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アメリアの場合
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朝起きたらパンを焼いて、焼き立てのパンと昨晩のスープ。ゆで卵とフレッシュな野菜のサラダ。
その日の気分でフレーバーを選ぶ紅茶。
紅茶には蜂蜜がお砂糖か。
晴れていれば、お洗濯をしてから庭や畑の手入れ。
雨なら読書や冬に向けて保存食づくり。
お昼は、朝焼いたパンに何かを挟んで食べるのにハマっています。
昨日はローストビーフとフレッシュ野菜。卵とベーコンと焼き野菜。
今日は、頂き物のハムにしましょうか。
菜園から空豆とトマトをとって来て一緒にいただきましょう。
届いた手紙や小包を開けているとあっという間に夜になります。
夕食は、1日で一番豪華になります。今夜は具材のごろごろと入ったシチューに、熱々のチーズをパンに挟んで、エールを一杯。
お手紙や贈り物の返信を書いたらもう寝る時間です。
高い塀と兵に囲まれていても、この離宮は十分広いし、贈り物も届きます。
使用人の一人もいなくて何もかも自分一人でしなくてはいけなくても。
穏やかに充実した毎日です。
たとえ塀の向こうで何が起きていても。
わたしは王女。
そして、聖女だった。
革命が起きるまでは。
我が国は四方を大国に囲まれた、農業と林業の国だった。
それでも、地の利を生かして野菜を輸出していて、商人もいて物流も発達してそれなりに富んでいた。
なによりも平和だった。
そこに革命が起こった。
俺たちは毎日汗水流して働いてるのに貴族は。
俺たちは祭りの時くらいしか酒が飲めないのに貴族は。
貴族や商人ばかりが儲けてる。
そんな不満をうまく煽ったもの達がいて。
それに乗ったもの達がいて。
わたしは家族を失った。
地位も失った。
わたしが生きているのは、聖女だったから。
隣国の王族の婚約者だったから。
そしてこの離宮へ生涯幽閉となった。
わたしはもう王女でも聖女でもありません。
聖女の力を使うととてもお腹が減るのです。
たくさんたくさん食べるわたしは贅沢三昧だと断罪されました。
一年で村が三つ消滅。
それはそうでしょう。
聖女の守りがなくなれば、魔物は出ます。
いつもなら助けてあってた隣国が助けてくれなくなったって、当たり前でしょう。
あちらは今も王国です。
関わりたくないのですよ。
あちらの国は革命など望まなれていないのですから。
税金が集まらないのも物が入ってこないのも。
農産物の輸出も、商人が逃げてしまった国では、ね。
そして聖女の祝福がなくなったので、恵みの雨が降らなくなって水不足が続いている。
娯楽もなく、不作。
今更泣きつかれても。
わたしはもう王女でも聖女でもないのです。
大丈夫ですよ革命軍、いえ新政府の皆さん。
5年、いえ10年ほど国内を安定させて頑張れば信用がついて、商人が戻ってきますよ。
ああ、政府の顔触れが2、3人代わっていましたね。
なるほどなるほど、あと20年はかかりそうですね。
いえ、もう一度血を流す覚悟があるなら一年ですね。
まあ私には関係ありませんね。
王女でも、聖女でもありませんから。
さて、今は秋ですがこれでも聖女だったのです。
先日収穫した庭の畑の小麦が豊作だったので、明日はパンケーキでも焼きましょう。
その日の気分でフレーバーを選ぶ紅茶。
紅茶には蜂蜜がお砂糖か。
晴れていれば、お洗濯をしてから庭や畑の手入れ。
雨なら読書や冬に向けて保存食づくり。
お昼は、朝焼いたパンに何かを挟んで食べるのにハマっています。
昨日はローストビーフとフレッシュ野菜。卵とベーコンと焼き野菜。
今日は、頂き物のハムにしましょうか。
菜園から空豆とトマトをとって来て一緒にいただきましょう。
届いた手紙や小包を開けているとあっという間に夜になります。
夕食は、1日で一番豪華になります。今夜は具材のごろごろと入ったシチューに、熱々のチーズをパンに挟んで、エールを一杯。
お手紙や贈り物の返信を書いたらもう寝る時間です。
高い塀と兵に囲まれていても、この離宮は十分広いし、贈り物も届きます。
使用人の一人もいなくて何もかも自分一人でしなくてはいけなくても。
穏やかに充実した毎日です。
たとえ塀の向こうで何が起きていても。
わたしは王女。
そして、聖女だった。
革命が起きるまでは。
我が国は四方を大国に囲まれた、農業と林業の国だった。
それでも、地の利を生かして野菜を輸出していて、商人もいて物流も発達してそれなりに富んでいた。
なによりも平和だった。
そこに革命が起こった。
俺たちは毎日汗水流して働いてるのに貴族は。
俺たちは祭りの時くらいしか酒が飲めないのに貴族は。
貴族や商人ばかりが儲けてる。
そんな不満をうまく煽ったもの達がいて。
それに乗ったもの達がいて。
わたしは家族を失った。
地位も失った。
わたしが生きているのは、聖女だったから。
隣国の王族の婚約者だったから。
そしてこの離宮へ生涯幽閉となった。
わたしはもう王女でも聖女でもありません。
聖女の力を使うととてもお腹が減るのです。
たくさんたくさん食べるわたしは贅沢三昧だと断罪されました。
一年で村が三つ消滅。
それはそうでしょう。
聖女の守りがなくなれば、魔物は出ます。
いつもなら助けてあってた隣国が助けてくれなくなったって、当たり前でしょう。
あちらは今も王国です。
関わりたくないのですよ。
あちらの国は革命など望まなれていないのですから。
税金が集まらないのも物が入ってこないのも。
農産物の輸出も、商人が逃げてしまった国では、ね。
そして聖女の祝福がなくなったので、恵みの雨が降らなくなって水不足が続いている。
娯楽もなく、不作。
今更泣きつかれても。
わたしはもう王女でも聖女でもないのです。
大丈夫ですよ革命軍、いえ新政府の皆さん。
5年、いえ10年ほど国内を安定させて頑張れば信用がついて、商人が戻ってきますよ。
ああ、政府の顔触れが2、3人代わっていましたね。
なるほどなるほど、あと20年はかかりそうですね。
いえ、もう一度血を流す覚悟があるなら一年ですね。
まあ私には関係ありませんね。
王女でも、聖女でもありませんから。
さて、今は秋ですがこれでも聖女だったのです。
先日収穫した庭の畑の小麦が豊作だったので、明日はパンケーキでも焼きましょう。
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