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謎の少女
31話 闘技場へ行こう
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放課後。
徹矢と菜々花は、別クラスである結月と合流してから、近場のゲームセンターに行こうと予定していた。
ちなみに、結月は普段どこからログインしているのかと言うと、彼女の自宅近くのスーパーの片隅にあるゲームコーナーからログインしているとのこと。
結月自身は、電車を使って20分ほどの距離にある自宅から学校に通っている。
同じ学校に通っていても、徹矢と菜々花がいつも利用しているゲームセンターに結月の姿が見えないのは、そういうことであった。
帰りのホームルームも終えて、さて下校 (と言う名の寄り道)しようと言う時。
「あれ?水城さん、君嶋さんが待ってる」
徹矢は教室の出入り口に、ちょうどついさっきに見た美しい黒髪の美少女が、こぢんまりと待ってくれているのを見かける。
目が合うと、小さく手を振ってくれた。
「あ、ほんと。早く行こっか」
きっと向こうのクラスでホームルームが終わってから、すぐに来てくれたのだろう、待たせてしまったかもしれない。
手早く荷物を纏めて、二人は結月の元へ急ぐ。
「ごめん君嶋さん、待たせた」
「結月ちゃん、お待たせ」
「いえ、それほど待ったわけではありませんよ」
さぁ行きましょう、と結月が促して、三人は並んで廊下を往く。
が、
「おい、あれ二組の君嶋結月じゃね……?」
「あ、隣の娘もけっこう可愛くね……?」
「つか、あの二人の間にいる奴誰だ……?」
「両手に花じゃねぇか……!」
「リア充過ぎる……!」
道行く男子達の、敵意と殺意の視線が徹矢に注がれる。
「(しゅ、周囲の視線が痛すぎる……)」
菜々花と結月はそんな視線や声には気づいておらず、徹矢を間に挟んで和気あいあいとお喋りしている。
そんな負の感情が入り混じった視線を受けながらもゲームセンターに辿り着いた徹矢は、ログインする前から疲れていた。
「織原くん?なんか疲れてるみたいだけど、具合悪いのかな?」
「もし体調不良なのでしたら、今日はやめておきましょうか?」
何故徹矢が疲れているのかに気付いていない女子二人は、ゲームセンターを前に徹矢を心配する。
「いや、大丈夫。行こうか」
軽く背伸びをしてから、入店。
三人分の空席があるのを確認してから、使用許可を得て、ログイン。
――Now Loading――
いつもの町の広場にログイン完了すると、何やら周囲のプレイヤー達の様子が少し浮足立っているように見える。
「周りの人達、なんかそわそわしてるね?」
菜々花――カノラは、何かあったのかと小首をかしげる。
「……あ、多分これのことだ」
コンソールから新着情報を更新していた徹矢――アロウは、未確認の新着通知のそれを開き、結月――ルナとカノラにもそれを見せる。
【本日17:00より、MAF公式闘技場にてエキシビションマッチが開催!
今回のカードは、MAFの双璧、『カイン』と『オーディン』の直接対決!
会場限定アイテムも配付しております、ぜひご観戦くださいませ】
という内容だった。
「闘技場……って、どこだ?」
何やらMAFにおける試合が始まるようだが、その闘技場はどこかとアロウは目を細める。
「闘技場は、Eランクになってから利用出来るんですよ。行き先の項目が増えているはずです」
ルナの助言を受けて、アロウはマイページの行き先一覧を開くと確かに『闘技場 ←New!』の項目が増えている。
「なるほど……俺達も行ってみようか」
「行きましょうか。カノラさんもいいですか?」
「うん、いいよ」
17:00までまだ少し時間はあるので、三人はのんびり町並みを眺めながら闘技場へ向かった。
徹矢と菜々花は、別クラスである結月と合流してから、近場のゲームセンターに行こうと予定していた。
ちなみに、結月は普段どこからログインしているのかと言うと、彼女の自宅近くのスーパーの片隅にあるゲームコーナーからログインしているとのこと。
結月自身は、電車を使って20分ほどの距離にある自宅から学校に通っている。
同じ学校に通っていても、徹矢と菜々花がいつも利用しているゲームセンターに結月の姿が見えないのは、そういうことであった。
帰りのホームルームも終えて、さて下校 (と言う名の寄り道)しようと言う時。
「あれ?水城さん、君嶋さんが待ってる」
徹矢は教室の出入り口に、ちょうどついさっきに見た美しい黒髪の美少女が、こぢんまりと待ってくれているのを見かける。
目が合うと、小さく手を振ってくれた。
「あ、ほんと。早く行こっか」
きっと向こうのクラスでホームルームが終わってから、すぐに来てくれたのだろう、待たせてしまったかもしれない。
手早く荷物を纏めて、二人は結月の元へ急ぐ。
「ごめん君嶋さん、待たせた」
「結月ちゃん、お待たせ」
「いえ、それほど待ったわけではありませんよ」
さぁ行きましょう、と結月が促して、三人は並んで廊下を往く。
が、
「おい、あれ二組の君嶋結月じゃね……?」
「あ、隣の娘もけっこう可愛くね……?」
「つか、あの二人の間にいる奴誰だ……?」
「両手に花じゃねぇか……!」
「リア充過ぎる……!」
道行く男子達の、敵意と殺意の視線が徹矢に注がれる。
「(しゅ、周囲の視線が痛すぎる……)」
菜々花と結月はそんな視線や声には気づいておらず、徹矢を間に挟んで和気あいあいとお喋りしている。
そんな負の感情が入り混じった視線を受けながらもゲームセンターに辿り着いた徹矢は、ログインする前から疲れていた。
「織原くん?なんか疲れてるみたいだけど、具合悪いのかな?」
「もし体調不良なのでしたら、今日はやめておきましょうか?」
何故徹矢が疲れているのかに気付いていない女子二人は、ゲームセンターを前に徹矢を心配する。
「いや、大丈夫。行こうか」
軽く背伸びをしてから、入店。
三人分の空席があるのを確認してから、使用許可を得て、ログイン。
――Now Loading――
いつもの町の広場にログイン完了すると、何やら周囲のプレイヤー達の様子が少し浮足立っているように見える。
「周りの人達、なんかそわそわしてるね?」
菜々花――カノラは、何かあったのかと小首をかしげる。
「……あ、多分これのことだ」
コンソールから新着情報を更新していた徹矢――アロウは、未確認の新着通知のそれを開き、結月――ルナとカノラにもそれを見せる。
【本日17:00より、MAF公式闘技場にてエキシビションマッチが開催!
今回のカードは、MAFの双璧、『カイン』と『オーディン』の直接対決!
会場限定アイテムも配付しております、ぜひご観戦くださいませ】
という内容だった。
「闘技場……って、どこだ?」
何やらMAFにおける試合が始まるようだが、その闘技場はどこかとアロウは目を細める。
「闘技場は、Eランクになってから利用出来るんですよ。行き先の項目が増えているはずです」
ルナの助言を受けて、アロウはマイページの行き先一覧を開くと確かに『闘技場 ←New!』の項目が増えている。
「なるほど……俺達も行ってみようか」
「行きましょうか。カノラさんもいいですか?」
「うん、いいよ」
17:00までまだ少し時間はあるので、三人はのんびり町並みを眺めながら闘技場へ向かった。
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