春の女神は知っている。~モフモフと力を合わせて、ヤンデレメリバフラグ回避してみせます!~

古駒フミ

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第一章

またしても、繰り返しの日々

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「……」

 気がついた時には鳥籠の中だった。今回は死を迎えての訪れだった。

「なに、なんで、なんでなの……?」

 私は体育座りで、事態を整理しようとしていた。でも考えれば考えるほど、頭がぐちゃぐちゃになっていく。
 突然の逮捕もそう。共犯者ということは、実際に殺人を行った者がいるということ。そして、殺されたのが――。

「どうして、カイゼリン様が……」

 シェリア・カイゼリンはブルーメ学園、自治委員会のトップの方。朗らかで、信頼も厚くて。時には対立もし、時には助けられた。彼女が殺される理由こそ、私にはわからないよ……!

「シャーリー……」

 くぅーんと鳴くのは純白の犬、リッカだった。私があげたケープもつけていて――。

「リッカ!」

 そうだよ、突然殺された身からしてみたら、リッカたちがどうなったかわからなかった。

「僕も、よくわからないんだ。放送が聞こえて、シャーリーを探そうとして……そこまで」
「そっか……」

 何もかもわからないことだらけ? ……ううん、わかることは。

「このまま平和では……いさせてくれない」
「うん……」

 また事件が発生してしまった。となると、繰り返しの日々を送ることになる。あの、死が容易に訪れる日々を過ごすことになるんだ。

「……」

 怖い。死は怖ろしいままだ。

「リッカ。私は逃げないよ――また力を合わせよう」

 だとしても。乗り越えたからこそ、手にした未来もあった。私は前を向く。

「うん、シャーリー!」

 リッカもやる気だ。私たちは頷き合った。

「それじゃ、寝ようか。おやすみ、リッカ」
「おやすみ、シャーリー……」

 次、目覚めた時は。苦難の日々が待ち受けているんだろうな。

「……」

 私は丸まるリッカを眺めていた。私にとって、かけがえのない存在だ。

「乗り越えようね、リッカ」

 私も瞳を閉じた。日々の訪れを待つ。


 
 ――囚われの少女は、今宵も鳥籠の中で眠る。閉じ込める錠前は、彼女を逃しはしないようだ。


 その一つが、揺れていた。


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