転生国主興国記

hinomoto

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本章

お風呂

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「また進行しているのですね。」

ルミエッタ・ド・エクトリエイナ・グローリバルト嬢は父の部下からの報告を聞いていた。
近年なら話も分かるが、ここ最近は、砂漠が皇国に広がっているのが問題視している。
国内でも噂程度であるが、砂漠化は問題になると父にも申告はしている。
領地は遠い海岸側になるので、今は気にもしていない。
でも、考察すればするほどに心配してしまうのだ。
それと、砂漠からの商業が途絶えているが、皇国では無視していた。

「不味いわね。やはり父上にお願いしないと。」

慌てて扉を開けて父の元に向かうが、相手にもされずに戻ることになる。
未曾有の危機に貴族は誰も気づいて無いかもしれない。

「何とか・・・・やるしかないわね。」

服を着替え、隠している身支度品を持って屋敷を出て、馬に跨がるとそのまま駆けて行った。
砂漠の調査に向かったのだった。


ーーーーーーーーーーーーーーー


砂漠から少し越えた所から緑豊かな土地がある。
オアシスが繋がり大きな湖もある。
かつてサラニ砂漠と云われた土地は少ない。
しかも、新たなサラニ国として着々と準備がされていた。
王の選出が出来ていないのが悩みではある。
元々の名前や王にはナインが却下したので、それ以外は至って普通に進んでいる。
大臣系や、民主制にするとか、この辺の教育は出来ているので安心である。
他はサラニ国が決めたら良いことだ。
それは置いといて、ナインはアイを連れて〃村〃に帰るのだった。

ナインの自宅に戻るとシェルがいた。
本当に久々に会う、フェルトさんの娘(?)だ。

「お帰りなさいませ、ご主人様。」

「お、おひさー、シェル。」

シェルを見れば掃除をしていたのであろう。

「お風呂でしょうか?」

「うん。」

ナインは風呂場に向かうが、シェルはナインの行く手を塞ぐ。

「済みません、ご主人様。駄父と義兄が先に入っています。」

「ん?じゃ、入ってもいいかなか。」

アイに襟首を捕まれて、行くのを阻まれる。

「げぇ。」

「お待ち下さい、マスター。」

アイが抱いてくる。
うん。頭の先に揺れるものが・・・・・

「なんで?」

「ご主人様、分かりました。湯に浸かっている、駄龍はお任せ下さい。」

「お願いしました、シェル。」

何と云うか、龍の気でない雌虎の気迫を感じてしまう。
それが何でかを考えていると、

「まて!し、し・・・」
「わ・・・・・・・・・」

ごっ。ごおぉぉぉぉ。ざん。ざん。ぐし。

シェルが現れて、

「新しい湯が張れましたのでどうぞ。」

「ありがとうございます、シェル。」

シェルとアイの何とも云えない笑顔が交わされる。
しかし、ナインは発見していた。
黒いメイド服なのでちょっと見では分からないだろうが、肘の辺りに黒ずんだ跡がある。大きくはなく、1mmほどの点が2ヶ所あるのだ。一瞬だが確実に見たのだ。
あれは・・・・・・・・

アイに風呂場に連れて行かれて裸になり、湯に入れられた。
風呂場は綺麗に掃除が行き届き、黒い歪みも無い。
目にフィルターをかけると、目に見えないモノが見える。もし、との考えは正しいと確信するのだ。此にはあるモノが必要である。倉庫にはある、過酸化水素水とアルカリ溶液を噴霧するとルミノール反応が残っていたのは、排水口であった。
ナインはしばらく排水口に目が釘付けであった。
シェルさん、実の親と義兄を!
龍はしぶといと思う。
龍同しでの事ですが、殺意は有無にして生きているか無事を願おう。

ぶるん。

ん?なんだ?

ぽよん。

「ふぇ?!」

頭に柔らかい衝撃を受けてしまう。
体に体が引っ付いている感触が分かる。

「ええぇぇ!」

ガッチリと捕まっているのか、動けない無いのだ。

「うふっふっふっふっふっふっ。」

「あ、アイさん?!」

その時、

「湯加減は如何でしょうか?」

「えぇ、いい気持ちですよ。」

「ほぁ?!」

「ご主人様、アイ様、失礼します。」

カラカラとすりガラスが開く。
そこには一糸纏わぬシェルが現れる。

「お手伝いに来ました。」

「でぇぇぇ!」

正座から綺麗に頭を下げる。

「では、身体を洗いましょう、マスター。」

「どぇぇぇえ!」

湯船から上がり、アイの膝の上に乗る。

「頭から洗いましょう。」

優しい言葉と手が髪を触る。
ナインの顔は湯の暖かさよりも赤くなっているようだ。

「くすっ。」

しかし、アイだけでは無かった。
何故かバイーンなお胸様になられたシェルさんが目の前に座ります。

「へっ?」

「お湯を掛けます。」

ザッパー。
目を閉じる。
頭を女性に洗われたのは、いつ以来だろう。
散髪屋のキョニュー店員さんに洗って貰ったのが最後かもしれない。
長い髪を二人で洗うから、二人の肌にも触れてしまう。
アイさんの機体は温度調整はバッチリですし、シェルさんも人肌で有り難いです!てか、有り難う!
だが、それで終わりではない。
髪を濯がれて、リンスを馴染まされて、濯がれて髪を纏められる。
次は身体を洗われたのだ、しかも手で。
目を瞑っているから妄想で、前は龍の手、後ろは機体の手と念じたものの、人間の手の感触でしかなかった。
手で触られると、心臓は早くなるのだが、肝心な所が反応しないのだ。
正に進化の弊害があったのだ。
十四年の歳月なら人間だったら男の矜持も出てくるが、デミになり、成人までの成長期らしきモノもない今、何ともしがたいモヤモヤ感で一杯である。

「うぐぐぐぐぐぐ。」

「きれーいに洗いましょうね、マスター。」

「お肌がスベスベですね、ご主人様。」

二人の手が男を触り出す。

「にょほほほほほ。」

「「・・・・・・・・・・・」」

無言になる二人に心配をしてしまうが、男を洗われてしまう。
不安なのは洗われた後である。
しっかりと洗われると実は出口が痛くなるのだ。これは泡か石鹸の成分なのかは分からないが、痛いのだ。
密かに流されるまで我慢が必要な時である。
終われば必然的に手がお尻に向かう。

「うふふふふ?!」

この感触は洗われた事がないと分からないが、意外と気持ちが良いのだが知られない様に構え直す。

「ながしまーす。」

「綺麗になりましたね、マスター。」

そう言われたが、目を開けることが出来ないまま、好きな様にやられた。
最後の最後までされて、人形の様にアイに抱かれるのだった。

追伸。
流されると尿道に痛みがありました。
瞬間的な痛みですが、五秒あれば解放されます。
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