子、お前覚えているか?」
「なにをぉ~?」
響子にオムライスを渡しながら俺は気になっていたことを聞いてみた。
「雪乃って…何がきっかけでたけと友達になったんだっけ?」
「ん~~…ん? 何だったっけ…聞いたような聞いてないような?? だけどたけちゃんが連れてきたんだよ~」
やっぱり響子もおぼえていないのか…となると後はたけに聞いてみるか。まあ聞いて何かがあるわけじゃないんだが、なんか気になるんだよな。
「…た」
「…ーい」
声が聞こえてきて俺の意識が浮上してきた。どうやらガチャを回している途中で眠ってしまっていたらしい。
「やっと起きたか良太。もうみんな待ってるよ?」
「雪乃…すまん。起こしてくれて助かったわ」
「…ふんっ 当り前じゃないか、お前が起きてくれないとまともにご飯が食べられないんだよ」
そういえばそうだったな。こいつら誰も料理出来ないんだったわ。
「あーじゃあ出すから外にいるやつらにも運んでやってくれ」
「外…ああ、あの作業員にも食事をだすんだね。なんで外にテーブルがあるんだろうと思ってた」
窓から外を見ると丁度作業員たちがこちらへと向かってくるのが見えた。テーブルに出しっぱなしになっていたガチャで出したカードを片付けると俺はインベントリから次々と食事を取り出す。今回はオムライスにした。一皿で済むのが楽でいい。それといつものように食べているコンソメスープ。これはおかわり自由だ。面倒なのでこれは各テーブルに設置し各自でよそってもらおう。
「運びます~」
「ます~」
エルナとミイもテーブルに並べる作業が始まったのに気がつくと参加してくれた。なのであっという間にみんなの食事が並べられた。作業員たちも食事が並ぶとすぐに食べ始めていたので、俺たちも店の中に入り食事を始める。まあ響子はノノさんを見てくれているから後で食事を持って行ってあげないとね。
「…」
俺は目の前に座っている雪乃をちらりと見る。実はさっきうたた寝をしていた時に見た夢には雪乃が出てきた。初めて雪乃と会ったころの出来事だった。それはとても違和感がある内容で…高校に上ったころ気がついたら友達としてすぐ近くにいた存在だったということだった。たしかたけが友達になって連れてきた…んだったと思うんだが、なぜかそのあたりがあいまいで思い出せない。今まで忘れていたというのもおかしな話。たけと響子は幼馴染で物心ついたころから一緒にいたというのがわかるのに、なぜそんなに最近友達になった存在のことがわからないのか。
「すいませーん」
そんなことを考えながら食べていると入り口から作業員の人が声をかけてきた。
「食べ終わった食器はこちらに持ってくればいいですか?」
「わ…何この店。見たことがない食べ物が売ってるよ!」
どうやら作業員の女性たちが食器を集めて持ってきてくれたみたいだ。
「値段がついてないからきっと高いよ~」
作業員の女性たちから食器を受け取るとついでに店のことも教えてあげた。まあここにいる間しか買えないけど、他に楽しみもないしいいんじゃないかな。男性陣は…やっぱお酒が欲しいのかな? でもそのせいでもめ事を起こされても困るからここは我慢してもらおう。同じくお菓子で我慢してもらおうかね。
女性陣は話し合ってお菓子を買って作業へと戻っていった。思ったよりも安いと思ったのかそれぞれが違うものを買い、みんなで味見しあうことに決めたみたいだ。そんな女性陣を見送ったあと俺は響子の元へと向かった。
「ノノさんの様子はどうかな?」
「あ、りょーちゃんっ お腹空いたよ~ ノノさんは変らないよ」
「そうか…なあ響子、お前覚えているか?」
「なにをぉ~?」
響子にオムライスを渡しながら俺は気になっていたことを聞いてみた。
「雪乃って…何がきっかけでたけと友達になったんだっけ?」
「ん~~…ん? 何だったっけ…聞いたような聞いてないような?? だけどたけちゃんが連れてきたんだよ~」
やっぱり響子もおぼえていないのか…となると後はたけに聞いてみるか。まあ聞いて何かがあるわけじゃないんだが、なんか気になるんだよな。
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