ざまあ~が終ったその後で BY王子 (俺たちの戦いはこれからだ)

mizumori

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19話 乙女ゲームを知らない男共に彼女の気持ちは分からない

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 転生系の小説を読んで、うかうかと書いてしまいましたが、石鹸は12世紀、クリスタルグラスは15世紀にはあったそうです。人類の歴史を舐めていた。
よって、石鹸に会わせて、ガラスもクリスタルはないことにしました。古代ヨーロッパ設定ですね。
<たまにはお酒を>で使うのは、そういうわけで青緑色のグラス・・・
しかし、紀元前とか古代エジプトより劣った生活用品?と思われる中世ヨーロッパ。
長い期間でもありますし、詳しくない私に言えることはありませんが、暗黒のと冒頭に付くのは正しい?

**************************



 これって、もしや転生者?
農業と石鹸と学校、これって生産チートの三種の神器だよな。

「他には聞いていませんか」

「特には?
侯爵領は豊かで金もあるしで、領民にも人気が高い。
石鹸も今では国内だけでなく、国外にも広まっているので、かなりの金が集まっています。
ただ、国外に関してはぜいたく品として関税を10割掛けているので王国もかなりの収益になっているはずです。

問題は徐々に侯爵家が力をつけていることです。
第3王子の母親である側室は侯爵の妹。2代続けて王族に縁付かせようとする野心の強さには警戒すべきだと考えています」


「それでは婚約は侯爵家からで間違いないのですね」

「えぇ、強引でした。力を持ち始めたころではあったし、派閥の貴族もうるさいしで。
王家もそれなりの援助はしていたのですが、侯爵家の支援に較べるとささやかなものでしたので、西の地方の貴族たちは彼の家に尻尾を振っていました。
そして婚約と同時に石鹸の国外販売、関税の徴収と、お互いに利益を見出してうまくいくはずだったのです。

ところが侯爵令嬢のあの態度です、上層部としては困惑を隠せなかったものです」

 俺も不思議だ。元婚約者殿は一体何を考えていたのだろう。

「よくはわかりませんが、それは普通に令嬢のわがままでとおるものですか?
それでは侯爵は彼女に甘すぎはしませんか?」

 教官が首を横に振り、ためらいながらも、不確かすぎるのでと1つの推測を口にした。

「実は1つの噂があります。
領の農作物を豊作にしたのも石鹸を発明したのも彼のご令嬢だと言う話が」

「でもそのころご令嬢はまだ、9歳。実際には6,7歳で農業に手を伸ばしたことになります」

「その通りだゴードン。それがネックになっている。
ただ近年一部の女性が身に纏っている、フリルとふくらみの少ないドレスは彼女が流行らせたものらしい。これと庶民の学校を作る施策は彼女の提案だと知られています。

それにおかしいと思うことが・・・侯爵はそれほど甘い父親ではなかったはずです。
侯爵にはすでに結婚した娘と婚約中の息子がいますが、しっかりと利益の出る政略相手を選んでいます。
特に子供のわがままを聞いたとの話も聞きません」

「末娘だから甘いとか・・・」

「オリバーのほうが甘い、そんな甘い考えは捨てた方がいいですよ。
たとえば学校を1つ建てる。雇わなければいけない先生は何人だと思いますか」

「えっと、3人ぐらい・・・」

「そうですね、幾ら小さなところでもそれぐらいは必要でしょう。個人塾ではないのですから。
そして、石版、石筆、あとはインクに紙。これらは消耗品です。教科書も必要です。
先生は年に大金貨4,5枚。インクは一瓶銀貨3枚。紙は安物でも大銅貨1枚はします」

ゴードンは詳しいな。そして教官が付け加える。

「子供を呼び込むためにお昼を出していると聞いています」

「それでは生徒が50人としてどこかの建物を借りたにしても、設立費用と1年間の維持に大金貨50枚ぐらい掛かるのではないですか。
それをいくつ作ったと言うんです。
例えば街ごとに作ったとして・・・」

「あの領に街は4つだ。神様のおかげだ、直ぐに分かります」

「よかったですね、オリバー。そういう訳で当初に大金貨200枚、その後は年間大金貨140枚は掛かる慈善事業は子供のわがままの範疇を超えています。毎年コンスタントに金が出て行くのはなかなかきついものです」

「宝石やドレスの方が普通に考えれば安上がりですね。
まあ、そういう訳で、それを出させても惜しくない功績を立てたのではないかと考えられます。
それが事実であれば、王子とあまり会わないと言うわがままが通るのも納得できます」

 ゴードンがうなずく。

「貴族のご令嬢らしくはありませんが、年齢を考えなければ、その説は納得がいきますね」

「結論が出せる話ではないので、とりあえずそのことは頭に入れておいて下されれば結構です。

どちらにしろフィーゲル派閥の御二人とは婚約破棄で話をつける予定です。
好ましくはないのですが、フィーゲル侯爵令嬢は他の王子の妃にせざるおえないでしょう。

あとの御三方は様子見ですね。
あなた方が3年もいないのでは、かなり待たせることになりますから。
戻ってきたときの地位も不安定だということになっているので、向こうの判断待ちです。
最後の受け皿として一代限りの女子爵の地位と年俸を用意してありますので、かなりの好条件を提示したと思っています。
実際のところ、有益な相手なので待っていて欲しいのが本音です。
皆様お若いので、3年後でも19歳と20歳です。ぎりぎり許されるのではないかと期待してます」

 これで一通りの話はおわったのか。しかし教官は事情に詳しいな。もっとも、そういう人物を寄越したのかもしれないが。あとは騎士たちと雑談をしながら、すき間を埋めていくか。

「それで最後にお聞きしたいことがあるのですが・・・エリオンとヤルデルトの消息です」

「聞かれると思いました。彼らの消息は不明です。出奔したのです」

「「「・・・・・」」」

「皆様、出奔されるのがお好きなようで、今は密かに捜索をしているところです」

 特別に出奔が好きなわけではないが、5人中4人がそうだと、嫌味も甘んじて受けなければいけないだろう。

「その件に関しては様子見ですね」

なんだかややこしい状況だ。王政とはいえ、貴族の力が強いと王族はただのお飾りとなる。
兄上は大丈夫かな。本当は側についていたいけれど、できない。身から出たさびとはいえ、きびしいな。

お酒が飲みたいなあ。”お酒は20歳から” という標語があったけれど、ここは異世界だし、少しはいいかな・・・いいよね、今日の話も濃かったし、もう疲れたよ。


******************


えっと、説明しておいた方が良いような気がするので。

  いくら令嬢としては型破りなことをしようと、悪役令嬢を取り囲む環境は普通です。
この時代設定で行けば、侍女に囲まれ、屋敷の外のことも殆ど知りません。
そして領民は貴族と商人と冒険者以外は領の外にでることができません。
よって、豊かになったことを喜ぶ領民とその噂を聞いている人々しか周りにいません。
冒険者?お嬢様の近くに来れる人種ではありません。

  あとは男は女性に政治の話はしません。政治は男のものと考えられています。

 王宮?そこでは・・・

 
  結論  最初は彼女は善意の元女子高生でした
      
      王子は何のかんのと言っても王子です。望めば高度な情報が手に入ります。王太子と直結しているし。それに地味に御曹司チート?がきいています。情報の取り方、取れる場所などを知っているんですよね

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