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今度こそはじまるハッピーガチャライフ
335. 結果報告
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おはようございます。今日もいい天気ですね? と言っても今まで箱庭の中で雨を見たことがないんだけども。さて、今日はエルフの里の御神木様に報告をしに行く予定になっている。だけどまずは朝食からだよね。
順番にみんなに声をかけ朝食を用意する。用意と言っても相変わらずのパンとスープくらいだが。朝からがっつり食べる人がいないのでこれで十分。その代わり夜をしっかりと用意しないとまれに文句が出ることもあるが、材料渡すから代わりに作れって言う話だよね? まあ俺も主に複製しているだけだからあまり作っていないが。
朝食を終え、ルーに呼ばれるまでちょっとだけ箱庭の中を散歩でもしようか。そういえばまだ山の方をちゃんと上まで上がったことがないんだよね。木々に少しだけ日を遮られている山道をゆっくりと頂上を目指して歩いていくと、季節も関係なしにそこらに果物が生っている木が目に入ってくる。それを目当てにする小動物もちらほらと見えた。なるほど…一般的に山と言ったらこんな感じ? みたいなまあ、多分俺の勝手なイメージで作られている。だから季節が混ざってしまった。いやべつにいいんだけどさ…
「……」
「……」
初めましてこんにちは熊さん? こんなものは再現しなくていいと思うんだ。熊ってたしかによく山にいそうなイメージなんだよね…っとそんなことよりも、熊はどうすればいいんだ。たしか熊は食料がなくてよく山から下りてくるとか言う話だから食料がある山なら下まで降りてくることはないだろう。まあだから熊がいるだなんて俺も知らなかったんだけど。
俺は熊の相手をしたいわけじゃなくてこの先へと向かいたい。だから足を前に出す。すると熊はなぜか一歩下がった。
「……?」
あれ~? 熊って獲物を見つけたら襲てきたりするもんじゃないの?? もう一歩進むとさらに熊は後ろへと下がる。進む、下がる、進む、下がる、すす…おかしいな…というかめんどくさい。俺は無視してさっさと走り抜けることにした。
「ここ通るだけだからごめんよ~」
通り掛けにポンポンと熊の背中を叩いて通り抜けると、俺の背後で何か重たいものが落ちる音がした。振り向いて確認するとさっきのくまがひっくり返っている…なんで?
『リョータさん今いいですか?』
そんな倒れている熊を眺めていたらルーから連絡がやってきた。仕方がない気にはなるけどこっちの約束があるから向かわないと。
留守をエルナとミイに任せてと言っても店をやっているくらいだが、みんなを連れてエルフの里の入り口がある森の前までやってきた。まだ雪乃は目を覚まさないが箱庭からは出られないし、一応書置きと軽くつまめる食べ物は置いてきたから起きたとしても大丈夫だろう。
身を清めることは無しで御神木の前まで俺たちは通された。どうやらエルフの里の人たちを集めてしまうので今回はやめたみたいだ。別に普段だっていらないと思うんだけど、一応偉い人に会うんだぞーっていう形をエルフの里の人たちはちゃんとしたいらしい。
「報告をお願いします」
ジエルと手を繋いでいるのは俺とルー、響子と手を繋いでいるのはシズクとたけだ。俺たちはブンナーでのことを順番に話していった。警戒して守りを固め順番に作業こなし、無事御神木の復活を果たしたことを。御神木様は俺たちの話をただ静かに聞いていた。そしていつの間にか御神木様が2人目の前に立っていた。
「報告はもういいじゃろう? 早く本題にはいるのじゃ」
「「「「「「………」」」」」」
誰もが2人の御神木様がそろっていることに驚いていた。離れた場所に植えられている御神木様たちはもう2度と会うことがないと思っていたのになぜか目の前にそろっている。
「…ん? ここになぜいるのかと? 力が戻り同じ地で繋がっておる。当然自由に行き来できるようになっておるのじゃよ」
そんな話は誰も聞いていなかったと思う。まあいいや…報告自体が本題だと思っていたんだけど、他にも何か話があるみたいだし大人しく話が始まるのを待つとしよう。
順番にみんなに声をかけ朝食を用意する。用意と言っても相変わらずのパンとスープくらいだが。朝からがっつり食べる人がいないのでこれで十分。その代わり夜をしっかりと用意しないとまれに文句が出ることもあるが、材料渡すから代わりに作れって言う話だよね? まあ俺も主に複製しているだけだからあまり作っていないが。
朝食を終え、ルーに呼ばれるまでちょっとだけ箱庭の中を散歩でもしようか。そういえばまだ山の方をちゃんと上まで上がったことがないんだよね。木々に少しだけ日を遮られている山道をゆっくりと頂上を目指して歩いていくと、季節も関係なしにそこらに果物が生っている木が目に入ってくる。それを目当てにする小動物もちらほらと見えた。なるほど…一般的に山と言ったらこんな感じ? みたいなまあ、多分俺の勝手なイメージで作られている。だから季節が混ざってしまった。いやべつにいいんだけどさ…
「……」
「……」
初めましてこんにちは熊さん? こんなものは再現しなくていいと思うんだ。熊ってたしかによく山にいそうなイメージなんだよね…っとそんなことよりも、熊はどうすればいいんだ。たしか熊は食料がなくてよく山から下りてくるとか言う話だから食料がある山なら下まで降りてくることはないだろう。まあだから熊がいるだなんて俺も知らなかったんだけど。
俺は熊の相手をしたいわけじゃなくてこの先へと向かいたい。だから足を前に出す。すると熊はなぜか一歩下がった。
「……?」
あれ~? 熊って獲物を見つけたら襲てきたりするもんじゃないの?? もう一歩進むとさらに熊は後ろへと下がる。進む、下がる、進む、下がる、すす…おかしいな…というかめんどくさい。俺は無視してさっさと走り抜けることにした。
「ここ通るだけだからごめんよ~」
通り掛けにポンポンと熊の背中を叩いて通り抜けると、俺の背後で何か重たいものが落ちる音がした。振り向いて確認するとさっきのくまがひっくり返っている…なんで?
『リョータさん今いいですか?』
そんな倒れている熊を眺めていたらルーから連絡がやってきた。仕方がない気にはなるけどこっちの約束があるから向かわないと。
留守をエルナとミイに任せてと言っても店をやっているくらいだが、みんなを連れてエルフの里の入り口がある森の前までやってきた。まだ雪乃は目を覚まさないが箱庭からは出られないし、一応書置きと軽くつまめる食べ物は置いてきたから起きたとしても大丈夫だろう。
身を清めることは無しで御神木の前まで俺たちは通された。どうやらエルフの里の人たちを集めてしまうので今回はやめたみたいだ。別に普段だっていらないと思うんだけど、一応偉い人に会うんだぞーっていう形をエルフの里の人たちはちゃんとしたいらしい。
「報告をお願いします」
ジエルと手を繋いでいるのは俺とルー、響子と手を繋いでいるのはシズクとたけだ。俺たちはブンナーでのことを順番に話していった。警戒して守りを固め順番に作業こなし、無事御神木の復活を果たしたことを。御神木様は俺たちの話をただ静かに聞いていた。そしていつの間にか御神木様が2人目の前に立っていた。
「報告はもういいじゃろう? 早く本題にはいるのじゃ」
「「「「「「………」」」」」」
誰もが2人の御神木様がそろっていることに驚いていた。離れた場所に植えられている御神木様たちはもう2度と会うことがないと思っていたのになぜか目の前にそろっている。
「…ん? ここになぜいるのかと? 力が戻り同じ地で繋がっておる。当然自由に行き来できるようになっておるのじゃよ」
そんな話は誰も聞いていなかったと思う。まあいいや…報告自体が本題だと思っていたんだけど、他にも何か話があるみたいだし大人しく話が始まるのを待つとしよう。
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