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第1章
煙草
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駅前の喫煙所で一服する。
喫煙に規制をかけることには反対だ。
人権侵害法案。
この煙の良さがわからないなんて。
麻薬と共に人類と調和してきた文化的な紫煙をなぜ嫌うのだろうか。
煙草のけむりが苦手な人には、潔癖な人間が多い気がする。
そんで、消臭剤とか香水の芳香成分で鼻がバカになってる。純粋な煙草、葉巻は特に天然だ。流行りのオーガニック食品が好きならオーガニックタバコも愛すべきだと思うのだが。
彼らが日々吸ってるやばいもの。
化学合成された物資。
芳香剤、消臭剤、洗剤、柔軟剤、香水。
これらを鼻から吸引するうちに嗅覚異常になってるんじゃないかと思う。
日々そこらの車の排気ガスを大量に吸い込んでるのに、タバコの煙の方だけが、有害だと思っていることが滑稽だ。
人は"わかりやすい善悪"が好きな生き物だ。
そこで煙草をふかしてるお姉さんもそうだ。
「私はVUITTONのバッグを持ってるのよ。この値段がわかるでしょ。」と言わんばかり。
「わかるよ。そのバッグの値段は。」
「あんたの値段は、そのバッグに見合うのか?」
と、問いたくなる。
太い足に派手なミニスカート。
下品だ。
見たくもないもの見せられるこっちの身にもなって欲しいと思う。
人々は放射能もさんざん浴びて、効くかもわからないワクチンを刺してる。
みんなよほど早く死にたいんだなと思う。
坂口安吾の堕落論、「人間は堕落する」とはこういう事なのか。
自分の事なんて案外どうでもいいと思ってるんだなと感じる。
権利も正義もない。
ただ昨日と同じ今日が来て、今日と同じ明日が来ればいいのだ。
そんなもの退屈以外のなにものでもない。
かといっておれにはそんなクソみたいに感じられる世の中を変えるほどの特技もない。日々はそうやって消耗されていく。価値など最初からない。
恐怖に支配されるおれの顔を、鏡で見たことがある。
PTSDになると顔が変わる。
瞳孔が開く。クマができる。
これが面白い。
おれはさながら道化師だ。
ムンクの叫びという作品があるがあれを描いた人間もそういう状態を、自ら目にしたことがあるのかもしれない。
医者は日常ありえないレベルの恐怖を日常に感じてると言っていた。
おれはこの世界のこの日常が、狂気に満ちているように感じて怖いのかもしれない。
人に恨まれてるかもしれない。怖い。
一人で死ぬかもしれない。怖い。
明日の飯が食えないかもしれない。怖い。
「パァン」
クラクションが聞こえた。
車の往来が激しい道路をズケズケとあるく人。
クラクションが鳴らされてるのに気にもとめない。
そういう、恐怖に鈍くなりたい。
道路の向こう側、路面店のスターバッカスコーヒーのテラスのところにいる男と目が合った。
この街には不釣り合いな紳士な服装。
イギリス辺りに居そうだ。
目が合うのを気まずく感じたので一服に集中する。
まだ見てる。おれに何か用か。
はたまた自意識の過剰か。
居心地が悪くなったので移動することにした。他人のタバコの煙が鬱陶しい。
喫煙に規制をかけることには反対だ。
人権侵害法案。
この煙の良さがわからないなんて。
麻薬と共に人類と調和してきた文化的な紫煙をなぜ嫌うのだろうか。
煙草のけむりが苦手な人には、潔癖な人間が多い気がする。
そんで、消臭剤とか香水の芳香成分で鼻がバカになってる。純粋な煙草、葉巻は特に天然だ。流行りのオーガニック食品が好きならオーガニックタバコも愛すべきだと思うのだが。
彼らが日々吸ってるやばいもの。
化学合成された物資。
芳香剤、消臭剤、洗剤、柔軟剤、香水。
これらを鼻から吸引するうちに嗅覚異常になってるんじゃないかと思う。
日々そこらの車の排気ガスを大量に吸い込んでるのに、タバコの煙の方だけが、有害だと思っていることが滑稽だ。
人は"わかりやすい善悪"が好きな生き物だ。
そこで煙草をふかしてるお姉さんもそうだ。
「私はVUITTONのバッグを持ってるのよ。この値段がわかるでしょ。」と言わんばかり。
「わかるよ。そのバッグの値段は。」
「あんたの値段は、そのバッグに見合うのか?」
と、問いたくなる。
太い足に派手なミニスカート。
下品だ。
見たくもないもの見せられるこっちの身にもなって欲しいと思う。
人々は放射能もさんざん浴びて、効くかもわからないワクチンを刺してる。
みんなよほど早く死にたいんだなと思う。
坂口安吾の堕落論、「人間は堕落する」とはこういう事なのか。
自分の事なんて案外どうでもいいと思ってるんだなと感じる。
権利も正義もない。
ただ昨日と同じ今日が来て、今日と同じ明日が来ればいいのだ。
そんなもの退屈以外のなにものでもない。
かといっておれにはそんなクソみたいに感じられる世の中を変えるほどの特技もない。日々はそうやって消耗されていく。価値など最初からない。
恐怖に支配されるおれの顔を、鏡で見たことがある。
PTSDになると顔が変わる。
瞳孔が開く。クマができる。
これが面白い。
おれはさながら道化師だ。
ムンクの叫びという作品があるがあれを描いた人間もそういう状態を、自ら目にしたことがあるのかもしれない。
医者は日常ありえないレベルの恐怖を日常に感じてると言っていた。
おれはこの世界のこの日常が、狂気に満ちているように感じて怖いのかもしれない。
人に恨まれてるかもしれない。怖い。
一人で死ぬかもしれない。怖い。
明日の飯が食えないかもしれない。怖い。
「パァン」
クラクションが聞こえた。
車の往来が激しい道路をズケズケとあるく人。
クラクションが鳴らされてるのに気にもとめない。
そういう、恐怖に鈍くなりたい。
道路の向こう側、路面店のスターバッカスコーヒーのテラスのところにいる男と目が合った。
この街には不釣り合いな紳士な服装。
イギリス辺りに居そうだ。
目が合うのを気まずく感じたので一服に集中する。
まだ見てる。おれに何か用か。
はたまた自意識の過剰か。
居心地が悪くなったので移動することにした。他人のタバコの煙が鬱陶しい。
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