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72.既に有名人というか……
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「ほら……あれが噂の……」
「男爵令嬢の……」
「素晴らしいですわよね」
「この国の為に……」
このまま立ち止まってるのも怖いから、カローラの背に隠れるように歩いて教室へ向かっていると、ヒソヒソコソコソと人々の話が耳につく。
「えーっと……」
説明して欲しい。と言う意味を込めてカローラの背中をツンツンすると、カローラは小さく溜息をついた。教室に入って、一番後ろの窓際の席を選んで座ると、カローラが口を開いた。
「……王都に事業を展開したでしょう?」
「……あっ!」
その言葉で何となく……何となくだけど理解できた。
「チョコや職人だけでなく……魔道具についてもよ?」
「今更じゃないですか?既に時の人扱いになってますよ」
カローラのその言葉にノックアウトされそうになった瞬間、アイビーから追い打ちをかけられ、思わず頭を抱えてしまった。
見事に陛下から王都のタウンハウスを借りれたし、学費も一部免除してもらった。しかも収益が物凄くあって、このまま私は貴族止めても生活出来る!と思うくらいなのだけれど、貴族相手の商売でもある以上、貴族を止めてしまうと大変な事になるからとシャルルから止められた事を思い出した。
実際、私が王都に出したのは平民が買えるスイーツ店と、貴族用のカフェを出す事になったのだ。ここら辺も全部シャルルが計画してくれたものに乗った感じはあるけれど。カフェの方に至っては一ヶ月待ちだとか……。
職人も連れてきて、更にセドリックの魔道具がある。
まず最初のお披露目がショーケースの冷蔵機能だったのもあり、発明案が私という事まで噂程度に流れているのだ。
「……やってしまった感」
「まぁ……仕方ないのでは?溶けますしね」
色んな事を含めて仕方ないと言ってくれてるのは理解出来るけれど、チョコミントアイス……なんて思いついたかのように呟く辺り、それ食べたいって事だよね、と思ってしまう。
「よし!じゃあ作ろう!とっとと帰って研究しよう!」
「あ!イベントはこなして下さいね」
むしろイベントから逃げる為なんですけど!?という目線をカローラに向けるも却下、と言わんばかりの鋭い瞳が二人から返される。言わずもがな、追加された一人はアイビーなのだけれど。
「今のリズに嫌味を言う人が居たら、カフェ出禁にするって公言しておけば良いんじゃない?」
「じゃあ私が悪役令嬢を全うしますわ」
ポピーの言葉も虚しく、カローラが自ら私に嫌味を言う役を引き受けようとするが……
それこそ私達の関係を知ってる殿下相手に無理じゃないかと思いながらも、それを止める事はしない。イベント回避出来るなら大歓迎だ。
というか、カフェ出禁って程度で大人しくなるとは思わないんだけど……と思いながら周囲を見渡すと、近くに居て会話を聞いていただろう令嬢令息達が口角を引きつらせて真っ青な顔をしているのが見えた。
……マジか。
「男爵令嬢の……」
「素晴らしいですわよね」
「この国の為に……」
このまま立ち止まってるのも怖いから、カローラの背に隠れるように歩いて教室へ向かっていると、ヒソヒソコソコソと人々の話が耳につく。
「えーっと……」
説明して欲しい。と言う意味を込めてカローラの背中をツンツンすると、カローラは小さく溜息をついた。教室に入って、一番後ろの窓際の席を選んで座ると、カローラが口を開いた。
「……王都に事業を展開したでしょう?」
「……あっ!」
その言葉で何となく……何となくだけど理解できた。
「チョコや職人だけでなく……魔道具についてもよ?」
「今更じゃないですか?既に時の人扱いになってますよ」
カローラのその言葉にノックアウトされそうになった瞬間、アイビーから追い打ちをかけられ、思わず頭を抱えてしまった。
見事に陛下から王都のタウンハウスを借りれたし、学費も一部免除してもらった。しかも収益が物凄くあって、このまま私は貴族止めても生活出来る!と思うくらいなのだけれど、貴族相手の商売でもある以上、貴族を止めてしまうと大変な事になるからとシャルルから止められた事を思い出した。
実際、私が王都に出したのは平民が買えるスイーツ店と、貴族用のカフェを出す事になったのだ。ここら辺も全部シャルルが計画してくれたものに乗った感じはあるけれど。カフェの方に至っては一ヶ月待ちだとか……。
職人も連れてきて、更にセドリックの魔道具がある。
まず最初のお披露目がショーケースの冷蔵機能だったのもあり、発明案が私という事まで噂程度に流れているのだ。
「……やってしまった感」
「まぁ……仕方ないのでは?溶けますしね」
色んな事を含めて仕方ないと言ってくれてるのは理解出来るけれど、チョコミントアイス……なんて思いついたかのように呟く辺り、それ食べたいって事だよね、と思ってしまう。
「よし!じゃあ作ろう!とっとと帰って研究しよう!」
「あ!イベントはこなして下さいね」
むしろイベントから逃げる為なんですけど!?という目線をカローラに向けるも却下、と言わんばかりの鋭い瞳が二人から返される。言わずもがな、追加された一人はアイビーなのだけれど。
「今のリズに嫌味を言う人が居たら、カフェ出禁にするって公言しておけば良いんじゃない?」
「じゃあ私が悪役令嬢を全うしますわ」
ポピーの言葉も虚しく、カローラが自ら私に嫌味を言う役を引き受けようとするが……
それこそ私達の関係を知ってる殿下相手に無理じゃないかと思いながらも、それを止める事はしない。イベント回避出来るなら大歓迎だ。
というか、カフェ出禁って程度で大人しくなるとは思わないんだけど……と思いながら周囲を見渡すと、近くに居て会話を聞いていただろう令嬢令息達が口角を引きつらせて真っ青な顔をしているのが見えた。
……マジか。
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