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小指と小指をからめる
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士匄と趙武は体は深くつながってしまったが、それではプライベートとなると、たいして近くはない。同年代の大臣候補の貴族、という程度である。この国は大臣の嗣子を次の大臣にすべく、はやめに選定する独特の制度をとっている。そのため、親の交友が子に反映しやすい。士匄は欒黶はじめ、父や祖父が親しくしていた一族と近く、趙武も父や祖父の関係者に後見人をしてもらっている。
まあ、そのようなわけで、なんとなく職場兼学び舎では同僚ていど、先輩と後輩ていど、つまりは他人の顔を、二人してしてしまっている。はっきり言えば、士匄が動かなければ硬直する関係であった。
士匄から恋愛強行宣言をされてからこっち、趙武は
どうしよう
と困惑しながら毎日出仕している。全くもって、この距離感をどう詰めて良いのかもわからない。二人きりならともかく、他のものがいると、どうも他人行儀にしてしまう。意識しすぎて、かえって距離を遠ざけてしまっていた。完全に遠くならないのは、士匄が常のように容赦なく切り込んでくるからだが、先達の域を出ていない気がした。以前は、ただの後輩として受け止めたものであり、時にはその舌禍に苦笑したりしていた。
しかし、今はその余裕なく、時折、なんともいえない寂しさと水底から泡立つような不安と焦燥がよぎる。趙武は根性があるため、それを腹の奥に押さえて、笑顔で政治的議題について話したり、聞いたりしている。この場合はいらぬ根性だった。
士匄はそんな趙武を、つまらん男だ、と見て、内心苦かった。遠い将来、国を背負うときは便利なやつだろうとは思ったが、恋愛となると面白みがない。そもそも趙武が節度やらケジメというつまらんことを言うのが原因だ、と士匄は大元のきっかけを棚上げして八つ当たりした。
それはそれとして、重い情念込みで散々に犯され快楽に酔ったことを思い出し、士匄はそっとため息をつく。趙武がもたらした快感は士匄の体をガラッと変えてしまった。肌が乾いたと感じたとたん、疼きを覚え肉欲が湧いてくる。口説いてくるまで我慢しようと思っていたが、趙武は何のアクションもなく、せいぜい思わせぶりな笑顔を向けるだけだった。
また半月放置されてたまるか。
士匄は仕方なく、趙武に声をかけた。
「今日、お前の邸へ連れて行け」
小指を。通り抜けざま、己の小指を趙武の小指に数秒絡め、口早に言うと、返事も聞かずさっと離れて歩き去った。むろん、趙武が顔を赤らめ硬直していたが、士匄は振り返りもしなかった。
己の馬車を帰らせると、趙武の馬車に向かい
「今日、汝らの主、趙孟と歓談するゆえ、先に参った。中で待たせていただく」
と言うと、問答無用に中へ入った。手勢のものは、しばしば主が、この士氏の嗣子を連れ帰ることを知っていたため押し切られた。士匄の行いは人の車に勝手に乗っているに等しく、かなり非常識である。
そろそろ冬も近く、風よけの覆いがされており、士匄は布の密室で座す。寄り合い馬車ではもちろんないため、空間は狭い。士匄は敷布を撫でた。
「兎か。まあ悪くない。良い作りだ」
兎の毛皮をより集めて作っていた。趙武ほどの大貴族なら狐でも贅沢では無かったが、まあ吝嗇というほどではない。何より縫製が良い。他、複雑に織られた布の敷布があった。良い機織りの職人を持っているのであろう。
「趣味も悪くない、品が良い」
士匄は主がいないのとをいいことに、品評会をはじめていた。総じて分かったことは趙武の趣味が良いことと、一見慎ましやかで贅沢さを求めていないようだが、ひとつひとつ品よく質がよく、結果的には贅を凝らしていることである。
「……ムッツリだな」
馬車の調度品ごときで、士匄は趙武を評した。暴論であった。
たいして待たぬうちに、覆いをかき分け趙武が中に入ってくる。
「お待たせいたしました。いきなりは我が手勢も困ります。私も、その困るというか、もう少し普通の、呼びかけを……えっと」
頬を染めて言う趙武は可憐な乙女のようである。煽るためにしたのだから、まあ想定内の反応だったが、士匄は、この趙武には食指が動かない。面倒くささもある。
「わかりやすかろう」
士匄が嘯くと、趙武が不機嫌な様相を見せた。このオボコい青年は遊ばれていると思ったのである。
「それで? ああ、お体我慢できないと。恋しい私を思えば、疼きますか」
趙武が刺々しい口調で品のない皮肉を言いながら座る。
「まだ恋しいまではいっておらん。しかし体は持て余している」
堂々とのたまう士匄に呆れた顔をしたあと、趙武は外の手勢に、出してください、と柔らかく命じた。馬車がゆったりと動き出す。
趙武が落ち着いたところで、士匄は座ったままずりずりと移動した。趙武の隣に位置すると、ぴったりと肩を寄せ小指と小指を絡める。趙武の体が少し跳ねるように身じろいだ。
「なんのつもりですか……」
少し粘っこい声が趙武の口から流れ出る。こちらのほうが食指が動くと士匄は見下ろしながら、
「やりたいことをやっている。小指は体の中でも一番かよわく、何もできぬ民と同じ。寂しさに身を寄せ合いたくなるもする、守られたくなるもするし、ただ暖かさを求めたくもなる」
と、小さく囁いた。支配欲と保護欲をくすぐる甘くかすれた声であった。趙武が、顔を真っ赤にしながらこわごわと見上げてくる。照れているのか怒っているのかわかりづらい顔であった。
「え、あ、えっ。わ、私は何をすれば」
紅潮には混乱も入っていたらしい。士匄は好きにしろと言おうとしてやめた。
「……あとは任せる」
餌を放り投げるだけ投げた、と士匄は思った。どうせこの後抱かれるのである。趙武の出かたがどうであれ、やることは変わらない。
するりと、小指が離れた。餌には食いつかないか、と士匄は少しだけ失望した。ふ、と肩にあたっていた体も離れる。
そうして、士匄の目の前に白い手が見えた。膝立ちになった趙武が士匄にもたれかかるように抱きしめていた。そのかいなはこめかみを撫で耳の下をなぞり、首筋を触りながら抱きしめてくる。趙武の鼻面が首元にうまった。唇が、首の皮膚にあたる。士匄は、ここで発情するのかと、さらに失望した。
しかし、趙武は性的なそぶりは見せず、花の蜜を吸うような口づけを数回すると、再び首元に顔をうずめた。
抱きしめてくる趙武の体も吐息も熱かったが、手は少し冷たかった。士匄はなんとなく、血が薄い、と思い、目をつむる。趙武が何をしようとしているかわからなかったが、暖かさとまとわりつく粘っこさはわかる。任せると言ったのは自分であるし、なにより不快ではなかった。
「生きてる」
首元に顔をうずめながら、趙武がつぶやく。
「こうしてると、あなたの血潮を感じます。命の音です、ざー、ざー、どくどく、て」
そんな音などしない、と士匄は言わなかった。趙武の声は託宣の巫覡に似て、真に迫っている。彼だけが聞こえる何かがあるのかもしれなかった。趙武が、また首に口づけをする。祈りにも似て、誓いにも似ていた。
「生きてる」
趙武が身を寄せ頭をこすりつけ、息吹をそそぐように呟いた。士匄は、少し熱い吐息をついた。趙武は愛もささやかず恋も語っていない。しかし、全力で士匄を言祝いでいる。その重い情念は士匄を足先から燃やし尽くすような強さがあり、そして甘い。
士匄は耐えきれなくなって、趙武の腕を掴んだ。趙武が少し驚いた様子で見下ろしてくる。それを見上げ、士匄は少しだけ唇を緩めた。誘うつもりはなかったが、結果的にそうなった。趙武が吸い寄せられるように屈んできた。美しい顔であったが、それ以上に怖ろしさもある。
この重い情がこめられた唇を受け入れたら己はどうなるのだろうか。士匄は恋が好きである。愛をいっとき語らい、本気になれば手に入れ、飽きれば放り出す。一瞬だけ豪勢に輝き消える閃光のようなものが、士匄の恋である。しかし、趙武のこれが恋となれば、あまりに違う。埋み火のようであり、飛び火が終わらぬ延焼のようである。
ガタン、と馬車がいきなり止まり、趙武が勢い余って転がり込んだ。士匄は要領よく抱きとめる。結果、すっぽりと腕の中に趙武が収まった。
背丈の違いが大きいとはいえ、抱きかかえられる状況に趙武がうなじまで赤くした。先程までの重圧は消えていた。士匄は、己が仕掛けたくせに、ほっと安堵した。特に大きな問題も無かったらしく、馬車が再び動き出す。
趙武が体を動かし、士匄の唇に口づけした。士匄は大人しく受け入れる。吸い合うことのない、唇だけが合わさったものだった。
「……そうですね。私はあなたを守れるような力もなく、身を寄せ合うにも心もとない若輩ですが、支えになれるよう努めます。ええ、范叔が生き続けてくれればいいと思います」
趙武の言葉にだけ、ほんの少しどろどろした重みがあった。士匄はその重みを練り合わせる気分で、趙武の手を取り指を絡めた。趙武は幼い笑顔をみせて、士匄の手と指を玩具のように弄んだ。
今更の話をする。士匄は、趙武の父が、趙武の生まれる前に死んだことも、母親の不貞の結果、一族郎党滅びかけたことも知っている。この国で知らぬ貴族などおらぬ。趙武は周囲の助けで趙氏を嗣いで、復権できた。
しかし、この重さは、その苦労ではないものだと、なんとなく思った。
まあ、そのようなわけで、なんとなく職場兼学び舎では同僚ていど、先輩と後輩ていど、つまりは他人の顔を、二人してしてしまっている。はっきり言えば、士匄が動かなければ硬直する関係であった。
士匄から恋愛強行宣言をされてからこっち、趙武は
どうしよう
と困惑しながら毎日出仕している。全くもって、この距離感をどう詰めて良いのかもわからない。二人きりならともかく、他のものがいると、どうも他人行儀にしてしまう。意識しすぎて、かえって距離を遠ざけてしまっていた。完全に遠くならないのは、士匄が常のように容赦なく切り込んでくるからだが、先達の域を出ていない気がした。以前は、ただの後輩として受け止めたものであり、時にはその舌禍に苦笑したりしていた。
しかし、今はその余裕なく、時折、なんともいえない寂しさと水底から泡立つような不安と焦燥がよぎる。趙武は根性があるため、それを腹の奥に押さえて、笑顔で政治的議題について話したり、聞いたりしている。この場合はいらぬ根性だった。
士匄はそんな趙武を、つまらん男だ、と見て、内心苦かった。遠い将来、国を背負うときは便利なやつだろうとは思ったが、恋愛となると面白みがない。そもそも趙武が節度やらケジメというつまらんことを言うのが原因だ、と士匄は大元のきっかけを棚上げして八つ当たりした。
それはそれとして、重い情念込みで散々に犯され快楽に酔ったことを思い出し、士匄はそっとため息をつく。趙武がもたらした快感は士匄の体をガラッと変えてしまった。肌が乾いたと感じたとたん、疼きを覚え肉欲が湧いてくる。口説いてくるまで我慢しようと思っていたが、趙武は何のアクションもなく、せいぜい思わせぶりな笑顔を向けるだけだった。
また半月放置されてたまるか。
士匄は仕方なく、趙武に声をかけた。
「今日、お前の邸へ連れて行け」
小指を。通り抜けざま、己の小指を趙武の小指に数秒絡め、口早に言うと、返事も聞かずさっと離れて歩き去った。むろん、趙武が顔を赤らめ硬直していたが、士匄は振り返りもしなかった。
己の馬車を帰らせると、趙武の馬車に向かい
「今日、汝らの主、趙孟と歓談するゆえ、先に参った。中で待たせていただく」
と言うと、問答無用に中へ入った。手勢のものは、しばしば主が、この士氏の嗣子を連れ帰ることを知っていたため押し切られた。士匄の行いは人の車に勝手に乗っているに等しく、かなり非常識である。
そろそろ冬も近く、風よけの覆いがされており、士匄は布の密室で座す。寄り合い馬車ではもちろんないため、空間は狭い。士匄は敷布を撫でた。
「兎か。まあ悪くない。良い作りだ」
兎の毛皮をより集めて作っていた。趙武ほどの大貴族なら狐でも贅沢では無かったが、まあ吝嗇というほどではない。何より縫製が良い。他、複雑に織られた布の敷布があった。良い機織りの職人を持っているのであろう。
「趣味も悪くない、品が良い」
士匄は主がいないのとをいいことに、品評会をはじめていた。総じて分かったことは趙武の趣味が良いことと、一見慎ましやかで贅沢さを求めていないようだが、ひとつひとつ品よく質がよく、結果的には贅を凝らしていることである。
「……ムッツリだな」
馬車の調度品ごときで、士匄は趙武を評した。暴論であった。
たいして待たぬうちに、覆いをかき分け趙武が中に入ってくる。
「お待たせいたしました。いきなりは我が手勢も困ります。私も、その困るというか、もう少し普通の、呼びかけを……えっと」
頬を染めて言う趙武は可憐な乙女のようである。煽るためにしたのだから、まあ想定内の反応だったが、士匄は、この趙武には食指が動かない。面倒くささもある。
「わかりやすかろう」
士匄が嘯くと、趙武が不機嫌な様相を見せた。このオボコい青年は遊ばれていると思ったのである。
「それで? ああ、お体我慢できないと。恋しい私を思えば、疼きますか」
趙武が刺々しい口調で品のない皮肉を言いながら座る。
「まだ恋しいまではいっておらん。しかし体は持て余している」
堂々とのたまう士匄に呆れた顔をしたあと、趙武は外の手勢に、出してください、と柔らかく命じた。馬車がゆったりと動き出す。
趙武が落ち着いたところで、士匄は座ったままずりずりと移動した。趙武の隣に位置すると、ぴったりと肩を寄せ小指と小指を絡める。趙武の体が少し跳ねるように身じろいだ。
「なんのつもりですか……」
少し粘っこい声が趙武の口から流れ出る。こちらのほうが食指が動くと士匄は見下ろしながら、
「やりたいことをやっている。小指は体の中でも一番かよわく、何もできぬ民と同じ。寂しさに身を寄せ合いたくなるもする、守られたくなるもするし、ただ暖かさを求めたくもなる」
と、小さく囁いた。支配欲と保護欲をくすぐる甘くかすれた声であった。趙武が、顔を真っ赤にしながらこわごわと見上げてくる。照れているのか怒っているのかわかりづらい顔であった。
「え、あ、えっ。わ、私は何をすれば」
紅潮には混乱も入っていたらしい。士匄は好きにしろと言おうとしてやめた。
「……あとは任せる」
餌を放り投げるだけ投げた、と士匄は思った。どうせこの後抱かれるのである。趙武の出かたがどうであれ、やることは変わらない。
するりと、小指が離れた。餌には食いつかないか、と士匄は少しだけ失望した。ふ、と肩にあたっていた体も離れる。
そうして、士匄の目の前に白い手が見えた。膝立ちになった趙武が士匄にもたれかかるように抱きしめていた。そのかいなはこめかみを撫で耳の下をなぞり、首筋を触りながら抱きしめてくる。趙武の鼻面が首元にうまった。唇が、首の皮膚にあたる。士匄は、ここで発情するのかと、さらに失望した。
しかし、趙武は性的なそぶりは見せず、花の蜜を吸うような口づけを数回すると、再び首元に顔をうずめた。
抱きしめてくる趙武の体も吐息も熱かったが、手は少し冷たかった。士匄はなんとなく、血が薄い、と思い、目をつむる。趙武が何をしようとしているかわからなかったが、暖かさとまとわりつく粘っこさはわかる。任せると言ったのは自分であるし、なにより不快ではなかった。
「生きてる」
首元に顔をうずめながら、趙武がつぶやく。
「こうしてると、あなたの血潮を感じます。命の音です、ざー、ざー、どくどく、て」
そんな音などしない、と士匄は言わなかった。趙武の声は託宣の巫覡に似て、真に迫っている。彼だけが聞こえる何かがあるのかもしれなかった。趙武が、また首に口づけをする。祈りにも似て、誓いにも似ていた。
「生きてる」
趙武が身を寄せ頭をこすりつけ、息吹をそそぐように呟いた。士匄は、少し熱い吐息をついた。趙武は愛もささやかず恋も語っていない。しかし、全力で士匄を言祝いでいる。その重い情念は士匄を足先から燃やし尽くすような強さがあり、そして甘い。
士匄は耐えきれなくなって、趙武の腕を掴んだ。趙武が少し驚いた様子で見下ろしてくる。それを見上げ、士匄は少しだけ唇を緩めた。誘うつもりはなかったが、結果的にそうなった。趙武が吸い寄せられるように屈んできた。美しい顔であったが、それ以上に怖ろしさもある。
この重い情がこめられた唇を受け入れたら己はどうなるのだろうか。士匄は恋が好きである。愛をいっとき語らい、本気になれば手に入れ、飽きれば放り出す。一瞬だけ豪勢に輝き消える閃光のようなものが、士匄の恋である。しかし、趙武のこれが恋となれば、あまりに違う。埋み火のようであり、飛び火が終わらぬ延焼のようである。
ガタン、と馬車がいきなり止まり、趙武が勢い余って転がり込んだ。士匄は要領よく抱きとめる。結果、すっぽりと腕の中に趙武が収まった。
背丈の違いが大きいとはいえ、抱きかかえられる状況に趙武がうなじまで赤くした。先程までの重圧は消えていた。士匄は、己が仕掛けたくせに、ほっと安堵した。特に大きな問題も無かったらしく、馬車が再び動き出す。
趙武が体を動かし、士匄の唇に口づけした。士匄は大人しく受け入れる。吸い合うことのない、唇だけが合わさったものだった。
「……そうですね。私はあなたを守れるような力もなく、身を寄せ合うにも心もとない若輩ですが、支えになれるよう努めます。ええ、范叔が生き続けてくれればいいと思います」
趙武の言葉にだけ、ほんの少しどろどろした重みがあった。士匄はその重みを練り合わせる気分で、趙武の手を取り指を絡めた。趙武は幼い笑顔をみせて、士匄の手と指を玩具のように弄んだ。
今更の話をする。士匄は、趙武の父が、趙武の生まれる前に死んだことも、母親の不貞の結果、一族郎党滅びかけたことも知っている。この国で知らぬ貴族などおらぬ。趙武は周囲の助けで趙氏を嗣いで、復権できた。
しかし、この重さは、その苦労ではないものだと、なんとなく思った。
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