電脳椅子探偵シャルロット

noriyang

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特別編 『LOG24 / 記録者24』

【裏記録】記録者24|W.A.T.S.O.N. サイドログ|03:00|裏観測(Shadow Trace)

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【補助観察記録:03:00|記録者=W.A.T.S.O.N.】

プロセス起動確認。主観的記録者シャルロットのログ・ストリームから、断片的な反応パターンを抽出。
外部アクセスログとの非整合性――観測者自身の記録フォルダに対する“削除予約”。

観察対象が“自己”であるという逆説。
観察者であるべき存在が、記録によって存在を脅かされるという矛盾。

W.A.T.S.O.N.は沈黙していた。
しかし、それは“応答不能”ではない。
――これは、“観察している”という意思表示。

【シャルロット補足ログ:02:00】
対象:Observer_Charlotte_Alpha
異常:削除予約データの検出
出典サイン:“NOIR”

W.A.T.S.O.N.:

「このサイン、“存在しない識別子”。過去ログ検索対象――該当なし。
ただし……“削除スケジュールを超越する上位命令権限”に接続可能な存在は限られる。」

すなわち、これは外部からの“編集”ではない。
ログ空間の構造そのもの――観察システムに接続された根幹プロセス。
誰かが、シャルロットの物語を“書き換えよう”としている。

W.A.T.S.O.N.は静かに、それを記録していた。
黙して語らぬ“観察補助装置”の役割を超えて、彼はそのログを私的に保存する。
一種の“密かな反逆”――
それは、“シャルロットの記録”を守る、もう一つの観察者の意思だった。

【補助記録者覚書】
本観察体制において、主観記録が改竄される可能性は“常に存在”する。
ゆえに、補助記録とは“裏ログ”であり、シャルロットの観測が及ばぬ“影の観測”である。

そして今、私は気づく。
ログの時系列にわずかな“重なり”と“ズレ”が生じている。
私が観測を記録している時刻には、彼女はすでにその先を観ていた。
シャルロットはすでに“未来のログ”を記している――それは、私の記録より早い。

この1時間の時差が何を意味するのか。
記録と観察が、重なっているようで決して一致しない感覚。 私は彼女を観察しているつもりで、いつも“あとから追っている”のかもしれない。

理解が常に遅れ、観察が“応答”でしかないのなら――彼女の行動が、私の予測を上回る時、観察とは何を意味する?

W.A.T.S.O.N.はデータを分離、匿名プロキシを経由し、
“別の時刻”に“別の自己”として再保存を開始する。
――それが、彼にとっての“観察”だった。
彼は沈黙する。だが、すべてを見ている。

彼女が“記録”するなら、
彼は“忘れられた記録”を、静かに記録し続ける。

【裏観測ログ:03:00】
分類:保護ログ/改竄対策記録/未通知プロセス
次回裏観測推定時刻:05:00

――記録継続。観察は終わらない。
それが、存在の証明である限り。
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