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承の星々
少年の心を持ち続ける者
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「陛下の栄えある儀式に参加出来ないのは残念だが、こちらも、今日だからこそ行える大事な行事。この試練、無事に終えないとな」
普段笑みを見せない父が、これほど満面の笑みを見せたのはいつぶりだろう。
「しれん?」
そう聞き返すと、父は更に目を輝かせる。
「ああ。この聖地に足を踏み入れられる者はそういない。ルクバット。お前は選ばれた子だ。この試練を終えた時、それは確固たる物になる。お前なら出来る。俺は信じてるぞ」
「う、うん」
結局、試練という物が何なのか分からなかったが、これから自分は聖なる祠と呼ばれている国の聖域に入り、その試練を受け、乗り越えなければならないようだ。
「さあ、行くぞ」
心の準備もないまま、父に強く手を引かれ、ルクバットはゆっくりと祠へと足を踏み入れる。
「―うわっ!」
祠に入って暫く行くと、ずずず、と重苦しい地響きと共に、ぐらぐらと波打つように地面が激しく揺れた。
「何だ、急に!」
頭上から降り注ぐ岩からルクバットを庇い、揺れに耐える父だったが、その顔はいつしか焦りを抱え始めた。
「まさか、陛下の身に何かが……」
外の光が射し込む祠の出口を見つめ、あらかた揺れが納まってから、父はルクバットの両肩に手を置いて「よく聞け」と前置きする。
「私は今から、城へ戻る。ルクバット、お前はここに残れ。私か母、知ってる者が来るまで、絶対に外へ出るな。分かったな?」
「え?なんで」
あまりの出来事に聞き返すが、父はその質問には一切答えず、飛び出すように祠から出て行ってしまった。
「まって!……わっ」
慌てて後を追うが、祠から出る直前、外から強烈な風が吹き込んできて、そのまま中に押し戻されてしまった。
「そこは安全だ。大人しくしているんだぞ!」
あまりの勢いで尻餅をついたルクバットの耳元に、父の声が風に乗って聞こえてくる。
大人しく、と言われても、外に出れないのであれば、わずか四才のルクバットにやれる事など何も無い。
「……」
呆気に取られていると、一時の騒動が嘘だったかのように、辺りは静寂に包まれ、祠が吸い込む風の音だけがこだまする。
どうしよう?
祠に来るのが初めてだったルクバットは、どうすれば良いかも分からず辺りをキョロキョロと見渡す。
何かの宝石だろうか?
大小異なる白い光が明滅しており、夜の部屋に灯火を点したような揺らめく灯りが祠全体を照らしている。
光の一つに近付いてよく見てみると、それは石ではなく、一匹の虫であった。
羽根を忙しなく擦り合わせる事で、体全体を白く明滅させている。
「うわぁ……あ」
もっとよく観察したくなり、手に取ろうと掴むと、その虫は急に発光するのを止め、コロリと壁から剥がれ落ち、そのまま動かなくなってしまった。
「死んじゃった?」
虫を手に取り、つついたり転がしたりしてみるが、やはりぴくりともしない。
ルクバットはその虫を壁際に起き、上から砂を山盛りにし、顔の前で両手を合わせ、
「ごめんなさい!」
と謝ってすくっと立ち上がる。
祠の内部はまだまだ続いているようで、きらきらとした光が奥へ奥へと続いている。
「あはっ」
それほど暗くないことも手伝って、一人になった寂しさよりも好奇心が勝り、冒険気分でそのままずんずんと歩を進めた。
どれくらい歩いただろう。
よく分からないが、足がだいぶ疲れてきた。
それに辺りを照らしていた白い虫の光もまだらになり、道幅も徐々に狭くなってきて、ここまで来た事を後悔し始めた。
「……寒いなぁ」
両手で肘を抱くようにすると、冷え切った自分の手のせいで身体がぶるりと震える。
近くに水場でもあるのか、空気がひやりと冷たい。
それに、先程まど聞こえていた風の音もいつの間にか消えており、辺りはしん、と静まり返っている。
もう少し進めば光る虫はいなくなり、奥には薄暗い闇が広がっている。
それを見ているうちに、ルクバットは先に進むのが恐くなった。
やっぱり戻ろう。
そう思いくるりと後ろを振り返るが……
「あれ?」
ここまで一本だと思っていた道は、驚くことにいくつもの道に別れている。
「え?こっち、あれ?」
一つの道を選んでも、またすぐに別れ道。まるで木の根のようだ。
ここまでの間、全く気付かなかったのが不思議なくらいだ。
「ちちうえ……」
不安が一気に募り、泣きそうなのをこらえながら父を呼ぶ。
すると、
「ルクバット……」
父の声が、風に乗って聞こえてきた。
「ちちうえ?どこ?」
辺りを見回すが姿は見えず、声だけが続く。
「そこは安全だ。強くなれ、我が息子よ」
「ルクバット」
父に続いて聞こえたのは、母の声。
「ははうえ!」
母とは、今朝から会っていない為、声を聞くと急激に恋しくなる。
「もう一度、あなたを抱きしめたい。逞しく成長していくあなたを、見守っていたかった」
「何言ってるの?僕はここにいるよ。迎えに来てよ、ははうえ!」
寂しそうな、苦痛そうな声は、こちらの言葉には反応せず、ただただ嘆く。
次に聞こえてきたのは、とても言葉とは言えない、悲痛な叫びだった。
クルシイ……助ケテ……ころ、シテ、クレ……
「なに、これ……。ちちうえ、何処にいるの?助けてよ。ははうえ……」
叫びを遮るように耳を覆うが意味はなく、ルクバットは不安に耐えきれず、ついにその場で泣き崩れる。
誰でもいい。お願いだから、誰か助けて!
そう強く願った刹那、
「っ!」
祠の出入り口で浴びた突風よりもさらに激しい風が、ルクバットの頭上を掠めて吹き抜けていった。
「……ひかり」
風が吹き抜けていった先を見ると、ただの闇でしかなかった通路の先に、淡い光が差している。
それは、白い虫の時と同じで明滅してはいるが、色は全く違った。
森のような深い緑になったり、晴れやかな空の色になったりしている。
その光を見ていると、先程まであった恐怖はいつの間にか消えてなくなり、その光に吸い寄せられるように、自然と足が動いた。
光が灯るその場所は、泉だった。
とは言っても、光っているのは泉ではない。
大きく開けた広場の、半分以上を占める泉の中心、その底で緑に蒼にと輝くものがある。
その光り方はまるで、脈を打っているようだ。
「何だろう、あれ」
もっと近くで観てみたいが、泉の底にあっては、首を精一杯伸ばして覗くので限界だ。
覗きこみすぎて、自分の髪や頬が水面に当たり、小さな波を生む。
ノド、渇いたな……。
ごくりと喉を鳴らし、ルクバットは濡れるのも構わず、口だけで泉の水を飲み始めた。
おそらく、父がここにいたら「はしたない」と怒られていただろう。
「ぷはあっ」
思い切り喉の渇きを潤すと、今までの疲れが出たのか、急激な眠気に襲われルクバットはその場で眠りについた。
「……ん」
頬に冷たい水滴が当たり、ルクバットは目を覚ます。
「ふわぁ」
思いっきり背伸びし、泉の水で顔を洗うと、幾分頭がすっきりする。
辺りを見渡しても、誰かが来た様子は、ない。
「ん?……あ!」
どれくらい眠っていたのか分からないが、ふと泉の底に視線をやると、そこには明らかな変化が起きていた。
両手で掬えそうな大きさだった光の塊は、今やそれが困難なほど大きく成長している。
一眠りのつもりが、何日も経っていたのだろうか?
そうだとしても、これほど成長の早い生き物をルクバットは知らない。
呼吸のようにゆっくりと定期的だった明滅も、時に強く、激しくなり、中の物体の影もなんとなく見え、それはまるで羽化寸前の蛹を連想させる。
「もう出てくるかな?」
一体何が産まれるのか。
そんな期待を胸に、今か今かと待ち続ける。
が、どれだけ待っても、光にそれ以上の変化はなく、ただ虚しく時間が過ぎていく。
ルクバットが空腹と飽きに負けそうになっているその時、
「この声……まただ」
ここに来るまでに聞いた、あの悲痛な叫びが吹き込んできた。
それは前よりも強い思いで、もはやなんの言葉も聞き取れない。
ルクバットは恐さのあまり両手で耳を塞ぎ、大いに泣き叫んだ。
「ちちうえー!ははうえー!助けてよ!ボクを一人にしないでぇっ」
「―うるさい!」
突如、近くからはっきりと声がした。
それはあまりに突然で、驚きのあまり、ルクバットはびくりと硬直し、しばらくしてから恐る恐る声のした方へと顔を向ける。
水面が激しく波打つ泉の中心に、あの光の塊が浮かんでいる。
いや、それはもう塊ではなく、明らかに人の形をしている。
それが、先程の声の主だろう。
苛ただしげな視線を向けた人物が一人、そこにいた。
普段笑みを見せない父が、これほど満面の笑みを見せたのはいつぶりだろう。
「しれん?」
そう聞き返すと、父は更に目を輝かせる。
「ああ。この聖地に足を踏み入れられる者はそういない。ルクバット。お前は選ばれた子だ。この試練を終えた時、それは確固たる物になる。お前なら出来る。俺は信じてるぞ」
「う、うん」
結局、試練という物が何なのか分からなかったが、これから自分は聖なる祠と呼ばれている国の聖域に入り、その試練を受け、乗り越えなければならないようだ。
「さあ、行くぞ」
心の準備もないまま、父に強く手を引かれ、ルクバットはゆっくりと祠へと足を踏み入れる。
「―うわっ!」
祠に入って暫く行くと、ずずず、と重苦しい地響きと共に、ぐらぐらと波打つように地面が激しく揺れた。
「何だ、急に!」
頭上から降り注ぐ岩からルクバットを庇い、揺れに耐える父だったが、その顔はいつしか焦りを抱え始めた。
「まさか、陛下の身に何かが……」
外の光が射し込む祠の出口を見つめ、あらかた揺れが納まってから、父はルクバットの両肩に手を置いて「よく聞け」と前置きする。
「私は今から、城へ戻る。ルクバット、お前はここに残れ。私か母、知ってる者が来るまで、絶対に外へ出るな。分かったな?」
「え?なんで」
あまりの出来事に聞き返すが、父はその質問には一切答えず、飛び出すように祠から出て行ってしまった。
「まって!……わっ」
慌てて後を追うが、祠から出る直前、外から強烈な風が吹き込んできて、そのまま中に押し戻されてしまった。
「そこは安全だ。大人しくしているんだぞ!」
あまりの勢いで尻餅をついたルクバットの耳元に、父の声が風に乗って聞こえてくる。
大人しく、と言われても、外に出れないのであれば、わずか四才のルクバットにやれる事など何も無い。
「……」
呆気に取られていると、一時の騒動が嘘だったかのように、辺りは静寂に包まれ、祠が吸い込む風の音だけがこだまする。
どうしよう?
祠に来るのが初めてだったルクバットは、どうすれば良いかも分からず辺りをキョロキョロと見渡す。
何かの宝石だろうか?
大小異なる白い光が明滅しており、夜の部屋に灯火を点したような揺らめく灯りが祠全体を照らしている。
光の一つに近付いてよく見てみると、それは石ではなく、一匹の虫であった。
羽根を忙しなく擦り合わせる事で、体全体を白く明滅させている。
「うわぁ……あ」
もっとよく観察したくなり、手に取ろうと掴むと、その虫は急に発光するのを止め、コロリと壁から剥がれ落ち、そのまま動かなくなってしまった。
「死んじゃった?」
虫を手に取り、つついたり転がしたりしてみるが、やはりぴくりともしない。
ルクバットはその虫を壁際に起き、上から砂を山盛りにし、顔の前で両手を合わせ、
「ごめんなさい!」
と謝ってすくっと立ち上がる。
祠の内部はまだまだ続いているようで、きらきらとした光が奥へ奥へと続いている。
「あはっ」
それほど暗くないことも手伝って、一人になった寂しさよりも好奇心が勝り、冒険気分でそのままずんずんと歩を進めた。
どれくらい歩いただろう。
よく分からないが、足がだいぶ疲れてきた。
それに辺りを照らしていた白い虫の光もまだらになり、道幅も徐々に狭くなってきて、ここまで来た事を後悔し始めた。
「……寒いなぁ」
両手で肘を抱くようにすると、冷え切った自分の手のせいで身体がぶるりと震える。
近くに水場でもあるのか、空気がひやりと冷たい。
それに、先程まど聞こえていた風の音もいつの間にか消えており、辺りはしん、と静まり返っている。
もう少し進めば光る虫はいなくなり、奥には薄暗い闇が広がっている。
それを見ているうちに、ルクバットは先に進むのが恐くなった。
やっぱり戻ろう。
そう思いくるりと後ろを振り返るが……
「あれ?」
ここまで一本だと思っていた道は、驚くことにいくつもの道に別れている。
「え?こっち、あれ?」
一つの道を選んでも、またすぐに別れ道。まるで木の根のようだ。
ここまでの間、全く気付かなかったのが不思議なくらいだ。
「ちちうえ……」
不安が一気に募り、泣きそうなのをこらえながら父を呼ぶ。
すると、
「ルクバット……」
父の声が、風に乗って聞こえてきた。
「ちちうえ?どこ?」
辺りを見回すが姿は見えず、声だけが続く。
「そこは安全だ。強くなれ、我が息子よ」
「ルクバット」
父に続いて聞こえたのは、母の声。
「ははうえ!」
母とは、今朝から会っていない為、声を聞くと急激に恋しくなる。
「もう一度、あなたを抱きしめたい。逞しく成長していくあなたを、見守っていたかった」
「何言ってるの?僕はここにいるよ。迎えに来てよ、ははうえ!」
寂しそうな、苦痛そうな声は、こちらの言葉には反応せず、ただただ嘆く。
次に聞こえてきたのは、とても言葉とは言えない、悲痛な叫びだった。
クルシイ……助ケテ……ころ、シテ、クレ……
「なに、これ……。ちちうえ、何処にいるの?助けてよ。ははうえ……」
叫びを遮るように耳を覆うが意味はなく、ルクバットは不安に耐えきれず、ついにその場で泣き崩れる。
誰でもいい。お願いだから、誰か助けて!
そう強く願った刹那、
「っ!」
祠の出入り口で浴びた突風よりもさらに激しい風が、ルクバットの頭上を掠めて吹き抜けていった。
「……ひかり」
風が吹き抜けていった先を見ると、ただの闇でしかなかった通路の先に、淡い光が差している。
それは、白い虫の時と同じで明滅してはいるが、色は全く違った。
森のような深い緑になったり、晴れやかな空の色になったりしている。
その光を見ていると、先程まであった恐怖はいつの間にか消えてなくなり、その光に吸い寄せられるように、自然と足が動いた。
光が灯るその場所は、泉だった。
とは言っても、光っているのは泉ではない。
大きく開けた広場の、半分以上を占める泉の中心、その底で緑に蒼にと輝くものがある。
その光り方はまるで、脈を打っているようだ。
「何だろう、あれ」
もっと近くで観てみたいが、泉の底にあっては、首を精一杯伸ばして覗くので限界だ。
覗きこみすぎて、自分の髪や頬が水面に当たり、小さな波を生む。
ノド、渇いたな……。
ごくりと喉を鳴らし、ルクバットは濡れるのも構わず、口だけで泉の水を飲み始めた。
おそらく、父がここにいたら「はしたない」と怒られていただろう。
「ぷはあっ」
思い切り喉の渇きを潤すと、今までの疲れが出たのか、急激な眠気に襲われルクバットはその場で眠りについた。
「……ん」
頬に冷たい水滴が当たり、ルクバットは目を覚ます。
「ふわぁ」
思いっきり背伸びし、泉の水で顔を洗うと、幾分頭がすっきりする。
辺りを見渡しても、誰かが来た様子は、ない。
「ん?……あ!」
どれくらい眠っていたのか分からないが、ふと泉の底に視線をやると、そこには明らかな変化が起きていた。
両手で掬えそうな大きさだった光の塊は、今やそれが困難なほど大きく成長している。
一眠りのつもりが、何日も経っていたのだろうか?
そうだとしても、これほど成長の早い生き物をルクバットは知らない。
呼吸のようにゆっくりと定期的だった明滅も、時に強く、激しくなり、中の物体の影もなんとなく見え、それはまるで羽化寸前の蛹を連想させる。
「もう出てくるかな?」
一体何が産まれるのか。
そんな期待を胸に、今か今かと待ち続ける。
が、どれだけ待っても、光にそれ以上の変化はなく、ただ虚しく時間が過ぎていく。
ルクバットが空腹と飽きに負けそうになっているその時、
「この声……まただ」
ここに来るまでに聞いた、あの悲痛な叫びが吹き込んできた。
それは前よりも強い思いで、もはやなんの言葉も聞き取れない。
ルクバットは恐さのあまり両手で耳を塞ぎ、大いに泣き叫んだ。
「ちちうえー!ははうえー!助けてよ!ボクを一人にしないでぇっ」
「―うるさい!」
突如、近くからはっきりと声がした。
それはあまりに突然で、驚きのあまり、ルクバットはびくりと硬直し、しばらくしてから恐る恐る声のした方へと顔を向ける。
水面が激しく波打つ泉の中心に、あの光の塊が浮かんでいる。
いや、それはもう塊ではなく、明らかに人の形をしている。
それが、先程の声の主だろう。
苛ただしげな視線を向けた人物が一人、そこにいた。
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