オタクニートの受難

沖葉由良

文字の大きさ
2 / 8
第一章

第一話

しおりを挟む
「も…やめっ…はぁ……はぁ……んあっ」


 薄暗い部屋でただただ俺の声だけが響く。俺の拒絶も聞かず、あいつは俺を組み敷いて無言で腰を動かしていた。


「っ、イクッーー…」

「やっ、ああああぁぁぁーーーっ…」


 何かが入ってくる異物感に気持ち悪さを覚えながら、俺は静かに意識を手放した。





       *





 目が覚めると、床に寝ていたはずの俺はいつの間にかベッドに移動していて、体もなんだかさっぱりとしていた。


「あ、起きたんですね。おはようございます。」

「…」


 何事もなかったかのようににこやかに挨拶するそいつに殺意が芽生えたのをグッと堪え、根本的な質問をした。


「お前、誰だ…?」


 久々に発した俺の声はカスカスの嗄れしゃが声で、伝わっただろうか?と不安に思っていると、そいつはソッとこっちにやって来てベッドに腰掛けた後、俺の方に向き直って、にこやかに自己紹介してきた。


「これはこれは、ご挨拶が遅れて申し訳ありません。わたくし、ニート更正協会から参りました、藤咲 晴夏ふじさき はるかと申します。年は二十五、性別はご存じの通り男です♪」


 ご存じってそら知ってるけども…。とツッコミを入れてやろうかというくらい爽やかな笑顔で、憎たらしくケラケラと笑っていた。
 ≪ニート更正≫…、聞こえはいいが、要は俺のような家族からも世間からも見放された存在を買い取る人身売買業者…といったところだろうか?俺は、親に売られたのか…。


「…おや?その顔は…、もしや、自分が親に売られたと思ってらっしゃいますか?」

「っ、だ、だったらなんだよ…」

「あなたは、売られたわけではありませんよ?」

「じゃあ、なんなんだ…」

「我々は行政機関です。子どもの将来に不安のあるご両親、主に五十五歳以上の方々向けに設置された。私はそこの施設員です。」

「…学校か何かってことか?」

「まぁ、その様なものです。ただ、あなたがあまりにも私の好みだったので、つい、手を出してしまいました。申し訳ありません」

「あ、そういうヤバイ業者だと思ってた…」

「失礼な!まぁ、私の行動が良くなかったのは自負しておりますゆえ仕方ありませんが…。国公認の施設ですので、身の安全は保証されております。ご安心を」

「…もう安全じゃなくなったあとだがな」


 俺がそう言って遠くを見つめていると、藤咲と名乗ったそいつはうすら寒い笑みを浮かべて俺ににじり寄ってきた。


「な、なんだよ…?」

「あぁ、その顔…誘ってるんですかぁ~?」

「なっ!?んなわけっ!!んっ、んぅ…っ」


 俺の否定も聞かず口を塞ぐと、俺のをまさぐりながら先ほど開発されて少し血の滲む尻にどこから持ち出したのかローションを塗りたくっていた。


「ひっ!つ、冷た…何?」

「ん?ローション。また裂けちゃったら痛いですからね~。よーく、ほぐしてあげますよ」

「なっ、いらなっ!?ああぁっ!!!な、何、これ…なんか、くる?…あぁっっ、んっ、やめっ…、ちょっ…」

「本当、いい反応しますね~♪そそられます」

「んぁ…、んっ、…ああっ」


 俺は抵抗むなしく、藤咲のされるがまま再び奴に抱かれてしまった…。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

従僕に溺愛されて逃げられない

大の字だい
BL
〈従僕攻め×強気受け〉のラブコメ主従BL! 俺様気質で傲慢、まるで王様のような大学生・煌。 その傍らには、当然のようにリンがいる。 荷物を持ち、帰り道を誘導し、誰より自然に世話を焼く姿は、周囲から「犬みたい」と呼ばれるほど。 高校卒業間近に受けた突然の告白を、煌は「犬として立派になれば考える」とはぐらかした。 けれど大学に進学しても、リンは変わらず隣にいる。 当たり前の存在だったはずなのに、最近どうも心臓がおかしい。 居なくなると落ち着かない自分が、どうしても許せない。 さらに現れた上級生の熱烈なアプローチに、リンの嫉妬は抑えきれず――。 主従なのか、恋人なのか。 境界を越えたその先で、煌は思い知らされる。 従僕の溺愛からは、絶対に逃げられない。

先輩、可愛がってください

ゆもたに
BL
棒アイスを頬張ってる先輩を見て、「あー……ち◯ぽぶち込みてぇ」とつい言ってしまった天然な後輩の話

後宮の男妃

紅林
BL
碧凌帝国には年老いた名君がいた。 もう間もなくその命尽きると噂される宮殿で皇帝の寵愛を一身に受けていると噂される男妃のお話。

キサラギムツキ
BL
長い間アプローチし続け恋人同士になれたのはよかったが…………… 攻め視点から最後受け視点。 残酷な描写があります。気になる方はお気をつけください。

灰かぶりの少年

うどん
BL
大きなお屋敷に仕える一人の少年。 とても美しい美貌の持ち主だが忌み嫌われ毎日被虐的な扱いをされるのであった・・・。

BL 男達の性事情

蔵屋
BL
 漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。 漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。  漁師の仕事は多岐にわたる。 例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。  陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、 多彩だ。  漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。  漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。  養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。  陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。  漁業の種類と言われる仕事がある。 漁師の仕事だ。  仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。  沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。  日本の漁師の多くがこの形態なのだ。  沖合(近海)漁業という仕事もある。 沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。  遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。  内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。  漁師の働き方は、さまざま。 漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。  出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。  休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。  個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。  漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。  専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。  資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。  漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。  食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。  地域との連携も必要である。 沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。  この物語の主人公は極楽翔太。18歳。 翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。  もう一人の主人公は木下英二。28歳。 地元で料理旅館を経営するオーナー。  翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。 この物語の始まりである。  この物語はフィクションです。 この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。

処理中です...