ブルークリスタル(1)【挿絵だらけ】~3年前にタイムリープした女SAGE~

雑魚すけるとん

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1.元の世界~学生時代

(27)カルナ冒険者学校①ファリーザとロキ

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(語り手:ファリーザ)

私はカルナ冒険者学校2年生のファリーザ。ウルアデス大陸にあるヤオという町の出身だ。ヤオはアッタ砂漠の南にあるナーガスという国に属する町だ。シャクナ海にある港町で、比較的賑わいのある町だ。同級生のソニアと出身が同じだ。

冒険者になるためにわざわざノルン島まで来たのは、将来魔法使いの冒険者になりたいから、魔法に力を入れている学校を選んだ結果だ。ウルアデス大陸にも冒険者学校はたくさんあるが、魔法のレベルについてはまだまだストリーナ大陸には及ばない。ストリーナ大陸と同等の魔法が学べて、少しだけ近いノルン島を選んだというわけだ。

ソニア「ファリーザ!なんてカッコしてるのよ?!」
ファリーザ「それ、ソニアが言う?!」


ソニアも同じ学校だと聞いて驚いた。私たちってきっと良い意味での腐れ縁なんだね。

ノルン島のカレンナにも冒険者学校がある。カレンナとカルナ冒険者学校との違いは、魔法についてはカルナが有名だ。逆に武術などはカレンナの方が有名だ。
ただ有名というだけで、魔法が有名なカルナにも武道家や戦士を希望する生徒もいるし、逆にカレンナの学校にも魔法使いを希望する生徒もいるだろう。入学することが目的ではなく、入学した後にどれだけ学ぶことができるかだと思う。

昨年、私は秋の運動会でカレンナ冒険者学校の生徒を見た。合計得点ではカルナの勝利で終わったが、個々の競技を見ると、カレンナの生徒は凄いと思った。どちらも2年生が主体となるが、カレンナの1年生のロキくんは違った。上級生に負けない速さ、力強さを持っていて、とてもカッコいいと思った。次の年の運動会をとても楽しみにしていた。

先日、偶然にもカルナの町でロキくんともう1人(アルスくんという名前だったっけ?)に会った。そこでロキくんのこと、ロキくんの顔を思い出した。近くで見ると筋肉があってカッコいいと思う。また運動会でロキくんに会えると思うとワクワクしてしまう。


ソニア「ファリーザ!ファリーザってば!」
ファリーザ「え?」
ソニア「なんか良いことあった?」
ファリーザ「なんで?」
ソニア「ニヤニヤしていたから…」

ソニアとは基礎教育学校時代からの付き合いで、彼女の勘はとても鋭い。だから要注意だ。

ファリーザ「お昼ご飯のことを考えていたら、つい楽しくなっちゃって…」
ソニア「わかるなあ~ でも、恋でもしちゃったのかな~って思ったよ!」
ファリーザ「あはは、ご飯が恋しくて!」
ソニア「午前中だけの授業の日なのに?」
ファリーザ「え?だからこそ楽しみなんだよ」
(危ない危ない、今日は午前中だけの日だった…)
ソニア「だよね~ファリーザが誰かに夢中になるとか想像できないなあ」

うまく誤魔化せたみたい。

それにしても私が誰かに夢中になるのを想像できないって、どういう意味だ!


ソニアは綺麗で人気があり、優等生だ。彼女の大きな特徴は2つ、
1つ目は、鋭い直感力・洞察力だ。彼女ならではの「天性の勘」というべき能力だろう。
2つ目は、彼女といると何でもできるような感覚になることだ。士気が上がるという言葉が適切なのかわからないが、何でもできる気持ちになる。彼女の大きな特徴はこの2つだ。

人柄は、とても優しくて人気がある。
カルナの冒険者学校に入学してから、生徒会に入り、そして生徒会長に立候補して当選した。
そして入学早々に後輩2名がソニアの魅力に気づき、ソニアのために懸命に生徒会を盛り上げている。

ソニアは元々持っている優しい性格に加え、成長とともに身につけた人を惹きつける能力をいかんなく発揮していると思う。
妬ましく思ったり、色々な意見があると思うが、私は彼女の考えや行動を否定しない。むしろ応援している。


私は魔法のエキスパートになれるように魔法の訓練を中心にしているが、

彼女の方は、基本的な魔法の訓練をするものの、好きなのは剣術の方みたい。

本当に生き生きしているように見える。今は生徒会長をやりながらの訓練なので、なかなか時間をとるのが難しいが、限られた時間の中で一生懸命にやっている。きっと、得られるものが多いと思う。










ソニア「ねえ、あれってカレンナの裸の人だよね?」
ファリーザ「え?裸?」
ソニア「ほら、水着で歩いていた人よ!」
ファリーザ「ええ?」

ファリーザは急いで窓の外を見た。

あれはロキくんだ!




私は慌ててロキくんのもとに向かった。

走りながら考えた。あれ?なんで私は走っているのだろう?
ロキくんは私に用があった?お金を返しにきた?
もしかしたら全然違う用事で来たのかもしれない…。

私がロキくんのもとに駆け寄るのは不自然かな?

ああ、ダメ…もう止まれない…




教室からファリーザの姿を見ていたソニアの直感が働きだす。
ソニア「うふふ、そういうこと!」



ファリーザ「ロキくん!」
ロキ「やあ!ファリーザさん」
ファリーザ「もしかして、お金を返しに来てくれたの?」

ロキ「そうなんだよ。学校まで来たのは良かったんだけど、どうやってファリーザさんを探そうか考えてた」

ほっとした。
ファリーザ「よかった。全く違う用事で来ていたら、どうしようかと思った」

ロキ「忘れないうちにお金を返しておくよ」
ロキはファリーザにお金を差し出した。
ロキ「本当にありがとう!助かったよ。」

ファリーザ「ちょっと町を散歩しようよ」
ファリーザはロキの腕をつかんで町に向かって歩き出した。

















(語り手:ロキ)

ファリーザさんに借りたお金を返すために、カルナまでやってきた。

俺のことは、去年の運動会で見て覚えていてくれていて、先日お金を貸してくれた。
そのお金をファリーザさんに返せた。これで最低限のミッションはクリアした。

ファリーザさんと公園のベンチで話をした。率直な感想はとても楽しかった。

ファリーザさんはウルアデス大陸のヤオという町から来たそうだ。魔法使いのエキスパートを目指していて、カルナ冒険者学校に入学した。
学校の授業はカルナもカレンナも似たようなものだけど、カルナの方が少しだけ規模が大きい気がする。

ファリーザ「ロキくんは、どんなことに興味があるの?」
ロキ「うーん、親友のライバルがいて、そいつに勝つことかな…」
ファリーザ「ええ?!もしかして一緒にいたアルスくんのこと?」
ロキ「そう!」
ファリーザ「去年の運動会ではあまり印象に残っていないんだよな…」
ロキ「あはは、そっか!」
ファリーザ「ロキくんに勝ってしまうほど凄いの?」
ロキ「そうだね、勝ったり負けたりしているよ」
ファリーザ「へええ」
ロキ「ファリーザさんにも、そういう人っているの?」
ファリーザ「うーん、いないわけではないけど、彼女には敵わないかな」
ロキ「どうして?」
ファリーザ「生まれ持った性格とか人柄とか、人が好きとか、そういう面で」
ロキ「ああ~わかる気がする!」
ファリーザ「でしょー」
ロキ「ファリーザさんには違う魅力があるんだから、そっちを伸ばしていくといいよ」
ファリーザ「私の魅力って…」
ロキ「会ったばかりだから全部はわからないけど、魔法使いを目指すなら、ひたむきに魔法のエキスパートになる。生まれ持った性格とか人柄なんかには気にしないで、魔法と正面から向き合うといいと思う。たぶん今まで見えなかった何かが見えてくると思う。」
ファリーザ「ロキくんは凄いな…」
ロキ「え?」
ファリーザ「一生懸命にもがいている!」
ロキ「凄くはないけど、必死にもがいているよ(笑)」





カルナの生徒がこっちに向かって歩いてきた。



エリアス「やあ、こんにちは!」
ファリーザ「エリアス!」

どこかで見たことがある気がする…。

ファリーザ「ロキくん、同じクラスのエリアス。騎士の勉強をしているの」
エリアス「ロキくんっていうんだ、よろしく」
ロキ「よろしく!エリアス!」

ロキ「エリアス、どこかで見たことがある気がするんだけど…」
ファリーザ「エリアスは初めてだよね?去年の運動会はたしか国際大会に行ってた気がするんだけど…」

エリアス「去年は運動会に参加できなかったからカレンナの人と会ったり話したりするのはロキくんが初めてだよ。まあ、似たような顔の人は多いと思うから…」



騎士、国際大会…。
思い出した!同年齢の騎士大会で活躍したエリアスだ!
カルナ冒険者学校の生徒だったのか!

エリアス「騎士の大会は2年ごとの開催なので、今年は運動会と国際武道大会に出るつもりなんだ。ロキくん、お手柔らかに頼むよ」
ロキ「ああ、とても楽しみにしている!俺も運動会と国際武道大会に出るつもりだから、お互いにがんばろう!」


うかうかしていられない。
エルージュにもアルスにも勝って、俺はエリアスと戦いたい!


ロキ「ファリーザさん、エリアス!楽しかったよ。ありがとう。俺そろそろ帰るよ。」
ファリーザ「ロキくん、またね!運動会も国際武道大会も応援しているからね!」
ロキ「ありがとう、ファリーザさん」
エリアス「おい、俺のことは応援しないのかよ?」
ファリーザ「エリアスにはファンがいっぱいいるから別に要らないでしょ?」
エリアス「がーん」
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