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(38)運動会③お昼休み
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午前中の競技が終わった。ここまでの得点はカルナが235点、カレンナが265点。カレンナが30点リードしている。
オルト「みなさん、午前中の競技、お疲れさまでした。カレンナが30点リードして午前中を終えることができました。午後は武闘会とダンスです。出場しない間はよく見学をしておいてください」
オルト先生の話が終わり、それぞれお昼ごはんを食べた。
(語り手:エステル)
障害物競走では泥だらけになってしまった。初めての運動会で汚いのは嫌だけど、とても楽しかった。午後は一番楽しみにしていた武闘会だ。
そもそも私は他人より少しだけ運動神経が良かっただけで、強い意志を持って冒険者学校に来たわけではない。生まれ育ったハーバイアの港町でいつも見ていた船に乗りたかっただけだ。船に乗って違う世界を見たかった。そのために冒険者学校へ行くという結論に至ったのだ。だから私にはリンカ、サラビア、ライラのような強い目的意識を持って、このカレンナ冒険者学校に入学したわけではなかった。
そんな私だったが、カレンナに来てから少し変わった。戦士コースで毎日授業を受けたり、課外授業に参加していたりするうちに、一流の冒険者になりたいと思うようになってきた。それは同級生や先輩と接する時間に比例して、どんどん強くなっていった。そしてロキ先輩に挑むアルス先輩の姿を見て憧れてしまった。ライラは堂々とアルス先輩に好意を示している。リンカやサラビアも隠しているがアルス先輩のことを好きなことを私は知っている。私も彼女たちには負けないくらいアルス先輩のことが好きだ。自分の今の気持ちを大切にしたい。この武闘会で少しでもアルス先輩に近づきたいと思っている。
(語り手:ウマル)
午前中の競技が終わり、カレンナに30点のリードを許している。プリージ先生が鼓舞している。
プリージ「みんな、よく頑張ったよ!上を向いて胸をはって、堂々としよう!午後も頑張ろう!」
プリージ先生の言うことはもっともだが、俺は気持ちの整理ができていない。あの徒競走のカレンナの女の瞬発力は何なんだ!それに1位をとったとはいえ、障害物競走ではアランとサルマドにカッコいいシーンをもっていかれた。
マリク「ウマルちゃん、あまり考えすぎちゃダメだよ」
エリアス「そうだよ、ウマルちゃん、気持ちを切り替えよう」
マリク先輩とエリアス先輩が話しかけてくれた。
ウマル「先輩たちは午後の武闘会について緊張とかしないんですか?」
マリク「少しはするけど、基本的にはどうでもいいと思っているから、そんなに緊張しない」
エリアス「俺もそんな感じかな。結果よりもそのときを楽しんでいる感じ」
聞く相手を間違えた。アンタらには、ソノア先輩の応援に応える気が無いんだもんな。
ソニア「ウマルくーん!午前中はお疲れ様!午後の武闘会も頑張っていこう!」
ウマル「ソニア先輩、俺、武闘会は絶対優勝します!」
ソニア「うん!いい顔になってきた」
ソニア先輩はわざわざそれを言うために来てくれたのか?
アラン「おーい、ウマル!一緒にメシ食おうぜ」
サルマド「あっちに席とっておいたから、あっちで食べよう」
ローラ「ウマルっちが食べないなら、私がたべちゃうけど!」
俺よりも成果を残せていないのに、コイツらは何でこんなに楽しそうなんだ?
ウマル「おい、ウマルっちって何だよ!食べるに決まっているだろ!」
もしかしたら、ソニア先輩のために頑張るのではなく、俺自身のために頑張るということでいいのかも?
アラン「ソニア先輩と何話していたんだよ?」
ウマル「別に…たいしたことじゃない」
変なヤツラだけど、生徒会の仲間と一緒にいるのは少し楽しいかも。
(語り手:リンカ)
午後の武闘会では、密かに優勝を狙っている。私は人見知りで緊張しがちで、面白い会話ができる人間ではない。私が優勝を狙っていることは、おそらく誰も想像していないだろう。
私はミヤビという小さな国からノルン島にやって来た。狭くて外部との交流がないミヤビでの生活に疑問を感じたため、故郷を捨てる覚悟でミヤビを飛び出してきた。ミヤビの中で生きていくのと違い、外の世界で生きていくためには、やはり実力をつけるしかないのである。そういった理由でカレンナの冒険者学校に入学することにした。
今回の武闘会ではミヤビで身につけてきたスタイルとカレンナに来てから身につけたものが、どのくらい通用するのか確かめたい。特に武術についてはミカエラ先輩から盗んだものが多いので、通用して当たり前だと思っている。
アルス「リンカー!いよいよだな!リンカなら予選は楽勝だろうけど、うっかり転んだりすんなよ!」
リンカ「せ、先輩、私がそんなミスをすると思っているのですか?」
ミカエラ「リンちゃんは意外とそそっかしいよ…」
リンカ「ミカエラ先輩まで…」
ミカエラ先輩がアルス先輩のことを好きなのは知っている。ミカエラ先輩は隠しているつもりみたいだけど、隠すのが下手だと思う。私みたいに知られたくなかったら、動揺したり、表情に出さないとかの工夫は必要だろう。あんなに強いミカエラ先輩でも、こっちのほうがまだまだお子様ですな!
オルト「みなさん、午前中の競技、お疲れさまでした。カレンナが30点リードして午前中を終えることができました。午後は武闘会とダンスです。出場しない間はよく見学をしておいてください」
オルト先生の話が終わり、それぞれお昼ごはんを食べた。
(語り手:エステル)
障害物競走では泥だらけになってしまった。初めての運動会で汚いのは嫌だけど、とても楽しかった。午後は一番楽しみにしていた武闘会だ。
そもそも私は他人より少しだけ運動神経が良かっただけで、強い意志を持って冒険者学校に来たわけではない。生まれ育ったハーバイアの港町でいつも見ていた船に乗りたかっただけだ。船に乗って違う世界を見たかった。そのために冒険者学校へ行くという結論に至ったのだ。だから私にはリンカ、サラビア、ライラのような強い目的意識を持って、このカレンナ冒険者学校に入学したわけではなかった。
そんな私だったが、カレンナに来てから少し変わった。戦士コースで毎日授業を受けたり、課外授業に参加していたりするうちに、一流の冒険者になりたいと思うようになってきた。それは同級生や先輩と接する時間に比例して、どんどん強くなっていった。そしてロキ先輩に挑むアルス先輩の姿を見て憧れてしまった。ライラは堂々とアルス先輩に好意を示している。リンカやサラビアも隠しているがアルス先輩のことを好きなことを私は知っている。私も彼女たちには負けないくらいアルス先輩のことが好きだ。自分の今の気持ちを大切にしたい。この武闘会で少しでもアルス先輩に近づきたいと思っている。
(語り手:ウマル)
午前中の競技が終わり、カレンナに30点のリードを許している。プリージ先生が鼓舞している。
プリージ「みんな、よく頑張ったよ!上を向いて胸をはって、堂々としよう!午後も頑張ろう!」
プリージ先生の言うことはもっともだが、俺は気持ちの整理ができていない。あの徒競走のカレンナの女の瞬発力は何なんだ!それに1位をとったとはいえ、障害物競走ではアランとサルマドにカッコいいシーンをもっていかれた。
マリク「ウマルちゃん、あまり考えすぎちゃダメだよ」
エリアス「そうだよ、ウマルちゃん、気持ちを切り替えよう」
マリク先輩とエリアス先輩が話しかけてくれた。
ウマル「先輩たちは午後の武闘会について緊張とかしないんですか?」
マリク「少しはするけど、基本的にはどうでもいいと思っているから、そんなに緊張しない」
エリアス「俺もそんな感じかな。結果よりもそのときを楽しんでいる感じ」
聞く相手を間違えた。アンタらには、ソノア先輩の応援に応える気が無いんだもんな。
ソニア「ウマルくーん!午前中はお疲れ様!午後の武闘会も頑張っていこう!」
ウマル「ソニア先輩、俺、武闘会は絶対優勝します!」
ソニア「うん!いい顔になってきた」
ソニア先輩はわざわざそれを言うために来てくれたのか?
アラン「おーい、ウマル!一緒にメシ食おうぜ」
サルマド「あっちに席とっておいたから、あっちで食べよう」
ローラ「ウマルっちが食べないなら、私がたべちゃうけど!」
俺よりも成果を残せていないのに、コイツらは何でこんなに楽しそうなんだ?
ウマル「おい、ウマルっちって何だよ!食べるに決まっているだろ!」
もしかしたら、ソニア先輩のために頑張るのではなく、俺自身のために頑張るということでいいのかも?
アラン「ソニア先輩と何話していたんだよ?」
ウマル「別に…たいしたことじゃない」
変なヤツラだけど、生徒会の仲間と一緒にいるのは少し楽しいかも。
(語り手:リンカ)
午後の武闘会では、密かに優勝を狙っている。私は人見知りで緊張しがちで、面白い会話ができる人間ではない。私が優勝を狙っていることは、おそらく誰も想像していないだろう。
私はミヤビという小さな国からノルン島にやって来た。狭くて外部との交流がないミヤビでの生活に疑問を感じたため、故郷を捨てる覚悟でミヤビを飛び出してきた。ミヤビの中で生きていくのと違い、外の世界で生きていくためには、やはり実力をつけるしかないのである。そういった理由でカレンナの冒険者学校に入学することにした。
今回の武闘会ではミヤビで身につけてきたスタイルとカレンナに来てから身につけたものが、どのくらい通用するのか確かめたい。特に武術についてはミカエラ先輩から盗んだものが多いので、通用して当たり前だと思っている。
アルス「リンカー!いよいよだな!リンカなら予選は楽勝だろうけど、うっかり転んだりすんなよ!」
リンカ「せ、先輩、私がそんなミスをすると思っているのですか?」
ミカエラ「リンちゃんは意外とそそっかしいよ…」
リンカ「ミカエラ先輩まで…」
ミカエラ先輩がアルス先輩のことを好きなのは知っている。ミカエラ先輩は隠しているつもりみたいだけど、隠すのが下手だと思う。私みたいに知られたくなかったら、動揺したり、表情に出さないとかの工夫は必要だろう。あんなに強いミカエラ先輩でも、こっちのほうがまだまだお子様ですな!
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