春の女神は知っている。~モフモフと力を合わせて、ヤンデレメリバフラグ回避してみせます!~

古駒フミ

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第四章

本当は余のことが好きだったのか……!?


「……」

 エドワード君は黙ったまま……うん。本命どうこうの話したばかりだったもんね……一途なんだ、エドワード君は――。

「余は今、腕を掴まれたぞ……女子からの積極的な接触だぞ……余に触れたくなったのか……」

 ……エドワード君? 彼は触れられた腕をやたらと見ていた。顔を赤くしながら……?

「そなた、素直になれなかっただけなのか。本当は余のことが好きだったのか……!?」

 今度はエドワード君の方から、腕を掴んできそうだった……! 私はそれとなく躱す。

「ううん、大丈夫。それはないから。だから、クラーラさんに全力でいけるよ?」

 私はきっちりと否定した。自分が横恋慕していると思われたら、余計に拗れそう。というか大誤解だった。

「頑張ってね。私、もう行くね?」

 もういいよね? 私はそそくさと帰ろうとする。

「な、なんということだ……照れ隠しか。余は気がつかずに」
「いや、本当にね。違うから。私は君たちにとっては、モブというか。せいぜい応援要員か」
「健気な女子ぞ……!」
「違うってば……!」

 こうして言い合う中でも、エドワード君は自販機で飲み物を購入していた。こっちに奢ろうとしていたので、それを制する為にも自腹を切ることにした。

 立ったまま、私たちの言い合い……話し合いは続く。今は平行線で……。

「余は、明日のデートを取り消すべきか……? そもそも門限破りだ。余は無理をしなくてよいのか。そうだな、そなたとなら――」
「門限破りはよくないけど。でも私は好きとかじゃないから、悩むこともないから。心置きなくクラーラさんに行ってほしいというか――」

 説得に労した。エドワード君はまだチラチラと見ている。それでも私は何が何でも押し通した。君たちの恋路を邪魔したくない……!

 そして。

「私にかまけてないで、早く誘ってきたら?」
「……すまなかった」

 思った以上に声がガチトーンになった。エドワード君は萎縮している……?

 何はともあれ、エドワード君は元気になってくれたのかな。それなら急ごう。リッカの元に急ぐんだ――。

「……今日も助かった。そなたは、余の話を聞いてくれた」 
「ううん、それくらい」 

 エドワード君は感慨深そうに言っていた。自身の胸元に触れながらで。

「……また、話を聞いてくれるか」 
「うん、いいよ。えっと……恋愛相談ってこと?」 
「……む、恋愛相談だと」 
「そうじゃないの? そうだと思ってるけど」 
「……む」

 恋愛相談を求めているんでしょ? 相手が自分でいいのかは、この際おいておく。それなのに、そんな口を尖らせることある? なくない?

 エドワード君はこの後、女子寮に訪れて誘うと言っていた。それまでは心の準備をすると食堂に残っていた。私は彼を残して寮に帰ることにした。

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