【本編完結済】白豚令嬢ですが隣国で幸せに暮らしたいと思います

忠野雪仁

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第三章

消えた聖女

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ピンクちゃんが皇子と共に地下迷宮に行ってしまった為、
パーティ人数が一人足りないので本日はお料理研究をする事にした。
実力的にはピンクちゃんがいなくても全く問題ないのだけど、
昔から四人パーティで迷宮に入るのは縁起が悪いみたいだった。

私達四人が和気あいあいとおしゃべりしながら調理室に向かっていると、
廊下で皇子と女性騎士に鉢合わせした。
「ああ、丁度よかった地下迷宮に入ったのだが、聖女が一向に来ないので探しているんだ」
皇子様が少し困った顔で聖女の行方を聞いてきた。
私とアイリスは顔を見合わせてコッソリ話し合った。
「......多分だけど地下迷宮に入る時に石版触って前回の続きの階層に行っちゃったんじゃないかな」
「......奇遇ですわね、私もそう思ってましたわ」
「......どうしよう」
「......どうしましょうか」
「シュタイナー皇子、どうも迷宮に入る際に不測の事態が起こったみたいですので、
我々が探してきますので学園内に茶室でお待ちく下さい」
ジーク様がナイスフォローを入れてくれたので、
私は皆といつも昼食をしている部屋にやや困惑顔の皇子達を連れて行って軽食を振る舞う事にした。

皇子の残りのメンバーにも知らせが行った様で上位貴族専用の中部屋につく頃には全員揃っていた。
エレオーネさんが紅茶を入れてくれている間に私は格納スキルで、
秘蔵のフルーツサンドを取り出して皿に盛りつけた。
本来なら今日ジーク様と仲良く食べるはずだった秘蔵のフルーツサンドである。
ジーク様が好きなベリー系のフルーツと私の好きなメロンを一緒に入れたやつである。
ピンク頭許すまじ!!

「毒味をされますか?」
「嫌、不要だ」
皇子は私の事を信じてくれているらしい、仮にも聖女だしね。
皆の前にフルーツサンドを置いていく。
皇子のパーティは、皇子の他には女性騎士、男性の盗賊、女性の魔法使いのバランスの良い構成だった。
ここにピンク聖女ちゃんが加われば完璧。
どうかピンクちゃんを末永くお願いします、出落ちする様な娘でも一応ヒロインなの。

私がふるまったフルーツサンドは大好評だった。
ジーク様と食べさせっこする為に四個しか持って来なかったので、
私は紅茶だけだったけど、ああ私のメロンが...

「私の分は無いの?」
「お客様の分しかありません」
軽く話しているとピンクちゃんがいきなり文句を言って来たので、
殺意を覚えつつも軽くいなした。
「全員揃われたみたいですので私はこれで失礼しますね」
私がそう言って早々に立ち去ろうとすると女性騎士の人がガッシと私の手を掴んだ。
あえ?
「低階層でしたら盗賊がいなくても平気かと思いますので、
お手数ですがリーナさんもご同行お願いできますか」

あらやだ、ウフフフ
いえいえ、オホホホ
......ハイ
私は女性騎士さんの目力に負けて一緒に付いて行く事になったのだった。
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