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御神木防衛戦
322. 召喚魔法?
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響子視点④を62話の後に
響子視点⑤を79話の後に追加しました。
───────────
「やだ、雪ちゃんっ 雪ちゃん!」
結界に張り付きて響子が叫ぶ。傍で叫ぶ声がするのに雪乃はピクリとも動かなかった。
「はあ~~~これだから年寄りはいかんな。仕方がない、少し無理をすることになるが…」
ちらりと倒れている雪乃に視線を送ったジルベスターさんが手をあげると数人前へ飛び出してきた。武装した人たちとは違い身軽そうな見た目の5人だ。
「魔法がだめなら他で攻撃をすればいいと思わないか?」
その5人が手を前に出すと雪乃の時と同じように魔力が集まってくる。その集まった魔力は5人の目の前の地面に集まっているようで、少しすると薄っすらと何かが現れ始めた。それは光り出しまるで模様のように形を作っていく…
「ま…魔方陣?」
それは御神木様の記憶で見たことがある魔方陣に似ていた。もしそれと同じものだとすると、この魔方陣は召喚魔法と言うことになるんだが…
「ジルベスターさん何を…」
「見ていればわかるさ」
こんな話をしている間にもその魔方陣はどんどん出来上がっていく。止める手段はわからないが、あの5人の誰か一人でも押さえれば止まるかもしれない。だけど今結界を解くわけにもいかなくて…
「そこまでだ!!」
ジルベスターさんのさらに後ろの方から別の人の声が聞こえてきた。少し遠くて誰なのかまだわからない。敵なのか味方なのか…俺は知り合いが少ないし、そもそも今の現状にかかわってきそうな人もわからない。となると敵の可能性も高い。
その人物がさらに人を引き連れ前へ出てきた。すぐ傍に2人連れている。
「…え?」
現れたのはヨルさんとアルバトロスとセブンシ―だった。これってどういう状況なんだよ…
「父…いや、ジルベスター! ダルシア男爵との共謀、魔術師団の私物化により王城へ出頭せよ」
「ヨル…お前」
「それと、すでに伯爵位は私が継いだっ」
「何を勝手なことを…っ」
「ちゃんと書状もあるぞ」
そういうとヨルさんの隣にいたアルバトロスが1枚の紙を広げ見せるように掲げた。かかれている内容ははっきりと見えないが何やら印鑑のようなものが押されている。
「大人しく従わないのなら強硬手段に出る!」
「…くっくっくっ。少し遅かったようだね」
「なに?」
どうやら会話をしている間にも魔方陣は作動し続けていたようで、いつの間にか光り輝いていた。その光の中から何かがはい出てくる。
「ま…魔物!」
「お下がりください…プロテクト!」
アルバトロスがヨルさんの前に出て防御魔法を使用した。魔方陣からは次々と魔物が出てきている。まるでこの光景はフィレーネの西の森であふれ出した魔物と似たような…?
「何てことしやがる…っ」
「ふんっ 魔物達にこの結界を壊してもらうだけだが?」
「ここは町中だぞ? 魔物達が好き放題に動き始めたら手が付けられなくなるっ」
「証拠も残さずみんないなくなればわからなくなるさ」
信じられないことしやがるっ それほど治安のいい町ではないが、無関係な人たちがたくさんいるというのに…
「どうするんだ良太! 雪乃倒れてるし、魔物が増えてきやがった」
「やったことないが…出来ると思えば出来るはず。今から結界を変形させるから雪乃を確保してくれ」
敵対してきたとはいえ意識のない状態で放置したら魔物にやられてしまう。ちょっとヨルさん達には悪いがそっちは頑張ってもらい、俺たちは御神木様の方を早く終わらせよう。巫女である響子と御神木様の契約が済めば魔物達も暴れることが出来なくなるはずだ。
俺は初級魔力回復ポーションをさらに2本飲み、魔力譲渡を急ぐのだった。
響子視点⑤を79話の後に追加しました。
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「やだ、雪ちゃんっ 雪ちゃん!」
結界に張り付きて響子が叫ぶ。傍で叫ぶ声がするのに雪乃はピクリとも動かなかった。
「はあ~~~これだから年寄りはいかんな。仕方がない、少し無理をすることになるが…」
ちらりと倒れている雪乃に視線を送ったジルベスターさんが手をあげると数人前へ飛び出してきた。武装した人たちとは違い身軽そうな見た目の5人だ。
「魔法がだめなら他で攻撃をすればいいと思わないか?」
その5人が手を前に出すと雪乃の時と同じように魔力が集まってくる。その集まった魔力は5人の目の前の地面に集まっているようで、少しすると薄っすらと何かが現れ始めた。それは光り出しまるで模様のように形を作っていく…
「ま…魔方陣?」
それは御神木様の記憶で見たことがある魔方陣に似ていた。もしそれと同じものだとすると、この魔方陣は召喚魔法と言うことになるんだが…
「ジルベスターさん何を…」
「見ていればわかるさ」
こんな話をしている間にもその魔方陣はどんどん出来上がっていく。止める手段はわからないが、あの5人の誰か一人でも押さえれば止まるかもしれない。だけど今結界を解くわけにもいかなくて…
「そこまでだ!!」
ジルベスターさんのさらに後ろの方から別の人の声が聞こえてきた。少し遠くて誰なのかまだわからない。敵なのか味方なのか…俺は知り合いが少ないし、そもそも今の現状にかかわってきそうな人もわからない。となると敵の可能性も高い。
その人物がさらに人を引き連れ前へ出てきた。すぐ傍に2人連れている。
「…え?」
現れたのはヨルさんとアルバトロスとセブンシ―だった。これってどういう状況なんだよ…
「父…いや、ジルベスター! ダルシア男爵との共謀、魔術師団の私物化により王城へ出頭せよ」
「ヨル…お前」
「それと、すでに伯爵位は私が継いだっ」
「何を勝手なことを…っ」
「ちゃんと書状もあるぞ」
そういうとヨルさんの隣にいたアルバトロスが1枚の紙を広げ見せるように掲げた。かかれている内容ははっきりと見えないが何やら印鑑のようなものが押されている。
「大人しく従わないのなら強硬手段に出る!」
「…くっくっくっ。少し遅かったようだね」
「なに?」
どうやら会話をしている間にも魔方陣は作動し続けていたようで、いつの間にか光り輝いていた。その光の中から何かがはい出てくる。
「ま…魔物!」
「お下がりください…プロテクト!」
アルバトロスがヨルさんの前に出て防御魔法を使用した。魔方陣からは次々と魔物が出てきている。まるでこの光景はフィレーネの西の森であふれ出した魔物と似たような…?
「何てことしやがる…っ」
「ふんっ 魔物達にこの結界を壊してもらうだけだが?」
「ここは町中だぞ? 魔物達が好き放題に動き始めたら手が付けられなくなるっ」
「証拠も残さずみんないなくなればわからなくなるさ」
信じられないことしやがるっ それほど治安のいい町ではないが、無関係な人たちがたくさんいるというのに…
「どうするんだ良太! 雪乃倒れてるし、魔物が増えてきやがった」
「やったことないが…出来ると思えば出来るはず。今から結界を変形させるから雪乃を確保してくれ」
敵対してきたとはいえ意識のない状態で放置したら魔物にやられてしまう。ちょっとヨルさん達には悪いがそっちは頑張ってもらい、俺たちは御神木様の方を早く終わらせよう。巫女である響子と御神木様の契約が済めば魔物達も暴れることが出来なくなるはずだ。
俺は初級魔力回復ポーションをさらに2本飲み、魔力譲渡を急ぐのだった。
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