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第四章 ゲイルをください?
これからの俺たち
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てことで。
サフィール家の面々に、俺とフィオが付き合ってること、俺が聖女だってこと、俺はフィオの子を産むつもりだってことが伝えられた。
重大発表はみなに衝撃をもたらしたが、兄貴以外の立ち直りは早かった。ぐったりと部屋で休む兄貴をしり目に、女性陣が一斉に張り切り出す。
「ちょっと!お兄様!もちろん式は挙げるんでしょ?」
「いや、それはねえだろ?俺はドレスなんて嫌だぞ!」
「え?式をしないのですか?私はゲイルが私のものだと、私がゲイルのものだと皆に知って欲しい。揃いのタキシードを着たゲイルが見たいのですが……。そのゲイルの姿を目に焼き付けたいのです」
「よし。式をしよう。タキシードならいいぞ!」
「………いっそすがすがしいわねゲイル。私、育て方を間違えたのかしら?」
「いえ。素晴らしく育てられたと思います。よくぞこのように育ててくださいました」
「ボルゾイさんも……まあいいわ。似たもの夫婦だもの。って、ボルゾイさんニヤニヤしないの!」
「夫婦……そうか。私とゲイルは夫婦になるのですね……」
「正確には夫夫だけどな!」
そっからが大変だ。
衣装はどこに頼むんだ、何色にしろだの、この色はダメだの大騒ぎ。
古参の使用人まで張り切り、せっせと色見本を持ってきては「こちらはどうでしょう」「ではこちらは?」
俺とフィオそっちのけで喧々囂々。
「……あれ?俺たちの式だよな?」
「まさかここまで私を受け入れてくださるとは……。反対されるものだとばかり…………」
「そりゃ、フィオがかわいすぎたからだろ。見ろよあれ。義姉さんが持ってる生地、きっとフィオ用だぜ?」
「ふふふ。嬉しいです」
「うるさくてすまんな。これがサフィールだから、慣れてくれ」
「いえ、とても嬉しいです。心の暖かな方ばかりですね。さすがゲイルのご実家だ。このようなところで育ったから今のあなたになったのですね」
そっと俺の頬に手をあて愛おしそうに見つめるフィオ。あーあ。いつの間にか俺もこの甘ったるい空気に慣れちまった。
「ここはお前の実家にもなるんだぜ?」
「幸せすぎて怖いくらいです」
「まだまだ幸せになるんだから、覚悟しとけよ!」
「ははは!怖いなあ!」
今なら。
俺は最強だと思う。
フィオが、みんながいてくれるなら、俺は最強になれると思う。
だからフィオをもっと幸せにするために、俺は世界に宣言する。
「あのさあ。俺、王城行って聖女だって言ってくるわ。んで、子供も産めるからってんで、フィオとの婚姻を正式なものだと認めてもらう。ルーを連れてきゃ信じるだろ?なんせ聖獣なんだしな!どう思う?」
「ボクはいいと思うよー!聖女を公表してる国もあるしねー。ゲイルが幸せなら問題ないよー!」
「…………本気ですか?世間のあなたを見る目が変わるかもしれませんよ?あなたを狙うものが出るかもしれません」
「あのな、俺を誰だと思ってる?ゲイルだぜ?それに俺にはギルドの後援もある。最強のヒーラーの俺を敵に回したいヤツなんているか?」
「あなたは分かっていない!あなたを手に入れたいものは多い。欲に目がくらんで強引な手にでるものがいたらどうするのですか!」
「お前が守れよ」
「………」
「俺は強い。たいていのヤツにはやられねえ。それでもだめなら、お前が俺を守れ。守ってくれるだろ、旦那様?」
「もちろん!命に代えてもあなたを守ります!」
「じゃあ、問題ねえな!」
まだ不安そうなフィオの目を覗き込むようにして気持ちを伝える。
「あのさ。俺、俺たちの大事な子を『養子』にしたくねえんだよ。俺とフィオの子なんだぞ、って言いたい。俺のかわいいフィオの子なんだって、知って欲しいんだ。わがままだけどさ。それでも、そうしたい」
フィオが泣きそうな顔になった。
「あなたに負わせるものが大きすぎます」
「はは。これは俺のけじめってやつだ。
俺が狙われるとかは心配しちゃあいねえ。ぶっちゃけ、俺を攫おうなんて輩はいないと思うが、もしいても返り討ちにしてやるつもり。
問題は……俺の男としてのプライドみたいなもん。正直、俺が抱かれる側だって公表しちまうようなもんだからな。クソみてえな奴らの頭ン中で俺は素っ裸でアンアン言わされたりすんだろうぜ。ただでさえ元からおかしな奴らに気持ち悪い想像されてんのに、そういうのが凄え増えると思うと精神的には非常にクル。行動に移してくれば返り討ちにできるが、人の頭の中まではどうしようもないからな」
剣呑な表情になるフィオの背を撫でよしよしと宥める。
「だけどさ。んなヤツらなんぞ知るか、って思ったんだ。負け犬どもがいくらマスかこうが俺は少しも汚れねえよ。
なあ、フィオ。フィオに抱かれてるときの俺は奴らの想像の何万倍もかっこいいしセクシーだろ?
だから、いいじゃねえか。そう思えたんだ。クソみてえな奴らは想像ん中の劣化版の俺でマスでもかいてろってな!」
「…………私以外があなたを見るのも、想像するのも腹立たしい。しかし、それには同意します。
現実のあなたは想像なんかより何万倍も美しい。セクシーでかわいらしい」
「ははは!だろ?だから、いいじゃねえか。やってみようぜ!」
ちょっといい感じにほろりとしたところで。
「…………お兄様ったら、私たちもいるの忘れてないかしら?淑女の前で口にすべきじゃない言葉ばかりじゃない」
「…………息子の閨なんて想像したくなかったわあ……」
「………………俺のかわいい弟が……!頼むから言動には気を付けてくれ。頼むから…………」
本当に本当にすまんかった!特に兄貴!
サフィール家の面々に、俺とフィオが付き合ってること、俺が聖女だってこと、俺はフィオの子を産むつもりだってことが伝えられた。
重大発表はみなに衝撃をもたらしたが、兄貴以外の立ち直りは早かった。ぐったりと部屋で休む兄貴をしり目に、女性陣が一斉に張り切り出す。
「ちょっと!お兄様!もちろん式は挙げるんでしょ?」
「いや、それはねえだろ?俺はドレスなんて嫌だぞ!」
「え?式をしないのですか?私はゲイルが私のものだと、私がゲイルのものだと皆に知って欲しい。揃いのタキシードを着たゲイルが見たいのですが……。そのゲイルの姿を目に焼き付けたいのです」
「よし。式をしよう。タキシードならいいぞ!」
「………いっそすがすがしいわねゲイル。私、育て方を間違えたのかしら?」
「いえ。素晴らしく育てられたと思います。よくぞこのように育ててくださいました」
「ボルゾイさんも……まあいいわ。似たもの夫婦だもの。って、ボルゾイさんニヤニヤしないの!」
「夫婦……そうか。私とゲイルは夫婦になるのですね……」
「正確には夫夫だけどな!」
そっからが大変だ。
衣装はどこに頼むんだ、何色にしろだの、この色はダメだの大騒ぎ。
古参の使用人まで張り切り、せっせと色見本を持ってきては「こちらはどうでしょう」「ではこちらは?」
俺とフィオそっちのけで喧々囂々。
「……あれ?俺たちの式だよな?」
「まさかここまで私を受け入れてくださるとは……。反対されるものだとばかり…………」
「そりゃ、フィオがかわいすぎたからだろ。見ろよあれ。義姉さんが持ってる生地、きっとフィオ用だぜ?」
「ふふふ。嬉しいです」
「うるさくてすまんな。これがサフィールだから、慣れてくれ」
「いえ、とても嬉しいです。心の暖かな方ばかりですね。さすがゲイルのご実家だ。このようなところで育ったから今のあなたになったのですね」
そっと俺の頬に手をあて愛おしそうに見つめるフィオ。あーあ。いつの間にか俺もこの甘ったるい空気に慣れちまった。
「ここはお前の実家にもなるんだぜ?」
「幸せすぎて怖いくらいです」
「まだまだ幸せになるんだから、覚悟しとけよ!」
「ははは!怖いなあ!」
今なら。
俺は最強だと思う。
フィオが、みんながいてくれるなら、俺は最強になれると思う。
だからフィオをもっと幸せにするために、俺は世界に宣言する。
「あのさあ。俺、王城行って聖女だって言ってくるわ。んで、子供も産めるからってんで、フィオとの婚姻を正式なものだと認めてもらう。ルーを連れてきゃ信じるだろ?なんせ聖獣なんだしな!どう思う?」
「ボクはいいと思うよー!聖女を公表してる国もあるしねー。ゲイルが幸せなら問題ないよー!」
「…………本気ですか?世間のあなたを見る目が変わるかもしれませんよ?あなたを狙うものが出るかもしれません」
「あのな、俺を誰だと思ってる?ゲイルだぜ?それに俺にはギルドの後援もある。最強のヒーラーの俺を敵に回したいヤツなんているか?」
「あなたは分かっていない!あなたを手に入れたいものは多い。欲に目がくらんで強引な手にでるものがいたらどうするのですか!」
「お前が守れよ」
「………」
「俺は強い。たいていのヤツにはやられねえ。それでもだめなら、お前が俺を守れ。守ってくれるだろ、旦那様?」
「もちろん!命に代えてもあなたを守ります!」
「じゃあ、問題ねえな!」
まだ不安そうなフィオの目を覗き込むようにして気持ちを伝える。
「あのさ。俺、俺たちの大事な子を『養子』にしたくねえんだよ。俺とフィオの子なんだぞ、って言いたい。俺のかわいいフィオの子なんだって、知って欲しいんだ。わがままだけどさ。それでも、そうしたい」
フィオが泣きそうな顔になった。
「あなたに負わせるものが大きすぎます」
「はは。これは俺のけじめってやつだ。
俺が狙われるとかは心配しちゃあいねえ。ぶっちゃけ、俺を攫おうなんて輩はいないと思うが、もしいても返り討ちにしてやるつもり。
問題は……俺の男としてのプライドみたいなもん。正直、俺が抱かれる側だって公表しちまうようなもんだからな。クソみてえな奴らの頭ン中で俺は素っ裸でアンアン言わされたりすんだろうぜ。ただでさえ元からおかしな奴らに気持ち悪い想像されてんのに、そういうのが凄え増えると思うと精神的には非常にクル。行動に移してくれば返り討ちにできるが、人の頭の中まではどうしようもないからな」
剣呑な表情になるフィオの背を撫でよしよしと宥める。
「だけどさ。んなヤツらなんぞ知るか、って思ったんだ。負け犬どもがいくらマスかこうが俺は少しも汚れねえよ。
なあ、フィオ。フィオに抱かれてるときの俺は奴らの想像の何万倍もかっこいいしセクシーだろ?
だから、いいじゃねえか。そう思えたんだ。クソみてえな奴らは想像ん中の劣化版の俺でマスでもかいてろってな!」
「…………私以外があなたを見るのも、想像するのも腹立たしい。しかし、それには同意します。
現実のあなたは想像なんかより何万倍も美しい。セクシーでかわいらしい」
「ははは!だろ?だから、いいじゃねえか。やってみようぜ!」
ちょっといい感じにほろりとしたところで。
「…………お兄様ったら、私たちもいるの忘れてないかしら?淑女の前で口にすべきじゃない言葉ばかりじゃない」
「…………息子の閨なんて想像したくなかったわあ……」
「………………俺のかわいい弟が……!頼むから言動には気を付けてくれ。頼むから…………」
本当に本当にすまんかった!特に兄貴!
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