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約束の未来へ
155話 オフ会
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突如としてターミナルエリアに出現した"大穴"は、突如として消失、エリア各地のデータの破損も同時に消失した。
ベータテスターとして"大穴"の調査を行っていたカインとオーディンは、自分達の体験談をそのまま開発チームに報告するかどうか迷ったものの、この『MAFと異世界とのリンク』現象はおいそれと他人に話すべきことではないと、二人の中だけで秘め、開発チームには「原因不明、全く分からない」と虚偽報告を行った。
消失の原因は不明であったが、安全の再確認を行った後、MAFの運営はプレイヤー各人に再ログイン可能を通知、MAFは元の盛り上がりを取り戻した。
そんな中で、ある一人のプレイヤーが退会通知もなくMAFから"消えた"ことに気づいた者はいない。
そして、一ヶ月が過ぎた。
徹矢達学生は夏季休暇を迎え、以前から立てていた、ある予定を実行しようとしていた。
夏の日差しが遠慮なく差し込む真夏。
都心部の駅前広場に、徹矢、結月、菜々花、楓の四人は集まっていた。
「ジルダさん、どんな人なんでしょうね」
結月は、今この場にいないパーティメンバーを話題に出した。
「あの人、社会人らしいし。なんとか今回のオフ会にも予定を合わせたって言ってたけど、大丈夫かな?」
楓がそう言ったように、徹矢達は夏季休暇であることを活かして、"オフ会"をやりたいと予定していた。
学生四人はともかく、社会人らしいジルダはどうだろうかと思っていたが、当の本人は「ちょっと無理すれば行けるわよ」と答え、今回のオフ会にも参加すると言ってくれた。
「ちょっと無理すればって、その無理ってどのくらいの"無理"なんだろ……」
菜々花は、普段のジルダの現実側の私生活を想像しようとして、不安になる。
その隣で、徹矢はスマートフォンのMAFのアプリを開く。
「さっきのチャットで、「もう集まってますけど、慌てずに来てください」とは返信したけど」
一応、集まりの時間は決めているし、ジルダにもその時間で問題ないかと確認しているため、何事も無ければそろそろ来る頃合いだ。
この時間帯で高校生四人、内訳、男1:女3という面子で集まっているのが見えたら、きっと自分達のはずだとも伝えている。
ふと、スーツ姿の長身の女性が声を掛けてきた。
「えぇーと、君ら?MAFの……」
「あっ、ジルダさん……ですよね」
最初に徹矢が応対してみせる。
「あぁ良かった、合ってた。で、君がアロウね。ってか、みんなほとんどそのまんまね」
結月、菜々花、楓も続いて名前を言い当てたところで。
「あたしは『三上純子』。ジルダの名前は、まぁ響きの良さからなんとなくね」
ジルダ――純子の自己紹介を終えたところで、徹矢が予め押さえておいたファミレスへ移動し、オフ会の開始だ。
予約席に集まり、ドリンクバーから汲んできたソフトドリンクと、各々がオーダーした軽食やデザートが並んだところで。
「えーと、リアル側のパーティメンバーがひとまず揃いましたということで……乾杯!」
「「「「かんぱーい」」」」
徹矢が音頭を取り、残る女性四人が(店内なので声のボリュームは控えめにして)続く。
カチカチとコップを鳴らし合い、一口飲んだところで、最初に楓が純子に訊ねた。
「日曜日ならお仕事もお休みかと思ったんですけど……三上さん、体調とかは大丈夫なんですか?」
「んー?昨日までは仕事だったわよ。仕事が終わったらそのまま夜行バスに乗ってここまで来て、さっきまでちょっと時間潰してたとこ」
このオフ会が終わったらまた夜行バスに乗って地元に帰ってまた仕事けど、と純子は事も無さげに言ってのける。どのくらいの疲労が伴うかはわからないが、相当無茶を押しているらしい。
「えぇと……、お疲れさまです?」
聞いていた菜々花は恐る恐る頷く。
「それより、あんた達みんな高校生なんでしょ?若いっていいわぁ……」
ウーロン茶をごくりと鳴らして嘆息をつくその様子は、社会人故の苦労か。未成年の前だからアルコールは飲まないのだろう。
ベータテスターとして"大穴"の調査を行っていたカインとオーディンは、自分達の体験談をそのまま開発チームに報告するかどうか迷ったものの、この『MAFと異世界とのリンク』現象はおいそれと他人に話すべきことではないと、二人の中だけで秘め、開発チームには「原因不明、全く分からない」と虚偽報告を行った。
消失の原因は不明であったが、安全の再確認を行った後、MAFの運営はプレイヤー各人に再ログイン可能を通知、MAFは元の盛り上がりを取り戻した。
そんな中で、ある一人のプレイヤーが退会通知もなくMAFから"消えた"ことに気づいた者はいない。
そして、一ヶ月が過ぎた。
徹矢達学生は夏季休暇を迎え、以前から立てていた、ある予定を実行しようとしていた。
夏の日差しが遠慮なく差し込む真夏。
都心部の駅前広場に、徹矢、結月、菜々花、楓の四人は集まっていた。
「ジルダさん、どんな人なんでしょうね」
結月は、今この場にいないパーティメンバーを話題に出した。
「あの人、社会人らしいし。なんとか今回のオフ会にも予定を合わせたって言ってたけど、大丈夫かな?」
楓がそう言ったように、徹矢達は夏季休暇であることを活かして、"オフ会"をやりたいと予定していた。
学生四人はともかく、社会人らしいジルダはどうだろうかと思っていたが、当の本人は「ちょっと無理すれば行けるわよ」と答え、今回のオフ会にも参加すると言ってくれた。
「ちょっと無理すればって、その無理ってどのくらいの"無理"なんだろ……」
菜々花は、普段のジルダの現実側の私生活を想像しようとして、不安になる。
その隣で、徹矢はスマートフォンのMAFのアプリを開く。
「さっきのチャットで、「もう集まってますけど、慌てずに来てください」とは返信したけど」
一応、集まりの時間は決めているし、ジルダにもその時間で問題ないかと確認しているため、何事も無ければそろそろ来る頃合いだ。
この時間帯で高校生四人、内訳、男1:女3という面子で集まっているのが見えたら、きっと自分達のはずだとも伝えている。
ふと、スーツ姿の長身の女性が声を掛けてきた。
「えぇーと、君ら?MAFの……」
「あっ、ジルダさん……ですよね」
最初に徹矢が応対してみせる。
「あぁ良かった、合ってた。で、君がアロウね。ってか、みんなほとんどそのまんまね」
結月、菜々花、楓も続いて名前を言い当てたところで。
「あたしは『三上純子』。ジルダの名前は、まぁ響きの良さからなんとなくね」
ジルダ――純子の自己紹介を終えたところで、徹矢が予め押さえておいたファミレスへ移動し、オフ会の開始だ。
予約席に集まり、ドリンクバーから汲んできたソフトドリンクと、各々がオーダーした軽食やデザートが並んだところで。
「えーと、リアル側のパーティメンバーがひとまず揃いましたということで……乾杯!」
「「「「かんぱーい」」」」
徹矢が音頭を取り、残る女性四人が(店内なので声のボリュームは控えめにして)続く。
カチカチとコップを鳴らし合い、一口飲んだところで、最初に楓が純子に訊ねた。
「日曜日ならお仕事もお休みかと思ったんですけど……三上さん、体調とかは大丈夫なんですか?」
「んー?昨日までは仕事だったわよ。仕事が終わったらそのまま夜行バスに乗ってここまで来て、さっきまでちょっと時間潰してたとこ」
このオフ会が終わったらまた夜行バスに乗って地元に帰ってまた仕事けど、と純子は事も無さげに言ってのける。どのくらいの疲労が伴うかはわからないが、相当無茶を押しているらしい。
「えぇと……、お疲れさまです?」
聞いていた菜々花は恐る恐る頷く。
「それより、あんた達みんな高校生なんでしょ?若いっていいわぁ……」
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