【完結】マギアアームド・ファンタジア

こすもすさんど(元:ムメイザクラ)

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謎の少女

44話 イベント発生

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 残るサボテンの花を集めてから、アロウとルナは拠点に再び戻って来た。
 カノラからの連絡が無かったため、少女はまだ気を失っているままだ。
 納品アイテムは集め終わっているので、あとはクエストに帰還するだけだが……

「……なかなか、気が付かないね」

 カノラは眉の端を落としながら、少女を見下ろす。

「何か、気が付くための条件があるのでしょうか?」

 イベント発生のトリガーがあるのかとルナは考えている。

「って言っても、その条件が分からないんだよなぁ……」

 どうしたものかとアロウも悩む。
 あーでもないこーでもないと、制限時間が許す限り意見を交わし合う三人。

 すると、

「ぅ……?」

 その小さな呻き声を、アロウが聞き取った。

「あ、良かった。気が付いた」

 アロウの反応に、女子二人も少女の方を見やる。

「…………ここは、どこだ?」

 少女はまだ覚束ない意識のままで辺りを見回している。

「この砂漠の拠点だよ」

「拠点?」

 しばしぼんやりとしていた少女だが、アロウの顔を認識したのか、敵意を見せた。

「貴様、この間の……」

「ちょ、ちょっと待った。俺達は別に君をどうこうしようってつもりは無いんだ」

 アロウは両手を上げて、敵意が無いことを主張する。

「君が、あの遺跡の中でモンスターと戦っていて、気を失っていたところを、彼女達が助けたんだよ」

 そう言いつつ、アロウは一歩後ろにいるルナとカノラを指す。

「む、そうだったのか。……すまぬ」

 少女の方も理解を示したのか、小さく頭を下げた。
 この様子を見る限り、以前にルナと交戦していたのも、偶然と誤解によるものだと見ていいだろう。

「それで、君は……」

「人間よ、こうして我を救助していただいたこと、感謝する」

 アロウが少女が何者かを訊ねようとした時、少女はいきなり遮った。

「我は、あの遺跡の最奥部にある、"祭壇の間"へ行く必要があるのだ」

 どうやらイベントが発生したらしい。

「しかし、我一人では祭壇の間はおろか、そこに辿り着くことさえ難しい。……恥を承知で頼む、我をそこまで連れて行ってはもらえないだろうか」

 要約をすると、遺跡の最奥部にある祭壇の間へ連れて行く、ということ。
 しかし、そのためにはあのボーンナイトを倒す必要があるだろう。

「うーん、そうしたいのは山々だけど、今すぐには無理だな。あのボーンナイトを倒せるだけの実力と、あと装備は必要になるだろうし」

 アロウはそう答える。

「ふむ、準備が欲しいということか。のんびりは出来ぬが、焦るほどのことでもない。そちらの都合に合わせよう」

 少女はアロウの考えに頷いた。

「そう言えば、まだ名乗ってなかったっけ」

 アロウは自分のプレイヤーネームを名乗り、ルナとカノラもそれに倣う。

「アロウ、ルナ、カノラか。覚えておく。我は……」

 少女は一瞬、視線を泳がせた後、

「『フェルテ』、とでも呼んでくれ」

 そう名乗った。
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