【完結】マギアアームド・ファンタジア

こすもすさんど(元:ムメイザクラ)

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勇気ある者達

87話 女性ばかりが集まるのは何故?

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 スパイクタートルの討伐完了から、翌日。

 昨日に、フェルテの指示とはいえアロウに口説かれた (?)ジルダは、一晩考えさせてほしいと答え、クエストリタイアしていった。
 恐らくは今日に返事を伝えに来るだろうと思い、アロウ達五人は酒場の一席を占拠して、ジルダを待っていた。
 彼女もログインしてくるとすれば、夕方頃だろう。

「ほんとに、来るのかな……?」

 カノラは、そもそもジルダが今日に返事を伝えに来るのかどうかさえ、半信半疑だった。
 あの場で「一晩考えさせてほしい」と言うのは所謂、「善処する」や「前向きに検討する」というような、『言葉とは裏腹にその気は無い』答え方だ。

「にしても、アロウも罪な男だよねぇ。ストーリーイベントの報酬でツレなかったからって、マギアアームドの方をほめるアプローチに切り替えるなんてさ」

 意地悪そうに口角を歪めて歯を見せるのはメイプル。

「そ、それは、その……でも、俺達のパーティが火力不足なのは、その通りだろ?」

 アロウは苦し紛れに言い返す。

 彼の言う通りでもあり、アロウとメイプルが前衛を担い、ルナとカノラが後衛を担うという、前後のはっきりしたポジショニングだが、面制圧や一点突破を可能にするような重火力を持っている者はいない。
 遠距離射撃を担うルナはどちらかといえば、機動性を重視するタイプであり、重装備は望むところではない。

「アロウさんの言う通りではあるんですが。……どうしてこう、女性ばかりが集まって来るのでしょう」

 ルナは若干ジト目でアロウを睨む。
 カノラやフェルテならまだしも、メイプルにまで親しくしているのを見ていると、言い知れぬ"モヤ"が胸をつかえさせる。
 その上から今度はジルダまで。

 ――それが、"嫉妬"と言う感情であることには、彼女はまだ気付いていない――。

「良いではないか。我らの力になるというのなら良し、そうでなければそこまでで済む話だ」

 事の始まりというか元凶であるフェルテは、そんなルナの心境など察せるはずもなかった。

 ふと、誰かが酒場に入って来て、待ち人を探すように辺りを見回し、アロウ達の元へやって来た。

「……お待たせ」

 誰であろう、ジルダである。

「こんにちは、ジルダさん」

 最初にアロウが応対する。

「結論から言わせてもらうわ」

 彼らが何を聞き出そうとしているのかを、ジルダは理解している。
 故に、率直に。溜め息混じりに。

「負けたわ。あんた達の熱意に、かしらね?重装型のマギアアームドを使うプレイヤーぐらいいくらでもいるのに、なんであたしに拘るのか……」

 ようするに、と間を挟んでから。



「これからよろしく、ってこと」



「あ、ありがとうございます!」

 一も二も無く、アロウは感謝に頭を下げた。

 少しだけ悶着はありそうだが、それもすぐに解決出来るはずだ。

 彼らのパーティに、また一人加入した――。
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