93 / 557
第二章
お姉様と乙女たち
学園長の学園案内も終盤を迎えた。残りは食堂とテラスとなった。
「お楽しみのランチタイムといえば、ここなのじゃ。本日は休みじゃがのう、外の売店は営業中なのじゃ――お」
学園長が前方を見た。私もつられて見る。
テラスの方に先客がいた。華やかな女子生徒の集団だった。その中心にいるのが、肩くらいまでの黒髪に、艶やかな女生徒だった。周りにいる少女達は、目をハートにして中心の女生徒を取り囲んでいた。
「……」
その姿を見ての、私の率直な感想はこうだった――ハーレムのようだと。いや、逆ハーレムというべき?
「おお、楽しそうじゃのう。新しい生徒を紹介するぞい」
「楽しそうって……」
学園長は呑気だった。楽しそうは楽しそう。でもこの昼間からの……この怪しげなムードを楽しそうで片付けていいの? 私一人、疑問を抱いていた。
「――あら? 学園長、ごきげんよう。そちらのお嬢さんは、どちら様でしょうか?」
中心の女生徒が立ち上がり、取り巻きの少女達は残念がる。
「ふぉふぉふぉ。君と同じ、編入生の子じゃよ」
「初めまして。シャーロット・ジェムと申します。よろしくお願いいたします……!」
どうしたの私……! 私は妙に緊張してしまった。逆ハーレムの中心である彼女が、こうして目の前に立っている。近くで見ると、より際立つのが彼女の持つ色香であって。
「ええ、初めまして。シャーロットさん? 私は、クラーラ・メーディウムよ。あなたと同じ、編入生。もう、三年生になるけれどね?」
遅いかしら、と彼女は笑った。私は首を振った。
「いえ、学ぶことに遅いということはないかと」
「あらそう? 嬉しいこと言ってくれるのね」
女生徒、メーディウムさんは微笑んだ。私は当初、彼女のフェロモンにドギマギしまったけれど、話しやすそうな人で安心していた。
「おお、仲良さそうで安心じゃわい。シャーロットさん、その子は『聖女』と名高い子じゃ。君にもよくしてくれるじゃろうて」
「学園長ったら。名ばかりのものですよ?」
「ふぉふぉふぉ、謙遜しなさんな」
聖女。この妖艶な女生徒が。私は腹落ちした。包容力がありそうといえば、確かに。何もかも受け入れてくれそうな、包み込んでくれそうな豊かさをもっていた。
「いえいえ、私はいたって普通の女ですから」
普通とは。私は問いたくなっていた。
「せっかくだもの。シャーロットさん、一緒にお昼食べません? ……多めに作ってきてしまってね。私達だけでは、食べきれないの」
「嬉しいです。いいのでしょうか……?」
私は女子からの誘いに心が踊った。といって、遠慮する気持ちもあった。この怪しげながらも楽しい雰囲気を悪くしてしまわないかと。
「ええ。あなたが嫌でなければぜひ」
「それでしたら、喜んで。ありがとうございます。ごちそうになりますね」
私が快諾すると、彼女は嬉しそうに微笑んだ。
「では、私はそろそろお暇するかのう。楽しかったぞい」
見届けた学園長は、業務にも戻るようだった。私も楽しかったです……!
「はい、私もです。お忙しい中ありがとうございました」
「ふぉふぉふぉ」
お辞儀をした私に、学園長は手を振りながら去っていった。これにて学園長による案内は終了した。
「……お昼。あの子たちにも」
気になるのはリッカとアルトのこと……合流できたのかな。あとでお土産でも買っていこう。
私は女子ランチに参加することにした。せめてと私は財布を取り出した。
「みなさん、お好みはありますか?」
以前、モルゲン先生がこの自販機のようなもので奢ってくれていた。そういえば、専用の硬貨はどこでもらえるのかな。聞いてみよう――。
「……あら」
まじまじと見ているのは……メーディウムさん。やたらと見ていた。それから、笑った。
「気を遣わなくていいのよ? 私が淹れたお紅茶もあるの。あなたにも味わってほしいわ……ね?」
「!」
彼女は近くにやってきて、後ろから私の両肩に手を置いた。彼女は耳元で囁いた。
「――不思議な子ね。こちら、ご存知だったの? 私、学園に来てから初めて使ったのよ?」
「……それは」
私もこちらの世界ではそうだった。前世の知識があったのと、先生が使っているのを見たから。だから扱えたに過ぎない。相手の指摘にどう答えるべきか。
「私が暮らしていた地域ではありまして。学園から遠くにあるのと、今もあるのかわかりませんが。試作品だったのでしょうかね?」
「あら、そうなの。羨ましいわ。あると便利なのよね」
その場しのぎの嘘だった。幸い、彼女がこれ以上追究してくることはなかった。
「さあ、こちらへどうぞ」
「はい、失礼します」
メーディウムさんに手をとられ、私はテラスの方へ足を運ぶことに。
「……でも」
迎えるは、彼女を慕う少女達。良く思われないよね……と、覚悟していたけれど。
「あら、素敵なお姉さま。綺麗な髪ね」
「ふふ、困惑してらっしゃる。可愛らしいこと」
少女達は微笑みながら歓迎してくれた。そこに妖しさを漂せつつも、私のことを招き入れてくれた。
「新入りさんですもの、あなたはこちら。特別よ?」
「……」
メーディウムさんが促したのは、二人掛けのソファだった。そこは某教師に騙し討ちという形で、座らせられた過去が……。
気持ち遠慮はしたかった、でも笑顔の彼女に押し切られて、座ることに。
「ふふ、シャーロットさん。あーん?」
「お、お、お気遣いなく」
メーディウムさんの手ずから、私はサンドウィッチを食べさせられそうになっていた。彼女としては当然、でもこっちは照れがあって……遠慮して自分で食べようとしたけれど。
「こういうのはお嫌い……?」
「い、いえ、嫌いということは」
「ふふ、やった。はい、あーん」
涙目の美女に迫られた私は……断れない。顔を赤くしながら、サンドウィッチを頬張った。
「……すごい美味しいです」
「ほんと! ふふ、嬉しい……みんな食べてくれないのよ。ちょっと、自信なくしてたの」
「……おお」
はしゃぐ姿は愛らしく、からの憂い帯びた表情の移ろいよう。これがモテる女というものかと、私はしきりに感心していた。
テーブルの上には、メーディウムさんお手製の料理が並べられていた。彼女の言う通り、少女達は手をつけてなかった。
「だってぇ、私達胸がいっぱいでぇ……」
「お姉様と一緒にいるだけで……」
少女達はほう、と溜息をついていた。恋する乙女そのものだった。
「それは嬉しいけれど……せっかくだもの、召し上がってほしいわ」
メーディウムさんは上目遣いでお願いした。少女達はそれなら、と口にしていった。料理自体は絶品、彼女達は平らげた。ご相伴に預かった私も満足がいく量だった。
「――ごちそうさまでした。お招きもありがとうございました。私はそろそろ失礼しますね」
彼女達とのランチ会は楽しかった。そろそろ失礼しようとしていたところ。
「ねえ、シャーロットさん? ……お楽しみはまだ、これからよ?」
「え――」
私の首筋に、クラーラは唇を寄せた。触れるか触れないかの……ぎりぎりの距離。
「……あなた、独特な匂いがするのよね」
「え!」
エーデル村からこの学園まで徒歩移動だった。寒くても汗はかいたこともある。その匂いのこと……!? ここはただでさえ、食事の場なわけで……私は全力で詫びようとしたけれど。
「ああ、誤解しないで? ――そうね、混沌としている匂い。私好みの匂いよ」
「は、はい……」
とはいえ……『匂い』でしょ? 私はそっちが気になってしまっていた。ううん、混沌とはどういうこと? とも思っていた。
「お姉様? なんだかおかしいわ。香り、ではなくて?」
「そうよそうよ。私も、良い香りだと思うわ」
乙女の皆さんもフォローしてくれたのかな。その優しさに私は感動していた。
メーディウムさんも微笑みを携えてはいたものの、彼女はさらに密着してきて――。
「……ええ、もちろん。良い香りね。とても清らかで」
――汚したくなるような、香り。
「!?」
その唇が、私の耳に触れた。囁きと共に触れたソレは、そっと離れた。
「これから私の部屋で集まるの。あなたもいかが? ――夢のような時間をお約束するから」
「……」
ね? と、微笑まれた。魅惑のお誘いに、他の乙女達も恍惚としきっていた。私も眩みかけるけれど……なんとか首をかぶり振った。少し正気に戻った。
「……あの、約束がありまして。本当に今日はありがとうございました」
私は口早にそう告げると、足早に去っていった。
「行っちゃいましたねー」
「ねえ。お姉様のお誘いを断るなんて。まあ、いいですけど」
乙女たちは不思議がっていた。でももう、私への関心は薄れていて。
「……あらあら」
でも――メーディウムさんからの視線は感じたままだった。
「お楽しみのランチタイムといえば、ここなのじゃ。本日は休みじゃがのう、外の売店は営業中なのじゃ――お」
学園長が前方を見た。私もつられて見る。
テラスの方に先客がいた。華やかな女子生徒の集団だった。その中心にいるのが、肩くらいまでの黒髪に、艶やかな女生徒だった。周りにいる少女達は、目をハートにして中心の女生徒を取り囲んでいた。
「……」
その姿を見ての、私の率直な感想はこうだった――ハーレムのようだと。いや、逆ハーレムというべき?
「おお、楽しそうじゃのう。新しい生徒を紹介するぞい」
「楽しそうって……」
学園長は呑気だった。楽しそうは楽しそう。でもこの昼間からの……この怪しげなムードを楽しそうで片付けていいの? 私一人、疑問を抱いていた。
「――あら? 学園長、ごきげんよう。そちらのお嬢さんは、どちら様でしょうか?」
中心の女生徒が立ち上がり、取り巻きの少女達は残念がる。
「ふぉふぉふぉ。君と同じ、編入生の子じゃよ」
「初めまして。シャーロット・ジェムと申します。よろしくお願いいたします……!」
どうしたの私……! 私は妙に緊張してしまった。逆ハーレムの中心である彼女が、こうして目の前に立っている。近くで見ると、より際立つのが彼女の持つ色香であって。
「ええ、初めまして。シャーロットさん? 私は、クラーラ・メーディウムよ。あなたと同じ、編入生。もう、三年生になるけれどね?」
遅いかしら、と彼女は笑った。私は首を振った。
「いえ、学ぶことに遅いということはないかと」
「あらそう? 嬉しいこと言ってくれるのね」
女生徒、メーディウムさんは微笑んだ。私は当初、彼女のフェロモンにドギマギしまったけれど、話しやすそうな人で安心していた。
「おお、仲良さそうで安心じゃわい。シャーロットさん、その子は『聖女』と名高い子じゃ。君にもよくしてくれるじゃろうて」
「学園長ったら。名ばかりのものですよ?」
「ふぉふぉふぉ、謙遜しなさんな」
聖女。この妖艶な女生徒が。私は腹落ちした。包容力がありそうといえば、確かに。何もかも受け入れてくれそうな、包み込んでくれそうな豊かさをもっていた。
「いえいえ、私はいたって普通の女ですから」
普通とは。私は問いたくなっていた。
「せっかくだもの。シャーロットさん、一緒にお昼食べません? ……多めに作ってきてしまってね。私達だけでは、食べきれないの」
「嬉しいです。いいのでしょうか……?」
私は女子からの誘いに心が踊った。といって、遠慮する気持ちもあった。この怪しげながらも楽しい雰囲気を悪くしてしまわないかと。
「ええ。あなたが嫌でなければぜひ」
「それでしたら、喜んで。ありがとうございます。ごちそうになりますね」
私が快諾すると、彼女は嬉しそうに微笑んだ。
「では、私はそろそろお暇するかのう。楽しかったぞい」
見届けた学園長は、業務にも戻るようだった。私も楽しかったです……!
「はい、私もです。お忙しい中ありがとうございました」
「ふぉふぉふぉ」
お辞儀をした私に、学園長は手を振りながら去っていった。これにて学園長による案内は終了した。
「……お昼。あの子たちにも」
気になるのはリッカとアルトのこと……合流できたのかな。あとでお土産でも買っていこう。
私は女子ランチに参加することにした。せめてと私は財布を取り出した。
「みなさん、お好みはありますか?」
以前、モルゲン先生がこの自販機のようなもので奢ってくれていた。そういえば、専用の硬貨はどこでもらえるのかな。聞いてみよう――。
「……あら」
まじまじと見ているのは……メーディウムさん。やたらと見ていた。それから、笑った。
「気を遣わなくていいのよ? 私が淹れたお紅茶もあるの。あなたにも味わってほしいわ……ね?」
「!」
彼女は近くにやってきて、後ろから私の両肩に手を置いた。彼女は耳元で囁いた。
「――不思議な子ね。こちら、ご存知だったの? 私、学園に来てから初めて使ったのよ?」
「……それは」
私もこちらの世界ではそうだった。前世の知識があったのと、先生が使っているのを見たから。だから扱えたに過ぎない。相手の指摘にどう答えるべきか。
「私が暮らしていた地域ではありまして。学園から遠くにあるのと、今もあるのかわかりませんが。試作品だったのでしょうかね?」
「あら、そうなの。羨ましいわ。あると便利なのよね」
その場しのぎの嘘だった。幸い、彼女がこれ以上追究してくることはなかった。
「さあ、こちらへどうぞ」
「はい、失礼します」
メーディウムさんに手をとられ、私はテラスの方へ足を運ぶことに。
「……でも」
迎えるは、彼女を慕う少女達。良く思われないよね……と、覚悟していたけれど。
「あら、素敵なお姉さま。綺麗な髪ね」
「ふふ、困惑してらっしゃる。可愛らしいこと」
少女達は微笑みながら歓迎してくれた。そこに妖しさを漂せつつも、私のことを招き入れてくれた。
「新入りさんですもの、あなたはこちら。特別よ?」
「……」
メーディウムさんが促したのは、二人掛けのソファだった。そこは某教師に騙し討ちという形で、座らせられた過去が……。
気持ち遠慮はしたかった、でも笑顔の彼女に押し切られて、座ることに。
「ふふ、シャーロットさん。あーん?」
「お、お、お気遣いなく」
メーディウムさんの手ずから、私はサンドウィッチを食べさせられそうになっていた。彼女としては当然、でもこっちは照れがあって……遠慮して自分で食べようとしたけれど。
「こういうのはお嫌い……?」
「い、いえ、嫌いということは」
「ふふ、やった。はい、あーん」
涙目の美女に迫られた私は……断れない。顔を赤くしながら、サンドウィッチを頬張った。
「……すごい美味しいです」
「ほんと! ふふ、嬉しい……みんな食べてくれないのよ。ちょっと、自信なくしてたの」
「……おお」
はしゃぐ姿は愛らしく、からの憂い帯びた表情の移ろいよう。これがモテる女というものかと、私はしきりに感心していた。
テーブルの上には、メーディウムさんお手製の料理が並べられていた。彼女の言う通り、少女達は手をつけてなかった。
「だってぇ、私達胸がいっぱいでぇ……」
「お姉様と一緒にいるだけで……」
少女達はほう、と溜息をついていた。恋する乙女そのものだった。
「それは嬉しいけれど……せっかくだもの、召し上がってほしいわ」
メーディウムさんは上目遣いでお願いした。少女達はそれなら、と口にしていった。料理自体は絶品、彼女達は平らげた。ご相伴に預かった私も満足がいく量だった。
「――ごちそうさまでした。お招きもありがとうございました。私はそろそろ失礼しますね」
彼女達とのランチ会は楽しかった。そろそろ失礼しようとしていたところ。
「ねえ、シャーロットさん? ……お楽しみはまだ、これからよ?」
「え――」
私の首筋に、クラーラは唇を寄せた。触れるか触れないかの……ぎりぎりの距離。
「……あなた、独特な匂いがするのよね」
「え!」
エーデル村からこの学園まで徒歩移動だった。寒くても汗はかいたこともある。その匂いのこと……!? ここはただでさえ、食事の場なわけで……私は全力で詫びようとしたけれど。
「ああ、誤解しないで? ――そうね、混沌としている匂い。私好みの匂いよ」
「は、はい……」
とはいえ……『匂い』でしょ? 私はそっちが気になってしまっていた。ううん、混沌とはどういうこと? とも思っていた。
「お姉様? なんだかおかしいわ。香り、ではなくて?」
「そうよそうよ。私も、良い香りだと思うわ」
乙女の皆さんもフォローしてくれたのかな。その優しさに私は感動していた。
メーディウムさんも微笑みを携えてはいたものの、彼女はさらに密着してきて――。
「……ええ、もちろん。良い香りね。とても清らかで」
――汚したくなるような、香り。
「!?」
その唇が、私の耳に触れた。囁きと共に触れたソレは、そっと離れた。
「これから私の部屋で集まるの。あなたもいかが? ――夢のような時間をお約束するから」
「……」
ね? と、微笑まれた。魅惑のお誘いに、他の乙女達も恍惚としきっていた。私も眩みかけるけれど……なんとか首をかぶり振った。少し正気に戻った。
「……あの、約束がありまして。本当に今日はありがとうございました」
私は口早にそう告げると、足早に去っていった。
「行っちゃいましたねー」
「ねえ。お姉様のお誘いを断るなんて。まあ、いいですけど」
乙女たちは不思議がっていた。でももう、私への関心は薄れていて。
「……あらあら」
でも――メーディウムさんからの視線は感じたままだった。
あなたにおすすめの小説
せっかく転生したのにモブにすらなれない……はずが溺愛ルートなんて信じられません
嘉月
恋愛
隣国の貴族令嬢である主人公は交換留学生としてやってきた学園でイケメン達と恋に落ちていく。
人気の乙女ゲーム「秘密のエルドラド」のメイン攻略キャラは王立学園の生徒会長にして王弟、氷の殿下こと、クライブ・フォン・ガウンデール。
転生したのはそのゲームの世界なのに……私はモブですらないらしい。
せめて学園の生徒1くらいにはなりたかったけど、どうしようもないので地に足つけてしっかり生きていくつもりです。
少しだけ改題しました。ご迷惑をお掛けしますがよろしくお願いします。
【完結】転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました
桜あずみ
恋愛
異世界に転移して二年。
言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。
しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。
──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。
その一行が、彼の目に留まった。
「この文字を書いたのは、あなたですか?」
美しく、完璧で、どこか現実離れした男。
日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。
最初はただの好奇心だと思っていた。
けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。
彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。
偉物騎士様の裏の顔~告白を断ったらムカつく程に執着されたので、徹底的に拒絶した結果~
甘寧
恋愛
「結婚を前提にお付き合いを─」
「全力でお断りします」
主人公であるティナは、園遊会と言う公の場で色気と魅了が服を着ていると言われるユリウスに告白される。
だが、それは罰ゲームで言わされていると言うことを知っているティナは即答で断りを入れた。
…それがよくなかった。プライドを傷けられたユリウスはティナに執着するようになる。そうティナは解釈していたが、ユリウスの本心は違う様で…
一方、ユリウスに関心を持たれたティナの事を面白くないと思う令嬢がいるのも必然。
令嬢達からの嫌がらせと、ユリウスの病的までの執着から逃げる日々だったが……
《完》義弟と継母をいじめ倒したら溺愛ルートに入りました。何故に?
桐生桜月姫
恋愛
公爵令嬢たるクラウディア・ローズバードは自分の前に現れた天敵たる天才な義弟と継母を追い出すために、たくさんのクラウディアの思う最高のいじめを仕掛ける。
だが、義弟は地味にずれているクラウディアの意地悪を糧にしてどんどん賢くなり、継母は陰ながら?クラウディアをものすっごく微笑ましく眺めて溺愛してしまう。
「もう!どうしてなのよ!!」
クラウディアが気がつく頃には外堀が全て埋め尽くされ、大変なことに!?
天然混じりの大人びている?少女と、冷たい天才義弟、そして変わり者な継母の家族の行方はいかに!?
社畜OLが学園系乙女ゲームの世界に転生したらモブでした。
天咲リンネ
恋愛
野々原悠理は高校進学に伴って一人暮らしを始めた。
引越し先のアパートで出会ったのは、見覚えのある男子高校生。
見覚えがあるといっても、それは液晶画面越しの話。
つまり彼は二次元の世界の住人であるはずだった。
ここが前世で遊んでいた学園系乙女ゲームの世界だと知り、愕然とする悠理。
しかし、ヒロインが転入してくるまであと一年ある。
その間、悠理はヒロインの代理を務めようと奮闘するけれど、乙女ゲームの世界はなかなかモブに厳しいようで…?
果たして悠理は無事攻略キャラたちと仲良くなれるのか!?
※たまにシリアスですが、基本は明るいラブコメです。
男女の友人関係は成立する?……無理です。
しゃーりん
恋愛
ローゼマリーには懇意にしている男女の友人がいる。
ローゼマリーと婚約者ロベルト、親友マチルダと婚約者グレッグ。
ある令嬢から、ロベルトとマチルダが二人で一緒にいたと言われても『友人だから』と気に留めなかった。
それでも気にした方がいいと言われたローゼマリーは、母に男女でも友人関係にはなれるよね?と聞いてみたが、母の答えは否定的だった。同性と同じような関係は無理だ、と。
その上、マチルダが親友に相応しくないと母に言われたローゼマリーは腹が立ったが、兄からその理由を説明された。そして父からも20年以上前にあった母の婚約者と友人の裏切りの話を聞くことになるというお話です。
まだ20歳の未亡人なので、この後は好きに生きてもいいですか?
せいめ
恋愛
政略結婚で愛することもなかった旦那様が魔物討伐中の事故で亡くなったのが1年前。
喪が明け、子供がいない私はこの家を出て行くことに決めました。
そんな時でした。高額報酬の良い仕事があると声を掛けて頂いたのです。
その仕事内容とは高貴な身分の方の閨指導のようでした。非常に悩みましたが、家を出るのにお金が必要な私は、その仕事を受けることに決めたのです。
閨指導って、そんなに何度も会う必要ないですよね?しかも、指導が必要には見えませんでしたが…。
でも、高額な報酬なので文句は言いませんわ。
家を出る資金を得た私は、今度こそ自由に好きなことをして生きていきたいと考えて旅立つことに決めました。
その後、新しい生活を楽しんでいる私の所に現れたのは……。
まずは亡くなったはずの旦那様との話から。
ご都合主義です。
設定は緩いです。
誤字脱字申し訳ありません。
主人公の名前を途中から間違えていました。
アメリアです。すみません。
自称ヒロインに婚約者を……奪われませんでした
影茸
恋愛
平民から突然公爵家の一員、アイリスの妹となったアリミナは異常な程の魅力を持つ少女だった。
若い令息達、それも婚約者がいるものまで彼女を一目見た瞬間恋に落ちる。
そして、とうとう恐ろしい事態が起こってしまう。
……アリミナがアイリスの婚約者である第2王子に目をつけたのだ。