春の女神は知っている。~モフモフと力を合わせて、ヤンデレメリバフラグ回避してみせます!~

古駒フミ

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最終章

君はどこにいるの?

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 大丈夫だ。新しい年を迎えられる。ここまで上手くいっているのだから。

 もう就寝の時間。私はリッカと共にいつものベッドで眠る。このまま寝たら、新しい年であると――。



「くっ……」

 黒いドロドロしたもの、それが私にまとわりつき拘束していた。いつぞやの夢のようで。

『――なに、やり直してんの……なんでキミは諦めないの』
「……っ! 日向ちゃん!」

 どこからともなくする声、私は声を放った。呼ぶなって言われても、私は呼ぶ!

『……』
「……?」

 そのことに反応はないようだった。というか、お前呼ばわりだったような……?

『キミだけじゃない……ヤツらもだ。なんでだよ……アイツらにとって――どれだけの』
「え……」

 悲痛そうな声だと思った。君は何かを知っているというの? 知っていて、アルトたちが『どれだけの』ことをしたかと……?
 それにしても、日向ちゃん……。

「前みたく、攻撃的じゃないよね……?」
『……』

 この拘束しているドロドロも、前よりは力が弱まっているようだった。なんだろ、どうしたっていうのだろう?

「……日向ちゃん? 君は今どこにいるの?」 

 堂々と現れたともいうのに。どうして今はそうしないの?

『キミには関係な――』

 彼の言葉が途切れた――後方から白い光が生じていたから。

「リッカ!」

 荒い呼吸音と共に駈け寄ってくるのは、リッカだ! 

「シャーリー! 助けるからねっ!」

 リッカは強烈な光を放った――私を捕らえていたものが消滅していく。

「ありがとう、リッカ」
「えへへ」

 身動きがとれるようになったので、私はリッカを撫でた。本当にありがとう。

『このまま引き下がったりは――』

 それを最後に声は聞こえなくなった。

「あ……」

 リッカの尻尾は下がっていた。項垂れている……。
 日向ちゃん――ロルフ君が引き起こしたことだとは伝えた。でも、実際に声で聞いたとなると、直面したとなると。堪えるものがあるよね……リッカもすごく懐いていたから。

「リッカ、大丈夫……?」
「……?」 

 私が首をかしげると、この子も首をかしげてきた。どうしたのかな、不思議そうにしているというか――。
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