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第三章
一緒なんでしょ
私たちは共に部屋を出た。話し通り、彼らは廊下にいた。
「――やっぱりさぁ……って。体調、大丈夫ですか?」
「お加減優れないようでしたら、戻られた方がよろしいかと」
アルトとリヒターさんは何かを話していたようだった。それを中断し、こちらを向く。
「ふんふんふんふんっ」
リッカはぬいぐるみをくわえて振り回していた。
「リナは大丈夫……あのね? アル君にリッヒ、リっちゃんもだね。ありがとう」
リナさんは笑顔……でも、無理して作っているのは明白だった。
「それでね、リナ、リナはね……」
言いづらそうにまでしていた。
「礼には及びません。それにお話し辛い内容でしたら、移動しましょうか」
「ん」
リヒターさんは場所へ案内することに。アルトも軽く手を上げていた。
リヒターさんが通してくれたのは、屋根裏部屋だった。備品や掃除用具が置かれている。元々限られた人が来る場所、この大晦日ということもあった。人の気配に注意しつつも、話をすることにした。
「……あのね、みんなに改めて言いたくて。迷惑かけて、ごめんなさい」
リナさんのツインテールが垂れている。彼女は頭を下げていた。
「別に迷惑とかじゃないんで……うん、こっちもというか」
「ええ、お互い様というのでしょうか……私もと申しましょうか」
この二人は、リナさんを責める気はなかった。
「……やっぱり」
リナさんは自分で頭を上げた。アルトとリヒターさんを順に見て、そう呟いた。
「ねえ、シャーロット。そこのコンビも――リナと一緒なんでしょ」
「ええと、それはですね……」
話を振られた……それは答えづらかった。
「そんな気がしてた。ああ、先輩も同じだなって。やらかして、この子も困らせた」
「はい、リナ様の仰る通りでございます。私達も――過ちを犯しました」
彼らが答えていた。
「……うん、リナと同じ。そうなんだよね……そっか」
リナさんは彼らを見て、儚く笑った。
「……やっぱり、リナ達は許されない。だとしてもね」
リナさんは私に目を向けた。彼女は『さっきの言葉』と呟いた。
「シャーロットが言ってくれたの。好きにやってくって。勝手に人を罪人扱いにするっていうならって。あんたは……私が知らないくらい、何かがあったんだって思ってる」
ならばと、リナさんは告げる。
「――今度はね、私が力になりたい。あんた達みたいに」
「リナさん……」
リナさんからの真っすぐな思い。
私は巻き込むことに迷いはあるも、アルトたちと同じというなら――彼女も記憶を持つことになる。
リナさんまでも、この繰り返しの日々から逃れられなくなったのなら。
「……はい、リナさん。よろしくお願いします。でも、ご無理はなさらないでくださいね」
「ん、わかってる。無理はね、リナの主義じゃないの」
リナさんも加わってもらい、共に乗り越えたほうが良い。それが望みだった。
「そうだ、リナさん。うちのリッカもね、とても賢くて勇気ある子なんです。大活躍なんですよ」
ぬいぐるみと格闘しているリッカもまた、大きく貢献してくれている名犬なんです。
「うん、賢いんだろうね。リナ、喋るの聞いたし、あ、喋るんだくらいだけど」
「……はい」
私は冷や汗を垂らしていた。はい……喋ってましたね。リナさんが気にしなかったからよかったものの、迂闊でした……。
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