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第六章 ゲイルの狩り
ゲイル、帰還す2
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精霊をちらりとみれば「離れているように指示」の言葉で明らかに羽根を垂れしょぼくれだした。
上目遣いで、祈るように俺を見つめる。
「……いや、まあ……そのうち慣れるから、まあ、そんなしょぼくれるな」
思わず慰めれば、嬉しそうにパタパタと羽根を揺らし近づいて来た。
きゅ、と俺の肩にとまり、髪で遊び始める。
「お、おお。意外と人懐こいな」
【お前は特に精霊に好かれるようだな。ここまで懐くのは珍しいぞ?】
「そうか?」
つんつん、とつついてやるときゃっきゃと笑う。無邪気なもんだな。義姉さんやエリアナに見えるなら、喜んで遊びそうだ。
「お前ら、適当なとこで帰れよ?」
その日の晩は、アイスドラゴンのところで野営することにした。
ここならクリスも魔物に襲われずに安心できるだろう。
なにより、ブリードの昔話が面白くもっと聞いてみたかったってのもある。
【なんだと?人間に格というものがあるように、我らにも上位種下位種というものはある。当たり前だろう】
「俺ら的には、ざっくりとドラゴンが魔物の上位種って感じで、その中でも空を飛べるファイアドラゴン、アイスドラゴンが上位、地竜や水竜、ミスリルドラゴン、ロックドラゴンなんかが下位種って感じなんだが、合ってるか?」
【なんと面妖な。そもそも、空を飛べるかどうかなどささいなこと。ドラゴンの中では古来種が上位なのだ。したがって、我らアイスドラゴンが最上位、次に地竜、水竜それからその下にミスリルドラゴン、ロックドラゴンとなる。ファイアドラゴンの若造は再下位だな。あれはまだまだ若い種だからのう】
「へえー!魔力云々とはまた別なんだな」
【長命のドラゴンにとって、古来より受け継がれる記憶こそが肝なのだ。若いドラゴンはすぐに気がはやる。無謀な行動で種を絶やすこともあるでな】
「へえ!絶えたドラゴンなんているのか?」
ドラゴンの認識と俺たちの認識には齟齬があり、それを本人、いや本ドラゴンから聞けるってのがまた面白い。
ブリードも「人間はそのように思っておったのか」と面白がっているから、お互い様だ。まさに異文化古流だな。
話始めてみればブリードは意外とおしゃべり好きで、話題は尽きない。
ブリードいわく、アイスドラゴンの個体数は少なくおまけに上位種なだけに他のドラゴンともあまり話すことがないんだと。だからこういう風に会話できることが嬉しいらしい。
寒さを防ぐために風で防御して、酒を飲み、肉を食い、ちょうどいい背もたれにもたれながら興味深い会話をし、ご満悦の俺。
その周りにわらわらと精霊も集まって、俺の髪を引っ張ったり、膝で遊んだり。好き勝手にくつろいでいる。
精霊が見えないクリスが「髪が浮かんでるぞ?!」とビビりやがるので、「ああ、精霊がいるんだ」と教えてやれば、開いた口がふさがらない様子。
「お前、マジで何でもありだな?!ペットにでもする気か?」
いやいや人聞きの悪いこと言うなよ。これはブリードのせいだろ。勝手に守護しやがったんだから。
試しに「一緒に来たいか?」と聞いてみると、何人かが俺のポケットにもぐりこんだ。どうやら着いてくるらしい。
「……着いてくるってやつがいるけど、いいかな?」
ポケットを指せば、ブリードがガハハと笑った。ドラゴン、ガハハと笑うんだな。
【飽きたら戻るだろう。好きにするといい】
「ブリード、ありがとな!いろいろと面白かったぜ!鱗も助かった!」
すげえ気のいいドラゴンだったから、なんだか別れ難い。
ぎゅうっと抱き着いてポンポンと腹を叩く。
【我も久方ぶりに楽しかったぞ。友よ、また顔を見せに来るがいい。歓迎しよう】
「お前、いつもは自分の巣にこもってんだろ?さすがにそっちは遠いぞ」
【では我を呼べばよい。我のほうが行ってやろう】
クリスに「ブリードが呼べば遊びに来るって言ってんだけど、いいか?」と聞くと、猛烈な勢いでぶんぶんと首を振られた。
「お前なあ!そんなんが街中に現れたら、騎士団がすっ飛んでくるぞ?!」
「ウチに来るって、ハルトに言っとけばいいんじゃねえか?」
お手上げだというように天を仰がれた。細かい奴だなあ!
「ちょっと準備があるから先にはなると思うが、呼べるようになったら呼ぶわ!待っててくれ」
【ああ。我は気が長いでな。それでよい】
さあ、フィオが待ってるぞ!来るときは体力温存のために5日だったが帰りは4日でいけるか?
ニヤリとクリスに笑いかければ、クリスが諦めきったような顔でひとこと。
「好きにしろ」
それでこそクリスだ!愛してるぜ親友!
上目遣いで、祈るように俺を見つめる。
「……いや、まあ……そのうち慣れるから、まあ、そんなしょぼくれるな」
思わず慰めれば、嬉しそうにパタパタと羽根を揺らし近づいて来た。
きゅ、と俺の肩にとまり、髪で遊び始める。
「お、おお。意外と人懐こいな」
【お前は特に精霊に好かれるようだな。ここまで懐くのは珍しいぞ?】
「そうか?」
つんつん、とつついてやるときゃっきゃと笑う。無邪気なもんだな。義姉さんやエリアナに見えるなら、喜んで遊びそうだ。
「お前ら、適当なとこで帰れよ?」
その日の晩は、アイスドラゴンのところで野営することにした。
ここならクリスも魔物に襲われずに安心できるだろう。
なにより、ブリードの昔話が面白くもっと聞いてみたかったってのもある。
【なんだと?人間に格というものがあるように、我らにも上位種下位種というものはある。当たり前だろう】
「俺ら的には、ざっくりとドラゴンが魔物の上位種って感じで、その中でも空を飛べるファイアドラゴン、アイスドラゴンが上位、地竜や水竜、ミスリルドラゴン、ロックドラゴンなんかが下位種って感じなんだが、合ってるか?」
【なんと面妖な。そもそも、空を飛べるかどうかなどささいなこと。ドラゴンの中では古来種が上位なのだ。したがって、我らアイスドラゴンが最上位、次に地竜、水竜それからその下にミスリルドラゴン、ロックドラゴンとなる。ファイアドラゴンの若造は再下位だな。あれはまだまだ若い種だからのう】
「へえー!魔力云々とはまた別なんだな」
【長命のドラゴンにとって、古来より受け継がれる記憶こそが肝なのだ。若いドラゴンはすぐに気がはやる。無謀な行動で種を絶やすこともあるでな】
「へえ!絶えたドラゴンなんているのか?」
ドラゴンの認識と俺たちの認識には齟齬があり、それを本人、いや本ドラゴンから聞けるってのがまた面白い。
ブリードも「人間はそのように思っておったのか」と面白がっているから、お互い様だ。まさに異文化古流だな。
話始めてみればブリードは意外とおしゃべり好きで、話題は尽きない。
ブリードいわく、アイスドラゴンの個体数は少なくおまけに上位種なだけに他のドラゴンともあまり話すことがないんだと。だからこういう風に会話できることが嬉しいらしい。
寒さを防ぐために風で防御して、酒を飲み、肉を食い、ちょうどいい背もたれにもたれながら興味深い会話をし、ご満悦の俺。
その周りにわらわらと精霊も集まって、俺の髪を引っ張ったり、膝で遊んだり。好き勝手にくつろいでいる。
精霊が見えないクリスが「髪が浮かんでるぞ?!」とビビりやがるので、「ああ、精霊がいるんだ」と教えてやれば、開いた口がふさがらない様子。
「お前、マジで何でもありだな?!ペットにでもする気か?」
いやいや人聞きの悪いこと言うなよ。これはブリードのせいだろ。勝手に守護しやがったんだから。
試しに「一緒に来たいか?」と聞いてみると、何人かが俺のポケットにもぐりこんだ。どうやら着いてくるらしい。
「……着いてくるってやつがいるけど、いいかな?」
ポケットを指せば、ブリードがガハハと笑った。ドラゴン、ガハハと笑うんだな。
【飽きたら戻るだろう。好きにするといい】
「ブリード、ありがとな!いろいろと面白かったぜ!鱗も助かった!」
すげえ気のいいドラゴンだったから、なんだか別れ難い。
ぎゅうっと抱き着いてポンポンと腹を叩く。
【我も久方ぶりに楽しかったぞ。友よ、また顔を見せに来るがいい。歓迎しよう】
「お前、いつもは自分の巣にこもってんだろ?さすがにそっちは遠いぞ」
【では我を呼べばよい。我のほうが行ってやろう】
クリスに「ブリードが呼べば遊びに来るって言ってんだけど、いいか?」と聞くと、猛烈な勢いでぶんぶんと首を振られた。
「お前なあ!そんなんが街中に現れたら、騎士団がすっ飛んでくるぞ?!」
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お手上げだというように天を仰がれた。細かい奴だなあ!
「ちょっと準備があるから先にはなると思うが、呼べるようになったら呼ぶわ!待っててくれ」
【ああ。我は気が長いでな。それでよい】
さあ、フィオが待ってるぞ!来るときは体力温存のために5日だったが帰りは4日でいけるか?
ニヤリとクリスに笑いかければ、クリスが諦めきったような顔でひとこと。
「好きにしろ」
それでこそクリスだ!愛してるぜ親友!
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