【完結】異世界で幽霊やってます!?

かずきりり

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11.二人の話

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 お供えをしてもらった事で、目の前に自分と同じ幽体のような感じで浮かび上がった紅茶やお菓子。
 それで自分も紅茶やお菓子が食べられる事を知った俺だが、味は感じるような気がする……程度で、満腹感はない。そういえば空腹感もないが……。
 しっかり味わっているのに、本来おかれている紅茶やお菓子は減っていない……何とも奇妙な感覚だ。思わず食欲も失せる。

「それで……えぇっと……貴方は……」
「斗真。佐伯斗真」
「えっと……斗真様は……」
「様!?」

 躊躇うようなお嬢様の言葉に、そういえば名乗っていなかったと思い、フルネームを答えるが、慣れない敬称をつけて返された。
 思わず顔が熱くほてった感じもするが、むずがゆさもある。一般人な高校生男児が、様付けで呼ばれる事なんてあるわけない!アブノーマルな性癖もないしな!

「えぇっと……」
「斗真で良い!斗真で!」
「斗真……君?」
「……それで良い」

 当たり前のような呼び方だが、お嬢様が慣れない感じで照れていた為、こちらもつられて照れてしまう。こういった世界で、君付け呼びとは、あまり聞いた事がないような気もする。しかし呼び捨てにするのも躊躇われたという事なのかと思う事にしよう、うん。
 ……呼び方ひとつで、色々違いがあるんだなぁ、なんて思う。

「実は俺、歩道橋から落ちて、目が覚めたらここで幽霊やってるんだよね」
「えぇ!?」

 サラッと言ってみたけれど、お嬢様が思いのほか驚いて声を上げた。
 うん、そういうリアクションされると何か物悲しくなってくる……。気にしないようにと思っても、現状、どうしようもない感が漂っている。
 死んだって事?
 どうしてこの世界に?
 色んな疑問をお嬢様が口にするも、それに対する答えを俺は持ち合わせていない。
 俺こそ聞きたいわ!と思うも、わかんねぇとぶっきらぼうに答えるしかなく、それに気が付いたお嬢様が少し気まずそうに俯き、涙を浮かべて申し訳なさそうにした。

「……ごめんなさい。一番戸惑ってるのは斗真君だよね……」

 うっ。
 そう言われて、そんな表情をされては、何となく罪悪感が刺激されて俺の心が痛んだ。
 何となく視線を合わせる事が躊躇われて、いや……と小さく声を出すしか出来ない。
 沈黙が気まずく、どうしようと考えていれば、お嬢様が先にそれを破ってくれた。

「実は私ね……前世の記憶があると言っても、うろ覚えなの……」

 ポツリ……と話し出した言葉に、俺は前世の事なら仕方ないんじゃないかと思ったが、お嬢様の表情に物悲しさが見えた。
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