時き継幻想フララジカ

日奈 うさぎ

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第五節「交錯する想い 友よ知れ 命はそこにある」

~消沈 夢路 願いと人と~

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 剣道部の顧問との話を終えた勇はそのまま教室へと戻っていた。

 途中、心輝がどこかに居ないものかと見回してもいたものだが当然見つからず。
 わだかまりを残したままでの昼食はとても味気無く感じて仕方なかった様だ。
 こうして弁当を渡されれば大抵全て平らげるのだが、今日は少しだけ残したまま蓋が閉じられていて。

 悩んだ挙句、考えるだけで昼休みは無情に過ぎ去っていく。

 終わりの直前にもなれば心輝も戻ってくるのは当然の事。
 でもその足取りは素早く、勇の介在する間も与えない。
 席に着けばすぐにでもそっぽを向き、窓の外へと顔を向けていて。
 その顔を映させてくれない日差しがこれ程憎たらしいと思った事はきっと無いだろう。

 こうして結局、何の進展も無いまま午後の授業が始まりを迎え。
 勇の憂鬱な時間が再び始まりを迎えたのだった。










 そんな授業も午前と比べればほぼ半分な訳で。
 気付けばあっという間に終わりを迎え、帰宅に浮かれて騒がしい放課後が訪れる。

 しかし心輝は相変わらずで。
 締めのホームルームが終わりを告げた途端に教室から駆けて行き。
 勇も瀬玲も、もはや目で追う事しか叶わなかった様だ。

 もっとも、勇には声を掛けるも思い付いていない訳であるが。

理由言い訳、思いつきそうにない?」

 そんな時、帰宅の準備もせずに項垂れる勇の耳に甲高い声が届く。
 気付いてふと見上げれば、瀬玲が歩み寄っていて。

 でもどうやらそこで限界だった様だ。

「ダメだぁ、思い浮かばない……」

 その様子はと言えば、頭から煙が立ち込めんばかりにふらふらとさせていて。
 たちまち机に「ドスン」と突っ伏す有様だ。

 ずっと今まで考え込んでいたのだろう。

 机の上を覗けば、最後の授業用のノートを広げたまま。
 そこには授業内容どころか文字とすら思えない、みみずばった何かが描かれていて。
 もし授業で言い当てられていたら吊るされ確定案件である。

「どんだけアンタの悩み複雑なのよ。 私も気になるんだけど」

「セリにまでそう言われると俺もうどうしようもねぇよ」

 突っ伏したままそんな事を吐いてしまえばたちまち情けなさが浮き彫りに。
 そうともなれば、瀬玲がペンで「ペシペシ」と頭を叩くなどやりたい放題だ。
 そんなちょっかいを掛ける辺り、やはり彼女も気になるには気になるのだろう。

 とはいえ、気心が知れた相手でも話せる訳がなく。
 もっとも、話せていればこんな事態にはならなかったのだが。

「悪い。 ホントに何も言えないんだ……」

「仕方ないわねーホント」



 勇がここまで親身に話せるのも、瀬玲の性格がこの様にさっぱりとしているからだ。
 前述の通り、瀬玲はこの様に人の気を察するのが得意で。
 おまけに困った時にはちゃんとヘルプを求めるなど自分に正直。
 清純とギャルを足して二で割った様な性格と言えるだろう。

 そういう事もあってか一年生の時にはお互いに助け合う事もしばしば。
 気付けばこうして本音を打ち明ける事も出来る様になっていたという訳だ。

 おまけに心輝は今でこそ絶賛憤慨中であるが、普段はここまで怒る事も無いし悩む事も無く。
 そうすると自然に瀬玲はクラスメイトの勇と接触が多くなり、距離が近く見える様になる。
 それも恋人である統也よりもずっと。
 それ故に「実は相思相愛なんじゃないか」などと噂が立った事もある程で。

 勿論、そんな噂もすぐに瓦解したのだが。

 瀬玲は面食いで人を選ぶのはもはや誰もが知れた事で。
 勇も当然それを知っているから、「友達以上恋人未満」を地で貫く事が出来る。
 だから追及された時も揃ってこう答えるだけですぐに誤解は解けたものだ。
 
 「違う、そんな仲はあり得ない」と。



 つまり二人は世にも珍しい異性の親友という間柄なのである。
 


 だからこうして「何かを隠している」事を打ち明けても、瀬玲は笑って返す事が出来る。
 気になってもそれ以上突っ込めなければ引いてくれる、気の利いた心強い友人だという訳だ。

 直情的な心輝と対照的な人物だと思えばいいだろう。

 そんな人物に打ち明けられないのも勇の悩みの一つ。
 悩み過ぎるが故に、あずーばりにおでこをグリグリと机へ擦り付ける。

「わかった。 シンも多分そろそろ頭冷えたんじゃないかって思うし、それとなく話しとく」

「うい、サンキュ……」

 その一言を最後に、瀬玲が流し目を向けながら踵を返す。
 小さく手を振って別れを告げながら。
 そしてそのまま女友達と一緒にはしゃぎながら、賑やかに教室を去っていった。

 後に残された勇はまだ机に突っ伏したままだ。
 加えて、途方も無い悩みを残したままでもある。

 瀬玲が気を遣ってああ言ってはくれたが、本来は勇自身が解決するべき事。
 勇もその責任を理解しているからこそ、頼りっぱなしな訳にもいかない。

 とはいえ、やはり妙案が浮かぶ訳でも無く。
 途端にワシャワシャと頭を掻き乱す。
 
「ダメだ、悩んでも埒が明かない……!」

 元々こんな風に頭を使う事は苦手な勇少年。
 大抵悩めば、いつも気晴らしにと竹刀を奮う。

 だから今日も竹刀を手に取ろうと無意識に席を立っていて。
 でも振り向けば―――自分の席には剣道の道具は無く。

「そうか俺、部活辞めたんだった」

 悩む余りに大事な事まで忘れていた様だ。

 勇は今日から帰宅部。
 つまり、やる事が何も無いという事。

 きっと普通の学生ならその時間を遊び、あるいは予習復習や塾通いなどに費やすのだろう。
 でも勇にとってはそれが剣道や筋トレで。
 それ以外に打ち込む事も無かったから。

「やる事無くなると何したらいいかわかんねぇ~……」

 よって、こうなってしまうのも必然だったのだ。
 突然目標を失ってしまえばなおの事。

 こうもなれば魔剣使いになった事でのデメリットを強く感じずにはいられない。
 追い込まれているのではないかと錯覚してしまう程に。

 そう一人で悩んでいる間も、教室からは一人、また一人とクラスメイトが退室していて。

 次第に室内から人気ひとけが薄らいでいく。
 それが教室の外の声ですらも聴き取れる程の静けさを呼び込んでいた。



 そしてその静けさが―――とある異質に気付かせる。



 「キュキュッ!」という音が小刻みに聴こえ始めたのだ。
 それも徐々に大きくなっていきながら。

 それは上履きが廊下を滑る音。
 強い踏み込みで刻まれた摩擦音である。

 しかもあろう事か、その音が突如として勇の教室の前で止まり―――



「藤咲ィ!!」



 そんな叫び声が教室一杯に響き渡ったのである。

 勇も、残っていたクラスメイトも、ただただ驚くばかり。
 突然の来訪者へと揃って視線を向けていて。
 その先に居たのは―――息を荒げて立つ一人の男子。

「藤咲、お前ッ!! なんで部活辞めんだよ!!」

「先輩……?」

 そう、勇の前に現れたのは剣道部の先輩だったのだ。
 それも、剣道部では勇と一位二位を争う立場の人。

 情熱は人一倍強く、剣道に熱心に取り組む様は負けない。
 腕こそ勇と比べれば見劣りする部分もあるが。
 統也が居なければ今期の部長になっていたかもしれなかったという人物である。

 その先輩が怒りの剣幕で突如現れ、今こうして勇の下へと歩み寄る。
 クラスメイト達が唖然と見つめる中で。

 彼等は勇が部活を辞めた事を知らなかったのだろう。
 その事実がたちまち動揺の声を上げさせる。
 彼等もまた教師達同様、勇の剣道部での躍進に期待を寄せていたからこそ。

「統也も居なくなったってのに、お前が居なくなったら剣道部はどうなるんだよ!!」

「ど、どうなるって、先輩達が居るじゃないですか!?」

 そして先輩達も同様に、勇達に期待していたのだ。
 次こそはもっと高みを目指せるのだと。

 でも途端の変容事件がその期待を大きく崩してしまった。

「せっかく統也とお前が部を引っ張って……全国大会だぞぉ!! もう少しであの頂上が見えるその場所まで来たっていうのに……!!」

「先輩……」

「なのにお前まで居なくなったら、あの場所が夢になっちまう! 消えちまうかもしれないんだよ!!」

 そんな先輩の声は訴えるかの様に切実で。
 懇願にも足る想いがあったからこそ。

 三年生である先輩は今年の夏の大会が終わればそのまま部活は引退となる。
 事実上、次がラストチャンスだ。

 だから、青春を剣道に捧げようとした少年は夢を見た。
 去年の成績があって更にその腕を磨けば―――表彰台の頂点に立つ事も出来るのだと。
 例え統也が居なくなろうとも、勇が居ればまだ夢は潰えずに済むかもしれない。

 大夢を前に、少年はただただ必死だったのだ。

「夢なんだよ、あの表彰の頂点に立つ事がさぁ!! 頼むよ藤咲、俺達の青春をもう一回―――」

 その思いを一心にぶつける様は、まるで請いすがるかのよう。

 当然、勇にその想いが理解出来ない訳では無い。
 夢があって、目標があって。
 それを現実にしようと一心不乱に打ち込んで。
 そうしたい、成したいと願う気持ちは一緒だったから。

 でもそれが逆に、勇の心へ一つの憤りを呼ぶ事となる。

 夢を語る事への、心静かな憤りを。

「すんません先輩。 俺、それでも部活続けらんないんです」
「ふざけんなよ藤咲……!! 夢を、夢を返せよ!!」

 先輩の叫び声が徐々に怒鳴り声へと変貌していき。
 「ワナワナ」とした震えすらをも見せつけていて。

 しかし勇はそんな怒号にも身じろぐ事も無く。

「それ、先輩の夢であって俺の夢じゃないんですよ」
「えっ……」

 ただ静かに―――こう切り返すのみ。



「自分の力じゃなくて、人の力で夢を語るのはおかしいと思わないんですか……」



 その一言は確実に、的確に先輩の慢心を貫いた。
 ただただ深く、強く。

 冷静に返されたからこそ、その威力は計り知れない。
 それ程までに理不尽な願いだと気付かされてしまったから。

 たちまちその声を詰まらせ、目を震わせ始めていて。

「う……うぅ……」

「すんません」

 途端、その場に泣き崩れ。
 肘膝を突いてひざまずく。

 そんな姿が剣聖に初めて出会った時の勇の姿と被っていて。
 不思議と、その時の剣聖の気持ちを察させる。

 〝だから剣聖はあの時、こうしたのだろうな〟と。

 気付けば勇も同様に。



 鞄を手に取り、項垂れる先輩を背にしていた。



 もはやそこに掛けられる慈悲などありはしない。
 情けを掛ければ掛けるほど、惨めになるだけなのだから。
 自分が如何に愚かで、情けない事を言ってしまったのだと。

 教室から出て間も無く、「くそぉー!!」という大声が廊下中へと響き渡る。
 悔しさと悲しみをこれでもかという程に乗せた金切り声が。
 ただただ、虚しく……。



 そんな時、教室から離れて行く勇にクラスメイトが駆け寄っていく。
 先輩との話を聞いていた一人だ。

 やはり会話の中で気になっていた事がある様で。

「なぁ藤咲、お前なんで剣道辞めちゃうん? 何かあったのか?」

「色々あったんだよ……色々さ ―――なんなんだよ、って……ッ!」

 でも勇の放った一言は返事だったのか、それとも独り言だったのか。
 振り向く事すら無く、ぶつぶつと呟きながら階段を降りていく。

 クラスメイトはそんな勇の様子を前にただただ困惑するばかりで。
 階段の前で立ち止まり、降りていく後ろ姿を呆然と見つめ続ける他なかった。





 勇の夢とは、憧れの存在である統也に追い付きたいという些細なもの。
 大会で優勝したいなどと思った事は一度も無い。
 自分の実力を測れればいいと思って参加した……ただそれだけだ。

 でも先輩はその事を知らなくて。
 こうして自分の夢が勇と同じだと勘違いしていて。

 だから勇は憤った。
 事情を訊く事すら無く、夢を押し付けられた事が堪らなく不快だったから。
 
 もしいつも通りなら、もっと話も出来たかもしれない。
 少しは妥協する事も出来たかもしれない。

 でも今は、心輝との蟠りが心に残ったまま。
 勇にも余裕が無いからこそ、こう言う事しか出来なかったのだ。



 世界の変化はまだまだ、こうして至る所に禍根を残し続けているのである。


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