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第四章
美女の中の美女
しおりを挟むその後、エドワード君は本当に興味でも失ったのかな。私に言い寄ってくることはなかった。拍子抜けと言ってもよかった。
ある日のことだった。なんと、クラーラさんが美女部に入部したという……! 女子寮の廊下で会った時、その話をされた私は仰天した。
『ふふ、エドワードさん。すごく熱心だったから。あんな情熱的に口説かれたら、私――』
私は逆にエドワード君が心配になってきた。おそらくクラーラさんの方が上手……翻弄されそうな。
ああ……クラーラさんが裏の顔を見せて来なければ。私は微笑ましいなと素直に思えたのに。気持ちよく応援もできるというのに……!
「クラーラ殿! 今日の放課後もお待ちしているぞ!」
「ふふ、いい子いい子。ちゃんと『待て』しているのよ? ちゃーんといい子にしていたら……ごほうびあげるから」
今日も廊下で二人はいちゃついていた。追っかけ回しているのは、エドワード君。といっても、クラーラさんも満更でもないようだ。
「ああ、クラーラ殿ぉ……余は、余は! いくらでもよいこにしておるぞ!」
エドワード君は顔を真っ赤にして、興奮しきっていた。鼻血も出しそう――出していた。それを甲斐甲斐しく手当しているのは、クラーラさん。綺麗なハンカチが血で汚れようと微笑んだままだ。聖女だなぁ……。
「あいつ、いいなぁ……クラーラ先輩だぜ?」
「本当に付き合ってしまうんかね。あー、うらやまし……」
男子生徒は専らクラーラさんに憧れているから。ただでさえ、エドワード君は学園の美女を侍らせている。その上で、クラーラさんまで手に入れようというなら。
「クラーラ殿―! ああ、いつ見ても美女よ! どこから見ても美女よ!!」
「ふふ、恥ずかしいわぁ」
ところ構わずじゃれ合う二人。ついにキングの本命が決定か。ビッグカップルが誕生目前か、そう噂されていた。
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