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第八章 ベジカフェ参入
気まずい
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着替えて身なりを整えてから居間に行くと、憮然とした表情のシルがドカリとソファに身を沈ませ、対照的な表情のアルがその向かいで正座させられていた。
顔を合わせるのが照れくさいだのなんだのいう気持ちは、この意味不明な状況に頭からすっ飛んだ。
「あーーー…………どんな状況だ?」
「ミル!」
俺に気付いたアルが「救世主!」と叫び必死で縋ってきた。
「わざとじゃないんだって!ミルの部屋にいるから来いって意味だと思ったんだよ!
まさかあんなこと………こほん、いや、なんだ……二人で飯でも食ってんだろうと思ったんだ。
とにかく、タイミングが悪かったことは謝る。が、俺に悪気はなかった。
シルに言ってやってくれ!」
「ミルに触れるな!」
氷点下という言葉がふさわしい声音で一喝され、アルがパッと両手を上に俺から慌てて俺から離れた。
「そこに座れ」
床を指さされ、しずしずと先ほどの体制に戻る。
ああ、シルの説教中だったのか。
とりあえずシルの横に座って静観することにした。
俺も久しぶりにシルとゆっくり過ごしたかったのだ。世話になっているアルとはいえ、邪魔されたことに怒りはある。
「…………今日は俺もミルも昼まで休むと言ったよな?何日ぶりの休みだと思ってるんだ?!しかも、一日じゃない。昼までだ、昼まで!それすらお前は待てないのか?
おまけに合鍵はいいとして、ノックもなしに扉を開くとか、お前のマナーはどうなっているんだ?
マナー講師を雇ってやろうか?」
アルがビクッと震えた。
「……面目ない。で、でも悪気はなかったんだぞ?証拠に、すぐに部屋から出ただろう?
まさかミルがあんな格好…
「アル?見たのか?………記憶を消せ」
大きくもない声なのに、俺まで背筋が凍った。
「申し訳ございませんでしたっ!!!何も見ておりませんっ!!シ、シルしか見えなかった!!ミルの身体に赤い痕が沢山あったことなんて全然見てないからっ!!」
見てるじゃないか!!
あまりの羞恥に真っ赤になってしまい、顔を見られないようにソファの上で小さく丸まる。
よりによって、事後の素肌をアルに見られてしまった!なんてことだ!!
「イタっ!いててててて!!!シル、シル、ごめんって!頭割れるからっ!!ひいいい!!」
アルの悲鳴に慌てて顔をあげると、シルが黒い笑みを浮かべてアルの頭を鷲掴みしていた。
「シル?!」
シルはアルの頭を掴んだまま、俺に向かって優しく微笑んだ。
安心させるような穏やかな声音でとんでもないことを告げる。
「ん?大丈夫だぞ?ミル。安心しろ。すぐにアルの記憶を消してやるからな?
俺のミルのあんな姿を見たんだ。目の一つや二つ、惜しくないよな?」
「ごめんごめんごめんごめん!!マジでやめてっ!目はデザイナーの命ですからっ!!」
「シル、シル、俺は大丈夫だから!放してやってくれっ!!シルーーーっ!!」
俺は今アルの前だというのにシルの膝に乗せられ、アルの淹れた茶を口元に運ばれている。
どうしてこうなった?
あの後、なんとかシルをなだめ、アルの前で俺たちの休日を強行することとなった。
アルは死んだ魚のような目でシルにこき使われている。
「おい。茶が冷めた。お代わりを淹れて来い。メディソンティーのブルーで」
「はいはい。承知いたしましたー」
「ミル?ほかに欲しいものはないか?あればアルに買いに行かせるぞ?」
「いや、特にない。さっき食事は済ませたしな。
というか……あの……こんな格好で言うのはなんだが、アル、何が用があってきたんじゃないのか?」
クワッとアルの目が見開かれた。
「ミル!!そうなんだって!用があったから来たの!別にふたりを出歯亀しにきたわけじゃないんだよ!」
ジロ、とシルににらまれ慌てて口をつぐむアル。頼むから発言には気を付けて欲しい。頼むから!!
ふう、とシルがため息をつき、いかにもイヤイヤという態度で促した。
「仕方ない。ミルが気にするから聞いてやる。さっさと話せ」
「俺の扱い酷くないか?!」
「やっぱり話すな」
「いやいやいや、聞いて?!凄いニュースなんだってば!!」
アルの話は確かにすっ飛んできただけの価値のある話だった。
赤病の際に協力してくれた新聞社が、ベジカフェに興味を持ち取材をしたいというのだ。
というのも、新聞社のオーナーはマージの店の常連らしい。ご夫婦で奥方のネックレスを依頼に来た際、アルは「話題になればいいな」程度の気持ちでベジカフェの話をしてみたのだそうだ。
するととても興味を持ち、プレオープンの際にはぜひ奥方と共に参加させて欲しいと懇願されたのだという。
奥方は流行に非常に敏感な方でスタイルにもとても気を遣っており、流行りのこってりした食事には悩まされていた。そこでベジカフェが話題となりヘルシーな料理が流行れば茶会やパーティーにもそのような品が増えるのではないかと期待したようだ。
「身内だけのつもりだったけど、そうなれば一社だけ呼ぶわけにもいかないだろ?
規模を広げる必要がある、って伝えに来たんだよ」
プレオープンの予定は来月。
友人や知人を呼んで試食してもらい、その感想をもとにメニューを組みなおしてさらにその翌月にオープン、という流れだったのだが……。
そうなると、プレオープンどころか実質そこがオープンじゃないか!
新聞に載るとなれば、それまでに試作ではなく完成させておく必要がある。
内装だって完璧にしておかねばならない。
つまり、オープンまで二か月あったはずの余裕が実質一か月に縮まったということ。
しかし、オープン前に新聞社に宣伝してもらえるというのは非常にありがたい。オーナー夫妻は顔が広い。彼等のお墨付きがあれば、社交界でも一気に広まるだろう。
となれば、デリバリーも考えたほうがよさそうだ。人員も予定より多く確保しておく方がいいかもしれない。
「……マジか…………」
シルがガックリと項垂れた。
「またしばらく休みなしかよ!!
俺たちは婚約したばかりなんだぞ?新婚みたいなもんなのに!!たまにはいちゃいちゃさせれくれよ!!!」
身も蓋も無いが、気持ちは分かる。俺もそう思う。
「…………ごめんな?あ、俺が居ても気にしないでいいぞ?
休みがない代わりに、俺の前でもいちゃいちゃしていいことにするから。な?
チューくらいなら許す!ほら、遠慮すんな!」
いや、だからといってアル、なんてことを言い出すんだ?!
「それは俺が嫌だ!人前でキスなどはしたない!」
「アル、目をつぶって耳を塞いで向こうを向け!」
「はい!」
シルは遠慮も羞恥も捨てたようだ。
アルがいるというのに思いっきり唇を貪られてしまった。
「し、シルっシル!!」
「ん……もうちょっと……」
何度も角度を変え口中を貪られる。
合間に俺の耳をそっと撫でたりつまんだり。あちこちに悪戯を仕掛けてくるからたまらない。
「……ふっ……んんっ………」
だ、だめだ。気持ちよすぎて頭がぼうっとしてきた。
「なあ、シルーー。もういいかーーー?」
アルの呑気な声でハッと気付き慌ててシルを押しのける。
「ア、アル!もういいぞ!!」
ちっ!シルが舌打ちをした。
シル、品がないぞ!
顔を合わせるのが照れくさいだのなんだのいう気持ちは、この意味不明な状況に頭からすっ飛んだ。
「あーーー…………どんな状況だ?」
「ミル!」
俺に気付いたアルが「救世主!」と叫び必死で縋ってきた。
「わざとじゃないんだって!ミルの部屋にいるから来いって意味だと思ったんだよ!
まさかあんなこと………こほん、いや、なんだ……二人で飯でも食ってんだろうと思ったんだ。
とにかく、タイミングが悪かったことは謝る。が、俺に悪気はなかった。
シルに言ってやってくれ!」
「ミルに触れるな!」
氷点下という言葉がふさわしい声音で一喝され、アルがパッと両手を上に俺から慌てて俺から離れた。
「そこに座れ」
床を指さされ、しずしずと先ほどの体制に戻る。
ああ、シルの説教中だったのか。
とりあえずシルの横に座って静観することにした。
俺も久しぶりにシルとゆっくり過ごしたかったのだ。世話になっているアルとはいえ、邪魔されたことに怒りはある。
「…………今日は俺もミルも昼まで休むと言ったよな?何日ぶりの休みだと思ってるんだ?!しかも、一日じゃない。昼までだ、昼まで!それすらお前は待てないのか?
おまけに合鍵はいいとして、ノックもなしに扉を開くとか、お前のマナーはどうなっているんだ?
マナー講師を雇ってやろうか?」
アルがビクッと震えた。
「……面目ない。で、でも悪気はなかったんだぞ?証拠に、すぐに部屋から出ただろう?
まさかミルがあんな格好…
「アル?見たのか?………記憶を消せ」
大きくもない声なのに、俺まで背筋が凍った。
「申し訳ございませんでしたっ!!!何も見ておりませんっ!!シ、シルしか見えなかった!!ミルの身体に赤い痕が沢山あったことなんて全然見てないからっ!!」
見てるじゃないか!!
あまりの羞恥に真っ赤になってしまい、顔を見られないようにソファの上で小さく丸まる。
よりによって、事後の素肌をアルに見られてしまった!なんてことだ!!
「イタっ!いててててて!!!シル、シル、ごめんって!頭割れるからっ!!ひいいい!!」
アルの悲鳴に慌てて顔をあげると、シルが黒い笑みを浮かべてアルの頭を鷲掴みしていた。
「シル?!」
シルはアルの頭を掴んだまま、俺に向かって優しく微笑んだ。
安心させるような穏やかな声音でとんでもないことを告げる。
「ん?大丈夫だぞ?ミル。安心しろ。すぐにアルの記憶を消してやるからな?
俺のミルのあんな姿を見たんだ。目の一つや二つ、惜しくないよな?」
「ごめんごめんごめんごめん!!マジでやめてっ!目はデザイナーの命ですからっ!!」
「シル、シル、俺は大丈夫だから!放してやってくれっ!!シルーーーっ!!」
俺は今アルの前だというのにシルの膝に乗せられ、アルの淹れた茶を口元に運ばれている。
どうしてこうなった?
あの後、なんとかシルをなだめ、アルの前で俺たちの休日を強行することとなった。
アルは死んだ魚のような目でシルにこき使われている。
「おい。茶が冷めた。お代わりを淹れて来い。メディソンティーのブルーで」
「はいはい。承知いたしましたー」
「ミル?ほかに欲しいものはないか?あればアルに買いに行かせるぞ?」
「いや、特にない。さっき食事は済ませたしな。
というか……あの……こんな格好で言うのはなんだが、アル、何が用があってきたんじゃないのか?」
クワッとアルの目が見開かれた。
「ミル!!そうなんだって!用があったから来たの!別にふたりを出歯亀しにきたわけじゃないんだよ!」
ジロ、とシルににらまれ慌てて口をつぐむアル。頼むから発言には気を付けて欲しい。頼むから!!
ふう、とシルがため息をつき、いかにもイヤイヤという態度で促した。
「仕方ない。ミルが気にするから聞いてやる。さっさと話せ」
「俺の扱い酷くないか?!」
「やっぱり話すな」
「いやいやいや、聞いて?!凄いニュースなんだってば!!」
アルの話は確かにすっ飛んできただけの価値のある話だった。
赤病の際に協力してくれた新聞社が、ベジカフェに興味を持ち取材をしたいというのだ。
というのも、新聞社のオーナーはマージの店の常連らしい。ご夫婦で奥方のネックレスを依頼に来た際、アルは「話題になればいいな」程度の気持ちでベジカフェの話をしてみたのだそうだ。
するととても興味を持ち、プレオープンの際にはぜひ奥方と共に参加させて欲しいと懇願されたのだという。
奥方は流行に非常に敏感な方でスタイルにもとても気を遣っており、流行りのこってりした食事には悩まされていた。そこでベジカフェが話題となりヘルシーな料理が流行れば茶会やパーティーにもそのような品が増えるのではないかと期待したようだ。
「身内だけのつもりだったけど、そうなれば一社だけ呼ぶわけにもいかないだろ?
規模を広げる必要がある、って伝えに来たんだよ」
プレオープンの予定は来月。
友人や知人を呼んで試食してもらい、その感想をもとにメニューを組みなおしてさらにその翌月にオープン、という流れだったのだが……。
そうなると、プレオープンどころか実質そこがオープンじゃないか!
新聞に載るとなれば、それまでに試作ではなく完成させておく必要がある。
内装だって完璧にしておかねばならない。
つまり、オープンまで二か月あったはずの余裕が実質一か月に縮まったということ。
しかし、オープン前に新聞社に宣伝してもらえるというのは非常にありがたい。オーナー夫妻は顔が広い。彼等のお墨付きがあれば、社交界でも一気に広まるだろう。
となれば、デリバリーも考えたほうがよさそうだ。人員も予定より多く確保しておく方がいいかもしれない。
「……マジか…………」
シルがガックリと項垂れた。
「またしばらく休みなしかよ!!
俺たちは婚約したばかりなんだぞ?新婚みたいなもんなのに!!たまにはいちゃいちゃさせれくれよ!!!」
身も蓋も無いが、気持ちは分かる。俺もそう思う。
「…………ごめんな?あ、俺が居ても気にしないでいいぞ?
休みがない代わりに、俺の前でもいちゃいちゃしていいことにするから。な?
チューくらいなら許す!ほら、遠慮すんな!」
いや、だからといってアル、なんてことを言い出すんだ?!
「それは俺が嫌だ!人前でキスなどはしたない!」
「アル、目をつぶって耳を塞いで向こうを向け!」
「はい!」
シルは遠慮も羞恥も捨てたようだ。
アルがいるというのに思いっきり唇を貪られてしまった。
「し、シルっシル!!」
「ん……もうちょっと……」
何度も角度を変え口中を貪られる。
合間に俺の耳をそっと撫でたりつまんだり。あちこちに悪戯を仕掛けてくるからたまらない。
「……ふっ……んんっ………」
だ、だめだ。気持ちよすぎて頭がぼうっとしてきた。
「なあ、シルーー。もういいかーーー?」
アルの呑気な声でハッと気付き慌ててシルを押しのける。
「ア、アル!もういいぞ!!」
ちっ!シルが舌打ちをした。
シル、品がないぞ!
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