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転移前
転移前の世界で
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──夢を見るのが好きだった。
夢の中ではなんでもできたからだ。空も飛べたし、炎も吐けた。
龍の背中に乗ることも、龍そのものになることだって、そう難しくはなかった。
妖精になったり、勇者になったり、悪者になったり、魔法使いになったり。
夢の中の自分も、確かにもう一人の自分で、そこでは自分は何にも縛られることなく、自由に生きていられた。
そんな自分だけの閉じ切った世界を壊すようにして、一人の人物が現れる。それは形を持たず、声を持たない人型の“何か”。
まるで実体化した影のような不気味な出で立ちではあるが、夢の中ではそう珍しくない事だ。
そんな不気味な何かは、おそらくこちらに対して何かを熱心に説明していた。
おそらくは声が出ていないのだ。
言葉ですらないそれ。だが顔もない影の身振り手振りが伝えようとしていることが大切なのだと、わからせてくれる。
夢の中の濁った思考ではその意味すら満足に理解できず、それを半ば無視してしまったのは、きっと悪いことだったのだろう。
ただ、それが悪いことであったと知るのは、夢から覚めた時である。
「晴人! 不味いよ晴人!!」
耳元で叫ばれ、地震かと勘違いしてしまうほどに体を揺さぶられれば、どんな人間であろうとも目を覚まさずにはいられない。
晴人と呼ばれた青年が、いったい何が起きたのかと寝ぼけた目であたりを見回してみれば、そこは見覚えのない白い空間であった。
先程自分を起こした人物、幼馴染であり、晴人がこの学校で話せる数少ない人間である冴島幹の顔を見るが、彼もこの状況を理解できていないようである。
いや、そもそも教室が突然白で作られた空間に変質していたのだとしたら、その理由を理解できる人間など存在しないだろう。
記憶が確かであれば教室で寝ていたはずの自分が、どうしてこんなところにいるのだろうかと考えた晴人は、一番現実的な可能性をまず真っ先に考える。
「えーっと、夢?」
「夢じゃないよ! 頭でも叩けば分かってくれる!?」
「やめろよ、夢の中でも叩かれたら痛いんだぞ!」
教室の中で出すような声量ではないと思えるほどに声を張った幹と晴人だが、周りにいるクラスメイトも彼らと同じくらいの声量で会話しているので、特に目立つということもない。
大声で叫ばないと目の前の相手の声すらも聞こえないという状況は、クラス中がこの状況に対してパニックになっている証である。
当然と言えば当然のことであり、事実を事実として理解し始めた晴人は、まず真っ先にスマホを取り出して連絡手段の確保をしようと試みた。
「け、圏外?」
「そうなんだ、スマホだけじゃなくてパソコンもダメだし、デジタル機器はほとんど使えないよ。ブルートゥースで接続する系の機械はそもそも接続すらできないし」
「なんでそんなことに?」
連絡手段が皆無であり、ネットどころか無線通信すらも妨害されているような状況。
最も可能性が高いのは、これが夢の中の出来事であるということだが、不思議なことにいまの自分は起きているという確信が晴人の中にあるのだ。
いまの事態が現実なのであるとするのなら、連絡手段を完全に断たれた状態で、現在地も不明な場所に放置されているということになる。
ここで放置されれば餓死、外に出られたとして外が日本であるという保証すらない。
いや、こんな事態を引き起こせる組織ないし個人の行動だ。もはや地球にすらいないのではないのだろうか。
誘拐犯の正体を宇宙人なのではないかと真剣に晴人が考察を始めていると、ふとガラガラと扉の開く音がする。
その瞬間にピタリと会話は止まり、クラス中の人間の視線がその方向へと集中した。
部屋の中をぐるりと見まわしたものならば、全員が違和感を覚えたことだろう。この白い空間の中にあるのは学習机と椅子のみで、それ以外は出入口といったものすらどこにも見当たらなかったのだ。
それが突然現れたともなれば、いよいよ宇宙人の存在を疑わずにはいられない。
扉の向こう側は真っ黒な空間であり、そこから一本手が出てくると辺りから悲鳴が巻き起こった。
一瞬頭の中をよぎるのは人知を超えた頂上的な生物によって殺される自分の姿、だが腕の先が続いていることを知って、その悲鳴も徐々に収まっていく。
腕の次に足が、ゆっくりと人らしい何かがこの空間へとやってくるのを教室の人間は固唾をのんで見守っていた。
ついには全身を出したそれは、のそのそと晴人たち全員の視線が集まる位置へと移動していく。
ここが教室であれば教壇があるだろう位置だ。
「どうも皆さんこんにちは。ぜひ席にお座りください」
顔を上げながらそれが言葉を投げかけると、先ほどとはまた違った悲鳴が晴人の耳を破壊する。
見た目からしておそらくは男性だろう目の前のそれは、これまで人生で見てきた人間の中で最も美しい姿をしていた。
男性的なかっこよさでも女性的な可愛らしさでもない、神聖さを感じさせる美しさを前にして、男たちですら言葉を失わずにはいられなかった。
腰まで届くほどの銀髪と赤い瞳は明らかに常人のそれではないが、それでもその美しさを前にして敵意を保ち続けるのは難しいことだ。
男が口元に手を当てて静かにするように指示を出すと、教室の中は途端に物音ひとつしないほどに静かになった。
「まずは私のことを説明しましょう。私はあなた達の世界で言われるところの神、あなた達はいま別の世界へと向かう最中です」
自称神から告げられたのは衝撃の事実、小説の中でしか聞いたことのない異世界転移という単語にクラスメイトの数人がザワザワとし始める。
そういったジャンルに興味がないのか、具体的に理解できていない者も多少いるようだが、わかっている者たちから説明を受けてある程度どういった状況に自分達が置かれているのかを理解したようだった。
全員がある程度状況を把握したことを確認した神は、淡々といまから晴人達が向かう世界についての説明を行なっていく。
まず最も大きな違いとして、いまから向かう世界には魔力という概念が存在するらしい。
これは空気中にも生物の体内にも存在する不思議なものであり、質量を持つこともあれば、質量を持たない状態になることもある不定型のエネルギーの塊だという。
これから向かう世界にいる生物は一部の例外を除き、ほとんどが体内に魔力を保有しており、魔力によって地球では考えられないような進化をした種族も数多くいるのだとか。
ドラゴンなどが代表となる動物の進化種の魔物、直立二足歩行を行う一定の知能を有する類人猿の亜人に、広義的な意味では人の近縁種になることもあるという魔人。
基本的に“魔”のつく生物は魔力という概念に関係しているらしく、人間も魔法使いと呼ばれる者達は魔力を使って戦闘するのだという。
魔法の力によって科学技術こそ進んでいないが、それなりに高度な文明を生成しているということだった。
ちなみに人類よりも頭が良く強い亜人がいるのに人が生き残れているのは、単に世界が広く、人と亜人の生存領域がそう大きく被ることがないからだという。
だから一時的に数を大きく減らすことはあろうとも、人類はその度に力強く数を増やしてきたのだという。
この話を聞いた時の晴人の反応は「ヤバい」の一言に尽きる。
その気になれば人類をいつでも絶滅に追い込める種族──そんなのがいる世界に飛び込めと言われるのだ。
正気の沙汰ではない。
「ただ君達は、そんな外敵への対抗手段として呼ばれているからね。何の力もないままじゃあまりに可哀想だ。この世界の神として君達に最後の選別を渡そうと思う。
向こうの世界で力として扱われている技能や特殊技能を渡そうと考えている。それ以外に水と食料なんかもね」
だが人類にも何も対抗策がないというわけではなかったらしい。
神が口にした技能や特殊技能と呼ばれるのは、今から向かう世界の実力の指標であり、基本的な能力の補助をしてくれる技能に、それ一つを持っているだけで天才と言われる特殊技能の存在を行使して、人は戦ってきたのだという。
そんな特別な力を神が与えてくれるらしいと知り、教室の中は安堵を通り越して、もしかすれば美味しい思いが簡単にできるのではないか、と言ったふうな発想によった雰囲気が流れ始める。
晴人からしてみれば冗談ではない。力を渡すからそんな危険な世界にいけなど、とてもではないが正気ではない。
たとえライフルを持っていようが、見知らぬ土地に飛ばされ原住民に追いかけ回されれば、その使い道もろくに理解していない人間が死ぬのなど目に見えている。
だが他のクラスメイト達は異論や反論を一切口にしなかった。彼等が考えることを放棄したのではなく、考えるという行為自体をまるで禁じられているようだ。
「どうせくれるなら最強の力をくれよ、そうすればアンタの望むように向こうの世界で暴れ回ってきてやる」
神に対してあまりにも傲岸不遜な態度を取るのは、晴人がこの世で最も嫌いなクラスメイトの南雲雄二と呼ばれる学生だ。
学園長の一人息子であり、晴人とは幼稚園の頃からの仲、幼き頃から数多の嫌がらせをされてきた晴人は雄二のことを恨んですらいる。
いまでさえ神に対しての雄二の態度を見て能力を取り上げられればいいのに、そう考えるほどだ。
「残念だけれど、私が渡せる力は君たちが才能として持つものだけなんだ。君が最強になる才能を持っているのであれば力を渡せるが、今回は自分で能力を選んだほうが不満がないだろう。どうだい、自分で自分の才能の中から好きな力を選ぶといい。選べない子は私が選んであげよう」
だが神は晴人が思っているよりも随分と優しかった。
吠え立てた雄二に対して、まるで子供でもあやすような口調で諭し始めると、晴人達の目の前に半透明の薄いモニターのようなものを出現させた。
明らかに地球の化学では実現不可能な事態に完全に脳が止まるが、そのモニターには獲得可能な能力の数と、様々な技能や特殊技能が説明文と共に記載されている。
各人一人ずつモニターが配置されており、他者の情報を見れないようになっているのは神の配慮の気持ちだろうか。
農家や漁師といった生産系の技能から、兵士や魔法使いなどといった戦闘系の技能まで、その数は多岐に渡り、相談し始める生徒もちらほらと見え始める。
「おい、なんの能力にする?」
「俺はやっぱり剣士とかが良いな!」
「……まったく何も分かってないなこいつら。特殊技能なんてものがあるんだから、それを利用した方が強いに決まってるだろ」
「強奪……ねぇ」
「彩夏は何にするの?」
「私は戦いとか嫌だし、魔法使いが良いかなぁ」
異世界の脅威度をどの程度で設定しているのか定かではないが、一人で生きていけるような世界でないのはほぼ確実。
だとすれば他人と取得する能力をある程度共有しておき、専門化していった方が生存に有利なのは考えるまでもない。
一旦自分の能力獲得を止めて聞き耳を立てていた晴人は、雄二が強奪という不穏な単語を口にしたのを聞き逃さなかった。
世界で一番嫌いな人間が、世界で一番最悪の能力を持っているという事実に、晴人は背筋に冷たいものを感じる。
なんとかして協力者を増やさなければと焦る晴人の横にいた幹が、なんのけなしに晴人へと話しかける。
「なんか難しい話ばっかで気が滅入るね」
「いきなり巻き込まれて、今から死なないために能力選んでね、だから困惑するのも仕方ないと思うよ」
「まあでも、不思議と何とかなりそうな気はするんだよね。晴人はどうやって能力組むつもり?」
「まだ悩んでいる最中」
本当は一人でも場合によっては生きていけるような能力構成を考えていたが、雄二の能力を考えればできるだけ必要最低限度ではなく、余裕を持った能力構成を作っておきたい。
どの能力を奪われるか、はたまた全てから分からないが、オールラウンダーの能力をしているより局所特化型の能力構成をしていたほうが奪われにくいだろう。
能力構成にそんなふうに頭を悩ませていると、ふと幹が晴人の画面を触り始めた。
「見えるのか?」
「パーティーメンバーなら見れるみたいだよ。晴人も僕のやつ見えるでしょ」
「確かにそうだな、なんか気になるものでもあったか?」
「技能の数も気になったんだけど、それよりこれかな」
晴人の技能獲得可能数と技能の数は幹のそれを遥かに凌駕しており、中々様々な分野に素質があったようだと自惚れていた晴人。
だが、そんな晴人を無視して話を進める幹は、晴人と自分の能力獲得欄の違う部分に目をつける。
それは鳩の紋章──平和を司ると言われる鳩のマークが晴人のところにしかないことに違和感を感じた幹がそれを押すと、画面が先ほどまでのものとは別のものに変化する。
それと同時にパスワードが要求されるが、晴人がそのパスワードという単語を見に行ったときにはすでにそのロックが解除されていた。
すでに誰かの手によって解除されていたのか、それとも晴人を待ち望んでいた結果なのか、判断はつかないが新たな能力獲得欄が現れ、晴人は上から下までその能力を見回す。
「これは──神の称号?」
「やったじゃん晴人! 凄いよ、こんな才能があるなんて!!」
「才能とかでなれるもんなのそれって……でもこれで、あいつのことを気にしないで自由に生きられる。やっとあいつから解放されるんだ」
ようやく自由になれる世界が来たのだ。
唯一心残りがあるとするならば妹の事だが──もはや自力で元の場所へと帰ることすら難しいだろういまとなっては、その心残りを考える意味も無くなった。
ただいまとなっては目の前に差し出された仕方のない現実を受け入れ、その世界で生きていくしかないのだから。
「──さて! それでは全員の能力獲得が終わったようなので、転移を開始します。順番はランダムだから、ゆったりとしていてくれればいい。
あ、あと最後の違いだが、君達が今から行く世界には神がいる。気が向いたら会ってみるのも良いかもね」
「雄二!? 体が薄くなってるぞ!」
「これが転移か、なんだかいい気分じゃないな」
まるで成仏するかのように、という言い方は少々悪意があるだろうが、薄くなって消えていく雄二の姿を眺めながら、晴人は本当に異世界に向かうのだと実感する。
(森霊種に土精霊、龍に悪魔に天使。いろいろいるんだろうなぁ)
己の知識にある幻想生物が居るかどうか定かでないままに、それでもいると信じて晴人は思いを募らせる。
「向こう行ったらさ、二人で旅しようか。戦闘は俺がやるからサポートしてよ」
「いいよ? 晴人料理とかも苦手だしね、向こう行ったら作ってあげる」
だが、ちゃっかりと約束を取り付けるのも忘れてはいない。
雄二と共にいれば、いつか神の力を奪われてもおかしくない。なら晴人は幹と共にクラスメイト達とは別に行動して、世界を自由に旅をしよう。
きっと夢の世界よりも素晴らしく刺激的で、感動の味わえる世界がそこにはあるのだろうから。
そうしてクラスメイト達が徐々に減っていくと、幹も同じように体が徐々に薄くなっていく。
「どうやら僕の方が先みたいだね」
「先に向こう行って待っててくれ。直ぐにいくから」
「向こう着いたら何があるかわかんないから、期待しているよ? 神様」
「いきなり神様呼びはやめろよ。じゃあ一旦お別れだ、ばいばい」
「ばいばい、また直ぐに」
それだけ言い残すと幹は完全に転移していき、そして最終的に晴人一人が教室に残される。
神と自分だけ。
こちらを凝視してくる神の目が痛くて、晴人は苦笑いを浮かべる。
静まり返った教室の中で静かに自分の転移を待っていると、不意に何かに亀裂が入ったような音が聞こえる。
ピシリピシリとその音は次第に大きくなっていき、そして遂に限界を迎えたように大きな破裂音を響かせた。
そしてそれとほぼ時を同じくして、甲高い警報が鳴り出す。
『転移術式破壊、転移できません』
「──なッ!? エラーだと!? いままでこんな事は一度も……創生神の創り出した機能が不全を起こすなんて……天使!」
「お呼びですか、神よ」
「異常が発生した。一旦その子を安全な場所まで……っ、なんだこれは? 君、そこから離れろ!」
『緊急事態マニュアル第五条に則り、転移者が転移に失敗したので、数年ほど前に遡って転移者を転生させます』
「──え!? いや、え!?」
鳴り響く警報の音と、告げられた冷たい機械の音声。
緊急の事態に困惑を浮かべる神の顔と、諦めたような目線をこちらに向ける天使の目。
もはや寝起きでもない晴人は状況を正確に整理することができた。これは確実に良くないものであると。
願う事ならば夢の中の忠告か、見逃した言葉すら見ていればもう少し違った結果もありえたのかもしれない。
──こうして晴人は異世界に転移ではなく、転生する事となった。
神の力をその身に宿し、クラス転移で一人だけ転生することになった晴人は、ただただ理不尽な状況に苦笑いを浮かべる。
人生、甘くなどないのだ。
〈獲得能力:龍神、魔神、邪神、妖精神、鍛治神、盗神、経験値増加Ⅴ、魔剣士、ガチャ、無詠唱、完全鑑定、完全隠蔽、整理整頓
付随能力:鍛治I、五大魔法I、特殊魔法I、龍の魔眼、精霊の心眼〉
夢の中ではなんでもできたからだ。空も飛べたし、炎も吐けた。
龍の背中に乗ることも、龍そのものになることだって、そう難しくはなかった。
妖精になったり、勇者になったり、悪者になったり、魔法使いになったり。
夢の中の自分も、確かにもう一人の自分で、そこでは自分は何にも縛られることなく、自由に生きていられた。
そんな自分だけの閉じ切った世界を壊すようにして、一人の人物が現れる。それは形を持たず、声を持たない人型の“何か”。
まるで実体化した影のような不気味な出で立ちではあるが、夢の中ではそう珍しくない事だ。
そんな不気味な何かは、おそらくこちらに対して何かを熱心に説明していた。
おそらくは声が出ていないのだ。
言葉ですらないそれ。だが顔もない影の身振り手振りが伝えようとしていることが大切なのだと、わからせてくれる。
夢の中の濁った思考ではその意味すら満足に理解できず、それを半ば無視してしまったのは、きっと悪いことだったのだろう。
ただ、それが悪いことであったと知るのは、夢から覚めた時である。
「晴人! 不味いよ晴人!!」
耳元で叫ばれ、地震かと勘違いしてしまうほどに体を揺さぶられれば、どんな人間であろうとも目を覚まさずにはいられない。
晴人と呼ばれた青年が、いったい何が起きたのかと寝ぼけた目であたりを見回してみれば、そこは見覚えのない白い空間であった。
先程自分を起こした人物、幼馴染であり、晴人がこの学校で話せる数少ない人間である冴島幹の顔を見るが、彼もこの状況を理解できていないようである。
いや、そもそも教室が突然白で作られた空間に変質していたのだとしたら、その理由を理解できる人間など存在しないだろう。
記憶が確かであれば教室で寝ていたはずの自分が、どうしてこんなところにいるのだろうかと考えた晴人は、一番現実的な可能性をまず真っ先に考える。
「えーっと、夢?」
「夢じゃないよ! 頭でも叩けば分かってくれる!?」
「やめろよ、夢の中でも叩かれたら痛いんだぞ!」
教室の中で出すような声量ではないと思えるほどに声を張った幹と晴人だが、周りにいるクラスメイトも彼らと同じくらいの声量で会話しているので、特に目立つということもない。
大声で叫ばないと目の前の相手の声すらも聞こえないという状況は、クラス中がこの状況に対してパニックになっている証である。
当然と言えば当然のことであり、事実を事実として理解し始めた晴人は、まず真っ先にスマホを取り出して連絡手段の確保をしようと試みた。
「け、圏外?」
「そうなんだ、スマホだけじゃなくてパソコンもダメだし、デジタル機器はほとんど使えないよ。ブルートゥースで接続する系の機械はそもそも接続すらできないし」
「なんでそんなことに?」
連絡手段が皆無であり、ネットどころか無線通信すらも妨害されているような状況。
最も可能性が高いのは、これが夢の中の出来事であるということだが、不思議なことにいまの自分は起きているという確信が晴人の中にあるのだ。
いまの事態が現実なのであるとするのなら、連絡手段を完全に断たれた状態で、現在地も不明な場所に放置されているということになる。
ここで放置されれば餓死、外に出られたとして外が日本であるという保証すらない。
いや、こんな事態を引き起こせる組織ないし個人の行動だ。もはや地球にすらいないのではないのだろうか。
誘拐犯の正体を宇宙人なのではないかと真剣に晴人が考察を始めていると、ふとガラガラと扉の開く音がする。
その瞬間にピタリと会話は止まり、クラス中の人間の視線がその方向へと集中した。
部屋の中をぐるりと見まわしたものならば、全員が違和感を覚えたことだろう。この白い空間の中にあるのは学習机と椅子のみで、それ以外は出入口といったものすらどこにも見当たらなかったのだ。
それが突然現れたともなれば、いよいよ宇宙人の存在を疑わずにはいられない。
扉の向こう側は真っ黒な空間であり、そこから一本手が出てくると辺りから悲鳴が巻き起こった。
一瞬頭の中をよぎるのは人知を超えた頂上的な生物によって殺される自分の姿、だが腕の先が続いていることを知って、その悲鳴も徐々に収まっていく。
腕の次に足が、ゆっくりと人らしい何かがこの空間へとやってくるのを教室の人間は固唾をのんで見守っていた。
ついには全身を出したそれは、のそのそと晴人たち全員の視線が集まる位置へと移動していく。
ここが教室であれば教壇があるだろう位置だ。
「どうも皆さんこんにちは。ぜひ席にお座りください」
顔を上げながらそれが言葉を投げかけると、先ほどとはまた違った悲鳴が晴人の耳を破壊する。
見た目からしておそらくは男性だろう目の前のそれは、これまで人生で見てきた人間の中で最も美しい姿をしていた。
男性的なかっこよさでも女性的な可愛らしさでもない、神聖さを感じさせる美しさを前にして、男たちですら言葉を失わずにはいられなかった。
腰まで届くほどの銀髪と赤い瞳は明らかに常人のそれではないが、それでもその美しさを前にして敵意を保ち続けるのは難しいことだ。
男が口元に手を当てて静かにするように指示を出すと、教室の中は途端に物音ひとつしないほどに静かになった。
「まずは私のことを説明しましょう。私はあなた達の世界で言われるところの神、あなた達はいま別の世界へと向かう最中です」
自称神から告げられたのは衝撃の事実、小説の中でしか聞いたことのない異世界転移という単語にクラスメイトの数人がザワザワとし始める。
そういったジャンルに興味がないのか、具体的に理解できていない者も多少いるようだが、わかっている者たちから説明を受けてある程度どういった状況に自分達が置かれているのかを理解したようだった。
全員がある程度状況を把握したことを確認した神は、淡々といまから晴人達が向かう世界についての説明を行なっていく。
まず最も大きな違いとして、いまから向かう世界には魔力という概念が存在するらしい。
これは空気中にも生物の体内にも存在する不思議なものであり、質量を持つこともあれば、質量を持たない状態になることもある不定型のエネルギーの塊だという。
これから向かう世界にいる生物は一部の例外を除き、ほとんどが体内に魔力を保有しており、魔力によって地球では考えられないような進化をした種族も数多くいるのだとか。
ドラゴンなどが代表となる動物の進化種の魔物、直立二足歩行を行う一定の知能を有する類人猿の亜人に、広義的な意味では人の近縁種になることもあるという魔人。
基本的に“魔”のつく生物は魔力という概念に関係しているらしく、人間も魔法使いと呼ばれる者達は魔力を使って戦闘するのだという。
魔法の力によって科学技術こそ進んでいないが、それなりに高度な文明を生成しているということだった。
ちなみに人類よりも頭が良く強い亜人がいるのに人が生き残れているのは、単に世界が広く、人と亜人の生存領域がそう大きく被ることがないからだという。
だから一時的に数を大きく減らすことはあろうとも、人類はその度に力強く数を増やしてきたのだという。
この話を聞いた時の晴人の反応は「ヤバい」の一言に尽きる。
その気になれば人類をいつでも絶滅に追い込める種族──そんなのがいる世界に飛び込めと言われるのだ。
正気の沙汰ではない。
「ただ君達は、そんな外敵への対抗手段として呼ばれているからね。何の力もないままじゃあまりに可哀想だ。この世界の神として君達に最後の選別を渡そうと思う。
向こうの世界で力として扱われている技能や特殊技能を渡そうと考えている。それ以外に水と食料なんかもね」
だが人類にも何も対抗策がないというわけではなかったらしい。
神が口にした技能や特殊技能と呼ばれるのは、今から向かう世界の実力の指標であり、基本的な能力の補助をしてくれる技能に、それ一つを持っているだけで天才と言われる特殊技能の存在を行使して、人は戦ってきたのだという。
そんな特別な力を神が与えてくれるらしいと知り、教室の中は安堵を通り越して、もしかすれば美味しい思いが簡単にできるのではないか、と言ったふうな発想によった雰囲気が流れ始める。
晴人からしてみれば冗談ではない。力を渡すからそんな危険な世界にいけなど、とてもではないが正気ではない。
たとえライフルを持っていようが、見知らぬ土地に飛ばされ原住民に追いかけ回されれば、その使い道もろくに理解していない人間が死ぬのなど目に見えている。
だが他のクラスメイト達は異論や反論を一切口にしなかった。彼等が考えることを放棄したのではなく、考えるという行為自体をまるで禁じられているようだ。
「どうせくれるなら最強の力をくれよ、そうすればアンタの望むように向こうの世界で暴れ回ってきてやる」
神に対してあまりにも傲岸不遜な態度を取るのは、晴人がこの世で最も嫌いなクラスメイトの南雲雄二と呼ばれる学生だ。
学園長の一人息子であり、晴人とは幼稚園の頃からの仲、幼き頃から数多の嫌がらせをされてきた晴人は雄二のことを恨んですらいる。
いまでさえ神に対しての雄二の態度を見て能力を取り上げられればいいのに、そう考えるほどだ。
「残念だけれど、私が渡せる力は君たちが才能として持つものだけなんだ。君が最強になる才能を持っているのであれば力を渡せるが、今回は自分で能力を選んだほうが不満がないだろう。どうだい、自分で自分の才能の中から好きな力を選ぶといい。選べない子は私が選んであげよう」
だが神は晴人が思っているよりも随分と優しかった。
吠え立てた雄二に対して、まるで子供でもあやすような口調で諭し始めると、晴人達の目の前に半透明の薄いモニターのようなものを出現させた。
明らかに地球の化学では実現不可能な事態に完全に脳が止まるが、そのモニターには獲得可能な能力の数と、様々な技能や特殊技能が説明文と共に記載されている。
各人一人ずつモニターが配置されており、他者の情報を見れないようになっているのは神の配慮の気持ちだろうか。
農家や漁師といった生産系の技能から、兵士や魔法使いなどといった戦闘系の技能まで、その数は多岐に渡り、相談し始める生徒もちらほらと見え始める。
「おい、なんの能力にする?」
「俺はやっぱり剣士とかが良いな!」
「……まったく何も分かってないなこいつら。特殊技能なんてものがあるんだから、それを利用した方が強いに決まってるだろ」
「強奪……ねぇ」
「彩夏は何にするの?」
「私は戦いとか嫌だし、魔法使いが良いかなぁ」
異世界の脅威度をどの程度で設定しているのか定かではないが、一人で生きていけるような世界でないのはほぼ確実。
だとすれば他人と取得する能力をある程度共有しておき、専門化していった方が生存に有利なのは考えるまでもない。
一旦自分の能力獲得を止めて聞き耳を立てていた晴人は、雄二が強奪という不穏な単語を口にしたのを聞き逃さなかった。
世界で一番嫌いな人間が、世界で一番最悪の能力を持っているという事実に、晴人は背筋に冷たいものを感じる。
なんとかして協力者を増やさなければと焦る晴人の横にいた幹が、なんのけなしに晴人へと話しかける。
「なんか難しい話ばっかで気が滅入るね」
「いきなり巻き込まれて、今から死なないために能力選んでね、だから困惑するのも仕方ないと思うよ」
「まあでも、不思議と何とかなりそうな気はするんだよね。晴人はどうやって能力組むつもり?」
「まだ悩んでいる最中」
本当は一人でも場合によっては生きていけるような能力構成を考えていたが、雄二の能力を考えればできるだけ必要最低限度ではなく、余裕を持った能力構成を作っておきたい。
どの能力を奪われるか、はたまた全てから分からないが、オールラウンダーの能力をしているより局所特化型の能力構成をしていたほうが奪われにくいだろう。
能力構成にそんなふうに頭を悩ませていると、ふと幹が晴人の画面を触り始めた。
「見えるのか?」
「パーティーメンバーなら見れるみたいだよ。晴人も僕のやつ見えるでしょ」
「確かにそうだな、なんか気になるものでもあったか?」
「技能の数も気になったんだけど、それよりこれかな」
晴人の技能獲得可能数と技能の数は幹のそれを遥かに凌駕しており、中々様々な分野に素質があったようだと自惚れていた晴人。
だが、そんな晴人を無視して話を進める幹は、晴人と自分の能力獲得欄の違う部分に目をつける。
それは鳩の紋章──平和を司ると言われる鳩のマークが晴人のところにしかないことに違和感を感じた幹がそれを押すと、画面が先ほどまでのものとは別のものに変化する。
それと同時にパスワードが要求されるが、晴人がそのパスワードという単語を見に行ったときにはすでにそのロックが解除されていた。
すでに誰かの手によって解除されていたのか、それとも晴人を待ち望んでいた結果なのか、判断はつかないが新たな能力獲得欄が現れ、晴人は上から下までその能力を見回す。
「これは──神の称号?」
「やったじゃん晴人! 凄いよ、こんな才能があるなんて!!」
「才能とかでなれるもんなのそれって……でもこれで、あいつのことを気にしないで自由に生きられる。やっとあいつから解放されるんだ」
ようやく自由になれる世界が来たのだ。
唯一心残りがあるとするならば妹の事だが──もはや自力で元の場所へと帰ることすら難しいだろういまとなっては、その心残りを考える意味も無くなった。
ただいまとなっては目の前に差し出された仕方のない現実を受け入れ、その世界で生きていくしかないのだから。
「──さて! それでは全員の能力獲得が終わったようなので、転移を開始します。順番はランダムだから、ゆったりとしていてくれればいい。
あ、あと最後の違いだが、君達が今から行く世界には神がいる。気が向いたら会ってみるのも良いかもね」
「雄二!? 体が薄くなってるぞ!」
「これが転移か、なんだかいい気分じゃないな」
まるで成仏するかのように、という言い方は少々悪意があるだろうが、薄くなって消えていく雄二の姿を眺めながら、晴人は本当に異世界に向かうのだと実感する。
(森霊種に土精霊、龍に悪魔に天使。いろいろいるんだろうなぁ)
己の知識にある幻想生物が居るかどうか定かでないままに、それでもいると信じて晴人は思いを募らせる。
「向こう行ったらさ、二人で旅しようか。戦闘は俺がやるからサポートしてよ」
「いいよ? 晴人料理とかも苦手だしね、向こう行ったら作ってあげる」
だが、ちゃっかりと約束を取り付けるのも忘れてはいない。
雄二と共にいれば、いつか神の力を奪われてもおかしくない。なら晴人は幹と共にクラスメイト達とは別に行動して、世界を自由に旅をしよう。
きっと夢の世界よりも素晴らしく刺激的で、感動の味わえる世界がそこにはあるのだろうから。
そうしてクラスメイト達が徐々に減っていくと、幹も同じように体が徐々に薄くなっていく。
「どうやら僕の方が先みたいだね」
「先に向こう行って待っててくれ。直ぐにいくから」
「向こう着いたら何があるかわかんないから、期待しているよ? 神様」
「いきなり神様呼びはやめろよ。じゃあ一旦お別れだ、ばいばい」
「ばいばい、また直ぐに」
それだけ言い残すと幹は完全に転移していき、そして最終的に晴人一人が教室に残される。
神と自分だけ。
こちらを凝視してくる神の目が痛くて、晴人は苦笑いを浮かべる。
静まり返った教室の中で静かに自分の転移を待っていると、不意に何かに亀裂が入ったような音が聞こえる。
ピシリピシリとその音は次第に大きくなっていき、そして遂に限界を迎えたように大きな破裂音を響かせた。
そしてそれとほぼ時を同じくして、甲高い警報が鳴り出す。
『転移術式破壊、転移できません』
「──なッ!? エラーだと!? いままでこんな事は一度も……創生神の創り出した機能が不全を起こすなんて……天使!」
「お呼びですか、神よ」
「異常が発生した。一旦その子を安全な場所まで……っ、なんだこれは? 君、そこから離れろ!」
『緊急事態マニュアル第五条に則り、転移者が転移に失敗したので、数年ほど前に遡って転移者を転生させます』
「──え!? いや、え!?」
鳴り響く警報の音と、告げられた冷たい機械の音声。
緊急の事態に困惑を浮かべる神の顔と、諦めたような目線をこちらに向ける天使の目。
もはや寝起きでもない晴人は状況を正確に整理することができた。これは確実に良くないものであると。
願う事ならば夢の中の忠告か、見逃した言葉すら見ていればもう少し違った結果もありえたのかもしれない。
──こうして晴人は異世界に転移ではなく、転生する事となった。
神の力をその身に宿し、クラス転移で一人だけ転生することになった晴人は、ただただ理不尽な状況に苦笑いを浮かべる。
人生、甘くなどないのだ。
〈獲得能力:龍神、魔神、邪神、妖精神、鍛治神、盗神、経験値増加Ⅴ、魔剣士、ガチャ、無詠唱、完全鑑定、完全隠蔽、整理整頓
付随能力:鍛治I、五大魔法I、特殊魔法I、龍の魔眼、精霊の心眼〉
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