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第二章
一刻も早く、自治委員会へ
場所は学園の面談室。私たちは打ち合わせをしていた。
「――シャーロットさん。自治委員会入りは変わりないんだな?」
「はい」
そこは要だから、私は変える気はなかった。
「しかし、妙だよな。俺もシャーロットさんを委員会に連れてって、その後のは途切れてんだよ」
「あー、兄貴もそんな感じか」
兄弟が同意し合っていると、二人は私に視線を向けてきた。記憶の鍵を握っているのは私だろうと。それはそうなんだよね……。
「……まあ、いい。いつかお話させてください、だろ」
「はい……覚えているんですね」
「おいおい。お前のことだぞ。忘れるかってんだ」
「……」
私は改めて実感した。思わせぶりとはこういうことかと。
「つか、シャーロットさんってなに。いい傾向だと思うけど」
アルトはここらで気になっていたことを訊いていた。このタイミングでしかないだろうと。
「いいんだよ、今はな。冬休み明けにこっそり戻すから。というか、お前もアルトさんだぞ」
「え、なにそれ。こわい」
彼らのやりとりをリッカは笑って見ていた。ある言葉を聞いてからはもっと笑顔になった。
「えへへ。冬休みー。大みそかー」
「リッカ……。うん、そうだね。大晦日はおうちで過ごそうね。遠出もしようね」
ここを乗り越えたら冬休みだ。リッカともたくさんいられる。私たちも生きていられる。
「そうそう。冬休みとか、イベント発生し放題だし。こんなん、迎えるしかないじゃん。つかオオミソカってなに」
「だな。ゆっくり過ごしたいしな。寝だめしたいぞ、俺は。――一年の終わり的な何かじゃないか。想像力は大事だぞー」
「うっざ」
私事が混ざっていたっていい。それで乗り越えられるなら、彼らは笑った。私もそうだった――。
今回は真っ先に面談室に寄ったこともあり、学園長への挨拶はあとになった。先生も付き添ってくださったので、学園長による案内は無しとなった。アルトの対策会議もうまく他の先生に押しつけたのだとか。
「良かったのか?」
「はい、それなんですけどね……」
先生と二人、廊下を歩いていた。向かっているのは、自治委員の活動場所。
私は学園長の案内により、主に三人の生徒と接触をしていた。今からでも関わりにいくべき?
「……いいえ。このまま向かいましょう」
私はこれまでを振り返った。彼らの出会い、それらは今回の事件に関与しているわけでもなさそうだった。今回は先生も同伴してくださる、ならば真っ先に自治委員会に向かいたいと。私はそう判断した。
「わかった。じゃあ、行くとするか」
あの三人は接触する必要はない。そうは思っていても、出くわしたりはする。たった今――一人とそうなった。
「ちょっと、そこの二人 映り込んだじゃないの!」
学園のアイドル的存在、リナ・ゼンガーさん。今の彼女は階段での撮影中だったようだ。
「ああ、すまなかった」
「申し訳ないです……」
撮影の邪魔をしてしまったのは確かだったので、私たちは謝っておいた。
「――って、モルちゃん先生? いいけど。リナは優しいから許してあげる!」
「……」
前にも言われた言葉だった。ともかく、これ以上怒っている様子でもなかったので、私たちは人だかりから退散することにした。
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