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第五章 ゲイルは聖女
酒浸りゲイル
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帰ったら俺んちにフィオが待ち構えていた。
「………どこに泊まったんです?てっきりご実家かと思ったら来ていないというのでこちらで待たせて頂きました」
ヤベエ!シャワー浴びてから戻れば良かったぜ!
でも着替えがねえんだからどのみち一緒か。
俺は正直にフィオに言った。
「あー……クリスんち?」
「ギルド長ですか?また二人で飲んでいたのですね。酒臭いですよ、ゲイル」
言いながらずるずると風呂に連行される。
「ほら、さっさと脱いでください」
クンと鼻を鳴らし、鼻の上にしわを寄せた。
「……ギルド長の香水の匂いだ」
俺は思わず叫んだ。
「や、やましいことはねえぞ!朝まで飲んで管巻いてただけだからな?」
「ギルド長と本当に仲が良いですよね」
「まあな。親友だからな。てか、お前との結婚報告に行ったんだよ。ついでに俺が聖女だってのもぶちまけてきた。これからも長い付き合いになるんだし、言っとかねえとな。あいつ、俺に『女だったのか?』なんてぬかしやがるんだぜ?んなわけねえの、クリスが一番知ってるクセにな」
思い出してクスクス笑ったら、フィオに身ぐるみ剥がされた。
「婚約者がいるのに別の男の家に泊まって朝帰り。おまけにその男のことを思い出して可愛らしく笑うとは!」
「いや、だってクリスじゃん」
「あの人、ゲイルのことが好きですよね」
「親友だしな」
「そういう意味ではありません」
「こっちだってそういう意味で好きなんじゃ…
言いかけると頭をグイっと引き寄せられ、そのまま唇を奪われた。
「んっ!」
逃げようとするのを許さず、口中を好き放題に貪られる。
「……は……っ、ま、まて……っ息……苦し……っ!」
ドンドンと背を叩くがお構いなしだ。その舌で上あごを擽り、俺の息を奪う。
ぐったりとした俺に、フィオは言った。
「私はこういう意味であなたが好きなんです。だから、あなたが私以外の男とふたりきりで一晩過ごすと、嫉妬するのです。覚えておいてください。次はこれだけではすみませんよ?」
その瞳は隠しきれぬ嫉妬に燃えていた。目線だけで焼かれそうだ。
ポイっと風呂に放り込まれた俺は、茫然と呟いた。
「フィオ……怖え……」
最高にビビった。でも…………すげえ強者のオーラをビリビリ感じた。可愛いと思っていたフィオが嫉妬する顔。俺マジかよ!すげえカッコよかった。見惚れちまった。
どんな表情も俺のものにしたいなんて、俺、相当フィオのこと好きなんだな。
俺は風呂の中から叫んだ。
「あのさあ、フィオー!風呂を出たらヤロうぜ?」
ガタガタン、と物凄い音が扉の向こうから聞こえた。
「ゲイル!あなたって人は!!」
いいだろ?すげえ好きだって思ったら、なんかヤリたくなっちまったんだよ。
「………どこに泊まったんです?てっきりご実家かと思ったら来ていないというのでこちらで待たせて頂きました」
ヤベエ!シャワー浴びてから戻れば良かったぜ!
でも着替えがねえんだからどのみち一緒か。
俺は正直にフィオに言った。
「あー……クリスんち?」
「ギルド長ですか?また二人で飲んでいたのですね。酒臭いですよ、ゲイル」
言いながらずるずると風呂に連行される。
「ほら、さっさと脱いでください」
クンと鼻を鳴らし、鼻の上にしわを寄せた。
「……ギルド長の香水の匂いだ」
俺は思わず叫んだ。
「や、やましいことはねえぞ!朝まで飲んで管巻いてただけだからな?」
「ギルド長と本当に仲が良いですよね」
「まあな。親友だからな。てか、お前との結婚報告に行ったんだよ。ついでに俺が聖女だってのもぶちまけてきた。これからも長い付き合いになるんだし、言っとかねえとな。あいつ、俺に『女だったのか?』なんてぬかしやがるんだぜ?んなわけねえの、クリスが一番知ってるクセにな」
思い出してクスクス笑ったら、フィオに身ぐるみ剥がされた。
「婚約者がいるのに別の男の家に泊まって朝帰り。おまけにその男のことを思い出して可愛らしく笑うとは!」
「いや、だってクリスじゃん」
「あの人、ゲイルのことが好きですよね」
「親友だしな」
「そういう意味ではありません」
「こっちだってそういう意味で好きなんじゃ…
言いかけると頭をグイっと引き寄せられ、そのまま唇を奪われた。
「んっ!」
逃げようとするのを許さず、口中を好き放題に貪られる。
「……は……っ、ま、まて……っ息……苦し……っ!」
ドンドンと背を叩くがお構いなしだ。その舌で上あごを擽り、俺の息を奪う。
ぐったりとした俺に、フィオは言った。
「私はこういう意味であなたが好きなんです。だから、あなたが私以外の男とふたりきりで一晩過ごすと、嫉妬するのです。覚えておいてください。次はこれだけではすみませんよ?」
その瞳は隠しきれぬ嫉妬に燃えていた。目線だけで焼かれそうだ。
ポイっと風呂に放り込まれた俺は、茫然と呟いた。
「フィオ……怖え……」
最高にビビった。でも…………すげえ強者のオーラをビリビリ感じた。可愛いと思っていたフィオが嫉妬する顔。俺マジかよ!すげえカッコよかった。見惚れちまった。
どんな表情も俺のものにしたいなんて、俺、相当フィオのこと好きなんだな。
俺は風呂の中から叫んだ。
「あのさあ、フィオー!風呂を出たらヤロうぜ?」
ガタガタン、と物凄い音が扉の向こうから聞こえた。
「ゲイル!あなたって人は!!」
いいだろ?すげえ好きだって思ったら、なんかヤリたくなっちまったんだよ。
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