断罪された悪役令嬢はそれでも自分勝手に生きていきたい

たかはし はしたか

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聖女ルシーダの場合 別ルート マリー

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姉の結婚が壊れてから我が家はおかしくなった。
家族ぐるみで仲の良かった幼なじみと結婚するはずだった。
それが聖女の一言であっさり幼なじみはお金持ちの年増の再婚相手になって去っていった。
年増の支援で幼なじみの家は事業を拡張して、我が家とは格差が開いた。
さらに年増が亡くなった後も幼なじみは帰ってこなかった。
待ち続けた姉は兄嫁に疎まれ、とうとう修道院に入るしかなかった。
そんな家にいたくなくて働き出したらまさかあの女付きのメイドになるなんて。
何も聖女らしさは感じられなかった。
ちょっとかわいいだけのただの小娘でしかなかった。
最初は割り切れなくて無愛想にしていたが、そんなときに休暇で街に出て偶然、女衒と知り合ったのだ。
そこで思いついたのだ。
聖女をお金にしようと。
聖女を売るならそれなりに高値がつく。
そのお金で、街道沿いの旅館を買い取る予定だ。
もう、人に使われるのはうんざり。
疑うことを知らない、というより自分で考えることをしない人任せの聖女は、あっさり私の手引きで馬車に乗った。
乗らなければ、それでも聖女という理由でそれなりの人生が用意されてたというのに。
「なぜ、マリー」
「いや離して」
「助けてマリー」
なんて愚かな女。
間抜けヅラが笑える。
この馬車の行き先は隣国なんかじゃない。
己の身に何が起こったのかよーくわかるように、あえて目の前で報酬の金貨を受け取って馬車をおりる。
あなたは売られたの。
行き先は娼館。
せいぜい励んでちょうだいな。
聖女さま。
早速今夜からお仕事ですってよ。
あら、さっきまで晴れてたのに雨が降るなんて変ね。





























私は知らない。
あの後聖女を乗せた馬車の屋根が吹き飛んだなんて。
彼女が娼館どころか歓楽街を掌握して、歓楽街の乙女女王様と呼ばれるようになるなんて。
歓楽街が一種の治外法権の地となって発展するなんて。
裏から国を動かすと言われる存在になるなんて。



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