47 / 50
余談2.人間不信の兄が、妹離れを決意するまで
6.警察隊新人となった兄から見る、ある令嬢との縁談
しおりを挟む
アンドリューが警察隊に入隊したのは、それから数ヶ月が経った時のことだ。
訓練も、任務も、甘いものではないと覚悟はしていたからどれだけ厳しいものでも我慢出来たのだ。むしろ、公爵家子息だからと贔屓されることも、また無難な任務に回されることもなかったからある意味では気が楽だった。
任務先で、僅かでもリリィへと繋がる手がかりがあれば徹底的に調べ尽くして。
……しかしそれでも、彼女を見付け出すことが出来なかった。
そんな日々が続き、四年が経った頃だ。
「……アンドリュー。君にね、縁談が届いているんだ」
ある夜、デイビッドが溜息を吐きながらそう切り出してきた。とても乗り気ではない、なんていう表情で。
「縁談、ですか」
「そう。困ったものだよね。〝いなくなった娘が見付からず悲観に暮れるのもいいが、息子の方ももういい歳だろう?〟って、余計なお世話だと思わないかい?」
そう言いながら、彼はアンドリューに一枚の写真を差し出してきた。その裏には、〝サブリナ・シェイファー〟と書かれていて。
「シェイファー伯爵家の御息女だよ。二日後の昼、アンドリューと会わせるようにと無理矢理スケジュールを取り付けられてしまってね」
「……はあ」
正直乗り気ではない。そんな気持ちが、その返事や表情に出てしまう。
デイビッドはそれを咎めることはない。そもそも彼も同じ気持ちだろう。
「私の方から断ってもよかったのだけどね、シェイファー家の後ろにはほら、隣国王室が後ろについてしまっているから」
「……ああ」
シェイファー家の現当主は、隣国王室の血筋らしい。とはいえ向こうも王位継承順位は低く、政略的な目的のために先代当主の一人娘であった女性と結婚したのだけれど。
ようは無闇に断れば、隣国との関係にも影響が出ると言うことだ。
「……無理をする必要はないよ。私はね、君の伴侶は君自身に決めてほしいと思っているのだから。私のようにね?」
優しくデイビッドは笑う。それは、昔から言われてきたことだ。だからアンドリューに運ばれてくる縁談は全て彼の意思によって断っていたし、今回のことも隣国との関係がなければそうしていただろう。
リリィとジュードとの婚約もそうだ。二人の気持ちを察したからこそクラーク家に婚約を打診したのであって、二人の関係がまた違っていたらそんなこともしなかったはずだ。
「向こうに何か落ち度があれば、穏便に断れるのだけどね」
デイビッドはまたひとつ、大きな溜息を吐いた。
~*~*~*~
半ば強制的な顔合わせは、シェイファー家にて行われた。
「お待ちしておりました。わたくし、サブリナ・シェイファーと申します」
通された応接室でそう恭しく頭を下げる彼女に抱いた印象は、〝淑やかだが、その奥に隠した下心が見え見えで不快〟だ。
「わたくし、以前より舞踏会でアンドリュー様をお見かけしておりましたの。こうしてお話出来て光栄ですわ」
その言葉や、そう話すサブリナの瞳の奥に揺らぐ下心。これが今回の縁談の理由か、とアンドリューは落胆する。
政略的な意味も何もない、ただ彼女の下心が理由の縁談。
とはいえ、だ。アンドリューが婚約を決める条件でいえば、そんな理由は二の次だった。
───彼女は、リリィを大切にしてくれるだろうか。
アンドリューは、笑顔を貼り付けながらそう値踏みする。
自分と婚約するということは、リリィとも家族になるということだ。家族の中に、彼女を害する存在を入れてしまうのはどうしても防ぎたかった。彼女を大切にしてくれるなら、自分に下心を向けていようが関係ない。むしろその方がこう都合だ。
そうしてアンドリューは数回サブリナと顔を合わせながら、縁談を受ける理由と断る理由を探る。
「妹さんのこと、わたくしの父から聞きました。早く見付かることを願っておりますわ」
そう労わってくるその瞳の中には、やっぱり下心だ。どうだろう、彼女は。今のところ、あまりよく思ってはいないのだけれど。
どちらにしろ、断る理由となる要因はそう簡単に相手が見せてくれるとは思わない。
どうしたものかと悩む中、数回目にサブリナと会う日が訪れた。
その日、どうしてもルヴェール邸へ訪れたいという彼女に押し切られ、半ば無理矢理招待する流れとなってしまって。気が乗らないながらも、エントランスで彼女を迎えた。
「お招きいただきありがとうございます、アンドリュー様。この日を心待ちにしておりましたわ」
そうにこやかに話すサブリナに、アンドリューは目が離せなくなった。この日のために選んだであろうドレスとか、綺麗にセットされた髪型とか、そんなものにではない。
その胸元を彩るブローチ。青いメノウに百合の花が彫られたカメオと、その台座に輝く小さな宝石。見覚えのある、どころではない。見間違えるはずも、ない。
「……そのブローチは?」
「これですか? ふふっ……綺麗でしょう? 私が子供の頃にこれを見かけて、どうしても欲しくて譲ってもらったものです」
「……譲ってもらった、ね」
───お兄様、ごめんなさい……ごめんなさい……
───お兄様から貰ったブローチ……他の子に、盗られて……しまって……
そう泣く彼女の悲しそうな表情も、その時に流した傷だらけの宝石も。何年経とうとも忘れることはなかった。
「〝I wish you happiness. A.L〟」
「えっ……」
アンドリューの言葉に、サブリナの顔が引き攣る。信じられないなんていうその表情を、彼は冷たく見据えていた。
「……台座の裏に刻んであるはずだ」
「え、ええ、その通りです。一体どうして……」
この期に及んでシラを切るつもりだろうか。逃がすつもりもないけれど。
「…………私の妹について、何も言っていなかったね。私の妹は特異体質を持っているんだ。そのことが原因で、周りの子供達に酷い虐めを受けていてね……命を落としかけたこともあったよ。貴女も心当たりがあるんじゃないかな、サブリナ・シェイファー嬢。私の妹はね、流した涙が宝石に変わってしまうんだ」
その言葉の途中から、サブリナの顔色が真っ青になっていたことには気が付いていた。絶望したような表情には、どこか恐怖の感情が混じっていて。
「な、なんのことでしょう……私は……」
「知らばっくれても無駄だ、サブリナ・シェイファー。そのブローチは、私が子供の頃に妹に贈ったものだ。返してもらおうか」
「ち……違います……! きっと違います……! こんなブローチ、よくある物じゃないですか……別物ですわ……!!」
往生際の悪さに辟易する。見間違えるわけがないじゃないか。自分にとっても大切なものだったのに。
「その百合を彫ったカメオ彫刻師は今も御存命でね。確認しようか? 覚えているはずだよ。何せ私が妹のためだけに彫らせた、世界でひとつしかないものなのだから」
「あ……」
勿論他にも、このブローチがリリィのものであるという証拠はある。しかしサブリナを追い詰めるのは、これだけでじゅうぶんだ。
「返してもらうぞ」
「あ……ダメッ……!」
ブローチを庇おうとするその手を振り払い、それを掴んで引き剥がす。ビリッとドレスが破れた音がしたけれど、アンドリューには関係のないことだ。
〝I wish you happiness. A.L〟
台座の裏には確かに、そう刻まれている。
「……おかえり」
アンドリューはそれを大切そうに握りこんで、へたりこんでしまったサブリナを冷たく見下した。
「私の妹を傷付けておきながら、私に取り入ろうとしていたわけだ、お前は」
全く不快だ。
「この縁談は無かったことにさせてもらおう」
「あ……イヤ……し、知らなかったんです……あの子、自分の名前も家名も名乗らなかったから……知ってたら、こんな……」
つらつらと言い訳を並べるサブリナのその首を掻き切ってやりたかったけれど、そこまでしてしまえば両親に迷惑がかかってしまうだろう。何よりこの女の血で屋敷が汚れてしまうのも嫌だった。
「ひとつ聞こう。私の妹が池に突き落とされたことがあってね。犯人はまだ見付かっていないんだ」
お前か、と暗に聞けば彼女は必死に首を振る。
「違います……! 誓って、わたくしではありません……!!」
その言葉にも、表情にも、瞳にも、嘘の色は見えない。彼女のような人間がこういう時に吐く嘘は、表に出やすいものだ。それが出ないということは、それは本当なのだろう。
アンドリューは彼女から興味をなくし、背を向けた。
「……客人のお帰りだ。丁重に扱うように」
その言葉に、今までのやり取りを見ていた使用人達が動き出す。
「待って……お待ちください、アンドリュー様……!」
使用人達によって屋敷の外へとエスコートされる彼女の喚き声に、アンドリューは反応することはなかった。扉が閉まれば、その声も聞こえなくなる。
「……アンドリュー」
名前を呼ばれ顔を上げれば、クリスティーが階段の上から心配そうにこちらに下りてくるところで。どうやら、会話が聞こえてしまったらしい。
「…………母上」
傍に寄り添ってくれる彼女に、握ったブローチを見せる。彼女の指が、そっと小さな宝石を撫でた。リリィの、一部だったものだ。
「…………」
「…………」
二人は何も言わずに、そのブローチを眺め続ける。言葉は交わさないけれど、きっと思っていることは同じなのだろう。
ほろりと、クリスティーの頬からひとつの涙が落ちた。
訓練も、任務も、甘いものではないと覚悟はしていたからどれだけ厳しいものでも我慢出来たのだ。むしろ、公爵家子息だからと贔屓されることも、また無難な任務に回されることもなかったからある意味では気が楽だった。
任務先で、僅かでもリリィへと繋がる手がかりがあれば徹底的に調べ尽くして。
……しかしそれでも、彼女を見付け出すことが出来なかった。
そんな日々が続き、四年が経った頃だ。
「……アンドリュー。君にね、縁談が届いているんだ」
ある夜、デイビッドが溜息を吐きながらそう切り出してきた。とても乗り気ではない、なんていう表情で。
「縁談、ですか」
「そう。困ったものだよね。〝いなくなった娘が見付からず悲観に暮れるのもいいが、息子の方ももういい歳だろう?〟って、余計なお世話だと思わないかい?」
そう言いながら、彼はアンドリューに一枚の写真を差し出してきた。その裏には、〝サブリナ・シェイファー〟と書かれていて。
「シェイファー伯爵家の御息女だよ。二日後の昼、アンドリューと会わせるようにと無理矢理スケジュールを取り付けられてしまってね」
「……はあ」
正直乗り気ではない。そんな気持ちが、その返事や表情に出てしまう。
デイビッドはそれを咎めることはない。そもそも彼も同じ気持ちだろう。
「私の方から断ってもよかったのだけどね、シェイファー家の後ろにはほら、隣国王室が後ろについてしまっているから」
「……ああ」
シェイファー家の現当主は、隣国王室の血筋らしい。とはいえ向こうも王位継承順位は低く、政略的な目的のために先代当主の一人娘であった女性と結婚したのだけれど。
ようは無闇に断れば、隣国との関係にも影響が出ると言うことだ。
「……無理をする必要はないよ。私はね、君の伴侶は君自身に決めてほしいと思っているのだから。私のようにね?」
優しくデイビッドは笑う。それは、昔から言われてきたことだ。だからアンドリューに運ばれてくる縁談は全て彼の意思によって断っていたし、今回のことも隣国との関係がなければそうしていただろう。
リリィとジュードとの婚約もそうだ。二人の気持ちを察したからこそクラーク家に婚約を打診したのであって、二人の関係がまた違っていたらそんなこともしなかったはずだ。
「向こうに何か落ち度があれば、穏便に断れるのだけどね」
デイビッドはまたひとつ、大きな溜息を吐いた。
~*~*~*~
半ば強制的な顔合わせは、シェイファー家にて行われた。
「お待ちしておりました。わたくし、サブリナ・シェイファーと申します」
通された応接室でそう恭しく頭を下げる彼女に抱いた印象は、〝淑やかだが、その奥に隠した下心が見え見えで不快〟だ。
「わたくし、以前より舞踏会でアンドリュー様をお見かけしておりましたの。こうしてお話出来て光栄ですわ」
その言葉や、そう話すサブリナの瞳の奥に揺らぐ下心。これが今回の縁談の理由か、とアンドリューは落胆する。
政略的な意味も何もない、ただ彼女の下心が理由の縁談。
とはいえ、だ。アンドリューが婚約を決める条件でいえば、そんな理由は二の次だった。
───彼女は、リリィを大切にしてくれるだろうか。
アンドリューは、笑顔を貼り付けながらそう値踏みする。
自分と婚約するということは、リリィとも家族になるということだ。家族の中に、彼女を害する存在を入れてしまうのはどうしても防ぎたかった。彼女を大切にしてくれるなら、自分に下心を向けていようが関係ない。むしろその方がこう都合だ。
そうしてアンドリューは数回サブリナと顔を合わせながら、縁談を受ける理由と断る理由を探る。
「妹さんのこと、わたくしの父から聞きました。早く見付かることを願っておりますわ」
そう労わってくるその瞳の中には、やっぱり下心だ。どうだろう、彼女は。今のところ、あまりよく思ってはいないのだけれど。
どちらにしろ、断る理由となる要因はそう簡単に相手が見せてくれるとは思わない。
どうしたものかと悩む中、数回目にサブリナと会う日が訪れた。
その日、どうしてもルヴェール邸へ訪れたいという彼女に押し切られ、半ば無理矢理招待する流れとなってしまって。気が乗らないながらも、エントランスで彼女を迎えた。
「お招きいただきありがとうございます、アンドリュー様。この日を心待ちにしておりましたわ」
そうにこやかに話すサブリナに、アンドリューは目が離せなくなった。この日のために選んだであろうドレスとか、綺麗にセットされた髪型とか、そんなものにではない。
その胸元を彩るブローチ。青いメノウに百合の花が彫られたカメオと、その台座に輝く小さな宝石。見覚えのある、どころではない。見間違えるはずも、ない。
「……そのブローチは?」
「これですか? ふふっ……綺麗でしょう? 私が子供の頃にこれを見かけて、どうしても欲しくて譲ってもらったものです」
「……譲ってもらった、ね」
───お兄様、ごめんなさい……ごめんなさい……
───お兄様から貰ったブローチ……他の子に、盗られて……しまって……
そう泣く彼女の悲しそうな表情も、その時に流した傷だらけの宝石も。何年経とうとも忘れることはなかった。
「〝I wish you happiness. A.L〟」
「えっ……」
アンドリューの言葉に、サブリナの顔が引き攣る。信じられないなんていうその表情を、彼は冷たく見据えていた。
「……台座の裏に刻んであるはずだ」
「え、ええ、その通りです。一体どうして……」
この期に及んでシラを切るつもりだろうか。逃がすつもりもないけれど。
「…………私の妹について、何も言っていなかったね。私の妹は特異体質を持っているんだ。そのことが原因で、周りの子供達に酷い虐めを受けていてね……命を落としかけたこともあったよ。貴女も心当たりがあるんじゃないかな、サブリナ・シェイファー嬢。私の妹はね、流した涙が宝石に変わってしまうんだ」
その言葉の途中から、サブリナの顔色が真っ青になっていたことには気が付いていた。絶望したような表情には、どこか恐怖の感情が混じっていて。
「な、なんのことでしょう……私は……」
「知らばっくれても無駄だ、サブリナ・シェイファー。そのブローチは、私が子供の頃に妹に贈ったものだ。返してもらおうか」
「ち……違います……! きっと違います……! こんなブローチ、よくある物じゃないですか……別物ですわ……!!」
往生際の悪さに辟易する。見間違えるわけがないじゃないか。自分にとっても大切なものだったのに。
「その百合を彫ったカメオ彫刻師は今も御存命でね。確認しようか? 覚えているはずだよ。何せ私が妹のためだけに彫らせた、世界でひとつしかないものなのだから」
「あ……」
勿論他にも、このブローチがリリィのものであるという証拠はある。しかしサブリナを追い詰めるのは、これだけでじゅうぶんだ。
「返してもらうぞ」
「あ……ダメッ……!」
ブローチを庇おうとするその手を振り払い、それを掴んで引き剥がす。ビリッとドレスが破れた音がしたけれど、アンドリューには関係のないことだ。
〝I wish you happiness. A.L〟
台座の裏には確かに、そう刻まれている。
「……おかえり」
アンドリューはそれを大切そうに握りこんで、へたりこんでしまったサブリナを冷たく見下した。
「私の妹を傷付けておきながら、私に取り入ろうとしていたわけだ、お前は」
全く不快だ。
「この縁談は無かったことにさせてもらおう」
「あ……イヤ……し、知らなかったんです……あの子、自分の名前も家名も名乗らなかったから……知ってたら、こんな……」
つらつらと言い訳を並べるサブリナのその首を掻き切ってやりたかったけれど、そこまでしてしまえば両親に迷惑がかかってしまうだろう。何よりこの女の血で屋敷が汚れてしまうのも嫌だった。
「ひとつ聞こう。私の妹が池に突き落とされたことがあってね。犯人はまだ見付かっていないんだ」
お前か、と暗に聞けば彼女は必死に首を振る。
「違います……! 誓って、わたくしではありません……!!」
その言葉にも、表情にも、瞳にも、嘘の色は見えない。彼女のような人間がこういう時に吐く嘘は、表に出やすいものだ。それが出ないということは、それは本当なのだろう。
アンドリューは彼女から興味をなくし、背を向けた。
「……客人のお帰りだ。丁重に扱うように」
その言葉に、今までのやり取りを見ていた使用人達が動き出す。
「待って……お待ちください、アンドリュー様……!」
使用人達によって屋敷の外へとエスコートされる彼女の喚き声に、アンドリューは反応することはなかった。扉が閉まれば、その声も聞こえなくなる。
「……アンドリュー」
名前を呼ばれ顔を上げれば、クリスティーが階段の上から心配そうにこちらに下りてくるところで。どうやら、会話が聞こえてしまったらしい。
「…………母上」
傍に寄り添ってくれる彼女に、握ったブローチを見せる。彼女の指が、そっと小さな宝石を撫でた。リリィの、一部だったものだ。
「…………」
「…………」
二人は何も言わずに、そのブローチを眺め続ける。言葉は交わさないけれど、きっと思っていることは同じなのだろう。
ほろりと、クリスティーの頬からひとつの涙が落ちた。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】6人目の娘として生まれました。目立たない伯爵令嬢なのに、なぜかイケメン公爵が離れない
朝日みらい
恋愛
エリーナは、伯爵家の6人目の娘として生まれましたが、幸せではありませんでした。彼女は両親からも兄姉からも無視されていました。それに才能も兄姉と比べると特に特別なところがなかったのです。そんな孤独な彼女の前に現れたのが、公爵家のヴィクトールでした。彼女のそばに支えて励ましてくれるのです。エリーナはヴィクトールに何かとほめられながら、自分の力を信じて幸せをつかむ物語です。
看病しに行ったら、当主の“眠り”になってしまった
星乃和花
恋愛
⭐︎完結済ー全36話⭐︎
倒れた当主を看病する役目を振られた使用人リィナは、彼の部屋へ通うことになる。
栄養、灯り、静かな時間、話し相手――“眠れる夜”を整えていく。そして、回復していく当主アレクシス。けれど彼は、ある夜そっと手を握り返し、低い声で囁く。
「責任、取って?」
噂が燃える屋敷で、ふたりが守るのは“枠(ルール)”。
手だけ、時間だけ、理由にしない――鍵はリィナが握ったまま。
けれど、守ろうとするほど情は育ち、合図の灯りはいつしか「帰る」ではなく「眠る」へ変わっていく。
看病から始まった優しい夜は、静かな執着に捕まっていく。
それでも、捕獲の鍵は彼ではなく――彼女の手にある。
春の女神は知っている。~モフモフと力を合わせて、ヤンデレメリバフラグ回避してみせます!~
古駒フミ
恋愛
教師との悲恋、そして突然の死をもって転生をした少女、シャーロット・ジェム。凍れる国にて、小さな魔法屋を営んでいた。名門学園からの推薦状が届いたことにより、平和だった日々に暗雲が訪れるように。
今世も彼女に死は訪れる――未来を望むには二つ。
――ヤンデレからもたらされる愛によって、囲われる未来か。そして。
――小さくて可愛いモフモフ、女神の眷属と共に乗り越えていくか。
鳥籠に囚われるカナリア色の髪の少女、ヤンデレホイホイの彼女が抗っていく物語。
生きていく物語。
小説家になろう様でも連載中です。
【完結】私は身代わりの王女だったけれど、冷たい王太子に愛されました。
朝日みらい
恋愛
虐げられた王女・エリシアは、母の死後、継母と義理の姉妹たちに冷遇されながら宮廷で孤独に暮らしていた。そんな中、病に伏した父王の代わりに和平を保つため、隣国との政略結婚が決定される。本来ならば義姉が花嫁となるはずが、継母の陰謀で「身代わりの花嫁」としてエリシアが送り込まれることに。
隣国の王太子・レオニードは「女嫌い」と噂される冷淡な人物。結婚初夜、彼はエリシアに「形だけの夫婦」と宣言し、心を閉ざしたままだったが――。
悪役令嬢だとわかったので身を引こうとしたところ、何故か溺愛されました。
香取鞠里
恋愛
公爵令嬢のマリエッタは、皇太子妃候補として育てられてきた。
皇太子殿下との仲はまずまずだったが、ある日、伝説の女神として現れたサクラに皇太子妃の座を奪われてしまう。
さらには、サクラの陰謀により、マリエッタは反逆罪により国外追放されて、のたれ死んでしまう。
しかし、死んだと思っていたのに、気づけばサクラが現れる二年前の16歳のある日の朝に戻っていた。
それは避けなければと別の行き方を探るが、なぜか殿下に一度目の人生の時以上に溺愛されてしまい……!?
聖女様と間違って召喚された腐女子ですが、申し訳ないので仕事します!
碧桜
恋愛
私は花園美月。20歳。派遣期間が終わり無職となった日、馴染の古書店で顔面偏差値高スペックなイケメンに出会う。さらに、そこで美少女が穴に吸い込まれそうになっていたのを助けようとして、私は古書店のイケメンと共に穴に落ちてしまい、異世界へ―。実は、聖女様として召喚されようとしてた美少女の代わりに、地味でオタクな私が間違って来てしまった!
落ちたその先の世界で出会ったのは、私の推しキャラと見た目だけそっくりな王(仮)や美貌の側近、そして古書店から一緒に穴に落ちたイケメンの彼は、騎士様だった。3人ともすごい美形なのに、みな癖強すぎ難ありなイケメンばかり。
オタクで人見知りしてしまう私だけど、元の世界へ戻れるまで2週間、タダでお世話になるのは申し訳ないから、お城でメイドさんをすることにした。平和にお給料分の仕事をして、異世界観光して、2週間後自分の家へ帰るつもりだったのに、ドラゴンや悪い魔法使いとか出てきて、異能を使うイケメンの彼らとともに戦うはめに。聖女様の召喚の邪魔をしてしまったので、美少女ではありませんが、地味で腐女子ですが出来る限り、精一杯頑張ります。
ついでに無愛想で苦手と思っていた彼は、なかなかいい奴だったみたい。これは、恋など始まってしまう予感でしょうか!?
*カクヨムにて先に連載しているものを加筆・修正をおこなって掲載しております
転生したので推し活をしていたら、推しに溺愛されました。
ラム猫
恋愛
異世界に転生した|天音《あまね》ことアメリーは、ある日、この世界が前世で熱狂的に遊んでいた乙女ゲームの世界であることに気が付く。
『煌めく騎士と甘い夜』の攻略対象の一人、騎士団長シオン・アルカス。アメリーは、彼の大ファンだった。彼女は喜びで飛び上がり、推し活と称してこっそりと彼に贈り物をするようになる。
しかしその行為は推しの目につき、彼に興味と執着を抱かれるようになったのだった。正体がばれてからは、あろうことか美しい彼の側でお世話係のような役割を担うことになる。
彼女は推しのためならばと奮闘するが、なぜか彼は彼女に甘い言葉を囁いてくるようになり……。
※この作品は、『小説家になろう』様『カクヨム』様にも投稿しています。
酒飲み聖女は気だるげな騎士団長に秘密を握られています〜完璧じゃなくても愛してるって正気ですか!?〜
鳥花風星
恋愛
太陽の光に当たって透けるような銀髪、紫水晶のような美しい瞳、均整の取れた体つき、女性なら誰もが羨むような見た目でうっとりするほどの完璧な聖女。この国の聖女は、清楚で見た目も中身も美しく、誰もが羨む存在でなければいけない。聖女リリアは、ずっとみんなの理想の「聖女様」でいることに専念してきた。
そんな完璧な聖女であるリリアには誰にも知られてはいけない秘密があった。その秘密は完璧に隠し通され、絶対に誰にも知られないはずだった。だが、そんなある日、騎士団長のセルにその秘密を知られてしまう。
秘密がばれてしまったら、完璧な聖女としての立場が危うく、国民もがっかりさせてしまう。秘密をばらさないようにとセルに懇願するリリアだが、セルは秘密をばらされたくなければ婚約してほしいと言ってきた。
一途な騎士団長といつの間にか逃げられなくなっていた聖女のラブストーリー。
◇氷雨そら様主催「愛が重いヒーロー企画」参加作品です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる