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27話 3人目の側近
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全てが終った時には年が明け、2月も終わりを告げていた。
5ヶ月も働きづくめだ。疲れた、なんにしろ疲れた。俺はもう2度と石鹸なんか作りたくない。
そして、オートメーション工場のすばらしさに、思いをはせた。
こんちくしょう!人手を頼んだせいで、商人たちにはばればれだ。
女子供の好む手作りなんて、ろくでもない・・・
いま俺は商人たちとの話し合いを聞いている。
いまだ傍観者でありたい俺の席は小机の前だ。
「このようなお話をいただいて感謝します。」
商人たちが頭を下げる。
「いえ、こちらこそご尽力いただいたようで」
「自慢ではないですが、今回は力の限りを尽くさせていただきました。
オリーブ油は中級以下の品物の6割を、全体量から考えると、今年の生産量の半分ほどを集めさせていただきました」
俺とビンセントの笑顔がこわばった。6割だと・・・俺の予想の倍じゃないか。
どうりでオリーブ油の支払額が白金貨400枚近くになるわけだ。だから異世界はいやなんだ。予想がしにくい。おかげで俺の予算はすっからかんだ。残金は白金貨40枚(4億相当)しかない。
「獣脂もこの地方は冬でも雪がほとんど降りませんので、ろうそくも夜に起きていなければそれほど必要としません。パンに塗るにしてもオリーブ油を好むものの方が多いので、一頭に付き1/4銀貨でならと快く譲ってくれました。
この国一番のこの大領には60万を超える人数が住んでおりますが、冬支度に使うものの8割は集められたと自負しております」
そんなの自負するなよ、というか、そこまで頼んでいないだろう、なんで集めたんだよ・・・・・
今、俺たちの笑顔には完璧にひびが入ったと思う。
「何故そこまでとお聞きしても宜しいですか」
商人のうちの一人、例の砦を借りているマルコリアが実はと話し出す。
「ここは王領ですから、代官の方が取り仕切っています。
そして、ささやかれたのですよ。さる尊いお方から十全の協力を求められたと。
えぇ、私どももお名前はお聞きしませんでした。口に出せないほどの賢き所からと言われたものですから。
お役に立てましたでしょうか?
このように次のお話に加えていただけるのですから、お気持ちに沿うことが出来たと思っておりますが」
兄上のせいだったのか・・・・・言っとくけどマルコリア、全然お気持ちに沿っていないからな!
ほら、ビンセントなんか、目がうつろだ。
「そうですか、ばればれだったのですね。
私もある方の代理なので、お手柔らかにお願いします」
おお、ビンセント、すばやく立ち直ったな!さすが、近衛騎士。いくんだ、そのままGO!GO!
「それではご覧いただきたいものがあります」
教官がテーブルに石鹸を並べる。
「こちらはよく売られている石鹸ですね。でも匂いがほとんどしない。
この箱は開けても宜しいのですか?」
商人たちの目が輝く。
「これはまた、可愛らしいと言うか、見場がいいというか。
いかにもという雰囲気ですね。香りはオレンジですか」
「箱に入って、紙に包まれている。高級品だと思わせるのはさすがですね」
「石鹸の製法をご存知だと思っても宜しいのでしょうか」
「それよりも値段をお聞きしたいのですが」
うん、興味を持ってもらえたようで嬉しいよ。
ビンセントが姿勢を正し、きりっとした顔つきになる。
「ここからが本題です。
この石鹸が大量にあることはご存知ですよね。
これを売り出したらどうなるかも。
ここからは選んでいただきたい、我々の手を取るかどうかを」
意外なことに商人たちは誰も動揺しなかった。
マルコリアが代表して話し出す。
「獣脂を集めた時から、お声掛けを期待しておりました。
我々にも話は伝わっております。フィーゲル領の石鹸が獣脂で作られているのではないかと。
そして、オレンジ、これは香り付けだと推測いたしました。にかわだけが分かりませんでしたが、箱を作るために必要だったのですね。
とうとう石鹸の秘密を手に入れられたのだろうと思いました。これほど見事なものとは思いませんでしたが。
これはフィーゲルの石鹸よりもすばらしい。
そして、ビンセント様は騎士でいらっしゃるのでは。街でお見かけしたときに立ち姿が他のものと違うので気が付きました。
我々は王領を本拠地にしております。ビンセント様の仕える方は我々にとっても尊きお方です。
どうか仲間にお入れください。冒険は商人がモットーとすることです。武器はありませんが、お役に立てることもあると思います。お連れいただければ嬉しく存じます」
お~お、言い切った。すごい演説だな。ビンセント、ここは乗るしかないな。
「お気持ち嬉しく思います。それでは」
教官が許可の免状を持ってくる。
「こちらは私どもアルバトロス商会の許可免状です。
ご覧になっていただければお分かりかと思いますが、このように私どもの商会は国外の石鹸の貿易も許されているので、提携すれば、許可までの時間も交易はできます。この件に関しましては私どもも口ぞえいたします」
「それは心強く思います」
商人たちが頭を下げる。うん、様式美だな。
「こちらの希望は少々難しいのですが、まず、この獣脂の棒石鹸(5個分の量)、これを小売値で銀貨4枚、オリーブ油の石鹸を銀貨5枚でお願いしたいのです」
「小売値で規制を掛けますか」
「はい、但しオリーブ油の方はまず殿下に献上いたします。
その後の広がりによって動いていただきたいのです」
「承知いたしました。まずはしかるべき方々にお使いいただかなくては。
それはそれとして品がなくては商人は動けません。お売りいただける数をお教えいただけますか」
「いくらでも。材料はすべて製品に変えました。
ただし、これは今回だけの特別だとご理解ください。
普通はこれ程の短時間で作り上げることなどできないのです」
マルコリアは嬉しそうに笑み崩れた。
「お力のある方を主人とされるのは頼もしいものですね。
我々も安心して商売ができます」
「しかし楽しくなってきましたな、ククククク・・・」
おい、マルコリア、独り言つもりだろうが、聞こえているぞ。儲けの額でも想像していたのか?騎士たちは耳が良いんだ。
彼は気を取り直したように算段し始めた。
「フィーゲル領の人口は25万人、ただし畜産が盛んだと聞いているから・・・・・
48万人分で2年分はきびしいか・・・1年半から2年弱といったところか。
オリーブ油はそれほど輸入していなかったから・・・それこそかの領の50年や60年分はあるか・・・」
ぶつぶつと言っているマルコリアにビンセントが声を掛ける。
「それではまず獣脂石鹸の方を。
こちらは銀貨2枚でいかがでしょうか。もし国外に出荷されるのでしたら、その分は考慮いたします」
マルコリアがにっと笑う。
「駆け引き無しですか?」
「はい、私は騎士なので」
おおビンセントがイヤミ返しをしている、偉いぞ。
「そしてこちらは現物渡し、即金払いでお願いします。
我々は他にもやることがありますので、こちらに手を取られたくないのです。
それとですね、あなた方以外の商会にも声を掛けていただきたいのです」
「それは・・・」
マルコリアが渋い顔をする。がビンセントは気にせず続ける。
「全国にオリーブ油を販売する彼らはすばらしい伝手をあちらこちらにお持ちだと思います。
私どもが直接ではなく、あなた方が中値を抜いて販売と言う形でお願いしたいのです。
今は2月の終わりです。春に荷が動けば、顔見知りのものから石鹸を買い付けてしまいます。
在庫のあるものをいくら安いといっても、そうそう買うことはありません。
時間の勝負なのです。西の地方以外はすべてこちらの石鹸を買うようにさせたいと考えています。
ギルドで話し合いをされて、手分けをすれば効率よく先回りができるのではと期待しています。」
マルコリアは深くうなずいた。
そして商人たちは挨拶をして石鹸をお土産に、あわただしく帰っていった。次回に希望の数量を伝えに来るそうだ。
まあ、こんなもんかな。簡単に終わってよかった。
俺は教官に笑いかける。
「ばれていましたね」
教官は肩をすくめた。
「獣脂が材料だというのは、どこでも推測しているのですね。
注文しないわけにもいかないので、いかんともしがたいです」
そりゃそうだ。
それにつけても兄上は・・・あの口添えのせいでブラックな日々だったのは忘れないぞ!
そして一仕事終って、ホールで笑いあっている俺たちの前でドアが開き、騎士に付き添われたヤルデルトが現れた。
「ジルベスター様」
ヤルゲルトは不自由な動きで俺の前に跪くとほろほろと涙をこぼした。
5ヶ月も働きづくめだ。疲れた、なんにしろ疲れた。俺はもう2度と石鹸なんか作りたくない。
そして、オートメーション工場のすばらしさに、思いをはせた。
こんちくしょう!人手を頼んだせいで、商人たちにはばればれだ。
女子供の好む手作りなんて、ろくでもない・・・
いま俺は商人たちとの話し合いを聞いている。
いまだ傍観者でありたい俺の席は小机の前だ。
「このようなお話をいただいて感謝します。」
商人たちが頭を下げる。
「いえ、こちらこそご尽力いただいたようで」
「自慢ではないですが、今回は力の限りを尽くさせていただきました。
オリーブ油は中級以下の品物の6割を、全体量から考えると、今年の生産量の半分ほどを集めさせていただきました」
俺とビンセントの笑顔がこわばった。6割だと・・・俺の予想の倍じゃないか。
どうりでオリーブ油の支払額が白金貨400枚近くになるわけだ。だから異世界はいやなんだ。予想がしにくい。おかげで俺の予算はすっからかんだ。残金は白金貨40枚(4億相当)しかない。
「獣脂もこの地方は冬でも雪がほとんど降りませんので、ろうそくも夜に起きていなければそれほど必要としません。パンに塗るにしてもオリーブ油を好むものの方が多いので、一頭に付き1/4銀貨でならと快く譲ってくれました。
この国一番のこの大領には60万を超える人数が住んでおりますが、冬支度に使うものの8割は集められたと自負しております」
そんなの自負するなよ、というか、そこまで頼んでいないだろう、なんで集めたんだよ・・・・・
今、俺たちの笑顔には完璧にひびが入ったと思う。
「何故そこまでとお聞きしても宜しいですか」
商人のうちの一人、例の砦を借りているマルコリアが実はと話し出す。
「ここは王領ですから、代官の方が取り仕切っています。
そして、ささやかれたのですよ。さる尊いお方から十全の協力を求められたと。
えぇ、私どももお名前はお聞きしませんでした。口に出せないほどの賢き所からと言われたものですから。
お役に立てましたでしょうか?
このように次のお話に加えていただけるのですから、お気持ちに沿うことが出来たと思っておりますが」
兄上のせいだったのか・・・・・言っとくけどマルコリア、全然お気持ちに沿っていないからな!
ほら、ビンセントなんか、目がうつろだ。
「そうですか、ばればれだったのですね。
私もある方の代理なので、お手柔らかにお願いします」
おお、ビンセント、すばやく立ち直ったな!さすが、近衛騎士。いくんだ、そのままGO!GO!
「それではご覧いただきたいものがあります」
教官がテーブルに石鹸を並べる。
「こちらはよく売られている石鹸ですね。でも匂いがほとんどしない。
この箱は開けても宜しいのですか?」
商人たちの目が輝く。
「これはまた、可愛らしいと言うか、見場がいいというか。
いかにもという雰囲気ですね。香りはオレンジですか」
「箱に入って、紙に包まれている。高級品だと思わせるのはさすがですね」
「石鹸の製法をご存知だと思っても宜しいのでしょうか」
「それよりも値段をお聞きしたいのですが」
うん、興味を持ってもらえたようで嬉しいよ。
ビンセントが姿勢を正し、きりっとした顔つきになる。
「ここからが本題です。
この石鹸が大量にあることはご存知ですよね。
これを売り出したらどうなるかも。
ここからは選んでいただきたい、我々の手を取るかどうかを」
意外なことに商人たちは誰も動揺しなかった。
マルコリアが代表して話し出す。
「獣脂を集めた時から、お声掛けを期待しておりました。
我々にも話は伝わっております。フィーゲル領の石鹸が獣脂で作られているのではないかと。
そして、オレンジ、これは香り付けだと推測いたしました。にかわだけが分かりませんでしたが、箱を作るために必要だったのですね。
とうとう石鹸の秘密を手に入れられたのだろうと思いました。これほど見事なものとは思いませんでしたが。
これはフィーゲルの石鹸よりもすばらしい。
そして、ビンセント様は騎士でいらっしゃるのでは。街でお見かけしたときに立ち姿が他のものと違うので気が付きました。
我々は王領を本拠地にしております。ビンセント様の仕える方は我々にとっても尊きお方です。
どうか仲間にお入れください。冒険は商人がモットーとすることです。武器はありませんが、お役に立てることもあると思います。お連れいただければ嬉しく存じます」
お~お、言い切った。すごい演説だな。ビンセント、ここは乗るしかないな。
「お気持ち嬉しく思います。それでは」
教官が許可の免状を持ってくる。
「こちらは私どもアルバトロス商会の許可免状です。
ご覧になっていただければお分かりかと思いますが、このように私どもの商会は国外の石鹸の貿易も許されているので、提携すれば、許可までの時間も交易はできます。この件に関しましては私どもも口ぞえいたします」
「それは心強く思います」
商人たちが頭を下げる。うん、様式美だな。
「こちらの希望は少々難しいのですが、まず、この獣脂の棒石鹸(5個分の量)、これを小売値で銀貨4枚、オリーブ油の石鹸を銀貨5枚でお願いしたいのです」
「小売値で規制を掛けますか」
「はい、但しオリーブ油の方はまず殿下に献上いたします。
その後の広がりによって動いていただきたいのです」
「承知いたしました。まずはしかるべき方々にお使いいただかなくては。
それはそれとして品がなくては商人は動けません。お売りいただける数をお教えいただけますか」
「いくらでも。材料はすべて製品に変えました。
ただし、これは今回だけの特別だとご理解ください。
普通はこれ程の短時間で作り上げることなどできないのです」
マルコリアは嬉しそうに笑み崩れた。
「お力のある方を主人とされるのは頼もしいものですね。
我々も安心して商売ができます」
「しかし楽しくなってきましたな、ククククク・・・」
おい、マルコリア、独り言つもりだろうが、聞こえているぞ。儲けの額でも想像していたのか?騎士たちは耳が良いんだ。
彼は気を取り直したように算段し始めた。
「フィーゲル領の人口は25万人、ただし畜産が盛んだと聞いているから・・・・・
48万人分で2年分はきびしいか・・・1年半から2年弱といったところか。
オリーブ油はそれほど輸入していなかったから・・・それこそかの領の50年や60年分はあるか・・・」
ぶつぶつと言っているマルコリアにビンセントが声を掛ける。
「それではまず獣脂石鹸の方を。
こちらは銀貨2枚でいかがでしょうか。もし国外に出荷されるのでしたら、その分は考慮いたします」
マルコリアがにっと笑う。
「駆け引き無しですか?」
「はい、私は騎士なので」
おおビンセントがイヤミ返しをしている、偉いぞ。
「そしてこちらは現物渡し、即金払いでお願いします。
我々は他にもやることがありますので、こちらに手を取られたくないのです。
それとですね、あなた方以外の商会にも声を掛けていただきたいのです」
「それは・・・」
マルコリアが渋い顔をする。がビンセントは気にせず続ける。
「全国にオリーブ油を販売する彼らはすばらしい伝手をあちらこちらにお持ちだと思います。
私どもが直接ではなく、あなた方が中値を抜いて販売と言う形でお願いしたいのです。
今は2月の終わりです。春に荷が動けば、顔見知りのものから石鹸を買い付けてしまいます。
在庫のあるものをいくら安いといっても、そうそう買うことはありません。
時間の勝負なのです。西の地方以外はすべてこちらの石鹸を買うようにさせたいと考えています。
ギルドで話し合いをされて、手分けをすれば効率よく先回りができるのではと期待しています。」
マルコリアは深くうなずいた。
そして商人たちは挨拶をして石鹸をお土産に、あわただしく帰っていった。次回に希望の数量を伝えに来るそうだ。
まあ、こんなもんかな。簡単に終わってよかった。
俺は教官に笑いかける。
「ばれていましたね」
教官は肩をすくめた。
「獣脂が材料だというのは、どこでも推測しているのですね。
注文しないわけにもいかないので、いかんともしがたいです」
そりゃそうだ。
それにつけても兄上は・・・あの口添えのせいでブラックな日々だったのは忘れないぞ!
そして一仕事終って、ホールで笑いあっている俺たちの前でドアが開き、騎士に付き添われたヤルデルトが現れた。
「ジルベスター様」
ヤルゲルトは不自由な動きで俺の前に跪くとほろほろと涙をこぼした。
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