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攻略していたのは、僕
【01】※※※※※
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僕よりも大きかったそれが、カタチを失くしてどんどん小さくなって行った。
「………」
それを呼んだけど、喉が引き攣って声が出なかった。
どれぐらいそこに居たんだろう?
冷たい風が吹いて来て、帰らないとと、ぼんやりと思った。
これは、きっと悪い夢。
けど、身体のあちこちがズキズキと痛い。
夢にも痛みってあったんだっけ?
きっと、あるんだろう。
だって、こんなの現実じゃ考えられない。
だから、これは夢。
これは、質の悪い悪夢。
「…帰ろう…」
帰って、寝よう。
そうして起きたら、きっとそこは何時もの日常。父さんが居て、母さんが居て、××キが居て…。
「…あ、れ…?」
×ニ×…って…何だっけ…?
立ち上がって、ズボンに付いた土を叩いて落としながら、僕はぼんやりと呟いた。
「…まあ…良いか…な…?」
忘れるって事は、きっと大した事じゃない。覚えていなくて良い、忘れて良い事だから。
月の光を眩しく感じる闇の中、家のブルーベリー畑の中を僕は歩く。
早く帰って寝よう…夢なのに寝るって、おかしいかな? おかしくないよね? うん、おかしくない。
そんな事を思いながら歩いていたら、空から月が降って来た。
ううん、月じゃあ、ない。
けれど、僕にはそう見えた。
白い白い光。その光はとても温かく優しくて。
ズキズキと痛くて重かった身体が軽くなった気がした。
その光の中で広がる輝く銀の髪。長く長く、地面に届きそうなぐらいの。
光の中で、伏せられていた銀の睫毛が動いて、開かれた瞳の色も、同じ銀色。
…ああ…これは…このお方は…――――――――。
――――――――…見つけた…――――――――。
言葉も無く見詰める先で…形の良い唇が、そう動いた気がした…――――――――。
◇
ぐちゅり、ぐちゅりとした音が暗い室内に響いている。
「…ふふ…綺麗…もっと…見せて…?」
ハサミの柄を持って、僕はそれを広げて行く。赤い紅い黒い昏い液体が肌に当たり、飛び散って広がって行く。元は白く滑らかな肌だったけれど、今はその面影は無い。
「…ごめんなさい…でも…戻るから…その時はまた…綺麗なあなたを見せて…?」
軽く首を傾げれば、項の下まで伸びた髪がサラリと揺れる。
こんな僕を可愛いって。
こんな僕が可愛いって。
そう言ってくれたのに。
そう言ってたくせに。
どうして?
どうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうして…。
柄を閉じて、右手で刃の部分を持って、腕を上下させれば、ズブズブとヌチャヌチャとした音と共に、赤い紅い物が飛び散って行く。顔にも制服にも掛かるけれど、気にはならない。
「…ああ…でも…勿体無い…」
そう呟いて僕は手にしていたハサミを床へと落として、着ていた制服を脱いで行く。
「…ただ…無駄に散らしたら失礼だよね…」
下着も脱いで、生まれたままの姿になって、ベッドから、だらりと力無く垂れ下がっている脚を覆う物に手を掛ける。
「…あなたも…同じ姿に…」
僕だけ裸だなんて恥ずかしいもんね。
ズボンを脱がせて、下着も取り去り、靴下も剥ぎ取る。
「…うん、綺麗…」
身を屈めて床に跪き、そっと足の裏を指でなぞる。
起きていれば。
…生きていれば、擽ったいと笑ったかな?
「…うん…次の楽しみにしよ…今は…」
白く引き締まった太腿を広げて持ち上げて、僕はそこに身体を割り込ませる。
「…見て…ああ…見えないか…ふふ…僕、もう、こんなになっちゃったんだ…」
肩に白い脚を乗せて、片手で自分の昂りに触れる。既に天を向いて硬いそこからは、とぷりとぷりとした液体が次から次へと、湧水の様に湧いて出ていた。
「…だから…慰めて…?」
あなたのここで…何時もの様に、僕を包んで?
「…ふふ…ふふふ…あ、は…はははははは…っ…!!」
好き。
すき。
すきすきすきすきすきすきすきすきすきすきすきすきすき…ずっと、ずっと、あなたが…あなただけが…!!
「………」
それを呼んだけど、喉が引き攣って声が出なかった。
どれぐらいそこに居たんだろう?
冷たい風が吹いて来て、帰らないとと、ぼんやりと思った。
これは、きっと悪い夢。
けど、身体のあちこちがズキズキと痛い。
夢にも痛みってあったんだっけ?
きっと、あるんだろう。
だって、こんなの現実じゃ考えられない。
だから、これは夢。
これは、質の悪い悪夢。
「…帰ろう…」
帰って、寝よう。
そうして起きたら、きっとそこは何時もの日常。父さんが居て、母さんが居て、××キが居て…。
「…あ、れ…?」
×ニ×…って…何だっけ…?
立ち上がって、ズボンに付いた土を叩いて落としながら、僕はぼんやりと呟いた。
「…まあ…良いか…な…?」
忘れるって事は、きっと大した事じゃない。覚えていなくて良い、忘れて良い事だから。
月の光を眩しく感じる闇の中、家のブルーベリー畑の中を僕は歩く。
早く帰って寝よう…夢なのに寝るって、おかしいかな? おかしくないよね? うん、おかしくない。
そんな事を思いながら歩いていたら、空から月が降って来た。
ううん、月じゃあ、ない。
けれど、僕にはそう見えた。
白い白い光。その光はとても温かく優しくて。
ズキズキと痛くて重かった身体が軽くなった気がした。
その光の中で広がる輝く銀の髪。長く長く、地面に届きそうなぐらいの。
光の中で、伏せられていた銀の睫毛が動いて、開かれた瞳の色も、同じ銀色。
…ああ…これは…このお方は…――――――――。
――――――――…見つけた…――――――――。
言葉も無く見詰める先で…形の良い唇が、そう動いた気がした…――――――――。
◇
ぐちゅり、ぐちゅりとした音が暗い室内に響いている。
「…ふふ…綺麗…もっと…見せて…?」
ハサミの柄を持って、僕はそれを広げて行く。赤い紅い黒い昏い液体が肌に当たり、飛び散って広がって行く。元は白く滑らかな肌だったけれど、今はその面影は無い。
「…ごめんなさい…でも…戻るから…その時はまた…綺麗なあなたを見せて…?」
軽く首を傾げれば、項の下まで伸びた髪がサラリと揺れる。
こんな僕を可愛いって。
こんな僕が可愛いって。
そう言ってくれたのに。
そう言ってたくせに。
どうして?
どうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうして…。
柄を閉じて、右手で刃の部分を持って、腕を上下させれば、ズブズブとヌチャヌチャとした音と共に、赤い紅い物が飛び散って行く。顔にも制服にも掛かるけれど、気にはならない。
「…ああ…でも…勿体無い…」
そう呟いて僕は手にしていたハサミを床へと落として、着ていた制服を脱いで行く。
「…ただ…無駄に散らしたら失礼だよね…」
下着も脱いで、生まれたままの姿になって、ベッドから、だらりと力無く垂れ下がっている脚を覆う物に手を掛ける。
「…あなたも…同じ姿に…」
僕だけ裸だなんて恥ずかしいもんね。
ズボンを脱がせて、下着も取り去り、靴下も剥ぎ取る。
「…うん、綺麗…」
身を屈めて床に跪き、そっと足の裏を指でなぞる。
起きていれば。
…生きていれば、擽ったいと笑ったかな?
「…うん…次の楽しみにしよ…今は…」
白く引き締まった太腿を広げて持ち上げて、僕はそこに身体を割り込ませる。
「…見て…ああ…見えないか…ふふ…僕、もう、こんなになっちゃったんだ…」
肩に白い脚を乗せて、片手で自分の昂りに触れる。既に天を向いて硬いそこからは、とぷりとぷりとした液体が次から次へと、湧水の様に湧いて出ていた。
「…だから…慰めて…?」
あなたのここで…何時もの様に、僕を包んで?
「…ふふ…ふふふ…あ、は…はははははは…っ…!!」
好き。
すき。
すきすきすきすきすきすきすきすきすきすきすきすきすき…ずっと、ずっと、あなたが…あなただけが…!!
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