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番外編ですよ。
VD マウントヤンキーと護衛騎士退場。
しおりを挟むまぁ、出会って1週間でするのは流石に焦りすぎだったと今では思うし、その点では邪魔されて結果オーライだが…。
なんて懐かしい事を思い出していると、スチュアートがソワソワしながら聞いてくる。
「聞いてると、結構…しょっちゅう一緒に過ごしてないか?なぁ。」
同意を求めるスチュアートに、エメラルダスとエメルディンテが神妙に頷く。俺はその羨ましそうな顔にニヤリと笑って返した。
「ああ、愛しい恋人とは出来るだけ一緒に居たいだろ?
俺も彼女も、互いにラブラブだからな、毎日出来るだけ二人だけの時間を作ってるし、昨日は二人で何度もキスをして抱き締め合ったまま、眠りについた。勿論、朝も抱き締め合ったまま目覚めたよ。
二人だけの時間は良いよな…。茶を飲むだけでも最上の幸福をくれる。なぁ?」
デクスターに同意を求めれば、それはそれは悪ーい笑顔でクスクス笑って頷いていた。
数人から溜め息が洩れ、切なそうにルチノーレが呟く。
「……二人だけ、か…。」
「己だけのモノにしたいなら、己だけのモノに出来る恋人を作れば良い。俺は大歓迎だぞ。」
ピシャリと言い放ったパライヴァの冷たい一言に、ヒロイン信奉者達がグッと奥歯を噛み締める。
まぁ、独占欲の強そうなこいつらが共有という形で耐えてるんだ、こいつらだけにしか判らない事やらルールなんかがあるんだろう。
そんな事より、ここ数日御無沙汰な事に気付いてしまった方が問題だ。こういうのは気付いた途端に堪えが効かなくなるからな……。
フェローはこの後暇だろうか?明日からテストだからテスト勉強もしなければいけないというのに……。
そんな事を高速回転で考えていた俺に、カップケーキの最後の一口を幸せそうに頬張ったデクスターが御馳走様、とカップを返してくる。
俺がカップを受け取って、ケーキの最後の一口を頬張ってる間にさっさとデクスターは全てのカップを回収してくれる。
「フフッ…まぁ、そのお言葉は真理ですよね…。
私は己だけのモノにしたいので、己だけの恋人を作ります。レックス殿もそうですよね?
私達全員が同じ人を好きでなくて、本当に良かったです♪
じゃ、私は屋敷に戻らねばなりませんので…お先に失礼致します。」
そう、実に愉しそうに、弾むような声で言うデクスターに苦笑いしながら俺もカップをクリンナップして片付け、立ち上がった。
確かに、こいつらがもしライバルだったら、とか、考えただけでも気が狂いそうになる。
その点に関しては、こいつらにも同情を禁じ得ない。
「……確かにな。俺達がライバルじゃなかっただけ幸運だったと思って、もう喧嘩は売ってくんなよ、パライヴァ。
お前らだけで仲良くやってろ。
偶になら、惚気位は聞いてやる。だが、喧嘩売るんなら容赦しない。もし喧嘩売ってきたら、次はもっと後悔させてやるからな!」
そう言って席を立つ俺に、パライヴァが腹立ち紛れの魔法を連打してきたので、俺とデクスターはケラケラ笑いながら慌てて庭園を後にした。
「お前が始めた事だぞ!!」
とパライヴァが怒声を張上げる。
そーだっけ?ああ、そーだったな。シャラシャラと細かな光の粒子を放って跳ねる房飾りをそっと撫でて俺は笑った。
パライヴァは、あの様子じゃ懲りずに又自慢してきそうだ。
まぁ、次は自慢し返さずに聞いてやろう。流石に可哀想だしな。
隣のデクスターも、満足そうに房飾りを撫でていた。
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