38 / 43
杖と貴族
37
しおりを挟む
「ほ、本当に行くのか?」
レイトのか細い声が尋ねる。
「怖いのか?」
ユーサは煽るつもりでそう言った。
貴族といえばプライドの高い印象がある。
こうして煽れば、憤慨してついてくるだろうと。
「こ、怖くなどない! 怖くなど……」
しかし、レイトはとてもついて行けそうになかった。
口ではそう言うものの、身体は震え腰を抜かしている。
ユーサはため息を吐きそうになるのをグッと堪えた。
ここであからさまな態度を取れば彼のプライドをさらに傷つけるだけだろう。
「どうする? 私たちだけで行く?」
とアレンが提案する。
確かにそれも方法の一つだった。
欲しいのは杖か魔導書だけで、それさえ手に入れば今のところこのダンジョンに用はない。
ゲーマーとしてはクリアしたい気持ちもあるが、それは二の次だ。
目的の物をユーサかアレンが手に入れれば、それを持ち帰ってレイトに渡すこともできる。
これだけ恐怖心があったらまともに戦えないだろう。
死ぬリスクもあるし、ここで待たせておく方がいいのかもしれない。
だが……
「いや、レイトも一緒に連れて行く」
ユーサはそう決断した。
これはサイドクエストで、クリアしなければ意味がない。
それは自分でもよくわかっている。
それでもレイトをここに置いていくのが正解とは思えなかった。
クエストの分岐の話ではない。
彼の将来の話だ。
「なぁ、レイト。お前は何のためにここに来たんだ」
ユーサが問いかける。
レイトはまだ恐怖に身を震わせていたが、それでもユーサの声に耳を傾けていた。
「ま、魔法を覚えるためだ……魔法を覚え、立派な貴族に……」
「違うだろ」
絞り出すように答えたレイトの震えた声をユーサが一括する。
真っ直ぐにレイトの目を見据え、その両肩に手を置いた。
「兄貴を超えるためだろう」
レイトが当主の座を先延ばしにしたのは優秀な兄に対する劣等感からだ。
聡明で優秀、魔法の才にも恵まれた兄は魔法訓練の事故で命を落とした。
本来なら必要のないことだ。
当主の座を双子で取り合うといってもその結果は見えていた。
誰もがラフトの方が優れていると思っている。
自分を担ぎ上げて、当主に押し上げようとした貴族連中もラフト側に着くのに出遅れたから自分に着いただけだ。
本心ではラフトの方が相応しいとわかっている。
レイトはそう思っていた。
それが、彼の中にある劣等感の正体だ。
兄が死に、自分が当主になることが決定してもその劣等感は消えなかった。
「ラフトの方が相応しい」
「兄の方が優れている」
「弟の方が死ねばよかったのに」
決して誰も口にはしないその言葉がレイトには聞こえてくるようだった。
「僕じゃ……僕じゃダメなんだ。兄さんのようにはなれない。魔法も対して使えない。僕なんかじゃ……」
レイトの心の声が漏れた。
兄の真似をして魔法の訓練をしてみたって、それが無駄なことなのは自分が一番よく知っていた。
それでも続けていたのは、危険がなかったからだ。
イノシシのモンスターにはもう慣れた。
あそこなら、怪我をすることもない。
安全を保ったまま、周囲にアピールできる。
僕はこんなに頑張っている。
だから認めてくれ。
そんな主張ができる。
だが実際はどうだ。
新しい魔法が覚えられるかもしれないと意気込んで、いざダンジョンにやってきたものの、始めて目にするモンスターに足がすくむ。
イノシシなんて比べ物にならない。
醜悪で、凶暴な本物のモンスター達だ。
あんなのと戦ったら生きていられるはずがない。
そう思った途端に足は動かなくなった。
それまで自分の身を守っていた虚勢や見栄なんてものは簡単に剥がれ落ちた。
現れたのは自分の中の本当の部分。
ただの弱い、臆病者の部分だ。
その部分をユーサに見透かされていた。
「僕は……僕は兄を超えたい」
レイトはすんなりと出た自分の言葉が信じられなかった。
思わず両手で口を押さえる。確かに、今のは自分の声だった。
ユーサがニヤッと笑う。
「そうだろ、それがお前の本心だ」
本心? 本当にそうだろうか。
レイトは思案した。
ほとんど無意識のうちに口から漏れた言葉だった。
ユーサの瞳を見ていたらいつの間にか、何かに誘われるように口走っていたのである。
だからこそ、本音と言われたらそうかもしれないと思った。
「そうか……僕は兄さんを超えたかったのか」
レイトがフッと息を吐く。
肩の荷が降りたような思いだった。
当主の座なんて関係ない。
誰もが自分に期待していなくても、それも関係ない。
自分は、あの聡明で優秀な、それでいて優しい同い年の兄に憧れていただけなのだ。
だからこそ、兄が死んだとしても自分を認めてやることができなかったのだ。
「超えられると思うか?」
レイトが尋ねた。
今度は無意識のうちに漏れた言葉ではない。
しっかりとユーサの目を見つめ、確かめるように聞いた。
「超えられる。いや、ある部分ではもう超えていると思う。あとはそれを証明するだけだ」
ユーサはラフトに会ったことがない。
執事のセバスティアに話を聞いただけだ。
レイトとの付き合いも浅い。
何しろ、ついさっき会ったばかりなのだから。
しかし、レイトはユーサの言葉を「気休め」とは思わなかった。
この男は、本当にそう信じている。
何故だかそう思えた。
「超えるだけ、か」
レイトがグッと足に力を込める。
もう震えはない。
「そのためには、あそこに行かねばならないのだな」
眼前に見据えるのは人の住めなくなった廃墟の街。
イノシシなんて目じゃないほど凶暴そうなモンスターたちが闊歩している。
不思議なことに、もう怖くはなかった。
レイトの隣にユーサが立つ。
その隣にはアレンが。
「行くぞ」
レイトの声と共に、一向はダンジョンへと足を進めた。
レイトのか細い声が尋ねる。
「怖いのか?」
ユーサは煽るつもりでそう言った。
貴族といえばプライドの高い印象がある。
こうして煽れば、憤慨してついてくるだろうと。
「こ、怖くなどない! 怖くなど……」
しかし、レイトはとてもついて行けそうになかった。
口ではそう言うものの、身体は震え腰を抜かしている。
ユーサはため息を吐きそうになるのをグッと堪えた。
ここであからさまな態度を取れば彼のプライドをさらに傷つけるだけだろう。
「どうする? 私たちだけで行く?」
とアレンが提案する。
確かにそれも方法の一つだった。
欲しいのは杖か魔導書だけで、それさえ手に入れば今のところこのダンジョンに用はない。
ゲーマーとしてはクリアしたい気持ちもあるが、それは二の次だ。
目的の物をユーサかアレンが手に入れれば、それを持ち帰ってレイトに渡すこともできる。
これだけ恐怖心があったらまともに戦えないだろう。
死ぬリスクもあるし、ここで待たせておく方がいいのかもしれない。
だが……
「いや、レイトも一緒に連れて行く」
ユーサはそう決断した。
これはサイドクエストで、クリアしなければ意味がない。
それは自分でもよくわかっている。
それでもレイトをここに置いていくのが正解とは思えなかった。
クエストの分岐の話ではない。
彼の将来の話だ。
「なぁ、レイト。お前は何のためにここに来たんだ」
ユーサが問いかける。
レイトはまだ恐怖に身を震わせていたが、それでもユーサの声に耳を傾けていた。
「ま、魔法を覚えるためだ……魔法を覚え、立派な貴族に……」
「違うだろ」
絞り出すように答えたレイトの震えた声をユーサが一括する。
真っ直ぐにレイトの目を見据え、その両肩に手を置いた。
「兄貴を超えるためだろう」
レイトが当主の座を先延ばしにしたのは優秀な兄に対する劣等感からだ。
聡明で優秀、魔法の才にも恵まれた兄は魔法訓練の事故で命を落とした。
本来なら必要のないことだ。
当主の座を双子で取り合うといってもその結果は見えていた。
誰もがラフトの方が優れていると思っている。
自分を担ぎ上げて、当主に押し上げようとした貴族連中もラフト側に着くのに出遅れたから自分に着いただけだ。
本心ではラフトの方が相応しいとわかっている。
レイトはそう思っていた。
それが、彼の中にある劣等感の正体だ。
兄が死に、自分が当主になることが決定してもその劣等感は消えなかった。
「ラフトの方が相応しい」
「兄の方が優れている」
「弟の方が死ねばよかったのに」
決して誰も口にはしないその言葉がレイトには聞こえてくるようだった。
「僕じゃ……僕じゃダメなんだ。兄さんのようにはなれない。魔法も対して使えない。僕なんかじゃ……」
レイトの心の声が漏れた。
兄の真似をして魔法の訓練をしてみたって、それが無駄なことなのは自分が一番よく知っていた。
それでも続けていたのは、危険がなかったからだ。
イノシシのモンスターにはもう慣れた。
あそこなら、怪我をすることもない。
安全を保ったまま、周囲にアピールできる。
僕はこんなに頑張っている。
だから認めてくれ。
そんな主張ができる。
だが実際はどうだ。
新しい魔法が覚えられるかもしれないと意気込んで、いざダンジョンにやってきたものの、始めて目にするモンスターに足がすくむ。
イノシシなんて比べ物にならない。
醜悪で、凶暴な本物のモンスター達だ。
あんなのと戦ったら生きていられるはずがない。
そう思った途端に足は動かなくなった。
それまで自分の身を守っていた虚勢や見栄なんてものは簡単に剥がれ落ちた。
現れたのは自分の中の本当の部分。
ただの弱い、臆病者の部分だ。
その部分をユーサに見透かされていた。
「僕は……僕は兄を超えたい」
レイトはすんなりと出た自分の言葉が信じられなかった。
思わず両手で口を押さえる。確かに、今のは自分の声だった。
ユーサがニヤッと笑う。
「そうだろ、それがお前の本心だ」
本心? 本当にそうだろうか。
レイトは思案した。
ほとんど無意識のうちに口から漏れた言葉だった。
ユーサの瞳を見ていたらいつの間にか、何かに誘われるように口走っていたのである。
だからこそ、本音と言われたらそうかもしれないと思った。
「そうか……僕は兄さんを超えたかったのか」
レイトがフッと息を吐く。
肩の荷が降りたような思いだった。
当主の座なんて関係ない。
誰もが自分に期待していなくても、それも関係ない。
自分は、あの聡明で優秀な、それでいて優しい同い年の兄に憧れていただけなのだ。
だからこそ、兄が死んだとしても自分を認めてやることができなかったのだ。
「超えられると思うか?」
レイトが尋ねた。
今度は無意識のうちに漏れた言葉ではない。
しっかりとユーサの目を見つめ、確かめるように聞いた。
「超えられる。いや、ある部分ではもう超えていると思う。あとはそれを証明するだけだ」
ユーサはラフトに会ったことがない。
執事のセバスティアに話を聞いただけだ。
レイトとの付き合いも浅い。
何しろ、ついさっき会ったばかりなのだから。
しかし、レイトはユーサの言葉を「気休め」とは思わなかった。
この男は、本当にそう信じている。
何故だかそう思えた。
「超えるだけ、か」
レイトがグッと足に力を込める。
もう震えはない。
「そのためには、あそこに行かねばならないのだな」
眼前に見据えるのは人の住めなくなった廃墟の街。
イノシシなんて目じゃないほど凶暴そうなモンスターたちが闊歩している。
不思議なことに、もう怖くはなかった。
レイトの隣にユーサが立つ。
その隣にはアレンが。
「行くぞ」
レイトの声と共に、一向はダンジョンへと足を進めた。
9
あなたにおすすめの小説
猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣で最強すぎて困る
マーラッシュ
ファンタジー
旧題:狙って勇者パーティーを追放されて猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣だった。そして人間を拾ったら・・・
何かを拾う度にトラブルに巻き込まれるけど、結果成り上がってしまう。
異世界転生者のユートは、バルトフェル帝国の山奥に一人で住んでいた。
ある日、盗賊に襲われている公爵令嬢を助けたことによって、勇者パーティーに推薦されることになる。
断ると角が立つと思い仕方なしに引き受けるが、このパーティーが最悪だった。
勇者ギアベルは皇帝の息子でやりたい放題。活躍すれば咎められ、上手く行かなければユートのせいにされ、パーティーに入った初日から後悔するのだった。そして他の仲間達は全て女性で、ギアベルに絶対服従していたため、味方は誰もいない。
ユートはすぐにでもパーティーを抜けるため、情報屋に金を払い噂を流すことにした。
勇者パーティーはユートがいなければ何も出来ない集団だという内容でだ。
プライドが高いギアベルは、噂を聞いてすぐに「貴様のような役立たずは勇者パーティーには必要ない!」と公衆の面前で追放してくれた。
しかし晴れて自由の身になったが、一つだけ誤算があった。
それはギアベルの怒りを買いすぎたせいで、帝国を追放されてしまったのだ。
そしてユートは荷物を取りに行くため自宅に戻ると、そこには腹をすかした猫が、道端には怪我をした犬が、さらに船の中には女の子が倒れていたが、それぞれの正体はとんでもないものであった。
これは自重できない異世界転生者が色々なものを拾った結果、トラブルに巻き込まれ解決していき成り上がり、幸せな異世界ライフを満喫する物語である。
もふもふで始めるのんびり寄り道生活 便利なチートフル活用でVRMMOの世界を冒険します!
ゆるり
ファンタジー
【書籍化!】第17回ファンタジー小説大賞『癒し系ほっこり賞』受賞作です。
(書籍化にあわせて、タイトルが変更になりました。旧題は『もふもふで始めるVRMMO生活 ~寄り道しながらマイペースに楽しみます~』です)
ようやくこの日がやってきた。自由度が最高と噂されてたフルダイブ型VRMMOのサービス開始日だよ。
最初の種族選択でガチャをしたらびっくり。希少種のもふもふが当たったみたい。
この幸運に全力で乗っかって、マイペースにゲームを楽しもう!
……もぐもぐ。この世界、ご飯美味しすぎでは?
***
ゲーム生活をのんびり楽しむ話。
バトルもありますが、基本はスローライフ。
主人公は羽のあるうさぎになって、愛嬌を振りまきながら、あっちへこっちへフラフラと、異世界のようなゲーム世界を満喫します。
カクヨム様でも公開しております。
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
【完結】VRMMOでチュートリアルを2回やった生産職のボクは最強になりました
鳥山正人
ファンタジー
フルダイブ型VRMMOゲームの『スペードのクイーン』のオープンベータ版が終わり、正式リリースされる事になったので早速やってみたら、いきなりのサーバーダウン。
だけどボクだけ知らずにそのままチュートリアルをやっていた。
チュートリアルが終わってさぁ冒険の始まり。と思ったらもう一度チュートリアルから開始。
2度目のチュートリアルでも同じようにクリアしたら隠し要素を発見。
そこから怒涛の快進撃で最強になりました。
鍛冶、錬金で主人公がまったり最強になるお話です。
※この作品は「DADAN WEB小説コンテスト」1次選考通過した【第1章完結】デスペナのないVRMMOで〜をブラッシュアップして、続きの物語を描いた作品です。
その事を理解していただきお読みいただければ幸いです。
───────
自筆です。
アルファポリス、第18回ファンタジー小説大賞、奨励賞受賞
お前には才能が無いと言われて公爵家から追放された俺は、前世が最強職【奪盗術師】だったことを思い出す ~今さら謝られても、もう遅い~
志鷹 志紀
ファンタジー
「お前には才能がない」
この俺アルカは、父にそう言われて、公爵家から追放された。
父からは無能と蔑まれ、兄からは酷いいじめを受ける日々。
ようやくそんな日々と別れられ、少しばかり嬉しいが……これからどうしようか。
今後の不安に悩んでいると、突如として俺の脳内に記憶が流れた。
その時、前世が最強の【奪盗術師】だったことを思い出したのだ。
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?
はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、
強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。
母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、
その少年に、突然の困難が立ちはだかる。
理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。
一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。
それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。
そんな少年の物語。
没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます
六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。
彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。
優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。
それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。
その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。
しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。
※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。
詳細は近況ボードをご覧ください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる