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第八章 ベジカフェ参入
シルとミルの休日2
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気持ちの良いぬくもりに包まれて目覚めると、シルの胸に抱き込まれていた。
そうだ。昨日は………
「うう………」
また思い出して恥ずかしくなった。
でも、シルの体温はやっぱり安心する。
そっと胸に頬を寄せすうっと息を吸えば、シルの愛用のシトラスの香水が僅かに香る。
シルの体臭となじみ、ほんのりと甘いその香りが昔から俺にとって一番安心できる匂いだった。
恐ろしい雷も晩も、シルの胸の中にいれば大丈夫。
俺がどんなに隠しても、辛いとき、悲しいとき、怖いとき、シルは必ず気付いてくれた。
そして「内緒ですよ」と俺を抱きしめて眠ってくれた。
5歳の時の俺にはシルはものすごく大人に思えた。
でもそのときシルだってたったの10歳だったのだ。シルにだって辛い夜もあっただろう。泣きたい夜もあっただろう。それでもシルはまるで大人のように俺を守り、慈しんでくれた。
蘇る数々の想い出に、胸がきゅうっとなって知らずに言葉が溢れる。
「シル………お前でよかった。シルと婚約できてうれしい」
俺にとってのシルは……なんというか、無くてはならない人なのだ。
シルの腕の中はとても心地よくて、起きるのがもったいないくらいだ。
今日は午前中は休みなのだ。昼までずっとこうしていよう。うん。そうしよう。
最近は忙しかったし俺なりに頑張ったから、少しくらいこういうご褒美があったっていいはずだ。
「ふわぁ」と小さくあくびをすると、もう一度シルの胸に頬をすりよせそっと目を閉じた。
幸せに形があるとすれば、それはシルの形をしているに違いない。
「ん……?」
かすかな寒さに目を開けた。
ん?
ポンポン、と隣を探ってみるが、シルがいない。なんてことだ!
「シル?」
ガバリと身を起こして部屋を見回すも、シルの姿がない。
一緒にダラダラすると言ったのに!嘘つきめ!
と。「ミル、起きたのか?」とシルがトレーを片手に戻ってきた。
「シル、勝手に離れるな!午前中は一緒にいるといったのに!」
寝起きでテンションがおかしく、理不尽な怒りが止められない。
だって、シルの腕の中で目覚めたかったのだ。
「あはは。すまんすまん。てか子供みたいに拗ねてるミル、珍しいな。可愛い」
「……拗ねてない」
「ふふふ。じゃあ、拗ねてないことにしておく。
ミル、腹が減っただろう?朝食を持ってきたぞ?今日はお行儀悪くベッドで食おうぜ?
ほら、おいで」
ベッドサイドにトレーを置いてひょいっとシルの膝に乗せられた。
そのままオレンジジュースのコップを口に当てられる。
「水分からな?ビタミンを摂ろう」
「自分で飲める!」
「ダーメ。今日は甘やかしの日!俺がそう決めたから!」
ほら、とパンをちぎって口に運ばれ、その後はそっとスープを飲ませてくれる。
「ふは!大人しく俺の手から食うミル、最高!」
「……変なやつ」
「ミル限定でな」
シルの手から俺とシルで交互に食べた。
「なんだか給餌みたいだ」と言えば「そりゃそうだ。俺もミルに求婚してるんだから」と笑われた。
そう返されてしまうとなんだか照れくさい。
そのまま二人でまたベッドにもぐりこみ今度こそゆっくりまったりしていると。
バタバタバタ!
「おーい!ミル、シル!いるかー?」
とアルの声がした。
どうやら合鍵で入ってきたようだ。
シルが苦笑して「あーあタイムアウトか」とぼやく。
「ミルの部屋にいる。ちょっとそこで待ってろ!」
俺はまだ夜着だし、シルもシャツが半分はだけたままだ。
おまけに……俺の上半身はとても見せられない状態になっている。
慌てて着替えようとベッドから出たそのとき……
何を勘違いしたのかアルが「ミルの部屋か?入るぞー?」と俺の部屋のドアを開けて入ってきたのだった。
アルは着替えようと夜着を脱ぎ上半身をさらしたままの俺を見てあんぐりと口をあけた。
次いで慌ててシャツの前を閉めていたシルに視線をやり。
「…………あーーーー…………すまん。お邪魔だったようだな?」
気まずそうに目をそらして後ずさり、そっと扉を閉じるアル。
「ちょ、ちょっとまて!やってねえ!誤解だ!!俺は未成年には手は出さん!!」
慌ててシルが飛び出していった。
「いやいやいや!言い訳しなくていいって!あんな痕つけといてやってねえとかありえねえだろ!
シルはよく我慢したと思うぞ?婚約者なんだし、ミルが良ければいいんじゃね?」
「だから、やったけど最後まではしてねえんだって!!マジで耐えたんだって!!俺の自制心を舐めるな!!」
シルの魂の叫びが聞こえた。
ゆっくりするはずだったのに!どうしてこんなことになった?!
とりあえず服は着たが…………どんな顔をして出ればいいんだ………。
そうだ。昨日は………
「うう………」
また思い出して恥ずかしくなった。
でも、シルの体温はやっぱり安心する。
そっと胸に頬を寄せすうっと息を吸えば、シルの愛用のシトラスの香水が僅かに香る。
シルの体臭となじみ、ほんのりと甘いその香りが昔から俺にとって一番安心できる匂いだった。
恐ろしい雷も晩も、シルの胸の中にいれば大丈夫。
俺がどんなに隠しても、辛いとき、悲しいとき、怖いとき、シルは必ず気付いてくれた。
そして「内緒ですよ」と俺を抱きしめて眠ってくれた。
5歳の時の俺にはシルはものすごく大人に思えた。
でもそのときシルだってたったの10歳だったのだ。シルにだって辛い夜もあっただろう。泣きたい夜もあっただろう。それでもシルはまるで大人のように俺を守り、慈しんでくれた。
蘇る数々の想い出に、胸がきゅうっとなって知らずに言葉が溢れる。
「シル………お前でよかった。シルと婚約できてうれしい」
俺にとってのシルは……なんというか、無くてはならない人なのだ。
シルの腕の中はとても心地よくて、起きるのがもったいないくらいだ。
今日は午前中は休みなのだ。昼までずっとこうしていよう。うん。そうしよう。
最近は忙しかったし俺なりに頑張ったから、少しくらいこういうご褒美があったっていいはずだ。
「ふわぁ」と小さくあくびをすると、もう一度シルの胸に頬をすりよせそっと目を閉じた。
幸せに形があるとすれば、それはシルの形をしているに違いない。
「ん……?」
かすかな寒さに目を開けた。
ん?
ポンポン、と隣を探ってみるが、シルがいない。なんてことだ!
「シル?」
ガバリと身を起こして部屋を見回すも、シルの姿がない。
一緒にダラダラすると言ったのに!嘘つきめ!
と。「ミル、起きたのか?」とシルがトレーを片手に戻ってきた。
「シル、勝手に離れるな!午前中は一緒にいるといったのに!」
寝起きでテンションがおかしく、理不尽な怒りが止められない。
だって、シルの腕の中で目覚めたかったのだ。
「あはは。すまんすまん。てか子供みたいに拗ねてるミル、珍しいな。可愛い」
「……拗ねてない」
「ふふふ。じゃあ、拗ねてないことにしておく。
ミル、腹が減っただろう?朝食を持ってきたぞ?今日はお行儀悪くベッドで食おうぜ?
ほら、おいで」
ベッドサイドにトレーを置いてひょいっとシルの膝に乗せられた。
そのままオレンジジュースのコップを口に当てられる。
「水分からな?ビタミンを摂ろう」
「自分で飲める!」
「ダーメ。今日は甘やかしの日!俺がそう決めたから!」
ほら、とパンをちぎって口に運ばれ、その後はそっとスープを飲ませてくれる。
「ふは!大人しく俺の手から食うミル、最高!」
「……変なやつ」
「ミル限定でな」
シルの手から俺とシルで交互に食べた。
「なんだか給餌みたいだ」と言えば「そりゃそうだ。俺もミルに求婚してるんだから」と笑われた。
そう返されてしまうとなんだか照れくさい。
そのまま二人でまたベッドにもぐりこみ今度こそゆっくりまったりしていると。
バタバタバタ!
「おーい!ミル、シル!いるかー?」
とアルの声がした。
どうやら合鍵で入ってきたようだ。
シルが苦笑して「あーあタイムアウトか」とぼやく。
「ミルの部屋にいる。ちょっとそこで待ってろ!」
俺はまだ夜着だし、シルもシャツが半分はだけたままだ。
おまけに……俺の上半身はとても見せられない状態になっている。
慌てて着替えようとベッドから出たそのとき……
何を勘違いしたのかアルが「ミルの部屋か?入るぞー?」と俺の部屋のドアを開けて入ってきたのだった。
アルは着替えようと夜着を脱ぎ上半身をさらしたままの俺を見てあんぐりと口をあけた。
次いで慌ててシャツの前を閉めていたシルに視線をやり。
「…………あーーーー…………すまん。お邪魔だったようだな?」
気まずそうに目をそらして後ずさり、そっと扉を閉じるアル。
「ちょ、ちょっとまて!やってねえ!誤解だ!!俺は未成年には手は出さん!!」
慌ててシルが飛び出していった。
「いやいやいや!言い訳しなくていいって!あんな痕つけといてやってねえとかありえねえだろ!
シルはよく我慢したと思うぞ?婚約者なんだし、ミルが良ければいいんじゃね?」
「だから、やったけど最後まではしてねえんだって!!マジで耐えたんだって!!俺の自制心を舐めるな!!」
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