46 / 159
謎の少女
45話 利害の一致
しおりを挟む
フェルテと名乗った少女と共に酒場へ帰還したアロウ達。
三人が報酬を受け取ったあと、フェルテを含めた四人で席を囲う。
「さて、これからの目標は、あの遺跡の攻略ということになったけど」
アロウが率先して題目を挙げる。
「一番の懸念は、あのボーンナイトですね」
最初に懸念を挙げたのはルナ。
彼女の言う通り、今のアロウ達三人がかりでも倒せないほどに強力なエネミーだ。
ボスゴブリンを苦戦しつつも倒せる程度の装備では、プレイヤースキルが高くないと倒せないだろう。
「強かったもんね……じゃぁ、もっと強い武器がいる感じかな」
装備の質を上げるべきだと意見を述べるカノラ。
実力に自信があるプレイヤーなら、初期装備だけでどこまでいけるか、という"縛りプレイ"すら楽しめるだろう。
しかしアロウ達は普通にクエストを進めるエンジョイ勢なので、無理にこだわる必要はない。
「少なくとも、Eランクで作れる装備があれば攻略可能なはず。俺は、今のラプタス装備を一回り強化出来ないか試してみるつもり」
アロウは既存の装備の強化を図る。
「私も、そろそろ新しい装備に着手したいと思っていたので」
ルナは装備を新調するつもりだと言う。
「わ、わたしも新しいのにしないと……」
初期装備の強化のみではいずれ頭打ちになる。
それも見越した上で、カノラも装備の新調を考える。
「ふむ。皆、新たな力を得た上で、と考えているのだな」
そこで、ここまで黙りだったフェルテが口を開く。
「それら装備の新調とやらには、どれほどかかるのだ?」
三人とも装備を強化するのにどれくらいの時間がいるのか。
何を作るのかにもよるが、今日明日すぐに揃うものではない。
「そうだな……間隔を置くことも考えて、一週間くらいか?」
それだけあれば何とかなるだろう、とアロウは具体的な期間を設ける。
「一週間か、いいだろう」
不満を言うことなく、フェルテは頷いた。
「それと、協力してもらう側なのでな、汝らの戦いには我も参加させてもらう」
「え、一緒に戦うってことか?」
目的地へ連れて行くだけでなく、それまでの間は戦闘にも参加するというフェルテに、アロウは目を丸くする、
「我はこう見えて剣術と魔術には長けているつもりだ。足手まといになる気はない」
奴めには遅れを取ったが、とフェルテは歯噛みする。
「まぁ、一緒に戦うぶんには、ギブアンドテイクってところか……ルナさんもカノラさんも、それでいいか?」
フェルテが参戦してもいいかと女子二人に訊ねると、二人とも頷いてくれた。
「じゃぁ、よろしくな。フェルテ」
「こちらこそ頼むぞ、アロウ」
利害の一致ではあるが、アロウ達のパーティにフェルテが加わることとなった。
三人が報酬を受け取ったあと、フェルテを含めた四人で席を囲う。
「さて、これからの目標は、あの遺跡の攻略ということになったけど」
アロウが率先して題目を挙げる。
「一番の懸念は、あのボーンナイトですね」
最初に懸念を挙げたのはルナ。
彼女の言う通り、今のアロウ達三人がかりでも倒せないほどに強力なエネミーだ。
ボスゴブリンを苦戦しつつも倒せる程度の装備では、プレイヤースキルが高くないと倒せないだろう。
「強かったもんね……じゃぁ、もっと強い武器がいる感じかな」
装備の質を上げるべきだと意見を述べるカノラ。
実力に自信があるプレイヤーなら、初期装備だけでどこまでいけるか、という"縛りプレイ"すら楽しめるだろう。
しかしアロウ達は普通にクエストを進めるエンジョイ勢なので、無理にこだわる必要はない。
「少なくとも、Eランクで作れる装備があれば攻略可能なはず。俺は、今のラプタス装備を一回り強化出来ないか試してみるつもり」
アロウは既存の装備の強化を図る。
「私も、そろそろ新しい装備に着手したいと思っていたので」
ルナは装備を新調するつもりだと言う。
「わ、わたしも新しいのにしないと……」
初期装備の強化のみではいずれ頭打ちになる。
それも見越した上で、カノラも装備の新調を考える。
「ふむ。皆、新たな力を得た上で、と考えているのだな」
そこで、ここまで黙りだったフェルテが口を開く。
「それら装備の新調とやらには、どれほどかかるのだ?」
三人とも装備を強化するのにどれくらいの時間がいるのか。
何を作るのかにもよるが、今日明日すぐに揃うものではない。
「そうだな……間隔を置くことも考えて、一週間くらいか?」
それだけあれば何とかなるだろう、とアロウは具体的な期間を設ける。
「一週間か、いいだろう」
不満を言うことなく、フェルテは頷いた。
「それと、協力してもらう側なのでな、汝らの戦いには我も参加させてもらう」
「え、一緒に戦うってことか?」
目的地へ連れて行くだけでなく、それまでの間は戦闘にも参加するというフェルテに、アロウは目を丸くする、
「我はこう見えて剣術と魔術には長けているつもりだ。足手まといになる気はない」
奴めには遅れを取ったが、とフェルテは歯噛みする。
「まぁ、一緒に戦うぶんには、ギブアンドテイクってところか……ルナさんもカノラさんも、それでいいか?」
フェルテが参戦してもいいかと女子二人に訊ねると、二人とも頷いてくれた。
「じゃぁ、よろしくな。フェルテ」
「こちらこそ頼むぞ、アロウ」
利害の一致ではあるが、アロウ達のパーティにフェルテが加わることとなった。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
19
1 / 4
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる