19 / 52
聖女ルシーダの場合 別ルート マリー
しおりを挟む
姉の結婚が壊れてから我が家はおかしくなった。
家族ぐるみで仲の良かった幼なじみと結婚するはずだった。
それが聖女の一言であっさり幼なじみはお金持ちの年増の再婚相手になって去っていった。
年増の支援で幼なじみの家は事業を拡張して、我が家とは格差が開いた。
さらに年増が亡くなった後も幼なじみは帰ってこなかった。
待ち続けた姉は兄嫁に疎まれ、とうとう修道院に入るしかなかった。
そんな家にいたくなくて働き出したらまさかあの女付きのメイドになるなんて。
何も聖女らしさは感じられなかった。
ちょっとかわいいだけのただの小娘でしかなかった。
最初は割り切れなくて無愛想にしていたが、そんなときに休暇で街に出て偶然、女衒と知り合ったのだ。
そこで思いついたのだ。
聖女をお金にしようと。
聖女を売るならそれなりに高値がつく。
そのお金で、街道沿いの旅館を買い取る予定だ。
もう、人に使われるのはうんざり。
疑うことを知らない、というより自分で考えることをしない人任せの聖女は、あっさり私の手引きで馬車に乗った。
乗らなければ、それでも聖女という理由でそれなりの人生が用意されてたというのに。
「なぜ、マリー」
「いや離して」
「助けてマリー」
なんて愚かな女。
間抜けヅラが笑える。
この馬車の行き先は隣国なんかじゃない。
己の身に何が起こったのかよーくわかるように、あえて目の前で報酬の金貨を受け取って馬車をおりる。
あなたは売られたの。
行き先は娼館。
せいぜい励んでちょうだいな。
聖女さま。
早速今夜からお仕事ですってよ。
あら、さっきまで晴れてたのに雨が降るなんて変ね。
私は知らない。
あの後聖女を乗せた馬車の屋根が吹き飛んだなんて。
彼女が娼館どころか歓楽街を掌握して、歓楽街の乙女女王様と呼ばれるようになるなんて。
歓楽街が一種の治外法権の地となって発展するなんて。
裏から国を動かすと言われる存在になるなんて。
家族ぐるみで仲の良かった幼なじみと結婚するはずだった。
それが聖女の一言であっさり幼なじみはお金持ちの年増の再婚相手になって去っていった。
年増の支援で幼なじみの家は事業を拡張して、我が家とは格差が開いた。
さらに年増が亡くなった後も幼なじみは帰ってこなかった。
待ち続けた姉は兄嫁に疎まれ、とうとう修道院に入るしかなかった。
そんな家にいたくなくて働き出したらまさかあの女付きのメイドになるなんて。
何も聖女らしさは感じられなかった。
ちょっとかわいいだけのただの小娘でしかなかった。
最初は割り切れなくて無愛想にしていたが、そんなときに休暇で街に出て偶然、女衒と知り合ったのだ。
そこで思いついたのだ。
聖女をお金にしようと。
聖女を売るならそれなりに高値がつく。
そのお金で、街道沿いの旅館を買い取る予定だ。
もう、人に使われるのはうんざり。
疑うことを知らない、というより自分で考えることをしない人任せの聖女は、あっさり私の手引きで馬車に乗った。
乗らなければ、それでも聖女という理由でそれなりの人生が用意されてたというのに。
「なぜ、マリー」
「いや離して」
「助けてマリー」
なんて愚かな女。
間抜けヅラが笑える。
この馬車の行き先は隣国なんかじゃない。
己の身に何が起こったのかよーくわかるように、あえて目の前で報酬の金貨を受け取って馬車をおりる。
あなたは売られたの。
行き先は娼館。
せいぜい励んでちょうだいな。
聖女さま。
早速今夜からお仕事ですってよ。
あら、さっきまで晴れてたのに雨が降るなんて変ね。
私は知らない。
あの後聖女を乗せた馬車の屋根が吹き飛んだなんて。
彼女が娼館どころか歓楽街を掌握して、歓楽街の乙女女王様と呼ばれるようになるなんて。
歓楽街が一種の治外法権の地となって発展するなんて。
裏から国を動かすと言われる存在になるなんて。
1
あなたにおすすめの小説
完 婚約破棄の瞬間に100回ループした悪役令嬢、おせっかいしたら王子に溺愛されかけた為、推しと共に逃亡いたします。
水鳥楓椛
恋愛
藤色の髪にアクアマリンの瞳を持つ公爵令嬢ヴァイオレット・エレインは、ある瞬間を起点に人生をループしている。その瞬間とは、金髪にサファイアの瞳を持つ王太子ディートリヒ・ガーナイトに婚約破棄される瞬間だ。
何度も何度も婚約破棄をされては殺されてを繰り返すヴァイオレットの人生の行先は———?
逆ハーレムエンド? 現実を見て下さいませ
朝霞 花純@電子書籍発売中
恋愛
エリザベート・ラガルド公爵令嬢は溜息を吐く。
理由はとある男爵令嬢による逆ハーレム。
逆ハーレムのメンバーは彼女の婚約者のアレックス王太子殿下とその側近一同だ。
エリザベートは男爵令嬢に注意する為に逆ハーレムの元へ向かう。
彼女が高級娼婦と呼ばれる理由~元悪役令嬢の戦慄の日々~
プラネットプラント
恋愛
婚約者である王子の恋人をいじめたと婚約破棄され、実家から縁を切られたライラは娼館で暮らすことになる。だが、訪れる人々のせいでライラは怯えていた。
※完結済。
裏切られた令嬢は死を選んだ。そして……
希猫 ゆうみ
恋愛
スチュアート伯爵家の令嬢レーラは裏切られた。
幼馴染に婚約者を奪われたのだ。
レーラの17才の誕生日に、二人はキスをして、そして言った。
「一度きりの人生だから、本当に愛せる人と結婚するよ」
「ごめんねレーラ。ロバートを愛してるの」
誕生日に婚約破棄されたレーラは絶望し、生きる事を諦めてしまう。
けれど死にきれず、再び目覚めた時、新しい人生が幕を開けた。
レーラに許しを請い、縋る裏切り者たち。
心を鎖し生きて行かざるを得ないレーラの前に、一人の求婚者が現れる。
強く気高く冷酷に。
裏切り者たちが落ちぶれていく様を眺めながら、レーラは愛と幸せを手に入れていく。
☆完結しました。ありがとうございました!☆
(ホットランキング8位ありがとうございます!(9/10、19:30現在))
(ホットランキング1位~9位~2位ありがとうございます!(9/6~9))
(ホットランキング1位!?ありがとうございます!!(9/5、13:20現在))
(ホットランキング9位ありがとうございます!(9/4、18:30現在))
悪役令嬢に相応しいエンディング
無色
恋愛
月の光のように美しく気高い、公爵令嬢ルナティア=ミューラー。
ある日彼女は卒業パーティーで、王子アイベックに国外追放を告げられる。
さらには平民上がりの令嬢ナージャと婚約を宣言した。
ナージャはルナティアの悪い評判をアイベックに吹聴し、彼女を貶めたのだ。
だが彼らは愚かにも知らなかった。
ルナティアには、ミューラー家には、貴族の令嬢たちしか知らない裏の顔があるということを。
そして、待ち受けるエンディングを。
田舎娘をバカにした令嬢の末路
冬吹せいら
恋愛
オーロラ・レンジ―は、小国の産まれでありながらも、名門バッテンデン学園に、首席で合格した。
それを不快に思った、令嬢のディアナ・カルホーンは、オーロラが試験官を買収したと嘘をつく。
――あんな田舎娘に、私が負けるわけないじゃない。
田舎娘をバカにした令嬢の末路は……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる